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「残念なことに、いまや朝日新聞をも含めた日本の新聞は、「一大敵国」と呼ばれるような、権力から本当に恐れられるような存在ではもはやないようだ。戦時下の新聞統制で作られた新聞業界のすみわけと与えられた既得権の数々によって、敗戦と占領という激動を超えて、半世紀以上にわたって新聞産業を繁栄させてきたが、その一方で「権力」によって新聞が「馴化された」一面もなしとはしないからだ。」(一大敵国とは、大阪朝日は時の権力から、一大敵国と名指しされたことである。権力批判の牙城であったころの呼び名であった)
筆政という言葉がある。主筆という言葉はまだ残っているが、朝日新聞では、6月26日の株主総会の後、空席だった主筆を復活させて、筆政の言葉を明文規定から削除するという。
以上は、今西光男、新聞ー資本と経営の昭和史、副題朝日新聞筆政・緒方竹虎の苦悩、1400円からの情報である。新聞が、だんだんと屈服していく姿が、緒方竹虎の姿を描くことを通じて浮かび上がる。新聞の昭和史であるが、実は現代史のようにも読める。
戦時統制のもとで、国策新聞社に化していったという。これが、戦後にも続き、新聞紙上の寡占化が進んだとされる。「新聞統制でつくられた一県一紙体制、朝毎読の全国紙体制は戦前にも増して強固になったという。
庸人国を滅ぼすとも描くが、日中の和平工作に関する記述も興味深い。
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