構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Resignation

郵政民営化で、日本郵政株式会社の社長となった、西川善文氏は、辞任覚悟の発言をしたのだろうか。国会で、上場前の株式売却はしないと国会で発言しておきながら、労働組合の新年会で、株式上場を今年から考えるのが第一で、投資家という言葉も使って、利益をあげることが必要だなどとの発言ぶりであった。国民新党、民主党、それぞれの幹事長、そして、連合会長の前での発言であるから、挑発的な発言である。

将来展望が提言できないままで、その昔の住友銀行時代のように、部下を直立不動させたままで怒鳴り散らせばよいというわけではない。西川部隊として派遣されている住友銀行からの日本郵政に対する進駐軍は若かりし日の言動よろしく、怒鳴る、突然怒鳴り散らすとのことで、旧郵政職員は、私は貝になりたいとばかりに口をつぐんでいる由である。トヨタ方式の例の生産運動のコンサルタントも然りで、何を思ったか、怒鳴り散らすばかりで、旧陸軍の敗戦の原因ではないが、全体主義社会の恐怖政治よろしく、ただただ、イエスマンで従うだけの、職場風土が定着してしまったとの大方の見方である。小泉竹中政治の米営化が、郵政民営化の本質であることはもはやお見通しの情勢であるが、そうした政治、国際情勢の中で、市場原理主義とも程遠い、ただ単に、官僚支配のイエスマンの、失敗した銀行家が、郵政会社の社長に就任したことは、悲劇であった。民営化後、数ヶ月が経ったが、コンプライアンスの問題もこれあり、士気は日々に低下するばかりであるという。年賀状も、東日本の天候のよさもあり職員の一丸となった懸命の努力で、元旦の配達数は数字としては延びたが、現実には、年賀状は対前年を割った売れ行きであったという。郵政民営化は基本的には、一部の外国資本と結託する可能性の高い私物化である。簡易保険は廃止されたが、後継の保険は低迷している。四分社化のロスは、国民経済の適正な配分に反する。いずれにしても、志もなく、国民資産を私物化することは、しかも、郵政民営化後数ヶ月もたってなんら展望が開けないことは、もとより、失敗の運命になる。財務省からの天下りの副社長などの、官僚を含めて、霞ヶ関の一部官僚による設計図で、官僚支配の色彩がもともと強い。国家と国民資産は、その手先の銀行家が私物化することを許してはならない。そもそも、明治の御世に、郵政は、いわばしる垂水の鄙を何とかしようとして創出された近代的な、全国津々浦々を組織する普遍的なネットワークであったが、これを分割して、特に金融部門を外国資本に売り渡さんばかりのことで、民営化した。

国会で、その危惧に歯止めをかけようとする、参議院で株式売却凍結法案が通過した現時点での西川社長の発言は、不謹慎である。郵政の金融上の財産は地域社会など社稷のものであって、そもそも官僚が支配すべきものでもない。国家と国民を混同している嫌いがある。国家を官僚が操縦しているかもしれないが、郵政の財産は、地域社会は国民の伝統と文化に根ざしたものである。。西川発言のあった労働組合の新年賀詞交換会の参加者の反応には厳しいものがあった。(国民新党の亀井幹事長は、西川社長はビジョンがおありだとは思うがとの、皮肉な発言で一矢を報いた上で、全国津々浦々での、郵政民営化後の国民の盛り上がるような不満と、現在の参議院を通過した株式売却凍結法案についてしかるべく指摘を行った。)西川氏の挨拶は、代議政治、民主政治の過程を無視して逆なでするようにも聞こえる不用意なものであった。つっかえつっかえの原稿なしの発言ではあったが、老齢も感じさせ、また、日本最大の企業の指導者としての見識に欠ける暗い、将来に対する明るさのない発言振りであった。サブプライムの失敗で、投資家の目論見が外れているのかもしれないが、パブリックな要素が必要な企業の経営者としては、資質に欠けるのではないかとのため息が漏れるような挨拶であった。)

さて、衆議院で三分の二で否決すればと考えているのかもしれないが、その多数は、刺客選挙で達成された、憲法違反の選挙で獲得された空虚な絶対多数であり、むしろ正義は現在参議院のほうに分がある。郵政民営化の暴走は、何とか食い止めなければならないと国会が動き出した中での現象である。

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