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11月15日号のインターナショナルヘラルドトリビューン紙は、一面に二年ぶりに値下がりした東京の証券取引所の株価のグラフを表にして、電光掲示板の写真を掲載したが、その下の面に、第二次世界大戦中に、原子爆弾を開発するためのマンハッタン計画にもぐりこんだロシアのアメリカ人のスパイ事件について報じた。Delmarという暗号名をもつ、Geroge Kovalという実名のスパイで、昨年1月31日に、(92歳?クレムリンは94歳として、他のロシア情報は93歳としている)モスクワで死去したが、20世紀のもっとも重要なスパイであったという。11月2日に、プーチン大統領は、そのスパイをロシア連邦の英雄の顕彰を行ったから、西側(このような表現が適切であるかどうかは分からないが)の研究者を驚かせた。Kovalは、アイオワ州のシウクスしに1913年に生まれ、大恐慌のさなか1932年に、シベリアのユダヤ人の自治州である、ビロビジャンに家族ともども移住している。ビロビジャンはスターリン時代にユダヤ人の居住地として推進した。1934年にモスクワのメンデレーエフ化学工学研究所を優秀な成績で卒業した後に、GRUに入ったとされる。偽名でアメリカに入国してからは、実名を使って陸軍に入り、ニューヨーク市立大学で勉強する機会を得ている。44年テネシー州のオークリッジ原子力研究所に配属になり、オハイオ州デイトンに会ったポロニウム210の精製工場の担当になったという。1945年に最初の原爆実験が行われ、広島と長崎に投下された。そのわずか4年後の1949年にソ連は最初の原爆実験を行った。

しかし、こうした秘密活動に対するロシア連邦の英雄の称号の授与は、冷戦後の世界情勢の中では、文字通り、学者のみならず関係者を驚かせるが、これが世界の実態である。

日中関係でも、スパイ事件が発覚したとして、対日工作関係者を死刑にすると発表して産経新聞が報じた。

日本でも、デンソー・電子データ流出事件がおきている。中国人(楊魯川という41歳の中国人技術者(中国航天工業総公司でロケット・ミサイルの開発をしていた技術者で、2000年12月末にデンソーに就職)が、産業用ロボットなど1668種類について13万件の電子データを抜いたという。警察は横領罪で逮捕したものの、立憲できず、結局処分穂量うのまま釈放してしまったという。楊は社有のパソコンを持ち出して私有のパソコンに移し変えていた。デンソーが気づいたのは今年の2月13日というが、調査に当たったデンソー社員がマンションに行ったときにちっと待っていて暮れと表に待たせてその40分間のうちに私有パソコンを破壊して、証拠隠滅を図ったという。あくまで、研究のためと言い張ったようであるが、起訴できないままに、大手を振って帰国していった。デジタル時代の情報漏えいは紙の時代の情報漏えいとは意味が違い、13万件の設計図とはトラック二台分、一見一枚として、建てにつめば、6-70メートルになるという。産業スパイ法は日本にはまだない。中国人の女性がハニー・トラップという言葉がはやった、イージス艦情報の漏洩など、中国も情報接近には手段を選ばない国である。(以上の記述は、岸宣仁、日中知財攻防の最前線、国策研究会の機関紙11月一日号、に基づいている)

平和ボケの日本というよりは、激烈なナショナリズムと技術覇権戦略が静かな戦争として行われているのが国際社会の実態である。ちなみに中国共産党の中央政治局の常務委員のほぼ全員は理工系出身であるという。鄧小平は「科学技術は第一の生産力である」と述べているが、第一のスパイ対象でもあるようだ。市場原理主義がいかにそこの浅い考えであるかが、冷厳な事実の前では、明らかである。

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