構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Facta

FACTA という会員制の月刊誌がある。今月号の代表的なスクープ記事は、電通専務とFIFA「裏金」という題の、サッカーワールドカップの日韓大会の裏で、私腹を肥やした日本人がいたのではないかという、スイスの裁判での起訴状を巡る記事である。日本ではほとんど報道されていない。「権力者を追い詰めることは不得手で、もっと言えばその方法すら知らない日本人」と沈黙を難じていると、あとがきに書いてある。日本債権信用銀行、日本不動産銀行、戦前の朝鮮銀行、九段下、などのイメージで言えばわかる銀行の記事もある。あおぞら銀行が、ほとんど外資のファンドに支配されているさまを書いている記事である。

そのなかに、見開きの2ページで、西川善文と全特の「化かしあい」という記事を掲載している。その内容は、それほどの深堀のある記事ではない。秋田県で、贋金作りをした郵便局長の犯罪があり、「今回は我々の仲間から犯罪者を出してしまい、大変申し訳ない」「監査部門の人間がしっかり見ていればあんな騒ぎにはならなかったのに、会長も気苦労が多いなあ」との会話。2月中旬で、勧奨退職や、郵便局の建物の問題が話し合われたときのことという。それから、数日後、今度は西川社長が謝る番で、ゆうちょがクロネコメールビンを使ったことである。ゆうちょや簡保は上場する計画であるから、コスト削減のためにグループ外の安いメールビンを使ったことは問題の根深さを示すものであった。全国の火いさ名郵便局の経費の七割は郵便貯金の経費でもっているからである。地域の営業推進体制が、ゼントク側の主張が入れられた形で、民営化直後の体制をやめたという。民営化によるほころびを、特定局長が一生懸命尻拭いをしているようにも見える。「監査部門の人間がしっかり見ていればあんな騒ぎにはならなかったのに」と発言したと書いているが、実は、郵政民営化の過程で、捜査権という限定された司法権を持った郵政観察制度を廃止したことについては、書いていない。「旧日本郵政公社以来の犯罪防止の諸施策がまるで効いていないというのが一番の問題であろう」とも書いているが、民営化で強力な捜査機関をなくしてしまったのが問題である。簡保や郵貯の施設を投売り同然に売却を進めているが、もし監察制度があれば、当然、経営幹部についても牽制の注意喚起があったであろうが、民営化後は野放しになっているのが実態といわれる。厳しく言えば、郵政監察制度の廃止は、今にして思えば、資産売却等に対する監視を逃れる目的であったのかもしれない。(国鉄の民営化の時には、鉄道警察隊を別に編成しているが、郵政民営化の過程では警察機能の部門をすべて廃止している。)

民営化後半年ではあるが、決算の数字がそろそろ発表になることと思う。結果は惨惨たるものであることがいまから予想されるが、郵政民営化の強硬な成立過程を見れば、現在の経営陣は小泉・竹中政治に加担した人々であるから、経営の状況に応じて経営責任が問われてしかるべきである。普通の民間企業であれば、西川社長を含めて総退陣のような状況にあることが想像される。決算の過程で土地やその他の資産の売却についても詳細な説明が求められており、また、国会の関連委員会でも質疑が行われてしかるべきである。

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