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Banker 6

日本銀行の総裁、副総裁の人事をめぐって政治が紛糾しているが、その本質について考えることが大切である。その人事が、国民のためになるのか、国民が主役になるのか、そして、誰が日本の金融政策を支配するのかという観点である。市場原理主義者は、そのポストが円の番人であるから、狙いを定めてきたことは間違いない。日本の通貨は財務省の管理の下に日銀が発行しており、通貨供給量の管理も日銀が行っている。旧植民地だった国に行けばすぐわかりことであるが、旧宗主国の銀行が通貨を発行していることが常である。日本の独立は、日銀の通貨発行そしてその管理能力と深く関わっている。日銀がのっとられた瞬間に日本は独立国であることを失うのである。日本の富を海外に流出することを促進させたデフレ政策の失われた10年の政策をそうした疑念を助長するものであったから、今回の人事に対する国民の正当な政治の介入は妥当なものである。その観点で、人事が適当であるかどうか判断するべきである。

ちなみに、あまり知られていないが、アメリカの連邦準備銀行は、名前は連邦でも民間の銀行である。「主権を奪われた国家アメリカの悲劇」と称するアメリカ人もいるほどである。米国の実質的な中央銀行である連邦準備制度の銀行には、フランス、イタリア、オランダ、ハンブルグなどの、名門と呼ばれる金融機関が参加しているのも特徴である。

日本の中央銀行である日本銀行は、国民全体のものであり、アメリカの連邦準備銀行のように一部資本家のものではない。金融政策の独立性を日銀が標榜するにしても、十分な情報公開が行われなければならず、それがまた、日銀の責務でもある。今回の人事はそうした要求にこたえる能力と見識とを備えているかどうかで、問うべきものである。

日本の中央銀行をアメリカ型にしようとする陰謀もあるのかもしれない。日銀の独立性は日本の独立を保つためのものであってほしいし、外国資本に従うにちぎんであったはならない。新しい日銀総裁などの幹部は、独立した領事裁判権を取り戻すべく、また軍の統帥権を確保すべく呻吟した明治の先達のことも思い出してほしい。また、独立性を確保するためには、チェック機能として日銀総裁を国会が罷免する手続きや、監査の体制をかくほすべきである。先の総裁のようにスキャンダルがありながら、居座り続けるのは、日銀の品格を貶めるもので、結局外国勢力の介入の口実を与えることになりかねない。

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