Tibet 12
長野の聖火リレーで垣間見た、中国の偏狭なナショナリズムについて、近刊のしっているようで知らないこれが本当中国ー33のつぼという本に興味深いことが載っている。著者は、84年に北京大学を卒業して、88年に来日して、中国問題の評論家として活躍している、石 平(せき・へい)氏の著作である。
新華社が国民の意識調査をインターネットで、2006年七月から、8月にかけて、7万5千人余の母集団で、行った結果について書いてある。ネット調査であるから、エリートの若者層が対象であり、その結果は衝撃的である。あなたが最も賛同する思想理念はどれですかという設問で、①自由・民主主義②公正と正義③民族利益至上主義④宗教信仰⑤その他という選択肢の回答であるが、なんと①を選んだのは、わずかに1.05%で、②も2.01%であったという。④となると、なんとわずかに、たった189年で統計上は0%である。③の民族利益至上主義を選んだ回答が、96.21%であったという。
石平氏は、「若年層における変更的思想的土壌の形成は、言うまでもなく中国共産党自身が長年にわたって展開してきたゆがんだ形の愛国主義教育のけっかである」としている。天安門事件を戦車で鎮圧した直後に成立した江沢民政権は、愛国主義精神という名のナショナリズムを徹底的に強化した。若年層は徹底的な洗脳教育を受けており、「他民族に対する激しい憎しみと合わせたところの異常なナショナリズムが彼等の心を完全に支配するに至るまで肥大化したわけである。」「中国は益々軍備を拡大して、対外的覇権主義的傾向を強めていくなか、中国の「愛国青年」たちは一体同動くのかが、大変憂慮すべき動向の一つである」と書いている。
長野でも、中国国旗を在日の留学生?が林立させているが、彼らを受け入れている日本の国旗を打ち振る映像は全く見られなかった。偏狭そのものであり、注目された現象である。動員されなかった留学生の中には、来日して自国との比較のなかで、公正と正義という文明社会での普遍原則に気がついたものもあるかに違いないが、96%が、偏狭な民族利益至上主義の考えに賛成した意識調査があることは、もって銘すべしである。
石平氏の著作はなぜ中国人は日本人を憎むのか、私は毛主席の小戦士だった、中国・愛国攘夷の病理などがある。隣の超大国の実態を知り、何が起きているのかを知り、日本のとるべき対応について考える良書である。有毒食品を生み出す社会背景、靖国批判や、反日プロパガンダ、の思惑の理由や、軍備急拡大、バブル経済の崩壊、日本の融和外交の是非について、その深い背景を解説する良書である。
石平氏を励ます会が最近開催されたがその模様についての新聞記事があるので、ご参考まで。http://sankei.jp.msn.com/world/china/080501/chn0805011641008-n1.htm
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