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Trillion Dollars War

ノーベル経済学賞受賞者のコロンビア大学教授、ジョセフ・スティグリッツ教授の論説、三兆ドルの戦争に反対する、という論文が公表されている。

http://www.project-syndicate.org/commentary/stiglitz97

要旨は次のようなものだ。

アメリカがイラクに侵攻してから丸三年が経って、アメリカの戦争費用は三兆ドルかかり、しかも他の国も三兆ドルは負担することになる。サダムフセインが大量破壊兵器を持ち、アルカイダとつながりがあったというのは嘘であった。イラクがテロリストの温床になったのは、アメリカの侵攻後のことである。

アメリカは、今三ヶ月ごとに、500億ドルを使っているが、ブッシュ政権は当初全部で500億ドルだと主張していた。三兆ドルの6分の一で、アメリカの全体の社会保障が50年以上かかって使うような額である。財政赤字のなかで富裕層の減税をしたから、赤字国債による資金調達で、しかも海外からである。増税はしなかったが、将来の世代に赤字を添加したわけである。無能であり、不誠実である。予算が時価会計であるから今のコストだけで帰還兵や傷病塀の将来のコストについては考えていない。5万人以上の帰還兵が心的外傷後ストレス障害と診断されている。死亡者はその15分の一である。医療費の将来支出は6000億ドルを超える。民間の軍事請負業者も使っているが、高くついている。イラク人は使わず、ネパールやフィリピンからの安価な労働力を使って軍事請負をしている。

戦争の勝者は、石油会社と軍事請負業者の二つだけである。イラクの医者の半分が死亡、国外に脱出しており、失業率は25%、電気は一日八時間、しかもバグダッドで通じるだけだ。イラクの人口2800万人のうち、400万が故郷を追われ、200万人が国外に逃れている。戦争開始後の40ヶ月で、45万人ないし60万人の死者の数である。

経済コストを論じるのは不謹慎かもしれないが、国際法に違反して始められたイラク戦争の膨大な経済コストはメリカの財政規模をはるかに上回っている。「アメリカは、そして、世界は、この先何十年も戦争の代償を払い続けることになる。以上。

ご関心の向きは、冒頭に掲げているリンクでご精読願いたい。戦費調達に日本はいくらのアメリカ国債を買ってしまったのだろうか。

最新の論文は、次のリンクからも読める。

http://www.project-syndicate.org/commentary/stiglitz98

要旨は次の通り。

アメリカの大統領選の争点は、経済と戦争の二つだというものがあるが、それは順調に戦争が言っているときの話であって、アメリカの経済を破壊しつつある戦争が続けられているのであれば、争点はひとつイラク戦争である。世界最大の経済が病人になれば、世界全体が被害を受ける。

むかしは戦争が経済的には利益があるといわれ、第二次世界大戦は大不況から逃れさせたという見方もあるが、ケインズ以降は、経済の刺激策や、長期的に生産性や生活水準を上げる方法を知っている。

イラク戦争は、三つの理由で経済的にもよくない。第一は石油の価格が上がったことである。中国の消費があっても、バレルあたり5ドルは超えないなどとの意見もあったが、原油価格が上がったから、ヨーロッパも日本も、資金を国内で使えなくなり中東諸国の読者医者のために支払うだけの話になる。 

イラク戦争に使うカネは国内で経済を活性化させるための支出に比べて恐ろしく非効率である。

カネが国外に流出するばかりで、アメリカ経済は思ったよりも弱体化する。アメリカの金融規制当局や連邦準備制度は、流動性を供給することで、実態を隠してきたのではないのか。規制が行われず、カネがどんどん供給されて、信用の基準もなくなった。貯蓄はゼロ日書く、住宅バブルが発生した。大統領が変わる11月からではなく、問題は昨年の八月からサブプライムローンの問題として発覚した。

対策が採られているが、水掛の対策である。住宅が未来永劫あがり続けるという神話は崩壊したのである。確かに、危機回避としてはよかったのかもしれないが、消費や投資を刺激するわけではない。海外にその矛先は向かい、中国などはインフレの危機に直面する恐れがある。傷病兵や帰還兵の将来の医療費などのコストは先送りにされている。

今までの戦争の場合には国民に対して増税が行われ、国民の意見を求めたが謝金ばかりで、ツケを将来の世代にツケ回しをしている。

アメリカの歴史始まって以来初めて外国にカネを無心する状態だ。貯金はゼロである。

ひとつの政権が、そんなにも短期間に国を破壊することができると思う人はいな駆ったかもしれないが、アメリカと、世界は、この先何世代にも亘ってイラク戦争の代償を払い続けることになる。.

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