構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Satellite Country 5

簡易保険について、95年版の年次改革要望書は、「郵政省のような政府機関が、民間保険会社と直接競合する保険業務に携わることを禁止する」。99年版では、「簡易保険(Kampo)を含む政府および醇公共保険制度を拡大する考えをすべて中止しえ、現存の制度を削減または廃止すべきかどうか検討することを強く求める」と表現している。日本の簡易保険制度が、民間の制度とは異なる側面があり、社会政策として、学資保険など、あるいは葬式費用の準備などの側面があり、また、学校建設資金と需要などを勘案した制度である事は、まったく無視して、すべて民間保険にしろとの要求である。郵便局で保険が買えるとの制度は、むしろアメリカにない優れた制度であった。いくつかの開発途上国では、日本の簡易保険制度を真似て導入を図った国もあるほどであった。

開発途上国が今なお苦しんでいるのは、資本が外国の支配化にあることも大きな理由である。日本は、例えば戦後世界銀行などからの借款を導入したが、基本的には国内の郵便貯金や、簡易保険による資本の蓄積があったからである。別の表現を借りればそうした国民資産の有効利用を目指すことが大切であり、廃止することではない。郵政民営化では、郵便貯金も簡易保険も廃止されるわけであり、残るゆうちょ銀行、郵政保険会社は名前は似ているが、まったく似て非なるものである。保険会社がなかなか保険金を支払わないときに、簡易保険は郵便局の職員が現金を持参して、葬式に間に合わせるなどの努力があったことを多くの国民はきっと記憶しているに違いない。

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