構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Dr. Mahathir 3

アジアの賢人政治家のひとりである、マレーシアのマハティール元首相は、23日東京有楽町の外国特派員協会において記者会見を行った。冒頭講演を行い、其の後に、協会の会員記者からの質疑に応答した。

アジアは、ヨーロッパと異なり、多元的である。西洋の支配を受けてきたが、新秩序が生まれつつあり、自らを規定する必要がある。最近の市場原理主義などは、アジアに壊滅的な結果をもたらしつつある。自由貿易は、結果としては弱い国々にとってはマイナスにしかならず、公正な貿易の方が重要である。

戦争を非合法化すべきである。アジアで戦争を犯罪とする宣言をしてもいいのではないか。

最近マレーシア与党のUMNOから脱退したことに触れ、記者の質問に答える形で、現在の首相の、政権の私物化、独裁的な傾向などを非難した。野党が人気があるわけではなく、現在の首相に対する批判が野党に利していると解説して見せた。マレーシアには強い政府が必要であるとも述べた。その理由は、中国人とマレー人との対立など、多民族国家であるから、強い政府の指導力が必要であったと述べた。

東アジア経済共同体の構想を提案したことがあるが、それは当時の米国のベーカー国務長官につぶされたとも述べた。世界の金融制度についても、変革が求められていると述べた。

イラクの戦争については、アメリカにとっては負け戦であり、ベトナム、朝鮮戦争などの教訓を学んでいないと指摘した。大量破壊兵器も見つからないままに、開戦後6年にも喃喃とすることは以上ではないかとも述べた。いかなる高度な兵器をもち、高度化された軍隊を持っていても、現代には通用しないことで、戦争は勝ち負けがなく、戦争が非正規戦で継続することになると指摘した。

ミャンマーの軍事政権が、援助を受け入れないのはけしからんのではないかという記者の質問に対しては、援助供与国として競争があり、純粋な気持ちではなく、国内問題に介入するような西側諸国の援助は、政治宣伝の色彩が農耕であり、受け入れがたいとした。ちなみに、アセアン諸国は、そうした気配がないので、援助が受け入れられていると述べた。

先週、在日米国大使が、アメリカは、軍事的にはぬきんでた国であり、其の講演を聴いた日本人出席者が、アメリカには従わざるを得ないと考えたのではないかとの、記者の質問に対しては、日本でもそうしたことがあれば、アメリカが自己利益の価値観を押し付けるのであれば日本にもゲリラ闘争を行う者も出るのではないかといなした。

アジアは多様であり、ヨーロッパの通貨統合にはならないが、貿易の決済だけを目的にして新たな、アジア共通の貿易のための通貨を作ってはどうかと提案した。いままではドルが基軸の通貨であったが、実質的な目減りが予想されるのではないかとした。

最後に、米国大統領にオバマ氏が就任することに期待感を表明した。オバマ氏がイスラム教徒であることを、ネガティブのキャンペーンに使われる嫌いがあるが、イスラム教に対する偏見が根っこになると述べた。コーランを読めばわかるように、寛容の宗教であり、極端な話だが、カトリックに改宗した人ですら、母国に帰って殺されるような話はないと述べた。イスラムのイメージを悪くしたい勢力があるとも述べた。

ヨーロッパに対しては、感謝するような面はなかったのかとの記者の質問に対しては、ヨーロッパの旧宗主国から利益を受けた面もあるが、他国を侵略して支配することは間違いだと語気を強めた。

日本については、多額の投資をマレーシアに行い、共存の市井でやっていることは、従来の植民地時代の国とは大きく異なり、感謝しているとも述べた。

英語教育は、イギリスの政治制度の導入などと並んで、マレーシアの利益となったが、それでも他国に侵略をすることには、いかなる感謝があろうとも納得しないとの主張であった。

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