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Tragedy

ヴァージニア工科大学での、銃による殺戮事件は、凄惨であった。アメリカだけではなく世界には、気の狂った人間が時折現れて反社会的な事件を引き起こすことがあるが、やはり銃砲を野放しにしていることが原因ではなかろうか。しかし、アメリカの政治家は、銃の問題についての議論を、避けようとしているのではないだろうか。もちろん、ブルムバーグ・ニューヨーク市長ほか、全米で180人ほどの市長が、銃の規制を行うべきだとの主張をしている由であるが、大勢には至っていないどころか、大統領も、野党の民主党も議論を避けるかのような雰囲気である。大学のセキュリティー問題に摩り替わるような雰囲気である。94年、クリントン大統領の時代に、銃砲規制が若干行われ、半自動のライフル銃など、警察や軍隊が使用するような武器が規制されたが、ブッシュ大統領は、その禁止法案が時限立法であったために、元の木阿弥状態になっていた矢先の事件であった。銃砲を買った情報は、当局との連携が取れないようになり、購買情報は24時間以内に消去されてしまうようなことで、警察が調べられないような状況になっているといわれる。ロスアンジェルス市の警察本部長(依然にニューヨーク市警のトップ)は、銃砲を規制すべきだと明言しており、警察関係者は銃がなければ、殺人事件や暴発事故が大幅に減ることを知っている。、アメリカでは建国以来の、個人の自由が銃で保護されているとの幻想があり、銃砲の産業界が大きな圧力団体としてあるところから、世論調査では銃砲禁止の意見が圧倒的であっても、法律となって反映されない。全米には、2億4千万丁の銃砲があると言う。その三分の一が、小型のいわゆるハンドがんと呼ばれる単発の銃である。(これに弾倉をつけて、連発銃にできるものもあると言う)。銃による殺人事件が年間約一万4千件あり、銃による自殺が一万六千件あると言う。暴発事故が650件、子供を銃で撃つような極悪な事件も年間200件ほどあると言う。統計的には、上述の94年の銃砲規制がある程度効果を持って、90年代から、2004年までは銃砲による犯罪は減少してきたいたが、明らかに、規制緩和を2004年に行って以来、急激に増加している。銃と殺人事件とは明らかに相関関係がある。AK-47と言う自動ライフル銃が、三百八十ドルで、通信販売が行われていると言う。首都ワシントンでは、小型のハンドガンを禁止していたが、最近憲法訴訟が起こされ地方裁段階で禁止の条例は意見であるという判決があり、、最高裁まで行けば、ブッシュ政権よりの判事で構成されるため、いよいよその禁止が取り払われてしまうのではないかと憂慮する向きがある。健康に害があるとして、タバコの禁止などを声高に徹底していくお国柄であるが、銃砲を取り締まらないのは、日本人からするとほとんど理解を超える。建国時のイギリスに銃を取って抵抗したという故事から、憲法第二修正で、銃砲を所有することが権利だと考える向きがあり、それが、全米ライフル協会などの圧力団体と結びついて禁止制限立法を行うことが至難のわざとなっている。まだ18世紀の精神構造であるが、他のヨーロッパなどの文明国で、自動拳銃や、半自動のライフル銃などを、市中でおおぴらに買える国などもうどこにもないのであるが、テキサス州などでは、いまでも、銃砲の規制がなく、全州で銃砲がどのくらいで回っているのか統計する取られていないというお国柄である。66年には、テキサスのオースティン大学で銃の乱射があり、16人が死亡し、91年には、レストランにトラックを突っ込ませた挙句に23人の客を射殺した事件もあった。63年には、ダラスで、ケネディ大統領も銃に倒れた。日本では考えられないことであるが、もし泥棒が入ってくれば、相手が逃げなければ撃ち殺してもいいような免責を与えるような法律もあり、こそ泥をするのは命がけのお国柄である。過剰防衛などの議論などは起きようもない州もある。思い出したが、リスはアメリカでは害獣であるから、ハンドガンで息子と一緒に何匹も庭のリスを撃ち殺した話を、アメリカ人から聞いたことがある。狩人気取りの話であったが、その銃砲が人間に向けられたらたまらない。ソウルで、今回の事件の犯人が韓国人(そうであっても、子供のときからアメリカで生活しており、永住権もあり、犯罪歴もこれまでなかったところから銃を合法的に売っている)であるから、お詫びのデモをしたそうであるが、的外れな話で、銃砲をアメリカも文明国として規制すべきである、94年の規制法案程度の規制は復活すべきである、ブッシュ政権の野放しはおかしいと主張するのが穏当な話である。日本では、刀狩もあり、たそがれ清兵衛の映画ではないが、武器を扱えば扱うほど、武士道として、品性を保った伝統がある。黒いはじきと白い粉は、なんとしてでも水際で食い止めなければならない。この国でも立て続けに銃砲がらみの事件が起きている。アメリカナイズの規制緩和論の本質は、銃砲の野放しにも一脈通じるところがあることが、今回のアメリカでの殺戮事件を通じて、よくわかる。文明世界でまともに議論して通用するような話ではないことが、明らかになったとも言えよう。

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