構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

« Zoellick | トップページ | Books 2 »

Books

左側の欄に図書リストを掲げて、参考にしている。今日は一挙に五冊を新しく掲げることにした。

 その一冊目が、2.26事件をテーマにした、工藤美代子著、昭和維新の朝である。暴力のかく美しき世に住みてひねもすうたふわが子守うた。宮中歌会の召人となった歌人の斉藤史は、2.26事件に決起した青年将校、齋藤瀏の娘であった。昭和天皇の崩御から八年経った正月の14日に、宮中に伺う。この年の御題は、姿であり、齋藤史の歌を、講師が野の中にすがたゆたけき一樹あり風も月日も枝に飽きてと詠う。満八十八の齋藤史は、宮中の向こうの庭に軍服姿の幻影を見る。歌会が終わり、兵馬俑にも似た軍服姿の幻影を見た後に、竹の間という控え室で、両陛下からねぎらいの言葉を掛けられる。「あの歌は、どこでどういう気持ちで作られたのですか。」 起立したまま「いつもの歌つくりと同じに、平常心で詠ったつもりでございます。」「お父上は瀏さん、でしたね・・・」と。

昭和11年の2.26事件から72年の歳月が流れた。この混迷の平成の時代に、齋藤瀏が生きていたらどんな歌を詠むだろうか。激動の昭和史を振り返るための好著である。和歌という文字通りの和解の生命力とは何かを知り、この国日本の礎の根幹を考えるための好著である。

|

« Zoellick | トップページ | Books 2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/209267/40498520

この記事へのトラックバック一覧です: Books:

« Zoellick | トップページ | Books 2 »