Fake Privitization 2
菊池英博教授の最新刊の著作である。実感なき景気回復に潜む金融恐慌の罠。ダイヤモンド社、1800円
著者はあとがきでこう述べている。「現在の日本は世界一の債権国で250兆円に達する対外債権を持ち、100兆円くらいはすぐ自分のために使用できるのに8年間も緊縮財政を続け、国土は疲弊し、格差は拡大し、これが金融システム不安の主因となっている。金融システム問題は、財政政策との関係で総合的に見るべきである。 民営化後の「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の活動が、日本の経済システムそのものを墓石、明治維新以来の日本国の存立基盤を崩壊させる危険性が多分にある。われわれ国民は、この点を十分に認識して、社会的に行動すべきだろう。」
今、日本はどうすべきかという点では、次のように提案する。
郵政民営化法を廃止して公社に戻して、三事業一体で経営させる。それから、緊縮財政を辞めて積極財政政策に転換する、長期金利を低位で安定的に維持する、外資によるメガバンク株式保有を制限する立法を提案している。
郵政民営化と分社化で、国は大きな損害を受けるとしている。
増税なき財政再建は可能であるとして、日本は純債務で見る限り財政危機ではないと主張している。また、アメリカでは外資は大手銀行を買収できないと述べたうえで、外資による大手銀行の保有の制限を提案している。
郵政公社の民営化の方針は大前提から間違っていたとも主張する。
民間銀行には金余りがあり、官から民へ金を流す必要がない。民営化しなくとも公社のままで、民間に金も流せるし、外債投資もできるではないかという。
郵政民営化は、企業の資金不足の時代の発想で時代錯誤だ。ところが、90年代後半になり、資金が不足するのは政府の部門だ。公社組織のほうがはるかに国益に合致している。ナローバンクとして機能したほうがいい。
分割、分社化すれば、経営効率は悪くなる。範囲の経済学が効かなくなる。
郵政民営化はアメリカの要望に沿った話で、郵政公社を民営化して、その保有資金のうちから120兆円でアメリカの国債を買ってもらえば、アメリカの資金調達が安定すると考えているのではないか。と、する。
郵政の民営化は、一昨年の衆議院選挙の本丸とされた。もう一度、冷静に考える必要がある。このままでは、日本の経済システムが崩壊する、との副題がついている。
一読を多くの読者に薦める。(左の図書館?の欄に掲載した。アマゾンで、通信販売している。)
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