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Testimony

気鋭のジャーナリスト魚住昭氏の聞き書きによる、証言 村上正邦 我、国に裏切られようとも、(講談社刊)は、圧倒させる日本の政治の現状を活写する。村上氏は、KSD事件で隘路を貰ったとして、議員を辞職、その後、受託収賄容疑で東京地検に逮捕され、法定で無実を訴えたが、一審、2審ともに有罪の実刑判決で、現在最高裁に上告中である。

ある意味で、魚住昭という優れたジャーナリストの手を借りた自伝でもある。筑豊に育ち、当時の炭鉱の生活を背景に、拓殖大学に入り、生長の家に帰依する。玉置和郎氏との関係などは、宗教と政治の最前線の話である。

魚住昭氏は、あとがきに代えての中で、「村上さんは現実の国家と幻想の国家の間のそこ深い溝にはまってしまった政治家」であると書く。

序章の、崩れた検察の構図は、圧巻である。佐藤優氏の、国家の罠と同じ質の検察の構図である。国策捜査の言葉がはやったが、検事の実態は、どうにも恐怖を感じるか、あるいは品性の欠如を思わせることである。いつの間にか、この日本の司法が腐食している感を強くするし、正義とは何かを考えさせるに十分な序章である。

左翼になってもおかしくない経歴をもつ、心優しい政治家、村上正邦の実像が浮かび上がる単行本である。

この単行本は決して触れていないが、大きな陰謀の中での、国策捜査であろう。ものづくり大学の関係であるから、もしからしたら、モノづくりを破壊しようという陰謀がもっとも有力なきっかけかもしれない。外国の陰謀は働いていないのか、圧力はなかったのか、もう少し、掘り下げて考える必要があるのかもしれないが、その視点は残念ながらない。

政治史の本としては、優れた記録となる本である。もし、右派の代表的な政治家が村上正邦氏であったとすれば、実は、日本の右派政治家、右派勢力に対する、一種の脅迫、弾圧であると見ることもできよう。

私は、現実の国家に裏切られたのかもしれないという、老政治家の嘆きを、真実は何かと検証しなければなりません。

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