構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Books 5

エコノミック・ヒットマンが、第五冊目である。途上国を食い物にする工作員の回想録である。単なる経済活動の話ではない。帝国の国策として、一国だけが繁栄するために活動する特殊な専門家の回想である。他者を搾取することによって、繁栄を長く謳歌した国家は存在しないと、著者、ジョン・パーキンス氏は指摘する。アメリカのベストセラーの翻訳である。

パナマのノリエガ将軍が、アメリカの空爆を受け、しかも逮捕されて、外国に連れ去られ、失火した端緒が、日本と関係があったとするくだりは興味深い。

ノリエガ将軍は、「私ははっきりさせたいのだ。アメリカによって1986年に発動され、1989年のパナマ侵攻で終わった政権打倒キャンペーンは、パナマ運河の招来の支配権が日本の援助を受けた独立主権国家パナマにあるという筋書きを、アメリカが徹底的に拒否した結果だった。(国務長官と国防長官は)、交易に奉仕する官僚という仮面をかぶって、彼らが、強力な経済的利益を代表していることをまるで知らないことをいいことに、私を打ち落とすプロパガンダ作戦を練り上げていた」と書いてあるという。日本は途上国の発展のために、純粋に、単純に善意で努力した。しかし、それを面白く思わない国がいたのである。フジモリ大統領の失脚なども、こうした事情に関連していると思うが、最近の中南米における、左派政権の誕生を見れば、「まさに腑に落ちる」といわなければならない。

日本を弱体化させるためのエコノミック・ヒットマンは板の課などと考え始めると、もう空想の域でしかないが、ありえないことではないし、むしろその気配を強く感じるところがある。これから究明が行われなければ、自立自尊の日本の持続的な発展はありえない。

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