構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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2007年8月

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リー・クアン・ユー氏は、アジアの哲人政治家である。李光耀氏は、マレー半島のマラリア蚊のすむ小さな島を、高層ビルの立ち並ぶ、近代都市国家にした。最近話題になっているのは、地球温暖化で海水面が上昇する可能性があるところから、堤防を建設して防御することをシンガポールが発表しているが、ことほど左様に将来を見通した先見の明と洞察力を実行に移してきた。1965年にマレーシアから分離独立を果たし、42年が過ぎ、リー・クアン・ユー氏はまもなく84歳になるが、90年に総理大臣を辞してからも、国の相談役・ご意見番として活動を続けている。リー・シェン・ローン総理大臣は、長男である。

記憶に残るのは、国の発展の条件は何かと問われて、第一に、国の内外の経済・社会格差を最小にすることであり、第二は、公に働くものが、清廉を保つことであると喝破している。シンガポールの空港から市街地への道路などは、それは美しい国づくりで、開発途上国にありがちな賄賂や、役人の腐敗を厳しく取り締まった。国民のための高層住宅を整備して、一方では、スラム街などを半強制的に廃止して、移転させた。学校や、保健衛生そのほかの公共サービス、国民の所得を含め、世界のトップクラスにある。人口は450万人の都市国家であるが、そのうちの五分の一は、外国人であり、東南アジアの金融センターとして機能している。

8月三十日付のインターナショナルヘラルドトリビューン紙は、リー・クアン・ユー氏の独占インタビューの記事を掲載している。シンガポールと言う繁栄を導いた哲人政治家の珠玉の言葉があちらこちらにみられる記事となっている。憂慮していることとして、アメリカが中東にかかわるあまりに徐徐にアジアに対する関心を失ってきているのではないかと述べている。中国が政治・経済などあらゆる分野で台頭してくる中で、アジア諸国が期待するアメリカのバランスを取る力がなくなってきているのではないかと。アメリカ経済が後退に向かえば、アジアの市場は縮小する。中国の資源争奪指向も、実は中国製品がアメリカ市場向けの生産であるから、アメリカの影響下にあるとも指摘する。アメリカが中東に関心を集中すればするほど、中国はアジアでの対外関係をより緻密にしようと動いていると指摘している。中国政府の中枢部との間で、年に二回会合があることを明らかにしており、また、中国の50箇所の市長が三ヶ月ごとにシンガポールで開催されるセミナーに参加して、国や自治体の経営について、学んでいることも明らかにしている。リー・クアン・ユー氏によれば、シンガポールの秘密は、感情論をさしはさまない現実主義の、いわゆるイデオロギーなしのプラグマティズムだと言う。やってみてうまくいけば続けるし、やってみてうまくいかなければすぐさま中止してやめてしまう。基準は、シンガポールの前進と生き残りのために役に立つかどうかと言う判断基準である。

また、人口の20パーセントは、コスモポリタン化しても、弱者や教育水準の低い社会階層を見捨てることなく、むしろ、国の未来をになう役割に引き込んでいくことが大切だとも指摘する。シンガポールは、「第三世界ではじめての、世界的なオアシス」であるとも言う。

さらに、シンガポールは、天然資源がまったくない国であり、石油もガスもない、国民の努力だけが国力の源泉であるから、仕事をチャンとキチンとやりぬく以外にないことを知ることが大切であると。

シンガポールの現実主義的なプラグマティズムを見習うことがあるとすれば、日本のこの失われた十年の政策などは見直すべきことが多い。市場原理主義に毒されて諸外国ではとうに打ち捨てられた政策を後生大事にしている点はないだろうか。国民をして、希望を失わせ、嘆き悲しませる政策を続けていやしないだろうか。もしそうした政策があれば直ちに中止すべきである。やってしまったから、悲惨な現実でも受け入れろと言うのであれば政治にはならない。変化する時代の中で、変化することが大切である。しかもその変化が、国の発展のために問題があるのであれば直ちに中止して、そのほかの策を実施していかなければならない。日本もシンガポール同様、天然資源を持たない。一部の関係者だけが喜んで、大多数の国民を切り捨てるような政策は、国を滅ぼす。むしろアジアの哲人政治家が指摘するように、社会経済的な弱者を国の未来の構築の過程に参加させることのほうが大切である。

Pension

年金問題が深刻化する中で、金融に詳しい山崎養世氏が、週刊エコノミスト8月28日号(毎日新聞社)に、「年金問題の解決に郵便局が有効活用できる」と言う論説を掲載している。山崎氏は、高速道路の無料化を提案しており、年金問題も郵政民営化の方向付けも大問題となる中で、その解決策を探る具体的な提案を行っている。

その要旨は次のとおりである。もちろん、詳細については、同誌の本文を参照されたい。

年金問題の解決はこれからで、耐セナ公的年金に欠陥があることが次々と明るみに出た。国民年金の納付率は60%台にとどまっており、相互扶助の機能が損なわれつつある。社会保険庁の能力が不足している。年金記録の問題も明らかになり、社会問題化した。こうした状況に対する政府の対策は不十分で、「日本年金機構」の法人設立も、業務内容が大きく変わるわけではなく、根本的な解決には程遠い。年金制度を維持して信頼性を高めるには、年金と税とをリンクさせる必要があり、そのためには、年金の保険料を国税庁で徴収することを検討すべきである。しかし、取立てはできても、国税庁では膨大な窓口業務を行うには無理がある。成人が1000万人はいる東京都の場合、社会保険事務所は32箇所しかないし、税務署窓口は48箇所しかない。;山崎氏は、年金業務を郵便局に委託することを提案する。民営化以前から、正確できめ細かいサービスや信頼度で、常にトップクラスであった郵便局であり、一方、社会保険庁は国民からの信頼にかけている。郵便局は今まででも、国民年金の納付窓口を務めてきた。年金のオンラインを郵便局と接続することが必要である。郵政民営化が進められているが、民業圧迫、事業リスクの懸念がなかなか払拭できない状況にある中で、しかも、郵便局独自の業態開拓が進んでいない中で、公的年金の業務を主要業務とすることは、民間金融機関とのすみわけも健全になる。

公的年金には深刻な問題が二つある。ひとつは少子高齢化で若い世代が不利になることと、もうひとつは資産運用で収益を高くすることが難しくなっていることだ。1980年代までは、国債の金利は高く株の上昇基調もあったが、90年代になって行き詰った。

山崎氏は、確定拠出型年金などの自己責任型の年金を、年金資産運用の選択の自由を認めるために導入すべきとする。日本で普及が遅いのは、運用に伴う手続きの煩瑣さであるとする。転職の菜には次の職場にも持っていけるのであるが、一人一人の要望に応じて運用を変更したり、その成果を記録することが必要だからである。全国の企業が導入するためには十分な社会インフラがないのだから、郵便局のネットワークがインフラの役割を提供することができるのではないか。郵便局が公正な立場で民間金融機関の商品をオープンに提供する基盤となるべきであると提言する。思い切った非課税制度などと組み合わされば、自営業者や農林漁業者の年金の充実にもつながると期待する。国民全体の、一部の企業の従業員に偏らない、老後の不安の解消にもなる。

山崎氏は、そもそも郵政民営化には、さしたる根拠はない、むしろ日本の民間金融機関の脆弱性が問題であると主張していた、論客であり、いよいよ混迷化する郵政民営化問題の解決策として注目する論文である。

とりあえず、10月からの先行き不透明で、リスクの高い、しかも官僚支配の色彩の濃厚な郵政民営化を凍結して、公的性格を維持しながら、新しい業務の導入で、既存の郵便局ネットワークを破壊することなく、むしろ、そうした明治以来のネットワークを活用する道の方が、予見される混乱を避けることとなり、国益に合うと考えられる。傾聴に値する。

Heritage

岡崎久彦先生の百年の遺産が、英文に翻訳されて出版された。日本語の方は、もともと産経新聞から出版され、もう文庫本になって、扶桑社から出ている。英語版になれば、海外の読者が増えることになるから、いわゆる勝者の歴史ばかりでなくなるところに妙味がある。書籍番号は、9784915226120であるが、アマゾンの画像ともなっていない。2500円である。A Century of Japanese Diplomacy, 1853-1952, Published by Japan Echo, Inc. 在外の日本人に一読を勧めたい。そして読み終わったら、日本の理解を進めるために隣のその国の人にそっと手渡せる本である。

Kikko Blog

きっこのブログ、人気ブログであるが、やはり鋭い分析である。

http://kikko.cocolog-nifty.com/

Fake Privitization 8

8月27日、日刊ゲンダイの報道したところ、
 
「来月10日召集を軸に調整が進む秋の臨時国会。民主党が野党共同で提出予定の郵政民営化凍結法案が「安倍内閣にボディーブローのように効いてくる」と、与党関係者は神経をとがらせている。
「実は10月1日の民営化と同時に、郵便貯金の振り込みや為替などの手数料が大幅アップするのです。今のところ値上げの実態をメディアはあまり伝えませんが、民営化が迫ればそうもいかない。最近の有権者が自分の懐に直結する問題に敏感なのは、消えた年金で証明済み。『民営化の成果がサービス低下か』と失望を招けば、大ダメージです」(関係者)
 最も不満が出そうなのは、年間利用実績3億5000万件に上る「通常払い込み」の値上げだ。通販や通信講座の代金などを振替口座に送金するサービスだが、取扱金額3万円以上だと、現行150円が330円へと2倍以上に跳ね上がる。
 ほかにも、振替口座から電信で送金し受取人が直営店で受け取る「電信現金払い」は、現行180円(1万円まで)から630円にアップ。「公共料金の払い込み」は、現行の一律30円から240円(3万円以上)と6倍増。遠隔地への住民票請求などに使われる「定額小為替」は1枚10円から100円と、一挙に10倍の値上げだ。
「いずれも、民営化で銀行と同じく印紙税を負担することに伴う措置ですが、利用者には“便乗値上げ”にしか映らない。値上げへの怒りが民営化見直し機運にまで高まれば、一度は民営化に反対した復党組は相当揺さぶられそうです」(自民党関係者)
 気が付けば、安倍政権の足元はガタガタという事態となりかねない。」
郵政公社が民営化がはじまればこうなると言う新聞広告を大々的にやっているが、上記のような不都合なことは一切書いていない。今までと同じようにやると言っているが、民営化後の郵政は、法律上同じものであるわけがない。広告宣伝に、コンプライアンス、法令順守の問題があるのではないか。虚偽の広告とは言わないが、都合の悪いところには口をつぐむたちの悪い広告である。

Dollar Hegemony

副島隆彦氏の新刊、ドル覇権の崩壊が、徳間書店から発刊された。力作である。

郵政民営化と、運用委託会社としてのゴールドマンサックスとの関係など、340兆円の国民資産が如何に私物化の対象となり、三井住友銀行がロスチャイルド系であるとの指摘など、よく知られていても、ほとんどかかれることのないことが執筆されている。もう20兆円くらいがアメリカに流れ出したのではないかと言い、それが100兆円まで拡大する可能性を指摘する。

民営化で手に入れた日本の郵貯簡保の資金は、アメリカの政府を助けるわけではなく、中国への投資に回されるであろうとの指摘は斬新である。原子力発電所や石炭の完全液化プラントの建設費用となるだろうとも指摘する。

郵貯簡保という国民資産の鍵を、ブッシュ政権に与えた、小泉・竹中政治の醜悪さが良く分析できる本である。日本国民の虎の子が中国に投資されて、アメリカの肩代わりをする。中国は、もともと日本からのカネだと知りつつ、ホウカムリで感謝のいっぺんの気持ちもない。オリンピックの中国共産党の国威発揚の原資として使われるのがオチである。

Fake Privitization 7

郵政民営化の過程で、興味深い現象がおきている。外資コンサルの関係者が跋扈しながら、国民資産の解体整理が行われている。松原東洋大学教授も、興味深い人物である。10年程前には、当時の全逓信労働組合の御用学者的な地位にあったと言う。それが突然の変化で、民営化論者となり、今では、激しい民営化論者の主張で、労働組合とは敵対する。郵政公社の関係公益法人等の整理のための委員会の座長に就任している。

その委員会、(松原委員会と呼ぶ)が報告書を出した。第一次報告書と呼んでいるが、8月一日に一部公表された。その日は、マスコミに報道資料として配布されず、一部のマスコミ関係者に渡されたのみであったが、8月7日に至り、西川公社総裁のコメント入りで、報道資料として配布され、公表された。財団法人や公益法人などについて、整理を図るとしているが、どのような権限に基づいて行うのか興味のあるところである。市場原理主義者は、もともと法の支配を尊重しないが、郵政福祉の掛け金の給与からの控除の廃止などは、労働組合、職員の利益とは、大きく反するところである。労働組合の出方が注目される。給与控除などは、基本的な団結権などにも影響する。民営化と言う、労働組合の弱体化を狙う市場原理主義者にどう対峙するか、試金石となろう。いよいよ郵政民営化と称する、文化と伝統の破壊がはじまったのである。国民の政治に対する流れが変わる中で、市場原理主義者にはいよいよ焦りが見られる。適切にピンポイントで反撃がなされなければならないが、この第一次報告書は、その契機となるもので、多くの矛盾を内包している。しかも、真の執筆者は、影に隠れているようにも見えるのである。今後の展開は予断を許さないが、司法を巻き込んだ形で、問題解決が行うことが望ましいのではないか。この委員会はなんら公的な権限を持たないのではないのか。私物化と、指摘暴力装置を野放しにしてはならない。

1 西川公社総裁は、委員会報告内容を完全実施する考えをしめして、執行役員等に指示した。民営化後の各会社が筋肉質企業体となるためには、関連会社、法人との関係   の抜本的見直しが必要と指摘して、松原委員会に対しては、第二次報告を9月中提出を要請。
2 主な指摘内容
①今回の報告書の位置づけ
 対象219法人中、今回整理・見直しを提案したのは 91法人。
 残余の128法人については、引き続き検討中で9月中に 第二次報告予定。
②財団法人「郵政福祉」について
  ・新会社は「郵政福祉」を子会社にしないこと。
  ・新会社は掛金を給与控除しないこと。
③「郵便貯金振興会」について
  ・新会社が「郵貯振興会」を子会社としないとする郵政公社方針を了承する。
  ・郵貯会館=「メルパルク」等11施設は、平成24年9月末までに譲渡もしくは廃止。
④「簡易保険加入者会」について
  ・管理困難等の理由から民営化後は、団体扱いしないこと。
  ・集金等受託事業は、平成22年3月末までに廃止すること。
⑤その他14の公益法人について
  ・郵政公社の子会社にしないとの方針を了承。
  逓信協会、かんぽ財団、逓信同窓会、ポスタルサービスセンター   等

Post Office 14

会員制の月刊誌にFactaがある。雑誌選択、これも会員制の雑誌であったが、その阿部編集長が創刊した月刊情報誌である。書店には売っていない。

その9月号に、遅配はもはや当たり前 「トヨタ式」で壊れる郵便局 副題として、眼を覆う集配局の人手不足とモラルダウン。サービス低下はおぞましいばかりだ。との記事が掲載されている。

郵政民営化は、10月一日を控えているが、小泉・竹中政治は、サービスを低下させないと断言していたが、サービス低下は、各地で報告されており、この記事などは、如何にマスコミが、民営化の幻想に巻き込まれて、ようやく事態の深刻さに気がついて書かれたような記事である。現場には怨嗟の声が満ち満ちていることは、このブログでも紹介した。パートタイマーがどんどん脱落して、郵便の遅配が始まっていることも、出版界などでは感じられている。現場を無視して、製造業のコスト管理方式を妄信して、労働集約の郵便事業で、失敗したようである。機械化の進展も聞いたことがない。区分用の機械の改善などもほとんど行われていないようである。上意下達のシステムに変えさせられ、原版はやる気を失っている。と、「郵便局の現場を知る関係者は口を揃える」「遅配・欠配牙城滞貨する郵便j局では国民の信頼を失うばかり。民営化した途端にコストもサービスも民間に太刀打ちで傷駆逐されかねない」と書いている。実際、ふるさと小包などは、集配再編で、大きく落ち込んでおり、競争相手の宅配業者のための再編成であったなどと陰口をたたかれる始末である。「第二の社会保険庁」になりかねない」とも書かれている。

来月中旬からの国会で、参議院先議で、郵政民営化凍結法案が野党から提案される。衆議院では単純に否決するのではなく、真剣に、冷静に議論が行われてほしいし、郵便民営化後に就任予定の経営陣も、そこは真剣に検討してほしい。当方ブログは、小泉・竹中政治の熱狂の中でのビジネスモデルは、決して国益にはならないものと考えているが。

国会が開会されれば、民営化直前ではあるが、凍結法案の提出に伴って、西川総裁はじめ関係者を参考人として招致して、徹底した議論を進めてほしいものである。国民の目の届かないところで、色々なことがおきているようであるから、実態を明らかにしてほしい。

Domestic Consumption

先週は、アメリカの住宅ローン市場の縮小に原因を発した株価の低下が、世界を駆け巡った。アメリカの景気の減速と後退の可能性が見られたからである。日本はお盆休みの最中であり、異常気象の酷暑の中で、茫然とするような状況であった。円安は、一転して円高傾向となった。日本の経済は、海外への輸出と設備投資に依存して、幸いなことに、一部の製造企業などは景気を好転させていたが、突然円高基調となり、株価は大きく下げた。低賃金と円安の組み合わせは、しかし、国民を貧しくするものでしかない。市場原理主義者によって、国内の配分の悪さは、いっそう拡大しており、東京が景気が復調しても、地方都市では閑古鳥が鳴くといった具合の格差拡大の状況である。ネオコンの亜流の連中は、内向きの議論だとか、成長すればあとでの配分があるなどと主張するが、今回の参議院選挙では、明らかに国民はノーを突きつけている。

最低賃金の引き上げや、所得の低下に歯止めをかけたり、しながら、日本の国内での内需を拡大する必要がある。緊縮財政論の墨守ではどうにもならないのである。王道は一日も早く景気を回復させ、国民に対する適正な配分を行うことである。経営者の一部の給料だけが上がり、アメリカ風のように、労働者や会社員は、週給を貰ったり、会社内の格差がどんどん上がっていくようでは、日本の社会では能力や、会社の力が発揮されるわけがない。人材派遣業だけを反映させて、フリーターを拡大するようでは、日本の将来はない。公共事業を、もちろん、百年の計で、復活させて、真に内需を拡大することが必要である。

輸出企業だけが栄えるのではなく、ものづくりにいそしみ、会社への、仕事への、忠誠心を育み、自らの労働に誇りを持てる経済政策を行うことが必要である。農業なども、自給率が低い。フランスなどは、自給率を100パーセント以上にしている。先進工業国であっても、農業を自立させることはできる。コメばかりを支援することもばかげている。;野菜も果実も、漁業も、国が応援する必要がある。自然も回復させなければならない。(例えば、コンクリート付けにしてしまった海岸線や、河川の護岸なども、美しく気づきなおすことも必要だ。緑化事業も大切だ。色んな内需拡大策が考えられる。高速道路もまだまだだ。あるいは、超高速鉄道の新規開発があってもいい。省エネルギー、地球温暖化対策などもお金をかけてやる必要がある。技術開発も、基礎研究がおろそかになってきているのではないか。

地方を疲弊させてはならない。内需拡大の最前線として復活させるべきである。しかし、アメリカの物まねの小泉・竹中政治は、すっかり日本を狂わせてしまってきた。「改革」が実際には、改悪であり、外国資本が儲かるためのお膳立てにしか過ぎなかったことがようやく明らかになりつつある。ようやく流れが変わりつつあるが、再度、日本を政治経済の王道に戻す必要がある。日本が豊かになった70年代の政策を着実に回復する必要がある。

Temperature

暑い日が続いた。南の海上に台風があり、風が北東風に変わって一息ついた。しかし、その暑さはやはり、異常気象である。40度をこす気温が、多治見や埼玉県でかんそくされたという。

都会の夏は、暑くなるとクーラーを回して、廃熱が高まる。悪循環だ。いっせいに、空調するのではなく、全体をとめるなどしなければ最適化は生まれない。

不都合な真実に対処するために、日本人の叡智を尽くして対処すべきである。エネルギー効率を上げる製品を作り出し、あるいはエネルギー源自体を変えることをしていかなければならない。

むしろそうのほうが、日本を豊かにしかも強い国にしてくれる。

ところで、バイオ燃料はどこで買えるのでしょうか。今の自動車に使うのもできるはずですが、どこで売っているのでしょうか。始めようではありませんか。

木も植える必要があります。木を植えると魚が取れることはもう証明されていますから。

政治の流れが変わりました。当面は、逆張り、つまり今までの小泉・竹中政治の逆を行くことが日本をよくすることが、わかります。

Price

参議院選挙の直前、政府与党が大敗したら株価が暴落すると言うことを平気で発言する人もいた。郵政民営化法案が国会で否決されたら株価が下がるなどと言う人もいたが、実際にはそんなことは起きなかった。参議院で郵政民営化法案が否決されたときには、実は市場は反転したのである。

お盆休みの最中に、株価ショックが起こり、暴落で一万6000円割れを起こした。円高が進んでいる。輸出依存の企業は、黒字決算が、赤字決算になるところもある。

しかし、冷静に考えると、アメリカの住宅バブルも異常であるし、その規模は、日本円にして数百兆円の巨額なものだ。そうした、バブルに乗せられて、国内で投資をせず、海外に投資をして儲ける、自分の国民を大事にしないで、海外の投資家を大切にする、海外援助の額を大判振る舞いするなどの、ばかげたことをやってきた。頭を冷やして政策転換すればいいのである。カジノ資本主義が、終わりを告げるのは本当はいいことではないだろうか。為替の上がり下がりで、例えば、製造業が、赤字や黒字になったりするのは健全ではない。

円高も悪いことばかりではない。外国からいいものもたくさん買える。国内を豊かにする方法である。一ドル360円の時代もあったのであるから、その三分の一になったが、工業製品は安くても、農産物は高いなどのいびつなお国柄になってしまった。食糧自給も悪い。なにせ、金融が牛耳っている国である。カジノに出入りした連中に、公的資金を投入するような国柄にも劣化してしまったから、ちょうど手直しをするタイミングである。

Alliance 3

郵政民営化は、凍結すべきである。郵政民営化法凍結法案が、実際に民主党と国民新党の共同提案で、提出された。慶賀すべきことである。会期がたったの4日間であるから、今回は廃案になることは当然にしても、9月、遅くとも中旬には開会される臨時国会には、提出して、参議院先議で可決すべきである。ある新聞などは、盛んに混乱が生じるなどと主張しているが、まったく的の外れた議論で、4分社化や、金融と非金融の分離など、国民資産の収奪のような民営化で、もともと混乱であるから、その混乱を凍結しようと言うだけの話である。郵便局をしきるベルリンの壁なども、撤去すれば、風通しは良くなるし、生産性の向上の成果が上がらない方式などはさっさとやめてしまうほうがいい。郵政民営化の凍結は、実は、混乱を回避するための措置にもなりうる。どこかで書いたが、最近発表された私物化の人事案を凍結しただけでも価値がある。国民に対するサービスは確実にダウンしている。

一方で、決まったことだと主張する向きがあるが、その決まったことを問題にしているのである。それは、議会制民主主義を壊して決めた、郵政国会や、刺客のことや、それが決まったから従えと言うのでは、単なる独裁の話である。

参議院で、郵政民営化を凍結する法案を可決し、衆議院に送る。衆議院では、現在の小泉チルドレンの構成の員であるから、当然意見が違うことになる。さすれば、この前のように、参議院の意見が違うから、衆議院を解散することになるのか。いや、そうではなく憲政の常道であれば、両院協議会を先ず開いてほしい。協議を重ねる中で、郵政民営化の色々な問題点を議論して、見直しを行うべきである。

小泉・竹中路線、その背後にある「米営化」の郵政民営化、私物化を、10月一日まで、何とか凍結する必要がある。混乱などありようもない。金融の罠となる優勢民営化のほうがよっぽどの混乱であるし、郵便局の集配再編など、もう混乱を引き起こしてきたから、これ以上の混乱はあるまい。参議院の威信の回復は、この国の民主主義の維持のためにも重要である。

Post Office 11

郵便局会社の役員

代表取締役会長 川 茂夫 イトーヨーカ堂執行役員物流部長、代表取締役社長 寺坂元之 スミセイ損害保険社長、 社外取締役が三人で、井上秀一 東日本電信電話取締役 相談役、上島清介 元ヤマハ会長、それに西川社長である。監査役に飯沼春樹 弁護士飯沼総合法律事務所、 「郵政事業関連法人見直しの委員会の委員」、斎尾親徳 郵政公社理事、西村清司 日本郵政公社理事、元広島県副知事、専務執行役員が、鈴木 清晃 ローソン、 日高信行 三井住友海上火災保険、森隆政 日本郵政公社理事、常務執行役員が三人で、河村学 住友生命保険相互会社 理事・営業人事部長、白川均 日本郵政株式会社執行役員;、中澤欣三 郵政公社執行役員、 伊藤聖 郵政公社執行役員、岩崎明 日本アイビーエム理事、 上田伸 郵政公社ネットワーク事業部門部長、執行役員は、小野寺敦子、勝野成治、栗田純一、小林清志、壺井俊博各氏は、郵政公社、柳原英機 日本生命保険相互会社、 である。

Polaris

日米間の軍事技術の交流についての詳細は知らないが、ミサイル技術で、例えば人工衛星打ち上げ用として、デルタ2914の技術をアメリカが日本に供与したことなどは特筆される。たいていの場合、国内では国産自主技術開発路線と、輸入技術の路線との間で議論の応酬のあることが普通だ。沖縄返還、米中国交回復、問題は外交的には複雑な連立方程式であるが、やはり中心には、軍事の問題があることは避けて通れない。ミサイル防衛網の話や、北朝鮮の核開発の問題など、筆者にはわからないことだらけだ。防衛省の内部の、防衛大臣と事務次官のごたごたなども、外国勢力が加わっての利害関係の争いだろうと推測される。市場原理主義者が、経済界では跋扈している状況にあるだけに介入を何とか、排除しなければならない。(刺客で当選した議員が、防衛大臣に就任したこと自体が、日米関係の背後関係の複雑さを、もちろんアメリカ国内での複雑さを含め、想像させる不可解な話である。)

対潜哨戒機のP3Cなどの開発の歴史も紆余曲折であった。ようやく自主技術での開発にこぎつけたようである。まもなく試験飛行。軍事技術にとどまらず、民間航空機に展開してほしいものである。http://ja.wikipedia.org/wiki/P-X_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

http://ja.wikipedia.org/wiki/P-3_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

莫大な利害関係が絡む。時代が変わり、中国は巨大なアメリカの市場と化した。アメリカは、例の尖閣問題の対応のときのように、真に日本の安全保障に対応してくれるかどうか、解りにくい状況にある。最新鋭の航空機技術など供与しないかも知れないが、一方では民間航空機市場では、合従連衡で、日本の技術も一定の程度で、意気をはいているところもある。通常兵器は航空機を含めて、その技術進歩の速度は急速である。大艦巨砲主義のような固定観念にとらわれずに現代化を図っていくことが必要である。自尊自立の日本を世界に主張することが大切なように思う。

Podcast from Okinawa

これはいい番組です。昆布祭りについて。進取と交流。沖縄、富山、薩摩、北海道。優れた社会・経済評論の対談。

http://podcast.uruma.jp/unit/1964/

Bloodbath

ヨーロッパのいわゆる郵便自由化は、ドイツポストによる一方的な自由化推進があったが、7月11日にヨーロッパ議会は少なくとも2011年までは現行の郵便制度を維持することを決議して、ドイツやドイツポストが主張するような、2009年まで、域内の自由化を求める主張は退けられた。ところが民営化されたドイツポストの国内でのシェアはどんどん落ちており。利益を上げるために、人員整理が強行されているのが実態である。株価も減価することが予想されている。よく知られているように、ドイツポストの総裁は、マッキンゼーの出身であり、日本の民営化においても、マッキンゼーが果たした裏側の役割は良く知られているが、(しかも、日本郵政会社には、マッキンゼーの出身の者が役員に就任している構図は、インサイダー?的)でドイツの場合と同様である。)

この10年で、ドイツポストは4000局を閉鎖して、14万人の人員整理をした。一方で、物流の分野で投資を行い、DHLや、シアトルにあるAir Born Exressを買収している。2005年には、イギリスのExel Plcs社を買収して倉庫業にも進出しているが、これは郵便事業とは関係なく、郵便貯金事業の莫大な利益を背景にした、投資だとも考えられる。現在もなお、ドイツポストの資本は、国営の開発銀行を経由して、国が30.6パーセントの株を支配している。ヨーロッパの郵政民営化が成功しているようにこの国では報道されているが、ドイツの市場原理主義者の一方的な主張がなされているだけの話であり、その実態は誇張されたものである。ドイツの物流分野に対する進出の問題と郵便のユニバーサルサービスの維持の問題とが混同されてはならない。

Chopsticks

China Daily reported on August 10 Friday that an  official with the China Cuisine Association demanded 'Call to abandon use of wooden chopsticks.  China produces and discards more than 45 billion pairs of wooden chopsticks every year.  However the reasoning is totally misleading. that 'that's a heavy blow to the country's dwindling forests'. The use of the disposable chopsticks has been debated for years and now that it is so commonly accepted that the produciton of wooden or bamboo chopsticks can contribute to the maintenance of the forestry because the chopsticks are product of the smaller trees in the big forests. The statement of Cuisine Association seems to be groundless and rather accusing the agrarian production and negating the wisdom of food habits in the East. Suppose if the Airlines can adopt wooden disposable chopsticks instead of heavy metal utensils, it can definitely save the energy and dominance of fork and knife culture. Japan imports massively thouse disposable chopsticks and rather seems to contribute to the maintenance and welfare of the mountain people  in China.  Chopsticks should not be blamed as a cause of sanitation problems, focused before Olympics.

Chopsticks are environmentally friendly and energy efficient and rather saves the agrarian and poorer side of the society.. China daily seems to have discarded the fair distribution of wealth ideals.

   

War

Alliance 2

国民新党と民主党が郵政民営化凍結法案を共同提案することが決まった。慶賀すべき政治決定である。参議院でいったん否決された郵政民営化法案が、郵政刺客選挙を経て無修正で再可決された経緯がある。議会制民主主義の否定であった。参議院の復権のためにも必要な郵政民営化凍結である。一年間凍結する間に、この一年半で進められた郵政民営化の準備作業の影の部分が明らかにされるだろう。駅前土地の売却の計画の経緯、郵政会社の人事の裏側など、情報は針の穴から漏れ出すことになるだろう。米国の構造協議の背後関係も明らかになるのかもしれない。

郵政民営化凍結は、単なる郵便局の民営化の話ではない。市場原理主義との戦いの話である。世界に格差を持ち込み、戦乱を意図的に生み出す、左翼全体主義の亜流の、虚無的な経済至上主義との闘争の話である。

最近、郵政民営化後の会社の人事案が発表されているが、これだけでも凍結する価値がある。明らかな、大企業と金融庁官僚の私物化・官僚支配の色彩が濃厚だからである。それに、外国コンサルの陰謀も徐徐に輪郭を明らかに指摘炊いたところだ。時宜を得た政治決断である。おそらく、世界の反市場原理のとうとうとした流れにもあった、最近にない日本の自尊独立の決断である。

Conflict of Interests

 [東京 6日 ロイター] 金融庁の佐藤隆文長官は6日の定例会見で、10月1日から日本郵政公社の郵便貯金業務を引き継ぐ「ゆうちょ銀行」の副社長に金融庁出身の米沢友宏氏が内定したことについて、「金融庁に在籍していた者の有無にかかわらず、他の民間金融機関と同様の目線で厳正かつ適確な検査・監督に努めたい」と述べた。

 10月の郵政の分割・民営化後には、金融庁がゆうちょ銀行の監督官庁となる。ゆうちょ銀行の社長には、元金融庁長官の高木祥吉氏がすでに内定しており、社長と副社長に金融庁OBが就くことになる。

ーーとのロイター通信の報道である。社長と副社長に金融庁OBがつくと言う不正?である。全体の人事案に問題がある。住友銀行系の人脈、外資コンサルの人脈、トヨタ系の人脈、保険会社の人脈、が微妙に重なって、その背後に国益を失いかねない、金融と非金融の分離の本質が透けて見える。郵政民営化は、凍結すべきである。この国の精神の廉潔が危なくなった。異常事態である。9月末までに事態を動かさなければならない。国会を動かせ、動け。

Alliance

民主党と国民新党の統一会派の結成が前向きに検討されているとの報道である。郵政民営化凍結法案を提出するためには、統一会派の結成は必須である。賢明である。

国民新党は比例区では、300万票の期待があったが、達成していない。候補者の数がおおくなり、結局当選したのは、自見庄三郎元郵政大臣一人になった。しかし、選挙区では、国民新党が推薦した議員が、数多く当選した。その点でも統一会派の結成は、意義があるとともに、法案提出権を国民新党も共有することができる。比例区での惜敗をした議員はもともと衆議院議員の前歴の面々であったから、次の衆議院選での活躍が期待される。

郵政民営化後の人事の件であるが、金融庁から利益相反、あるいは天下りの形で人事が行われている。選挙の二日前に公表する、あるいは、ひとりの金融庁関係者の郵貯銀行への人事などは、わざわざ日にちをずらして、選挙後の初日に発表するなどの姑息な報道対応振りだ。

流れは変わった。もともと参議院で否決された法案であった。もう参議院はいらないと言う、小泉流の強権政治を変えるためにも、参議院先議の郵政民営化凍結法案を参議院で可決するべきである。それが、逆の踏み絵となり、衆議院の解散のきっかけとなるかもしれない。議会制民主主義の再生のためにも必要な手続きである。

Fake Report

TBSの不二家報道に、捏造疑惑があろうとして、放送倫理・番組向上機構がその審議を審理してきたが、明日報告書が公表されると言う。

不二家の件では、外国証券会社が、株を買い占めやすくするために色々策動しているとのまことしやかな噂もあったほどである。TBSは、そうしたところからの影響を受けなかったのか関心のあるところである。マスコミは、マスごみだとからかわれるほどに、その質を低下させている。残念なことである。郵政民営化後の刺客選挙で一方的な熱狂をあおったことの反省も公表してほしいものである。政党からの働きかけの部分についても公表していけば、ある程度のマスコミの独立も回復するのではないか。言論空間を自ら狭めているのではないか。

Sumo Wrestler

朝青龍は、サラリーマンで言えば、懲戒免職にすべきであろう。2002年の秋場所で貴乃花に敗れたときに、貴乃花が怪我をしている右足を蹴ればよかったと発言して物議をかもした。03年の名古屋場所では、旭鷲山の曲げをつかんで横綱として史上初の反則負け。先代高砂親方の葬式を無断欠席。今年の春場所では、稀勢の里の背中にひざ蹴り。夏場所前には、出稽古のときに新小結、豊ノ島に全治二週間の怪我を負わせている。

横綱にふさわしくない。これがプロレスであれば、それほどの問題はないのだろうが、卑しくも国技である。出稼ぎ外国人のようなレスラーが来て横綱になり、神事の基本の相撲をいやしめることはもうやめにしてほしい。相撲取りとレスラーと混同しているのではないか。

何故か、外国人に甘い風潮である。これが、アジアの国々や、例えばアメリカのプロ野球でこんなマナーの悪さであれば、とっくに追放されているだろう。横浜の駅で、米兵がタバコを吸っていても見過ごすようなものかもしれないが。

パンアメリカンの優勝杯も昔語りになった。マッチョで、力が強くて、ルールを無視して、仁義がなく、儲かればいいやとの相撲では情けない。懲戒免職にすべきである。日本を尊敬できる外国人力士だけで十分である。粗野な出稼ぎ外国人など、今すぐ髷を切って国に帰り、好きなだけサッカーをすればいいではないか。

Propaganda

日米関係が微妙に揺れている。最近、とあるアメリカ人の知日派の人に聞いた話であるが、怖い思いをした話である。例の慰安婦問題について、米国下院が「従軍」慰安婦問題を取り上げて決議案を出したことに関係することだが、櫻井よしこ氏や、産経新聞の古森記者などの日本の国内で出版した記事を、英訳して米国内の関係者に、国務省からわざわざ送付してきたとのことだ。日本の右翼だと見做さんばかりの情報連絡だったと言う。在京のアメリカ大使館には、日本の雑誌や、地方新聞に至るまで、めぼしい記事を翻訳する部門があり、その記事は、速報されて、国内の大学や研究所や、あるいは、オピニオンリーダーに配布されるが、この慰安婦の問題については、日ごろ情報がもらえない学者や関係者にも配布されたとのことである。櫻井氏と古森記者と言えば、日本の国内ではむしろ親米の人とみなされれている人々であるが、そうした人々の意見を、反米の言論人として、国務省がみなした形跡がある。その関係者によれば、慰安婦の問題は騒がずに無視すればよかったのだ、アメリカの新聞紙上に意見広告を載せるのは愚の骨頂だとの主張で、それでは、アメリカは慰安所を戦後、東京や沖縄で、開設しなかったかとの質問にははぐらかす始末で、重慶のフライングタイガーの、外国からわざわざ慰安婦を連れてきたことなど、自分たちの問題には触れてほしくないとの主張であった。痛いところを疲れたから怒っているのではないかとの指摘には押し黙ってしまった。アメリカ人には沈黙は銀で、反論する方がいいのではないかと尋ねると、反米は困るとのことであった。日本の側でも、アメリカの世論外交を真に受けて、新聞広告など出さなかったほうがいいとの意見を外務省の関係者などで主張する向きがあるが、的外れだ。アメリカ側は、今回でも徹底した、日本たたきをしたのである。例の南京虐殺事件の問題があるが、これは、自分たちのプロパガンダ組織が戦争中の、作り話で、広げた話であるから、アメリカ側は数字の問題ではないなどと言い出す始末である。ユダヤ人の、ホロコーストの問題と、同じようなものだと言うのであるが、関係がない。アメリカの原住民の大量虐殺の歴史も、原爆のことも自分たちのやった虐殺行為には、触れようとはしない。防衛大臣の不見識な発言もあったが、東京大空襲などの話も持ち出すべきだったのかもしれない。最後に、沖縄からの海兵隊の移転経費が膨大すぎるのではないかと質問したら、自国の防衛をただ乗りしているからだとのご託宣であった。日米構造協議で、すっかり、日本はアメリカの衛星濃くみたようになったと指摘したら、もう、日本など誰も見向きもしないとの意見であった。カネの切れ目が縁の切れ目のようである。親米派とみなされてきた人々が、アメリカから右翼反動と言われる時代になったようである。それにしても、追従外交が過ぎる。外交当局はもっと日本の自立自尊の主張を行う必要がる。広報のカネも使っていない。どこかで書いたが、アメリカのテネシー州では、自動車工場を進出させたが、日本人の子供に星条旗に忠誠を誓わせている。即刻中止すべき光景である。アメリカには、最近の新自由主義、あるいは新たな帝国主義の信奉者ばかりではない。ワシントンやニューヨークばかりでなく、宣伝広報の技術を駆使して、国益を主張すべきである。

ちょうど、参議院選挙で自民党が敗北したこともあって、話題になったのは、駐日大使が、小沢一郎民主党代表にあったことがないとの話題でにぎわっていたとのことである。大企業をアメリカに進出させて、人質にしているのではないか。トヨタなども相当の威嚇があるのではないだろうか。郵政国会後の総選挙で、社長が鉢巻きをして、チルドレンを応援するなど異常そのものであったから、おそらく推測は当たっている可能性が高い。

慰安婦の問題は、黄禍論の匂いもする。中国の偽物、毒入りの製品などの問題追及もそうだ。莫大な利益を上げているのは、アメリカや日本の企業である。そろそろ手を引こうかとの信号かもしれない。そして、また取り残されるのは日本の企業かもしれない。(その昔イラクで、日本の企業関係者が一万人の規模で取り残されて捕虜になったことがあったが。)

うまく表現できないが、日米関係に微妙な変化がある。見切りをつけようとしているのかもしれない。最新鋭の戦闘機など日本に代われたら困ることがあるのだ。

Legend of Tono

柳田國男の遠野物語が350部,50銭で初刷されたのは明治43年(1910)である。まもなく100年になる。同年末には、「時代ト農政」を出版するが、柳田にとって図らずも、(戦後農地解放があり、小作の金納が実現して再版)農政学との別れを告げる蹉跌の書となった。農政官僚として全国の旅を続けるうちに、権力化する明治政府のお達しに従うよりも、「常民」の精神と文化に耳を傾けるほうが、経世済民になるとの思いだったのかもしれない。民俗学の確立に奔走するようになる。南方熊楠との往復書簡が頻繁に交わされたのもこの頃で、明治政府の神社合祀政策に反対する行動を繰り広げている。柳田は、土着の学問に執着し、「農政学者・官僚として活躍した時期においても欧米の経済理論の直訳的受容を極力排除した。(中略)経済の自由放任を否認し,生産よりも分配の適正を重視し、そのための国家の役割を強調していた」(岩本由輝「論争する柳田國男」御茶ノ水書房、1985年)。遠野物語は,民話集であることは事実であるが、日本版の農村残酷物語でもある。貧困のあまり、兄が母親を殺し、親が子供を殺し、野猿が村の女を盗み、狼が人間を襲う話などは、明治の末のこの国の地方や農村が惨状にあり、国の病と成っている現実を想起させるに十分な出版である。柳田は初版本の序に、「要するにこの書は現在の事実なり」と豪語している。日露戦争があり、柳田は利根川沿いのお社に英文でIn Memory of the Conquest over the Russians と銘する碑を旅順陥落の日に建立する。折角の東洋の覚醒を捨て坂を転がり落ちるように神社合祀などの精神世界の西洋かぶれの統制強化を嘲るかのようである。柳田は、農政学の先輩の河上肇などのマルクス主義からは程遠い地平から、民族の伝承の集大成でこの国の安寧を目指した。「全体の組織総合の学問というのが欠けている。「政治」という漠然たる語で,暗示せられて居る一つの学問が正しくそれに該当する。」とも述べており、民俗学は、文字通りのポリティカル・スタディであった。明治43年は大逆事件の起きた年である。韓国併合もあった。明治から大正に至り、日本は欧州の動乱で、地中海に軍艦を派遣しただけで、国際連盟の理事国となり,ドイツからの南洋群島の委任統治を譲り受ける。後の驕りは推して知るべしだ。
 今年の4月にワシントンで開催された国際通貨金融委員会の文書が公表されているが、日本の政策実施状況についての報告は国内情勢と乖離していないか。若年労働力等の能力向上策、人材派遣業自由化、公正取引委員会の強化、国債発行の削減など新自由主義の政策が端的に報告されている。構造改革を財政諮問会議を通じて強化するとも述べるが、もっとも興味深いのは、日本政府が、直接投資を2010年までに、25倍増のGDPの5%に拡大すると約束するとのくだりである。代表演説は抽象的な文言にとどまっているが、国際通貨基金の発表した文書には数字込みで記録されている。奇異である。ちなみに、世界競争力センターの研究によれば、日本の外国直接投資は、GDPの0.2%にしか過ぎないと指摘で、この5%の数字は、この国の有り様にも関わることになる。国会で議論された数値目標だろうか。労働力の流動化などについて安易に約束するが、米国は中間選挙後に修正をしたから、日本は先進国の中では最低の最低賃金になるが、そんなことで政策の誤りにならないのだろうか。4月14日の代表演説の、国内経済政策の部分を、引用する。
「我が国は、経済活性化と財政再建の二つの目標は両立可能であるばかりでなく相互に強化し合うものであるとの考え方・・構造改革努力とともに、安易な財政出動に頼らない・・国債発行について過去最大の減額幅を見込み・・2010年代半ばに向け、債務残高対GDP比率を安定的に引き下げるため、・・2011年度までに国・地方合計のプライマリー・バランスを確実に黒字化・・税の自然増収を安易な歳出等へ振り向けることなく歳出削減を実施・・高齢化による社会保障支出の増大や、基礎年金国庫負担割合の引上げ、少子化対応の支出等により・・財政再建の道のりは平坦ではない。徹底した歳出削減に加えて、安定的な財源を確保する必要・・このため、本年秋以降、抜本的一体的な税制改革について議論し、2007年度を目途に消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組んでいきます」と発言している。
 長々と、柳田國男のことを書いたのは、他でもない、新しい遠野物語の出版が必要で、地方や農政が国の病となり、医療が打ち捨てられて、限界集落が拡大し、老人が面倒を見る人もなく、廃屋に閉じ込められている残酷物語が現出しているからである。民営化と称する官僚支配と一部資本家の、外国資本と連携する、まことしやかな会社合祀劇も盛んだからである。郵政民営化などは、むしろ金融混乱の原因ともなりかねない。敗戦国が戦勝国クラブの常任理事になるのは無理があるが、通貨基金の理事国と言って、国内の悲惨を見過ごしながら、人気取りの大盤振る舞いをするのは,中東の戦争のときの二の舞になり、尊敬もされない。金融機関が金余りの現象にあり、一方で、公共事業を中止して、デフレの縮小経済の死にいたる病の政策を継続し、政府資金の供給こそ必要なときに民営化を推進する。過剰な外国直接投資を招聘するのは、のっとりを助長することにしかならない。「税の自然増収を安易な歳出等へ振り向けることなく」等とは、冷血の作文のように聞こえる。柳田や南方熊楠が嘆いた、合祀の際の、神木の乱伐のようでもある。
 参議院選挙があって、幸いにして、新自由主義の無思想を修正してこの国の新たな進路を見つけ出すために、政治という総合の学問を再構築する余裕が生まれたようにも思う。
 

No privitization

 国民新党の綿貫民輔代表は1日午後の記者会見で、郵政3事業の一体経営を堅持するための郵政民営化見直し法案を秋の臨時国会に提出する考えを示した。民主、社民両党に協力を呼び掛け、野党が過半数を占める参院に提出する方針だ。
 綿貫氏は「郵政民営化はいよいよ10月からだ。民主、社民両党に協力を頂き、秋の国会で是が非でも目的を達成したい」と語った。

うれしいニュースである。郵政民営化による、日本の混乱を回避する必要がある。参議院を回復するための選挙であったから、参議院詮議で法案審議が行われる必要がある。 

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