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Principles of Japan Introduction

序章を、自由と民主主義の生成とタイトルをつけている。日本の成功について、政府の介入があったから成功したと言う説を俗説で根拠がないとしている。そうではなく、日本には、もともと自由の国であり、自由があるから成功したと言う。官主導の国家でもなかったと言う。軍と言う官の主導は、日本を誤らせ、貧しくしたのみならず、産業育成にも失敗したと断じる。第一次世界大戦とその復興期に一儲けした日本が、20年代末から、行き詰ったとして、その回答に誤り、本来の日本を作ろうとした運動が国家を征服して、誤った道に進めてしまったとする。

田口卯吉の言の引用は面白い。「中国との付き合いが京を華美にする風潮を生んだ。まだであった。朝廷を唐風に飾り立てた。八省を置き、13階の官位を定めても、不似合いな政府をつくっただけで、これが、武士による鎌倉幕府の勃興を招いた。

「明治維新の指導者は経済発展の要諦は、人民の自主の精神と実用の学問の不急だと認識している。」

「自由とは、決められていないことをすること。自ら運命を開拓する。政府は自由を求める人々によって運営されることと、政府が自由の権利、すなわち生命と財産の所有権を侵してはならないと言う二つの条件が必要となる。」

「吉野作造は、政治はなぜ国民の仕事になったのかと言う問いに答えて、国民の政治参加は天下の大同と言う感覚を、明治政府は持っていて、政道を解放した。封建主義とは、特定の人のものであり、庶民は政治に関与しないと言う考え方である。吉野は、「万機公論に決す」を明治の精神としている。日本の伝統が、西欧から輸入した代議制の制度を、わずかな距離で達成した。権威と富の分権体制が明治大正には大切にされたが、昭和になり、国民総動員のほうが力を得て、過ちをもたらした。」

「日本は、第一次大戦を本格的に戦わなかったが、日露戦争で、総力戦であることを認識した。」「デモクラシーも国民動員の手段として認識された。」

「日露戦争の勝利の後で、日本が期待した中国の分裂は合理的に期待されることではなく、36年の国共合作の成立後は、恨みが深くなればなるほど、中国は団結した。1937年までには、中国の武器も改善されたと言う。無限の野心に突き動かされる民主政治は敗れる。」

「日清戦争は、利得をもたらし、日露戦争ではもう、弾薬兵も尽きていた。民衆は弱腰だと怒ったが、とるもののない状況で講和をせざるを得なかった。」

「昭和恐慌からの脱出は、満州事変のおかげだと誤認された。」

「第一次大戦で日本の産業が漁夫の利を得たように、第二次大戦でもヨーロッパの対戦で漁夫の利を占めて、対米戦争をしないと言う選択肢もあったのだ」「満州の利権を列強と分け合う策もあった」北一輝の日米合同大使財団の定義を紹介している。それではなぜ、そうならなかったのか、軍人の得るものが無かったからとして、軍人のインセンティブの仕組みについて解説する。

「明治初期の公卿華族は142家、大名華族は285家であるから、105の軍功華族は、かなりの数の軍人が華族になった」

「生きて帰れば男爵夫人、死ねば浮気な後家となれ」「当時の戦争指導者が、周囲に流されてやむなく戦争に突入したと言い張るには無理がある」「軍の一部が議会指導者を殺害したことを通じて権力を掌握したのである」

「満州の利益とは何だったのだろうか。必要とする石油も、米もほとんど取れなかった。石原莞爾も、満蒙は我が人口問題解決地に適せず、資源まただいにほんのてみには充分ならざると認めている」

「戦後、日本の外交利権と言われているものが、日本側の援助に伴う利権であり、相手国から得た利権ではない。中央政府の役人が地方に補助金を配ることで、地方における自らのポストを維持しているのと似ている。」

「昭和恐慌からの脱却も高橋是清の金本位制からの離脱と、金融緩和の政策によるものであるが、民衆は、満州事変が好況をもたらしたと誤解した」

「井上準之助の政策は、金本位制というデフレ政策で、コスト高の企業は生産され、経済全体が効率化され、一時は不況になるにしてもやがて景気は回復すると言うものであるが、その政策が戦争こそが人生を成功させると言う感覚をもたらした。満州事変がもたらした好況は、日本人の税金を満州で使ったがゆえに好況になると言うものである。」何か小泉竹中路線を思い出させる。

「日本は、ポリスを危機に追いやっても己の栄誉を求める野心家と、それに喝采する民衆の国となった」

「日本はそこに人間の文化がうまれ、幸福をもたらすという社会を平安初期からつくりはじめ江戸時代には封建農業社会としてそれなりの成果を挙げた。明治以降は自由と民主主義を拡大する道を成功裏にたどっていたのではないか。それをなんとしてでも守るというほうが、日本の伝統を守ると言うことではないか。」

序章では、ギリシアのアテネや、スパルタの話、あるいは、オスマントルコの例を出して、明治大正昭和を語る。「」の部分の引用は完全な形ではなく要約しているので、本書をニュウして読破されることを勧める。

第一章では、明治の成功物語である。

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