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Inconvenient Government 2

次のような書評があったので紹介する。小説会計監査についてである。ご参考まで。

http://www.amazon.co.jp/%E5%B0%8F%E8%AA%AC%E4%BC%9A%E8%A8%88%E7%9B%A3%E6%9F%BB-%E7%B4%B0%E9%87%8E-%E5%BA%B7%E5%BC%98/dp/4492042946

物事の真相を分析できるだけの頭がある人間にとって、
アメリカの対日年次改革要求書のとおりに外資に売り渡されている現実は、
2ちゃんねるのようなアングラな話ではなく、仲間と真剣に議論になる話だ。
残念ながらコロンビア大学の教授にはなれなかったけれど、松下金融大臣が外資の手先として日本の資産を外資に売り渡したことは周知の事実である。
渦中の監査法人の中枢にいた人物による物語は、
いま日本で起きている現実を客観的に分析するだけの‘材料’を提供している。
いかに関係省庁の手先と成り下がっている大手新聞による報道が偏ったものであるかが分かる。役所による理不尽な言い分で悔しい思いをした関係諸氏だけでなく、銀行員、会計士、証券関係者や、日本の現状を憂いている方には一読をお薦めしたい一冊だ

 一体この本のどこまでが事実でどこまでが虚構なのか。小説という体裁はとっているものの、ここ数年の間日本をにぎわせた経済事件をテーマに、これほどまで容易に推測できる当て字で当事者を登場させている以上、事実を無視して書くのは相当にリスクの伴う行為だと思われる。ネット検索する限り著者名は本名であり、本に登場する企業の監査報告書に署名していることも確かであることから、概ね事実と考えてもよいのかもしれない。
 著者の亡国への危機感は、米国に魂を売る連中に対する痛烈な批判となって現れるのだが、どこまで裏を取って書いているのか首をかしげたくなる記述がある。特に、金融庁内の会議の様子や松下金融担当大臣に対する執拗な批判・中傷は尋常ではなく、本書の信憑性を落とすものとして残念な記述であった。また、著者自身、主人公の勝舜一として登場するのだが、同業者・クライアントを問わず最も尊敬される会計士として描かれている。これほどまでに自分のことを自画自賛できるものだろうか。
 一方、「三禄会」と称する都立高校時代の同期7名による同窓会が舞台となって展開される議論は非常に興味深かった。このような議論・会話は著者の頭の中だけで作れるものとは到底思えず、おそらくそのような仲間が筆者には本当にいるのだろう。
 本書に書かれていることの半分でもそれが事実であるとするならば、日本という国家に対し強い危機感を抱かざるを得ない。ペンネームを使うことなく実名でこれほどまでに金融庁のやり方や当事者たちを叩くには相当な覚悟がいるはずである。わざわざ引退後に本書を世に問うたということは、それだけ「許しがたい」という思いがあったのだろう

小説の体裁をとってはいるが、内容的には会計監査実務の実録本
と言って良い。日本を代表する監査法人で要職を歴任された著者
の、ここ数年に亘る事件やスキャンダルに絡んだ公認会計士監査
回顧録といった趣の本だ。

4章構成となっており、各章の会社実名は想像に難くない。おそ
らく「ムトーボウ」は「鐘紡」、「ABC銀行」は「UFJ銀行」、
「大日本郵便公社」は「郵政公社」そして「月光証券」は「日興
証券」であろう。同業監査法人や官僚との闘争・確執が4つの事
件等を舞台にして詳細に描写され、当事者でしか分かり得ない事
件等の内幕も明らかにされていて、読み出すと面白くて止められ
ない。

それにしても4つの事件等に見え隠れするのは、わが国の会計監
査実務に対するアメリカの政治圧力である。この10年ほどの間
にすっかりアメリカの会計基準や監査手法が日本の公認会計士監
査実務に導入されてしまった。このドラスティックな実務上の変
更を以前からアメリカ政府が望みわが国に圧力をかけてきたこと
は、「年次改革要望書」や「日米投資イニシアティブ報告書」を
通して明らかであろう。

「結局、抗しようのない巨大な力に翻弄されただけだったのか。」
という著者の最後の呟きに胸を打たれた読後感であった。

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