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Productivity

朝日新聞5月23日号に、日本の労働生産性が先進7か国中11年連続最下位だという記事が載っている。そこで、労働政策審議会の議論で、奥谷禮子・ザ・アール社長のホワイトカラーエグゼンプションン導入論を紹介する。その導入論の根拠が、日本の労働生産性が低いというものだが、全く根拠のない話である。そのランキングによれば、一位がルクセンブルグ、2位があめりか、ノルウェー、アイルランド、ベルギー、フランス、、イタリア、オーストリア、オーストラリア、オランダ、スェーデン、イギリス、ドイツ、フィンランド,デンマーク,カナダ、スイス,スペイン,日本の順である。政府は、労働保護の緩和を求めて労使の自由な契約に任せたほうがいいなどと主張しているが、この順番を見ただけで、そのいかがわしさが判る。もともと、経済活動の効率性を示す指標であって、労働者の能力や、福祉については何の関係もない。日本人は、圧倒的に平準化された優れた労働力の持ち主であって、労働生産性を高める要因は、色々である。もしかしたら、日本の労働生産性が低いのは、週休二日など、休みがあって、生活が、アメリカの2文かされた労働者のように格差が少なく、国民の福祉が高い水準にあるからというのも一つの大きな理由である。確かに週休二日制度が導入されてから、表向きの労働生産性は下がっている。日本は、リクルート事件などがあった中で、パート労働の人口の比率がどんどん上がった。帰属心のないものに、生産性が上がるわけがない。オランダなどは、パート比率が高くても、正社員とパートとの給料格差は小さい。サービス産業でも、チップを払う文化などない。チップだけで生活するより、日本の給料制度のほうが安定しているのかもしれない。アメリカなどのように不親切で我関せずの社会になれば、救急車も有料になり、労働生産性は上がるだろうが、そんなことが数字の遊びでしかないことがわからないのだろうか。過労自殺や、過労死などをやめるほうが、生産性を向上させる。福祉を向上させずに、本当の生産性が上がるわけがない。その昔、共産主義国で、経団連会長の肖像画を刺繍している職人に会ったことがある。その職人は、その肖像画が誰かとも知らず、また知ろうともしないで、筆者に、こんなつまらない仕事はないと。給料が公平に支払われずに、針仕事を淡々とやる気力が生まれるわけはないし、その後に、その肖像画が日本で麗々しく掲げられていることを見たことがある。朝日新聞の記事は、情報通信技術に対する投資が労働生産性をあげる大きな理由であるが、それも怪しいところで、携帯電話会社が儲かるだけの投資で、本当に国民が公平にサービスを受けられるように成るかはまた別問題である。国内総生産を全銃業者数で割って算出すること自体が、前提条件の大まかさである。単に計算上の話であって、国民の幸せとは関係がない。ところで、ホワイトカラーエグゼンプションなどを、麗々しく主張する、奥谷社長などが、そうした審議会に座っていること自体がおかしくないだろうか。労働政策審議会を運営する厚生労働省も本当にしっかりして欲しいものだ。アメリカの空港で、おととい出くわした光景であるが、マクドナルドのハンバーが屋の職員が、全日空の待合室で昼食を取っている。会社には食堂がないのかと聞いたら、ないという。生産性が上がるというのは、そんなことでもある。ハンバーガー屋は、職員のための福利厚生施設としての社員食堂を作らないので、儲かるかもしれない殻、数字の上での生産性は上がるが、アメリカのハンバーガー屋の職員の処遇は劣悪である。日本の羽田や空港で、そこの職員が乗客の待合室で、弁当を食べている後継など見たことがない。奥谷氏などは、きっと、奴隷制度のあったアメリカの労働慣行などのほうがいいという類の連中を支持しているに違いないが、日本を、そんな劣悪な国にする必要などさらさらないのである。奥谷氏などが委員でいること自体が異様である。(日本郵政会社の非常勤取締役などを務めているとの由であるが、それも、利益相反の可能性がある。)むしろ、人材派遣業など、中間搾取をしているから、規制を強化すべきである。労働組合も、同一労働、同一賃金などの原則を追求すべきである。日本の労働生産性の数字の低さは、むしろプラスの側面の現象である。 電気ガスが設備産業で、人手との関係で労働生産性が高いのは当たり前として、金融が労働生産性が高くて、それを手放しで喜ぶのはどうかと思われるし、本当の労働である農業が、最も低いからといってそれを非難することが正しいのだろうか。道理に合わない話しだ。

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