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Market Fundamentalism 6

伊藤博敏著、「欲望資本主義」に憑かれた男たち、講談社、1600円が、出版された。副題は、「モラルなき利益至上主義」に蝕まれる日本、とある。

「ルールのもとでの競争は資本主義社会の原則である。ただ、ルールさえ守っていればいいわけでなない。モラルや成文化できない不文律を、人として(企業の場合は法人として)守らなくてはならない。このモラリティは、効率生後奪うし、国際金融の発想にはないものだが、必要なものである。当面の利益にはならなくとも、そこで得られる信頼は、企業の将来的な力と国家の安定と安全につながるはずだ。「品格のない国家」「人でなしの企業」にならないために、やはり欲望は制御すべきなのだ。」と帯にある。

あとがきに、伊藤氏は、かつての経済犯は、元暴力団構成員といった話が多かったが、今は、村上世彰被告がいい例で、犯罪と意識しないで合法的な収奪を行い、市場を汚して、一般投資家に損害を与えるが、サブプライムローンのようないんちきなものw証券化して売りさばくことが許されるという欧米金融資本の発想に軸足をおいているので、これ以下はますます巧妙に高学歴者によって金融犯罪が繰り返されるだろうという。

この本の格調が高いのは、次の一節である。「その暴走を制御するのもマスコミの役割である。徹底的な情報開示を求め、怪しいシステムや、商品、人脈に切り込んでいく。公開を求めるとファンドの無名性やぅキャピタルフライト(資本・資産の海外逃避)で逃げようとするからいたちごっこだが、追求をやめてはならない。」と。

日本経済新聞をはじめ、多くの新聞・大マスコミが、欧米金融資本の過激な市場原理主義を支持する動きの中で、暴走を制御するのもマスコミの役割であると書く、伊藤氏の姿勢に共感を持ち、敬意を表する。政治が市場原理主義の走り使いと化し、表現の自由が徐々に失われつつある、時代の雰囲気の中で、かかるグレーゾーンの魑魅魍魎の世界についてのノンフィクションを出版しようとする、勇気ある出版社としての講談社にも、合わせて敬意を表する。当ブログの読者の皆様にも一読を勧めたい。

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