構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

« Receding Japan | トップページ | Fake Privitization »

Collapse

衆議院と参議院のネジレで、重要法案の成立が困難になっている。政党政治が戦後最大の危機に瀕していると評する向きもある。ネジレの本質を冷静に見て、その解消を図る方策を考えるべきである。

そもそも、ネジレの原因は小泉郵政解散し客選挙の暴挙である。憲法を蹂躙して行った、郵政解散、総選挙、そして郵政民営化の本質が何であったかを、位置づけてはじめて、ネジレの当否を判断できる。郵政解散総選挙は、小泉総理が郵政民営化を代議制の民主主義を否定して、しかも、マスコミを動員した、いわゆる全体主義的な手法で、賛成か反対か、二者択一の熱狂を作り出し、結果がチルドレンの大量増産となり、与党がなんと三分の以上の絶対多数を制するという、国民の状況とは到底かけ離れた状況を、選挙制度の欠陥とあいまって現出させたことにある。憲法の根幹である、二院制に対する挑戦でもあったし、三権分立に対する挑発でもあったが、その後の参議院選挙では、国民の不満が一挙に噴出して、一票一揆ともいわれる、反乱が起きた。

三分の2という絶対多数が、大義名分を失ったことに、ネジレの本質がある。三分の絶対多数を行使することは可能であるが、行使するたびに、もうひとつの民意からの乖離が現出するからである。特措法案では、民主党の小沢代表が退出する中で、三分の2が行使されたが、それ以外では、なかなか行使することはむかしい。

そもそも、二大政党である、自民党と民主党の中にそれぞれネジレが見られる。両党の中には、市場原理主義もあれば、共生社会主義、もあれば、左右の既得権主義も見られる。大連立案に見られるように、それぞれの党内の考え方の集散のやり方によっては、もしかしたら、政権交代があっても大差はない事態も想定される。事実郵政民営化法案については、民主党の中にも、自民党の市場原理主義よりももっと過激な市場崇拝の理論が見られたところであり、それが、衆議院選のときの惨敗の原因だとする見方もできる。

ネジレの政治は、実は、市場原理主義者にとってはもっとも好都合な状況である。議会政治額どうかすればするほど、財政諮問会議などのいわゆる民間議員の勢力が強化されることになる。いろいろな、財政経済政策が、一部官僚と、外国資本を背景とする経済人や、その走狗としての政治家が、政策を独占する状況に至る。例えば、金融担当の大臣などは、そうした学者が起用されており、政治世界とは一歩距離を置いていながら、市場原理主義を政策として決定しようとするためには都合がよいからである。

さすれば、いかにしてネジレを解消するか。そのためには、一貫した主張を持ち、志のある政治家が、結集する意外にない。小泉郵政改革に反対して、郵政解散以後も抵抗を続けている国民新党や、民主党党内の政治家、無所属のままで時期衆議院選挙を目指している政治家が糾合して、先の衆議院選挙の憲法違反をあらてめる以外にはない。その数が絶対多数に至らずとも、おそらく、十人内外の当選があれば、正当性を主張できて、新たな離合集散の核になりうるのではないだろうか。

政党政治が空洞化すれば、現段階では、市場原理主義の経済人や、学者や、官僚の跋扈があるが、次は、もはや日本人が忘れかけた軍部の登場である。防衛庁の汚職事件にその片鱗を見てしまった思いがある。議会による統制がうすれ、いつの間にか防衛官僚が、新型機の開発や、そのほかの重要な調達を恣意的に進めることである。怖い話であるが、ネジレはそうした国家の破壊の事態に至る可能性も秘めている。次の総選挙では、衆参のネジレと、与野党各党内のネジレを一挙に解決する選挙となってほしいものである。単なる政権交代ではなく、一挙に政界再編せいへと歩を進めるべきであり、その争点としては、再び、郵政民営化見直し論を持ち出して、市場原理主義と、共生社会主義との分離を図り、その中で、両党の既得権擁護論を排することが可能ではないかと考える。

世界的にも政治、経済が大きく変わりつつある。日本も変われ。

|

« Receding Japan | トップページ | Fake Privitization »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/209267/17948212

この記事へのトラックバック一覧です: Collapse:

« Receding Japan | トップページ | Fake Privitization »