構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Fake Privitization 3

菊池英博氏の最新刊についてコメントしたが、「増税が日本を破壊する」も、昨年、同じくダイヤモンド社(1600円)から出版されている。

その当時は、財政再建が急務で、そのためには消費税引き上げもやむをえないのではないかという雰囲気があったが、菊池氏の著作はそうした増税論を正面から否定するものであった。

菊池氏は政府には多額の金融資産があり、しかも、国の債務は粗債務からこれらの資産を引いた純債務(金融資産で債務の一部を帳消しにした後に残る債務)で、その重要性について考えるべきだという主張である。そうすれば、日本の財政赤字は騒ぐような話ではなく、ヨーロッパ並みの話であると主張する。橋本内閣の時代に緊縮財政を始めたことと大増税が金融恐慌を引き起こしたとの主張で、その後の小渕首相が財政再建を凍結して景気振興策を取ったのは、正しい政策であったと分析する。小渕首相は道半ばで逝去したが、財政赤字は拡大したものの、税収は増加して50兆円台に戻ったとする。この政策が続いていれば、「名目のGDPは560兆円から620兆円に伸びて、税収は55兆円から65兆円に増加していたはずだ。だから、政府債務は増加はするが、純債務はむしろGDP比で、45から40%に低下していたとも述べる。

小泉内閣がはじまった、2001年四月からの構造改革はすべてを吹き飛ばして、デフレを助長する政策で、かえって財政悪化を助長して、銀行と企業を金融再生プログラムの名の下に破壊したと主張する。デフレのもとでの不良債権処理など、日本の銀行を劣化させただけの失政だと糾弾する。

増税は、日本の財政事情と経済情勢を考えたときには、もっとも安易で危険な、天下の愚策であると断じている。

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