構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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2008年5月

North Korea

<http://maps.google.co.jp/maps/ms?msa=0&msid=106995438506078502525.00000112e1833fbe6d985&hl=ja&ie=UTF8&ll=40.680638,127.792969&spn=3.715693,7.426758&t=h&z=7>

色々な施設へのピンが貼ってある。ご参考まで。

Submarine base

<http://maps.google.co.jp/maps?hl=ja&ie=UTF8&ll=36.104587,120.581367&spn=0.003866,0.007253&t=h&z=17>

チンタオ郊外の潜水艦基地の写真である。半島の地下にも基地があるようで、その入り口も写っている。

Fake Privitization 63

 民営化されてから始めて、日本郵政会社が、民営化後六ヶ月間の決算を発表した。ゆうちょ銀行が好業績だったとして、連結最終利益は民営化前の計画を28・9%上回る2772億円となった。郵便局会社は、最終利益は計画比7割減のたったの46億円という惨々たるものである。しかも、従来であれば、年間を通しては2兆円台の利益が出ていた空、半期で一兆円という数字が考えられるが、これがわずかにさ3000億弱におちこんでしまった。納税額を差し引いても収縮していることが考えられる。計画を三割も上回る数字というのは、その計画自体があまり意味のない計画であったことを暴露するようなものである。

 収益を分社化された郵便、ちょきん、保険の会社からの手数料収入に依存する郵便局会社の構造は当初から問題視されていたが、早くも懸念が現実となった。小さな規模の郵便局会社がつぶれかねないという懸念があり、その全国維持は、国会決議によって担保されているに過ぎない。

 ゆうちょ銀行は債券相場の上昇で、国債を中心とした資金運用で安定的に収益を稼ぎ、最終利益は計画比17・0%増の1521億円となったとしているが、官から民へというスローガンで民営化したはずであるが、国債からの収入で利益が上がったというのは全くの皮肉な現象である。最近になって、官から民ではなく、国内から外国へ資金を流すような動きがあるが、サブプライムローン問題がある中で、ようやく本音が見えてきたとの見方もある。いずれ、自分たちのところに落ちてくると豪語したアメリカのはげたか金融資本の発言が、ニューヨークの経済新聞が報道したことが思い出される。郵便事業会社もゆうメール(冊子小包)の取り扱いが好調だったことなどから、同41・6%増の694億円を計上したとするが、もともと冊子小包を自由化したことに問題があり、民間各社においても利益部門とはなっていないので、むしろ、雑誌などは、郵便事業に任せたほうが得策だとする考え方もある。アメリカなどでは、いまも独占対象の分野である。民営化後は発送代行会社などの設立が期待されたが、そうした施策は行われず、競争相手でもある佐川急便などが、郵便局の配達ネットワークを活用して発送代行を大規模に行っており、その結果が、収益の改善に寄与しているものと考えられる。日本通運のペリカン便との統合が喧伝されているが、民の不良業務の民営化された郵便事業におっつけるものではないかとの見方もある。

 憂慮されるのは、かんぽ生命保険もの保険の新規契約が落ち込み、計画比5・0%減の76億円にとどまった。その内容は深刻であり、経営責任の問題に発展する可能性すらある。また、経営を悪化させて、格安で外国資本に売却するのもひとつの手法であるから二重に要注意の決算である。

 持ち株会社の日本郵政の西川善文社長は決算発表会見で「民営化直後の慣れないシステムや業務手続きに起因する混乱を踏まえれば、まずまずの結果だ」と自画自賛したとされるが、そもそも郵政民営化の制度設計が、金融と非金融の分離、わかりやすく云えば儲かる貯金と保険の分野を、郵便局ネットワークから切り離そうとするものであるが、それが失敗した気配である。 内実は安穏とはしていられない恐るべきもので、郵便事業会社は郵便物とゆうパック(郵便小包)の取り扱いが前年同期比2・8%の減少であり、ゆうちょ銀も米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題による金融市場の混乱の影響で投資信託の販売に急ブレーキがかかっている。ゆうちょ会社が販売している、投資信託の成績なども発表してほしいものである。外国資本に、国民の財産を資金として提供して、利益を上げていこうという目論見はもうすでに潰えているのが現状ではないだろうか。郵便貯金の手数料の高騰は、客離れを起こしており、毎月一兆円の資金が流出していることを明らかにすべきである。(最近に至って、毎月の状況の公表をやめているが、情報公開の観点からも問題である。)郵便局会社は、手数料が頼みの綱であるから、ゆうちょかんぽが低迷すれば、業績が計画を大きく下回る事態になることは、当初から懸念されていたことであり、特に、郵便局の運営は、その七割をゆうちょが負担していた事実を忘れてはならない。

 コンビニエンスストア大手のローソンとの提携などがまことしやかに喧伝されているが、競争力の強化にはなるはずもない。宅配の競争では、受付拠点の数が、ヤマトに比べて圧倒的に少なかったのが原因であるとされていただけで、郵政公社の時代にこの問題は解決している。実際に、ヤマトが、ローソンやその他のコンビニと独占契約を結んでいたのが、郵便事業が入り込めなかった原因であり、これについては、裁判にもなり、郵便事業が下級審ではすでに勝訴している。(上告されて係争中か)。郵便局をコンビニ化する意図は、すけてみえており、なんと郵便局会社の主要人事にコンビニ会社の労働組合の幹部を天上がりさせているが、具体的な成果はみえていない。郵政三事業の統合を求めることが必要である。

 また、西川社長は株式上場と売却を予定通り進める旨記者会見で発言しているようであるが、現在、株式売却凍結法案が、参議院を通過してしかも衆議院で継続審議になっているときに、そうした発言を行うのは、議会制民主主義の根幹に挑戦する発言であり、国会軽視と批判されるべきものである。そもそも、刺客選挙での解散総選挙の脅迫を背景に成立した郵政民営化であり、国民の総意を反映していなかった。勇気のない政治家と、政治宣伝に狂奔した国民に対する情報操作で行われた民営化であった。

 公社形態のままであれば、納付金も納税額を上回っていたことが考えられ、急迫する財政事情の改善にも寄与していない。後期高齢者医療制度が、廃止法案が出る中で、国民の自助努力の制度としての簡易保険制度も破壊されてしまったようである。営業成績が前年の半分であるというのは驚愕すべき惨状ではないのか。

 民営化されて、何ら改善されたものがないというのは異様である。普通の会社であれば、経営陣の総辞職を求める状況である。民営化されたとはいえ、まだ、全株式を政府が保有している。政治が判断すべきである。当ブログとしては、小泉・竹中政治が終わり、新しい福田政権は、政策転換を急速におこなうひつようがあるものとかんがえているから、当然、現在の西川社長を筆頭とする市場原理主義の民間企業からの経営陣と、財務省・金融庁などからの天下り経営者の辞任を求めるのが穏当ではないかと考える。人事を、いままでのように、特定の政治家や特定の企業のひも付きではなく、公募してみてはどうだろうか。当ブログはかねてから主張しているが、国会の承認人事とすべきことがまず必要である。

 この決算については、土地資産などの売却の数字がどこに入っていたのかなお不明なこともあり、細部については、国会のしかるべき委員会などで究明が行われることが期待される。

Structural destruction

菊池英博先生の「実感なき景気回復に潜む 金融恐慌の罠」ダイヤモンド社の110ぺーじあたりに構造改革は、あらゆる面で大失政であったと書いている。

「2001年四月から、2006年七月までの小泉構造改革は、間違った理念と政策を国民に共用した異常な時期であり、中国の文化大革命に類似した国家の一代破壊活動であった。では、何を間違えたのか、ここにまとめてみよう。

誤り1 「デフレが進んでいるときに緊縮財政(とくに投資関連支出の削減)」

 デフレが進んでいるときに緊縮財政、特に公共投資や財政投資を削減すれば、実態経済は疲弊し、税収は減り、デフレが一段と深刻になる。1929年からのアメリカ大恐慌、1930年からの日本の昭和恐慌の教訓として、「デフレのときには、絶対に緊縮財政を取ってはならない」という鉄則がある。これを無視して、緊縮財政を取り、不良債権を増加させた。

誤り2 「不良債権がデフレの原因である。不良債権が有るから銀行の資金が固定して、成長産業に資金が回らない。従って不良債権を処理すれば、固定化していた資金が貸し出しに回り、景気がよくなり、デフレが解消する」

 繰り返すと、不良債権問題は、2000年度に解決していた。しかし、2001年度からの小泉構造改革による郷土の緊縮財政によって、一挙に不良債権が増加して、この緊縮財政がデフレを深刻化させた。従って、不良債権はデフレの結果であって、原因ではない。また銀行等には、この時点で預金が有り余っており、銀行は貸し出しを増加させようと努力してきた。しかし、銀行等も企業もデフレで貸し出し(借り入れ)のリスクを取れなかったために、貸し出し増やせる状況ではなかった。又、デフレのため、資金需要が減退しており、銀行には、余剰資金が増加していた。

 したがって、「経済に資金が回らないのはデフレが原因」であって、「銀行に不良債権があるから、成長産業や企業に資金が回らない(竹中平蔵氏)という考えは前面的に誤りである。この町が云った考えに立って、金融庁はDcf方式と減損会計を乱用して、不良債権を増加させ、それを償却させるために、つぶす必要のない銀行と企業を破綻させた。まさに、歴史上、例を見ない、人為的に作り上げた、「政府による金融恐慌」であった。

 又、2005年三月には、強引な金融庁の介入によって、不良債権が数字の上では減少したものの、銀行貸し出しは増加していないし、デフレも解消していない。更に、2006年3月時点でも銀行の貸し出しは増えていない。企業の人減らしと利子減らし、中国向け輸出の増加、都心部の地価の底打ちなどで、不良債権が減少したに過ぎず、デフレの解消にはつながっていない。」

ところが、未だに、内閣が変わっても、大失政の政策が続けられている。

Freeway 2

山崎養世氏のメルマガからが送られてきました。高速道路無料化論の論客です。世界経済の動きについても論じています。

「━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
____山__崎__通__信_______________2008.5.26_
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┃一般財源化は高速道路の借金返済から始めよ
┃        ~サブプライムローン問題より怖い世界経済の地殻変動
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 サブプライムローン(米国の信用力の低い個人向け住宅融資)問題が悪化 して、マーケットは暴落し、金融機関の破綻が相次ぎ、世界経済は崩壊に 向かう、という説が今年の流行でした。経済崩壊、大不況、大恐慌といった 言葉が飛び交いました。

 日本だけではありません。フェルドシュタイン、スティグリッツといった世界的な経済学者が、1929年以来の大不況が来る、いや戦後最悪の不況だといった悲観論を声高に唱えました。

 そんな中、筆者は全くの少数派でした。今年の1月7日には「高成長に戻る世界経済と取り残される日本」をお届けしました。さらに、2月1日には「バーナンキ暴落は終わりに向かう」、3月28日には「世界経済悲観論に踊るなかれ」をお届けしました。

 昨年来の株式市場の暴落を招いたのは、グリーンスパンの後任であるバーナンキFRB議長が、市場の暴落に対して迅速な金融緩和を実施しなかったからだ、と見ていました。

 ですから、米国の金融システムをつかさどるFRBが大幅な金利低下と市場への資金供給を行い、金融機関の流動性を確保しさえすれば、株式市場の暴落はそこで納まり、世界経済は再び21世紀型の上昇軌道に戻ることを予測しました。大恐慌どころか、70年代の石油ショックほどの不況にもならないのです。

《経済学者の予言通りにならなかった現実》
 現実はどう推移したでしょうか。まず、1月22日~30日の1週間余りでバーナンキFRB議長が1.25%もの大幅な金利低下を断行し、それまでの遅れを一気に取り戻しました。ここで、世界の株式市場は大底をつけ、そこから恐る恐る反発を始めましたが、再び不安心理が市場を覆いました。 金融機関がお互いに資金を融通するのを渋るようになったのです。

 そして、3月16日にサブプライムローンの証券化業務の最大手の金融機関であったベアー・スターンズ証券に、JPモルガン・チェースを通じてFRBが資金供給を行うことを発表しました。JPモルガン・チェースによる買収とい う側面を持つ取引でした。

 ここを境に世界の株式市場は上昇に転じました。金融機関の破綻という最大の懸念が現実になっても、中央銀行による救済が実行されて市場が安定化したのを見て、それまで恐る恐るだった資金が株式市場に戻ってきたのです。典型的な二番底パターンをつけて上昇パターンに転じました。ブラジルのように、昨年の高値を上回る上昇を見せた市場まで出ています。

 大恐慌どころか、90年代初めの世界の不動産バブルの崩壊に比べても 世界の株式市場も経済も、格段に小さな悪影響しか受けていないのです。なぜ、大先生たちの予言は、少なくとも今までのところ、外れたのでしょうか。

《これまでの常識では測れなくなった世界経済》
 第1には、プラザ合意以降の先進国経済では、中央銀行が機能すれば、金融市場が原因の大恐慌は起きないのです。預金者保護防止のために、中央銀行が金融機関の保護と救済に当たることは、今は 当然です。

 市場原理で動くはずの先進国の金融機関は、今や国家や国際機関の保護を受けているのです。こうした保護がなかったら、1929年の大恐慌のように、金融市場はまさに市場原理に従って、暴落の連鎖を極限まで繰り広げたはずです。

 第2には、90年代までと違って、21世紀の世界経済の成長の中心は新興国に移りました。世界的な企業が生産拠点を新興国に移し、労働と不動産のコストが劇的に低下したために、いくら石油の値段が90年代の終わりの5倍程度に暴騰しても先進国では、10%を大きく超えるようなインフレが起きないのです。だから金利も低いままになります。

 すると、不動産バブルの影響を受けていない世界の企業の収益は成長を続けますから、恐慌は起きません。

 第3には、サブプライムローン問題そのものが、新興国での高い経済成長を誘発してしまうのです。どうしてでしょうか。

《間違いなくデカップリングが起きている》
 誤解のないように再度説明しますが、米国経済は大不況にならなくても、低成長が2~3年は続くでしょう。過剰な住宅不動産投資によって発生した不良債権の裏側には、抵当流れで金融機関が引き取る大量の不動産があります。そうしたREO(Real estate owned)と呼ばれる在庫不動産の売却 はこれから数年かけて行われます。

 その間、不動産価格の低迷や下落が続き、不動産の上昇を当てにした米国人の消費は低迷を続けることになります。不景気が続きますから、FRBはこれからの2~3年は金利を大幅に上げることができません。むしろ金利低下の要請が強くなります。これは、89年から93年末まで続いた前のバブ ルの崩壊と同じ原理です。

 そうなると、ドル金利は2%程度の極めて低いレベルにとどまるでしょう。それは、経済が高成長を続け、当局が景気引き締めに躍起となっている中国やインドなどの新興国の企業や好景気にわくロシアや中東の産油国、世界中の投資家や金融機関にとっては、ドルでの資金コストが極めて低いレベルで固定されることを意味します。

 今や、中国やインド、ブラジル、ロシアには、世界的な巨大企業が次々と誕生しています。90年代のように、米国経済が減速すれば新興国はその何倍ものマイナスとなる時代ではなくなったのです。

 間違いなく、先進国と新興国のデカップリング(decoupling:分断、関係弱体化)が起きているのです。

 特に、米国経済が激しい勢いで地盤沈下を始めているのです。20世紀の初めには世界一の産油国だった米国は今では世界最大の石油輸入国です。石油価格の上昇とドルの暴落との相関係数はかつてないほど高まり ました。危機に強いドルは完全に過去のものです。

《食糧問題で身勝手さを露呈した米国》
 食糧大国米国も揺らいでいます。世界中にグローバリゼーション、自由貿易、WTO(世界貿易機関)といって農業と食糧輸入の自由化を強引に推し進めた米国は、供給責任を負わない身勝手な国家であることを露呈して しまいました。

 石油が高くなり、バイオ燃料にすれば儲かるからと米国の農家が判断しトウモロコシを食糧や飼料ではなくバイオ燃料の原料にしたことから、世界的な食糧と飼料不足の連鎖反応が始まりました。

 急速に肉食が普及する中国での肉類への需要が価格に火をつけました。トウモロコシや米、小麦などの穀物の価格は上昇し、そうした商品に投資する資金が急増してますます価格の高騰が起きました。

 世界中で1日1ドル未満の所得水準で暮らす人は11億人いると言われます。そうした貧しい人たちを食糧高騰は直撃しました。

 農民にとってはいいだろう、というわけではありません。農業自由化の政策によって、インドなどの途上国では、温暖化の影響で旱魃に苦しむ農民は 収量が増えるからと米モンサントなどの農業メジャーが開発する穀物種子や肥料を購入してきました。

 自給自足をやめて、商品作物を作り、それを売って生計を立てる農民層が増えたのです。そうした農業の必要物資も高騰を続け、農業メジャーは高い収益を上げています。一方で、農民は借金に頼るようになりました。

 しかし、農民が作って地域で売る農産物の価格がそんなに上がるわけではありません。コストは上がり収入は増えない。それでは借金を返せない。現金に換えるためには作物を食べてしまうわけにもいかない。こうしてインドの農民にここ10年ほどで自殺が急増しているのです。

 インドだけではありません。中国や他のアジア諸国やアフリカの農民の多くも、伸びない収入と高騰する生活費の格差の中で苦しんでいるのです。

 高成長が続く新興国、そこでの好景気と消費の伸び、値上がりを続けるエネルギーと食糧、それによって生存を脅かされる人々。先進国の巨大金融機関や企業は守っても、世界の貧しい人の生存については、グローバリゼーションはあずかり知らないことが明らかになってしまいました。

《新興国の成長が食糧とエネルギー問題を生んだ》
 資源価格の上昇は、国民の暮らしの点からは最貧国であるアフリカの諸国に次々に新しい資源国を誕生させました。

 非鉄金属、石油、天然ガス、未開拓のアフリカは資源の宝庫でもあり、 紛争の火薬庫でもあります。これまでアフリカの資源を独占してきた欧米の資本に中国が加わって資源争奪競争が展開されています。資源の富は、軍事力や警察力で地域を独占し、外国から資本と技術をもってきて容易に富を得ることができる点において、製造業やサービス業と 構造が根本から異なります。

 暴力で国民を抑圧し、ひどい生活を強いても、権力者が安定して富を享受し得る点において、日本のような資源消費国とは根本的に異なります。資源国では、非資源国よりも国内紛争が多いという傾向を生みました。

 世界は、グローバリゼーションによる新興国中心の高度成長と引き換え に、エネルギーと食糧を手に入れるのが不安定な世界に突入したのです (こうしたメカニズムについては、昨年の2月末に出版した『米中経済同盟 を知らない日本人』(徳間書店)に詳しく包括的に説明しています。ご参照ください)。

《米国以上に苦しい日本経済》
 こうした事態は、日本には関係ないのでしょうか。とんでもありません。米国以上にこれから苦しいのが日本経済なのです。米国以上に食糧も エネルギーも外国に依存しています。そして、日本の生命線である工業 製品の生産は大きな危機を迎えるのです。

 自動車や鉄鋼がその典型です。中国やインドを震源地とする自動車の 価格革命はやがて世界に及ぶでしょう。日産自動車が最低価格2500ドル (約26万円)の自動車の開発を掲げたのもその一例です。インド最大の 自動車会社であるマルチ・スズキ・インディアの主力車は50万円前後です。

 途上国が消費市場の中心になるにつれ、価格競争と量産効果で自動車の価格破壊が世界で起きるのは時間の問題でしょう。もちろん、少数の富裕層は1台数千万円の車に争って乗るかもしれません。しかし、このセクターに強いのは超高級な欧州車です。日本が強い1台150万円から300万円前後の乗用車に乗る人は世界的に減るでしょう。自動車の世界 に価格破壊が起きるからです。

 一方で、自動車の材料は値上がりします。その代表が日本が世界に冠たる鉄鋼です。鉄鋼の材料である鉄鉱石と石炭は3社ほどの資源メジャーに独占されています。

 さらに、需要が中国などの新興国を中心に続伸した結果、鉄鉱石と石炭の大幅な値上げを日本の鉄鋼メーカーは飲まされました。そのコスト増加分は年間3兆円に達する見通しです。

 まるで、世界中のパソコンメーカーが、組み込み部品であるインテルの マイクロプロセッサーとマイクロソフトのソフトウエアに利益のほとんどを吸い上げられたのによく似た構造ができてしまいました。これからは 日本が得意とした自動車メーカーと鉄鋼メーカーの緊密な連携による高品質で低価格の材料提供ができなくなるのです。

 日本の自動車メーカーにとっては、自社製品の価格破壊、材料価格の高騰というダブルパンチが構造的問題になり得るのです。そうなればあまたの部品メーカーにまで影響が及ぶでしょう。

 生き残りのためには、インドや中国などの新興国に一層生産設備を移し日本国内の生産を縮小せざるを得ません。国内で販売されるものの多くも外国で生産したものを輸入することになります。

《日本は石油も食糧も買えなくなる?》
 ことは自動車に限りません。国内の雇用は減り、貿易収支は悪化します。ただでさえ、少子高齢化で財政収支が悪化しているところへ、貿易収支が悪化すれば、双子の赤字という事態になります。

 そのうえ、工業製品の相対価格が原料に比べて低下するという交易条件の悪化が起きるのです。それは長期的には、日本の貿易収支を悪化させるでしょう。しかも、将来は成長率の低い日本の円は、ドルと並んで、新興国通貨に対して低下することが十分予想できます。益々日本国の交易条件は悪化します。

 今まで通り、日本は食糧も石油も買えるのでしょうか。答えはノーです。

 ならばどうするか。せめて食糧は自給すべきです。70年代に米国が自分の都合で突然大豆を禁輸した時に、欧州諸国は食糧を外国に依存する危険を知って、高いコストをかけての食料自給率を高めてきました。

 70年代前半に日本と同様に5~6割程度の食料自給率しかなかったドイツや英国は、今では7~8割程度にまで自給率を高めています。食料の輸出が輸入を上回るという意味においては、フランスやオランダ、デンマークは食料輸出国です。

《道路問題とよく似た農業問題》
 ところが、これまで30年以上にわたって、日本はノホホンと食料自給率を低下させ、今では4割にまで来ています。しかも、掛け声とは裏腹に、一向に自給率が上向く気配すらないのです。現実に進んでいるのは米の減反です。同じ先進国でも、どうしてこんなに欧州と差がついたのでしょうか。

 新興国がサブプライムローン問題を一足先に克服する中で に対して下落した場合、将来の日本が食糧を確保できない事態も十分考えられるのです。もはや、戦後経済の常識は通用しないのです。

 国民の食糧を確保することこそ、古今東西の国家の基本でした。食べるものがないことこそ国家の危機です。どうして日本はそんな危機が迫っているのに対応することもないのでしょうか。

 戦後復興期から高度成長時代にかけて作られた農地法や食糧管理制度や農協などの仕組みは、国民を飢えから救うという使命を果たし、食糧増産に成功しました。しかし、米の自給に成功し、日本が豊かな社会の変化にも世界の変化にも、対応する力を失っているのです。

 そして、古い制度にしがみつく人たちの利害を守っているうちに、国力が大きく損なわれています。そのために日本人と日本の国土が持つ巨大な潜在力が生かされていないのです。

 その意味では、農業問題は、戦後復興期の1952(昭和27)年に田中角栄議員が提案した制度を変えることができなかった道路問題とも、非常によく似ています。

 どうすれば、日本が強い農業国家に変われるのか、それは次に論じましょう。


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┃前述の本はこちらでお求めいただけます。
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 『米中経済同盟を知らない日本人』
  徳間書店 定価1,680円(税込み)
  http://g.ab0.jp/g.php/6UCQV8V87lGI1gwUeU


 そして、最新本はこちらです。
 『道路問題を解く-ガソリン税、道路財源、高速道路の答え』
  ダイヤモンド社 定価1,575円(税込み)
  http://g.ab0.jp/g.php/6UCQV8V87lGI2uwUef

 この道路問題から見えてくるのは、日本全体の病んだ姿です。道路問題を解くことは、日本を立て直すことに通じます。 終戦直後に作られた道路の仕組みを改めて、日本をもう一度元気にしましょう。それができるのは今しかないのです。

 この本が、今の日本が抱える問題について皆様が考える際のヒントになれば 幸いです。また、ご意見・ご感想をお寄せいただければと思います。」

IPTV

イランが開始したインターネットテレビである。

http://www.presstv.ir/default.aspx

つい先週に、東京で、そのテレビカメラのクルーと記者を見かけたところである。日本の主張もこうしたネットを利用して情報発信を行うことが喫緊の課題と考える。

Medicine being destroyed

後期高齢者医療制度は、姥捨て山の発想であるが、市場原理主義の考え方である。高齢化した日本の人口の医療費の負担を、国民を年齢で区分して、抑制しようという考え方である。医療費が増えれば、財政を圧迫して、日本経済にマイナスをもたらすというもっとらしい勧化であるが、間違っているだけではなく、医療を壊し、国を危うくする考えである。2025年には、現在の33兆円の費用が56兆円に達して、老人医療費は現在の11兆円が25兆円に膨らむことと脅迫しているが、文字通り、国益に反する制度である。医療費を削減するとして、年寄りの保険を別立てにして、生命の尊厳を差別化する制度を導入することは、危険である。病院を株式会社化して、一部の資本家が莫大な利益を上げる。一部の保険会社、特に外資の保険会社が一儲けすることが透けて見えるような政策である。すでに、医療現場は荒廃の兆しがあり、産婦人科の不足、小児科医の不足、外科医の不足と、又、地域的な医者の格差と具体的な問題が生じている。救急車が盥回しになるのは、外科医が不足している現実であり、一方では、訴訟弁護士をどんどん増やして、訴訟社会にしようという新自由主義の考えで、医療事故に対する訴訟が頻発しており、訴訟の対象となるリスクの高い外科医は、なり手が少なくなっているようである。医療は、マイナスの産業ではないのである。専門的な人材の雇用促進にもなるし、医療技術の進歩を保険でまかなえば、その分野の技術はどんどん進展することにもなる。例えば、がん治療なども、最新技術の粒子線治療の技術などは、日本で進展しており、これを促進することにもつながる。日本の医薬品メーカーは、資本の外資との系列化で、破壊されようとしているが、国内で薬を開発して、世界に販売していくことが大切であり、そうしたことを応援するのが政府の役割である。老後の安心があるからこそ、国民は安心して、しかも公平、公平な国民意識が持てて労働の意識も高まるのである。医療費の削減策は、単なる財務官僚の、経済理論を欠いた、緊縮財政論に過ぎない。後期高齢者医療制度は即刻廃止されるべきものである。一連の混合医療制度など、規制緩和会議の市場原理主義の陰謀に過ぎない。郵政民営化の過程でも、アメリカ政府は、簡易保険の廃止を執拗に主張したが、これも、日本の医療制度の破壊を目指したものに違いない。シッコの映画評論をかねて、かの国の医療制度の劣悪さについてはいろいろ書いたが、まだまだ、圧力が続いている。外資の保険会社の為に日本政府があるのではない、まさに、国民の利益と安寧を守るためになるのであるが、主客逆転である。

Dr. Mahathir 4

Dr. Mahathir bin Mohamad's criticizes the western nations military dominance on world affairs. He comments on the US coalition and the war in Iraq that he described as a "killers' states" policy, at a press conference held in FCCJ Tokyo May 23rd, 2008. This 5 minutes segment developed his theories about the US and Europe world governance

マハティール前マレーシア首相の東京有楽町の外国特派員協会におけるスピーチ。

アメリカのイラク戦争に対する厳しい批判を展開している。日本の大きなマスコミは、こうした格調高いアジアの哲人政治家の記者会見を全く無視して報道しないことは、残念である。マハティール氏は、歴史観を述べているのである。日米関係にも言及している。日本が属国になったにしても日本人の中にはゲリラ闘争を行う者もあると、半ば冗談で言及している。

Dr. Mahathir 3

アジアの賢人政治家のひとりである、マレーシアのマハティール元首相は、23日東京有楽町の外国特派員協会において記者会見を行った。冒頭講演を行い、其の後に、協会の会員記者からの質疑に応答した。

アジアは、ヨーロッパと異なり、多元的である。西洋の支配を受けてきたが、新秩序が生まれつつあり、自らを規定する必要がある。最近の市場原理主義などは、アジアに壊滅的な結果をもたらしつつある。自由貿易は、結果としては弱い国々にとってはマイナスにしかならず、公正な貿易の方が重要である。

戦争を非合法化すべきである。アジアで戦争を犯罪とする宣言をしてもいいのではないか。

最近マレーシア与党のUMNOから脱退したことに触れ、記者の質問に答える形で、現在の首相の、政権の私物化、独裁的な傾向などを非難した。野党が人気があるわけではなく、現在の首相に対する批判が野党に利していると解説して見せた。マレーシアには強い政府が必要であるとも述べた。その理由は、中国人とマレー人との対立など、多民族国家であるから、強い政府の指導力が必要であったと述べた。

東アジア経済共同体の構想を提案したことがあるが、それは当時の米国のベーカー国務長官につぶされたとも述べた。世界の金融制度についても、変革が求められていると述べた。

イラクの戦争については、アメリカにとっては負け戦であり、ベトナム、朝鮮戦争などの教訓を学んでいないと指摘した。大量破壊兵器も見つからないままに、開戦後6年にも喃喃とすることは以上ではないかとも述べた。いかなる高度な兵器をもち、高度化された軍隊を持っていても、現代には通用しないことで、戦争は勝ち負けがなく、戦争が非正規戦で継続することになると指摘した。

ミャンマーの軍事政権が、援助を受け入れないのはけしからんのではないかという記者の質問に対しては、援助供与国として競争があり、純粋な気持ちではなく、国内問題に介入するような西側諸国の援助は、政治宣伝の色彩が農耕であり、受け入れがたいとした。ちなみに、アセアン諸国は、そうした気配がないので、援助が受け入れられていると述べた。

先週、在日米国大使が、アメリカは、軍事的にはぬきんでた国であり、其の講演を聴いた日本人出席者が、アメリカには従わざるを得ないと考えたのではないかとの、記者の質問に対しては、日本でもそうしたことがあれば、アメリカが自己利益の価値観を押し付けるのであれば日本にもゲリラ闘争を行う者も出るのではないかといなした。

アジアは多様であり、ヨーロッパの通貨統合にはならないが、貿易の決済だけを目的にして新たな、アジア共通の貿易のための通貨を作ってはどうかと提案した。いままではドルが基軸の通貨であったが、実質的な目減りが予想されるのではないかとした。

最後に、米国大統領にオバマ氏が就任することに期待感を表明した。オバマ氏がイスラム教徒であることを、ネガティブのキャンペーンに使われる嫌いがあるが、イスラム教に対する偏見が根っこになると述べた。コーランを読めばわかるように、寛容の宗教であり、極端な話だが、カトリックに改宗した人ですら、母国に帰って殺されるような話はないと述べた。イスラムのイメージを悪くしたい勢力があるとも述べた。

ヨーロッパに対しては、感謝するような面はなかったのかとの記者の質問に対しては、ヨーロッパの旧宗主国から利益を受けた面もあるが、他国を侵略して支配することは間違いだと語気を強めた。

日本については、多額の投資をマレーシアに行い、共存の市井でやっていることは、従来の植民地時代の国とは大きく異なり、感謝しているとも述べた。

英語教育は、イギリスの政治制度の導入などと並んで、マレーシアの利益となったが、それでも他国に侵略をすることには、いかなる感謝があろうとも納得しないとの主張であった。

Dr Mahathir 2

マレーシアのマハティール前首相は23日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見し、サイクロンで大規模な被害が出たミャンマーへの援助について「支援を行う際には、その機会を政治的に利用しないことが重要だ」と述べ、欧米諸国にクギを刺した。また、前首相は最大与党の統一マレー国民会議(UMNO)を離党した理由について「アブドラ首相は身内を政府と党に引きずり込んだり、私が国のためになっている事業を無駄遣いだと批判したり、UMNO創設時とは全く異なる党に変えてしまった」などと批判、首相の退陣を求めた。

 野党第1党の人民正義党(PKR)に入党する可能性については「ありえない。私はただUMNOに幻滅しただけだ」と述べた。

Dr Mahathir

Dr. Mahathir spoke at the Foreign Correspondesnts Club in Tokyo. 東京有楽町の害濃いく特派員協会が記者会見を行った。その案内である。

Dscf0007_2 15:15-16:15 Friday, May 23, 2008
(The speech and Q & A was in English language)

Dr. Mahathir bin Mohamad has been a key figure in Asian politics for more than three decades, continuing to dominate politics in Malaysia
well after his retirement in 2003. Under his guidance Malaysia achieved significant conomic success becoming one of the most prominent newly industrialized nations and a leading member of the Association of South East Asian Nations (ASEAN) and the Organization of Islamic Conference (OIC).

Born in December 1925, Mahathir became a member of the United Malay National Organization (UNMO) in 1946 before getting admission to the King Edward VII College of Medicine in Singapore a year later. He then joined the Malaysian government service as a Medical Officer. In 1957 he left to set up his own practice and in 1964 he became a member of  parliament and served for five years. He returned to parliament again in
1974 and was appointed minister of education. In 1981 he was elected  President of UNMO and became the fourth Prime Minister of Malaysia.

Mahathir is in Tokyo to address the 14th International Conference on the Future of Asia organized by Nikkei Shimbun. He came to the FCCJ on May 23 to talk about Asia's role in global politics, the world economy, international finance and environmental issues.」

South 8

神皇正統記の始めの一節。

大日本者神国也(おおやまとはかみのくになり)。天祖始めて基を開き、日神長く統を伝へ給ふ。我国のみ此事(このこと)有り。異朝には其類(そのたぐい)无し(なし)。此故に(このゆえに)神国(かみのくに)と云ふ也。

South 7

神皇正統記の一節。

只我国のみ天地開けし始めより今の世の今日に至るまで日嗣を受け給ふ事邪(よこしま)ならず、一種姓の中に於いても自傍(おのずからかたはら)より伝え給ひしすら猶(なほ)正(ただしき)に帰る道有りてぞ持(たも)ちましましける。是併ら(これしかしながら)神明の御誓新たにして、余国に異なるべき謂れ(いわれ)也。抑(そもそも)神道のことは容易(たやす)く顕さず(あらわさず)と云う事有れども、根源を知らざれば、叨(みだりがは)しき端(はし)とも成りぬb3えし。其の弊(つひえ)をた濟(すく)はん為に聊か(いささか)勒(しる)し侍り。神代より正理にて受伝えつる謂(いはれ)を述べん事を志して常に聞こゆる事をば載せず。然れば神皇の正統記と名け(名づけ)侍るべき。

South 6

神皇正統記の一節。

但(ただし)、君としては何れの宗をも大概しろしめして捨てられざらん事ぞ国家攘災(じょうさい)の御計なるべき。菩薩大士も司る宗あり。我朝の神明も取分き擁護し給ふ教あり。一宗に志ある人余宗を謗り賤しむ、大いなる誤り也。人の根機品々なれば、教法も無盡也。況や、我信ずる宗をだに明らめずして、未だ知らざる教を謗らん極めたる罪業にや。我はこの宗に記すれども、人は又彼の宗に心ざす。共に随分の益あるべし。是皆今生一世の値遇に非ず。国の主ともなり、輔政の人ともなりなば、諸教を捨てず、機を漏らさずして、得益の廣からん事を思ひ給ふべき也。 且つは仏教に限らず、儒道の二教、乃至諸々の道、賤しき藝までもおこし用ゐるを聖代と云ふべき也。凡そ男夫は稼穡(かしょく)を勤めて己も食し、人に与えて飢ゑざらしめ、女子は紡績を事として自らも衣(き)、人をしてもあたゝかならしむ。賤しきに似たれども、人倫の大本也。

多元的な、かつ寛容な国家観である。

South 5

http://www.asahi.com/edu/nie/kiji/kiji/TKY200511180271.html

2005年11月16日朝、ブッシュ大統領と当時の小泉首相は、金閣寺を訪れたという。金閣寺は足利義満が建立した寺である。

当時のグローバリゼーションは、大明帝国のアジアにおける君臨しており、足利氏は冊封体制の中国王朝との関係で、日本国王の地位を求めた。後醍醐天皇は、三種の神器の正統性を盾に吉野の南朝として、これに組しなかった。

意味深な、金閣寺の訪問であった。当ブログの筆者は、神皇正統記に詳しい専門家に、金閣寺訪問の儀礼は、外務省あたりで意図的に行われたものであるか否かを聞いたことがあるが、その専門家は、まさかとは思うが、そうでなくとも、シンボリックであるという返事をもらったことがある。

市場原理主義や、安易なグローバリぜーションに組することなく、大日本(おおやまと)は神の国なりという神皇正統記の出だしを玩味熟読してみる必要がある。

South 4

佐藤優氏が、南朝精神に帰れというコラムを書いている。ともあれ、ラスプーチンと呼ばれた男のコラムは、全体が国家と民族についての知的な探求をしながら、行動基準を得るためのコラムとなっている。大和ごころ入門(扶桑社)とあわせてご一読を薦める。

http://www.business-i.jp/news/sato-page/rasputin/200803260010o.nwc

http://www.business-i.jp/news/sato-page/rasputin/200804020004o.nwc

http://www.business-i.jp/news/sato-page/rasputin/200804090008o.nwc

South 3

10日午前中、後醍醐天皇陵へ。工事中。坂道の石段も工事中。宮内庁の書陵部の管理。

村上正邦氏の断髪式を吉水神社で。後醍醐天皇の木像のところで願をかけられるところが秘儀のようでもあった。

前期のように、賀名生の皇居跡に行くが、今回は北畠親房の墓所には行けず。夕刻、津本陽氏と岩見隆夫氏が、講演。

11日は、朝から蔵王堂http://carview-img02.bmcdn.jp/carlife/images/TownInfo/45926.jpgで、勤行に参加。明治の廃仏毀釈の災難について考える。

South 2

5月9日夕方、吉野の竹林院という宿に泊まる。群芳園という小堀遠州作の庭園は時間がなく見ず。当方の宿は、コンクリートの近代的なビルの側ではあったが。

http://www.chikurin.co.jp/ 立派な旅館があり、ホームページがある。

平沼赳夫氏が、講演する。月刊日本5月号に掲載されている。神話の会の出雲井晶先生も話される。

宝の家で集合。宝の家のホームページがきれいにできている。http://www.hounoya.gr.jp/index.htm

South

奈良県の西吉野村の北部の和田にある、賀名生(あのうと読む)の南朝の皇居跡を訪ねた。丹生川沿いにある。丹生というからにはきっと水銀が産出されたに違いない。

延元元年(1336年)12月、足利尊氏に追われた後醍醐天皇が吉野へ落ち延びる途中に賀名生の郷士堀孫太郎信増の邸宅に迎えられた。700年の歴史を刻む家が残っていることも驚きであったが、堀家の人がまだその家に生活しておられることはこれまた驚きであった。後村上天皇も吉野からの難を逃れて、その後、長慶、後亀山天皇皇居となったと伝えられている。堀家に伝来する宝物にはいろいろあるが、なかんずく、中央に赤色の日の丸が表現された幟旗(しき)は、国旗の由来を考える意味で、興味深いものであった。http://www.gojo.ne.jp/g-kanko/annai/nisi/kokyoato/index.html

Facta 2

どん底「タクシー残酷物語」という記事もある。33都道府県で年収が三百万未満、東京だけで自殺者が年間50人を超える生き地獄とある。

市場の失敗である。市場の失敗は、今年1月都内のタクシー運転手が提起した、訴訟に対して、「規制緩和は輸送の安全や利用者の利便に結びついておらず、運転手の労働条件悪化というひずみを生んだ。原告影提起した書門だの改善解消に向け、政府が継続して責務を果たすことを強く期待する」と付言しているという。「規制改革会議が打ち出したタクシー規制緩和もっ宮内義彦前議長が君臨するリース業界に、巨額の改革利権をもたらした。」

構造改悪の典型である。国土交通省も右往左往している。市場原理主義者に、公平中立の志を捨てたイエスマン官僚を出世させたツケがいまになってまわっているのではないだろうか。

政府内の、規制改革・民間解放推進会議などは、即刻廃止すべきである。国益にならないことがはっきりしている。需給調整の政策を復活すべきである。

Facta

FACTA という会員制の月刊誌がある。今月号の代表的なスクープ記事は、電通専務とFIFA「裏金」という題の、サッカーワールドカップの日韓大会の裏で、私腹を肥やした日本人がいたのではないかという、スイスの裁判での起訴状を巡る記事である。日本ではほとんど報道されていない。「権力者を追い詰めることは不得手で、もっと言えばその方法すら知らない日本人」と沈黙を難じていると、あとがきに書いてある。日本債権信用銀行、日本不動産銀行、戦前の朝鮮銀行、九段下、などのイメージで言えばわかる銀行の記事もある。あおぞら銀行が、ほとんど外資のファンドに支配されているさまを書いている記事である。

そのなかに、見開きの2ページで、西川善文と全特の「化かしあい」という記事を掲載している。その内容は、それほどの深堀のある記事ではない。秋田県で、贋金作りをした郵便局長の犯罪があり、「今回は我々の仲間から犯罪者を出してしまい、大変申し訳ない」「監査部門の人間がしっかり見ていればあんな騒ぎにはならなかったのに、会長も気苦労が多いなあ」との会話。2月中旬で、勧奨退職や、郵便局の建物の問題が話し合われたときのことという。それから、数日後、今度は西川社長が謝る番で、ゆうちょがクロネコメールビンを使ったことである。ゆうちょや簡保は上場する計画であるから、コスト削減のためにグループ外の安いメールビンを使ったことは問題の根深さを示すものであった。全国の火いさ名郵便局の経費の七割は郵便貯金の経費でもっているからである。地域の営業推進体制が、ゼントク側の主張が入れられた形で、民営化直後の体制をやめたという。民営化によるほころびを、特定局長が一生懸命尻拭いをしているようにも見える。「監査部門の人間がしっかり見ていればあんな騒ぎにはならなかったのに」と発言したと書いているが、実は、郵政民営化の過程で、捜査権という限定された司法権を持った郵政観察制度を廃止したことについては、書いていない。「旧日本郵政公社以来の犯罪防止の諸施策がまるで効いていないというのが一番の問題であろう」とも書いているが、民営化で強力な捜査機関をなくしてしまったのが問題である。簡保や郵貯の施設を投売り同然に売却を進めているが、もし監察制度があれば、当然、経営幹部についても牽制の注意喚起があったであろうが、民営化後は野放しになっているのが実態といわれる。厳しく言えば、郵政監察制度の廃止は、今にして思えば、資産売却等に対する監視を逃れる目的であったのかもしれない。(国鉄の民営化の時には、鉄道警察隊を別に編成しているが、郵政民営化の過程では警察機能の部門をすべて廃止している。)

民営化後半年ではあるが、決算の数字がそろそろ発表になることと思う。結果は惨惨たるものであることがいまから予想されるが、郵政民営化の強硬な成立過程を見れば、現在の経営陣は小泉・竹中政治に加担した人々であるから、経営の状況に応じて経営責任が問われてしかるべきである。普通の民間企業であれば、西川社長を含めて総退陣のような状況にあることが想像される。決算の過程で土地やその他の資産の売却についても詳細な説明が求められており、また、国会の関連委員会でも質疑が行われてしかるべきである。

Quake rocks China

ロイターの写真へのリンク。100枚以上の生々しい写真が掲載されている。

http://jp.reuters.com/news/pictures/slideshow?collectionId=1860&galleryName=All%20Collections#a=1

John Ralston Saul

カナダの政治思想家、サウル氏を紹介する映像

Mort de la globalization 10

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Mort de la globalization 7

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Mort de la globalization 2

Mort de la globalization 1

カナダの評論家のジョン・ラルストン・サウル氏の講義。題して、グローバリゼーションの終わり。同氏のThe collapse of Globalismは、もう数年前に北米でベストセラーになった。新自由主義と、市場原理主義の終わりを早くから指摘していた。ちなみに、サウル氏の夫人は、カナダのガバナージェネラル、一昔前であれば、カナダ総督と呼ばれる地位にあった。残念ながらフランス語の講演である。

Fake Privitization 62

http://gendai.net/?td=20080516

日刊現代は、日本の大手新聞社が、新自由主義のとりこになるなかで、大衆のメディアとして機能している。郵政民営化という裸の王様に対して、あなたは裸だと直言している。

L'esprit du Japon 2

大和ごころ入門については、紹介した。

「日本を改革する処方箋はひとつしかないと思う。日本に内在する「日本の善」の力によって、原価日本にあらわれている悪を排除するのである。外来思想の知識をいくら身につけても、それだけでは日本国家を危機から救い出すことはできない。過去の日本人の英知から虚心坦懐に学ぶことが、現在何よりも必要とされているのである。」(まえがきより)

第二章は、吉野の山で国体について考えるとあるが、南北朝時代にも、現在の日本と同じように国体が崩壊する危機があったとして、その時代の英知を学ぶ必要を訴えている。南朝の忠臣北畠親房が神皇正統記の冒頭で書いている、「大日本者神国也(おおやまとはかみのくになり)}という文言によって、時の権力と対峙しても、正当性を主張して、真の改革とは何かを考える英知を見つけ出そうとしている。

日本では、権威と権力が区分されているのが国体、国柄であるという。大東亜戦争に敗北して、仮に日本が協和濃い苦になっていたら、権力と権威を一針に体現した小泉大統領や、田中相当が生まれていて、絶対的な正義の名の下に、権力に反抗すれば縛り首になる恐れがあったかもしれないとも、前書きで書く。

法と掟とが矛盾するときどちらをとるかという問題があるが、法律は社会全体に及んでいるようであるが、法律を守らないということはまあ仕方がないという状況もあり、しかし、掟を守らない人は、全く相手にされない。一番の無法者が司法関係者である場合もある。単なる司法村の掟にしたがっているだけの場合もある。先輩後輩とか、ののしり方とか、秘伝のやり方とか、法が機能せず掟の世界もある。

命を賭けて筋を通すというのが日本の伝統、南北朝動乱の時代の死生観が日本のあるべき姿ではないか。後醍醐天皇は、天皇親政を実現しようとして、幕府と対立して結局京都を追われて、奈良の吉野に南朝をひらいた。三種の神器の正統性は、南朝にあり、志半ばで無念の生涯を終えた。

「玉骨はたとひ南山のコケにうずむるとも、魂魄は、常に北闕(ほっけつ)の天を望まんと思うなり」として、後醍醐天皇陵だけは、吉野から京都の方向の北を向いているとい無念をこめたつくりとなっている。

後醍醐天皇の崩御の後に天災地変が続き、後醍醐天皇の霊を鎮めるために足利尊氏は天龍寺を建てるがそれでも鎮まらず、動乱の時代のそれぞれの人の業績を性格に記すことで、つまり、歴史の真実を記することで、治まった。その記録が太平記である。

保守というのは、目に見えない世界、精神文化に心を向ける当、その霊域を失火に守れる考えだと思う。茶道における扇子のようなもので、茶道の世界ではただの扇子ではなく、ひとつの場を作る。扇子で客と主人の境界を示す。

保守思想は情緒が大切であるから、例えば、国旗国家を法律で縛ることには違和感がある。愛国心を法律で明文化することにも抵抗がある。伝統は法律で変えることはできないから。自然に伝えられるべき情緒的なものが、中途半端な権利意識や間違った歴史認識で、随分とゆがめられている。

日本の国体は現行憲法にも引き継がれている。権力と権威とを分けてあり、それを勝手に崩してはならない。

イエス・キリストは、捕まったときの態度は悪く、ローマ帝国のユダヤ総督のポンショ・ピラトの前に連行されて、「お前はユダヤ人の殴打といって、なんか扇動しているが、お前はユダヤ人の王なのかと尋問されると、それは、あんたが行っていることだと反論しそれ以降の尋問に答えない。法廷侮辱罪になったのではないか。当時は、死刑である。その後、役人がやってきて、服をはがして、つばを吐きかけ、お前はユダヤ人の王なのかと、侮辱しても、「この人たちはやっていることがわかっていない、だから、許してください」と神に祈る。役人たちはせせら笑い続ける。精神的なことがわからない。官僚の世界である。

本質的な価値の多様性、寛容の精神、そして再起への導きが奈良の吉野にはある。

日本の場合は、国家の概念自体が、近代国家ではなく、農村を忠臣とするみんなの共同体、社稷ではないかと。土地の神(社)と五穀(米麦粟豆黍もしくは稗)の神(稷)ではないかと。人知で何でもできるとなると非寛容の発想が忍び込む。

共存というのはヨーロッパ的な思想。人間の自己絶対化は、全体主義への危険がある。勝ち組、負け組みをも作り出す。北畠親房が神皇正統記で最も警戒したのは、自己絶対化の誘惑で、相対主義多元主義が必要であり、天皇や大臣は寛容の精神で多元性を担保すると説いている。

グローバリゼーションでないといけないという発想自体が、実は古い発想である。愚管抄の慈円が、中国の礼記を読んで、それが当時のグローバルスタンダードで、日本もそれに備えるべきだと主張したのと同じである。日本では、政権や体制の交代はあっても、王朝の交代はない。宇宙物理学者を長とする有識者会議が決める話ではない。

「小泉首相は宮中で行われた新嘗祭の神事のときに、御簾のうちで行われている一つ一つの所作が暗くてよく見えない。そこで傍らにいた三権の長のひとりに「よし、皇室は改革すべきだ!と小さな声で叫んだそうです。本当にね。そのひとことでわかりますね。今の政治家の薄っぺらさが、小泉改革とはなんだったのかと。悲しくなるよね。今の政治家は皇室の神事について何も知らない。無知なんですよ。」

新自由主義には、一人ひとりをばらばらにして、中心を破壊する傾向が内在している。

Postmaseters League

全国の郵便局長が、愛媛県松山市で、総会を開催した。約6000人が参加した模様である。郵政民営化で、郵便局長が国家公務員の資格を喪失したところから、政治活動の規制がなくなり、郵便局長会としては、社会活動と並べて、政治活動を行う趣旨をはっきりと打ち出した。総務大臣は出席せず、代理として、佐藤勉副大臣が出席した。副大臣の挨拶のなかで、現在の経営陣に対する苦言を呈することがあった。佐藤副大臣は、郵政民営化については、直前までは反対の言動を取っていたが、実際の採決では、反対を表明していない人物であるが、苦言を呈せざるを得ない経営状況に立ち至ったものと見られる。来賓は、総務省を代表する副大臣のほかに、西川民営郵政社長、綿貫国民新党代表、亀井久興国民新党幹事長、自民党の山口俊一衆議院議員、郵政研究会座長、民主党の原口一博議員、愛媛県知事、山口、郵政労働組合委員長、自見元郵政大臣、などが来賓として出席しした。分社化された郵政会社の社長も写真の右側の上段に着席している。神は詳細に宿るかもしれないので、正面に掲げられた旗を見てほしいのであるが、真ん中に、日の丸、左に、逓信旗、右側に、特定局の団旗が、掲出されている。来賓の演説の中には、総務副大臣の苦言があったが、注目されたのは、亀井国民新党幹事長の発言であり、株式売却凍結法案を、参議院を通過したことを指摘して、民営化の見直しを主張した。会場内には、黄色の下地のよこ幕に、黒字で、郵政民営化の見直しを主張する、三面に掲出されていた。郵政民営化は、日米の新自由主義者が画策した、亡国の改悪であったことが露呈しつつある。Pic6524808

L'esprit du Japon

現在のところ、それほど売れ行きは芳しくないようであるが、村上正邦・佐藤優氏の対談を本にした、大和ごころ入門(扶桑社、1600円)は、日本という国の有様について考える優れた本であり、単に優れているだけではなく、世界の中での日本の文化と伝統についての本である。大和ごころ、入門という題面で何かハウツー物の入門書のように見えるのかもしれないが、日本という国が存在し続けるために根幹にあるものについての解説書である。日本の全によって現代の悪を斬るという副題をつけているが、法とおきてとが対立するときにどうするか、といった、初歩的な矛盾の解決法を述べるだけではなく、日本の思想の力を同表現して、慣用していくかについて具体的に述べている。対談者は、二人とも、市場原理主義が跋扈するなかで、逮捕・拘留された後に、母国が危機にあえぎ始めたことを深く知り、救国の活動に出ていると見ることもできる。

佐藤優氏が、まえがきを書いている。

その一部であるが、

「弱肉強食の新自由主義(市場原理主義)が改革であると勘違いした官僚たちが、日本の伝統、職人の魂など経済合理性で処理できない人間の要素を重視する村上正邦氏という国士を政治舞台から排除したいと考えたのである。「もはや国境を越えるマネーがすべてを決める時代なのである」と考える新自由主義というし思想が、村上氏に体現された「大和ごころ」を叩き潰そうとしたのだ。村上氏を巡る状況は思想戦なのである。私の言論界における力は限定的だ。グローバリゼーション、新自由主義という思想の力は強い。この思想戦争に挑めば、叩き潰されるかも知れない。しかし、私は参戦することにした。日本を改革する処方箋はひとつしかないと思う。日本に内在する「善の力によって現下日本にあらわれている悪を排除するのである。外来思想の知識をいくら身につけても、それだけでは日本を危機から救い出すことはできない。過去の日本人の英知から虚心坦懐に学ぶことが、現在何よりも必要とされている。」

Restration 3

 報道によれば、「自民党の有志議員による「衆参両院を統合し、1院制の新国民議会を創設する議員連盟」が16日発足し、党本部で初会合を開いた。」[両院の統合による審議のスピードアップを掲げており、今秋にも考え方をまとめることを確認した。ただ、実現には憲法改正が不可欠。民主党が主導権を握る参院の存在を揺さぶる狙いとみられ、参院自民党からも警戒する声が上がっている。初会合には、議連の代表世話人に就いた衛藤征士郎元防衛庁長官ら衆院議員43人が出席、参院からは谷川秀善、世耕弘成両氏ら5人にとどまった。顧問に森喜朗、小泉純一郎両元首相、安倍晋三前首相が就いたが、3人とも初会合には欠席した。」という。独裁の具体化である。郵政民営化においても、参議院で否決された法案を、両院協議会などの憲法上の手続きを経ないで、衆議院を解散して総選挙を行うという暴挙が、当時の小泉総理の手によって行われたが、その当日のロンドンのフィナンシャルタイムズは、独裁の始まりとのコメントを掲載したことを記憶している。今回の一院制度を作ろうとする動きは、参議院選挙で示された民意から大きく乖離するものであり、貴族院以来の伝統を有する参議院の制度を正面から否定しようというものである。市場原理主義の極端な制度改革が実は単なる改悪に過ぎないことがどんどん露呈しているなかでの動きであるから、相当の背後関係があるに違いない。市場原理主義は、トロツキストのような、暴力主義の可能性を内在させている気配があり、自民党の中にも、一院制による、独裁主義を肯定する可能性のある勢力があることが表面化したようにも見える。日本の国体の変革につながる可能性のある一院制の議論には、正面から反対することが必要である。機能する民主主義の維持のためにも、これ以上の国の劣化を食い止めなければならない。

Restoration 2

日本政府が、政府提案で法案を出したり、政策を企画立案するときに、パブコメと呼ばれるように、広く意見を聞くことが手続きとなっている。意見を求めることは、民主主義の基本であり、大いに結構であるが、最近の事例を見ると、外国の企業が活動する在京の外国人商工会議所あたりが、内政干渉まがいの意見書を提出することがある。郵政民営化も然り、ありとあらゆる政策に口出しをしているかのように思われる。反面、日本の関係者が、欧米でそうした口出し活動をしていることを、正式な手続きとして行っているかどうかは聞いたことがない。なにか、日本は、対外的に従属した国家になったかのようである。貿易黒字が一方的に課題になっていた時代とは打って変わって、日本の富がどんどん海外に流出している時代である。パブコメを外国団体から聴取して、自国の利益を害することになることなど、全くばかげたことである。外国の商業団体が、日本の国益を尊重することがまずありえないのである。意見を聞くにしても参考意見の類である。正式な議題として取り上げる、陳述を行う手続きなど、そろそろ、廃止したらどうかと考える。市場原理主義が跋扈して、知らず知らずのうちに、外国利権の強硬な主張をずるずると受け入れるような国になってしまっている。改めるべきである。

Restoration

 「民主、共産、社民、国民新の野党四党の政策責任者は5月16日、国会内で会談し、参院への共同提出をめざす後期高齢者医療制度の廃止法案について協議した。四党は同制度を来年4月に廃止、以前の老人保健制度に戻すなどの内容で大筋合意。20日の会談で細部を詰め、来週にも法案を提出する。今国会中に参院を通過させて衆院に送り与党に対応を迫る。」との報道である。

 郵政民営化についても、株の売却を禁止する法案が参議院を通過して、継続審議になっている。失敗した市場原理主義の政策は、すべての分野で、早急に見直しをしなければならない。道路財源の一般財源化を民主党が支持したのは、誤りではないのか。事実上の増税を認めるようなものである。片方で、59兆円の道路建設を認めるようでは矛盾はなはだしいものがある。

 一部の見方では、郵政や道路公団などは、もう民営化したので、元に戻せないという現状追認方の意見があるが、そんなことは政策としてはありえないことであり、制度の改善であれば、被害が拡大する以前に改善するほうがより簡単であり、国益につながる。郵政などは、最も旧態に服することが簡単である。郵便貯金と簡易保険法を、元の体系にして、全国サービス義務を課して、山事業一体経営を確保するために、郵便局会社を廃止するなりして、持ち株会社との関係を整理する必要がある。人事についても、情実人事や、偏りを避けるために、日銀同様の国会承認人事にすればよい。民営化後の情報公開は明らかに低下しているため、情報公開法の適用も強化する必要がある。郵政民営化委員会も廃止する必要があり、民営郵政の監視は、国会に郵政特別委員会を設けてはいかがであろうか。

 郵政民営化はほぼ失敗に帰した。国益のためにも再構築を図る必要がある。高速道路の民営化の失敗も同様で、これについては無料化を図ることが必要である。

それにしても、与党のなかに、現代の姥捨て法に反対する者が一人もいないことは不思議な現象である。自民党は、全体主義の党になってしまったのか知らん。あるいは、郵政民営化法のときと同様に、反対する勇気のない2世三世の議員が集合する政党になってしまったのか。

Political Crime 8

Political Crime 7

Political Crime 6

Political Crime 5

Political Crime 4

Political Crime 3

Political Crime 2

村上正邦氏の収監を控えた、5月14日には、国会に対する請願デモが行われている。

デモには、佐藤優氏などが、参加していた。国会では、請願を行い 参議院では、請願書を山内俊夫参議院議員が受け取り、衆議院では鈴木宗男議員の赤松秘書が代理で受け取った。請願の推薦議員は平沼赳夫衆議院議員であった由である。

 いわゆる国策捜査で現在係争中の、佐藤優氏は、「理不尽な地検の起訴と裁判所の鵜呑み判決があり、しかも高齢で心臓疾患のある村上氏の収監は非情なもので、監獄で死ねということだ、欧米の先進国では見られないようなもので、人間性のかけらもない国家になっている」「司法制度の改善は、硬直化した司法官僚のためにもなる」との趣旨を、日比谷公園での散会の挨拶で述べている。

 「我が国の司法の現状に疑問を抱く私達は、下記の要領で国会請願デモを行うことに致しました。是非ともご参加下さい。「日本の司法を糾す会」
 日時 平成20年5月14日(水)午後2時30分 集合
 場所 星陵会館ホール(千代田区永田町2-16-2)
 *星陵会館に集合後、午後2時45分から国会請願デモを行います。

 請願の趣旨

 最近、検察や警察による捜査・取り調べの不当性に強い抗議と憤りの声が挙げています。特に「国策捜査」のターゲットとされた人々の多くは、「はじめにストーリーありきの捜査によって事実を捩じ曲げられ、デタラメな調書をつくられている」と、必死の訴えをするようになっています。 現下日本の刑事司法システムでは、裁判も検察の主張を追認することがほとんどであり、公訴権を独占する検察が起訴に踏み切った場合の有罪率は最終的に99・9%を超えるという異常な事態に陥っております。

 来年には裁判員制度がスタートしますが、対象となる事件はごく一部に過ぎず、改善の見通しは全く暗い、といわざるを得ません。

 また、取り調べで容疑事実を否認する限りは保釈も認めないという「人質司法」等、日本の刑事司法における問題点は山積しております。

 こうした現状を改善するためには、警察と検察、検察と裁判の健全な緊張関係の再構築や「調書主義」「人質司法」の弊害見直し等、日本の刑事司法システム全体の抜本的な立て直しが急務です。

 こうした現状を改善するため、上記のような国会請願デモを行うことにしました。是非とも皆様のご参加をお願い致したいと存じます。 以上

 「日本の司法を糾す会」」

 デモ自体は、整然としたもので、いわゆる宣伝カーがつくようなものではなく、マイクロフォンの拡声器を持った人も二人くらいのもので、全員でも4-50人くらいのものであったが、いわゆる右翼の関係者もおり、またいわゆる左翼雑誌と見られる編集者なども入っているというものであった。左も右もない時代のなかでの、政治社会現象であることを如実に感じさせるものであった由である。

Political Crime

村上正邦元参議院議員が、収監された。村上氏は、日本再生 一滴の会を主宰している。関係者に対して、四月吉日の日付で、手紙を送っている。

 「ありがとうございます。 先月二十八日、最高裁から理不尽な上告棄却決定の通知を受けました。多くを語ることは潔しとせず、また私の好むところではありません。

花吹雪我が一生の試練なほ

 いわれなき容疑で苦渋の七年余を過ごしてきましたが、捜査段階は勿論、法廷でも、終始一貫、身の潔白を主張してきました。

 これも、私を信じてくださった皆様のお励ましの支えがあったからこそ、と心から感謝申し上げます。無実の罪に服することとなりましたが、これも天の定めと受け止め、更なる精進を重ねる決意です。

 咎(とが)のなき我が背なを押し花嵐

 我が国の政治・社会の惨状を見て、切歯扼腕、歯噛みする思いです。いま無位無冠無力の私には断腸の思いがあります。

 私はこれまで、日本の実相顕現を最大の使命として、政治活動を続けて参りました。政治とは神の心と、人の心を真釣り合わせることであり、神の御心にかなう政治こそ、日本人にとっての政治だと考えてきました。

 過日、故郷福岡を訪ね、集まって下さった多くの知己友人に暫しの別れを告げ、帰路、子供の頃から親しんできた英彦山神宮に正式参拝し、わが生涯を日本再生に捧げる決意をお誓い申し上げて参りました。

 これからの約二年、烈々たる武士(もののふ)の精神をもって、この試練を超克いたします。

 またまみゆる時を冀(ねが)ひてさくらかな

     ありがとうございます               合掌

平成二十年四月吉日 」 毛筆で村上正邦と書かれ、正邦と書体の彫印が押されている。

 

Freeway

山崎養世氏の、高速道路無料論についての、ブログ記事が、同氏が主宰する山崎オンラインに掲載されている。

http://www.yamazaki-online.jp/mailmagazine/2008013.html

転載する。

「関係者様

若草の萌え出す季節になりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

では、山崎通信をお届けいたします。皆様のご意見やご感想も是非お寄せいただければと思います。お知り合いの方にも、このメールを転送いただければ幸いです。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
____山__崎__通__信_______________2008.5.13_
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┃一般財源化は高速道路の借金返済から始めよ
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《道路最大の無駄に一言も触れない福田政権の欺瞞》

 衆議院での再議決によって、年間2兆6,000億円に上る道路財源の暫定税率が 復活し、ガソリンが値上がりしました。日本国中が値下げと値上げに振り回された1ヶ月でした。何か得るものがあったのでしょうか。

 政府の説明や多くのマスコミの論調では大いに得るものがあったことになって います。それは、福田康夫首相が道路財源を一般財源とする方針を打ち出したからだそうです。

 これまでは自動車ユーザーが払う税金は自動的に道路建設に回されていたのが、これからは財務省が査定しさらに国会の審議を経ることで、無駄な道路の建設が減ることが期待されるそうです。

《一般財源化には、ほとんど期待出来ない》
 福田首相の会見要旨を引用・要約すると、 「道路特別会計の無駄遣いの実態が明らかになり、道路整備計画の信頼性にも大きな疑問が投げかけられた。道路財源の無駄遣いについて不適切な支出を直ちにやめ、随意契約を競争的な契約に変える。

 不要な天下りを徹底排除する。すべての省庁、独立行政法人、関連公益法人に至るまで、無駄な歳出を徹底的に洗い出し、無駄ゼロに向けて見直す」とのことです。

 なるほど立派な言葉が並んでいます。しかし、政治の言葉は実行されてこそ意味を持ちます。どのようにして無駄をなくし、道路が国民の生活と経済の向上のために役に立つのでしょうか。

 福田政権の一般財源化には、ほとんど期待出来ないと断言出来ます。「無駄をなくす」と言いながら、日本の道路の最大の無駄について一言も触れていないからです。しかも、無駄どころか、国民の負担がこの瞬間にも膨張を続けているのです。

 日本の道路の最大の無駄は、高速道路です。高速道路を変えない限り、道路の無駄はなくなりません。そして、変えるのは国会と政府の責任です。

 第1に、道路のユーザーが払うガソリン税などの道路特定財源は、国と地方分合わせて年間4.9兆円に上りますが、そのほとんどが高速道路ではない一般道路の建設に流用されている事態には全く手をつけていません。

《欧米では道路財源の範囲内で建設するから原則無料》
 高速道路ユーザーからの税金を流用しておいて、そのうえに通行料金を年間2兆5,000億円も徴収しているのです。高速道路ユーザーからの二重取りと税金の流用のうえに日本の道路の建設は行われているのです。その分、一般道路に過大な財源がつぎ込まれてきました。

 米国でもドイツでも英国でも、道路財源の範囲内で高速道路も一般道路も建設するからこそ、高速道路も一般道路も通行料は原則無料なのです。もちろん、高速道路会社のような組織は最初からありません。

 日本はわざわざ高速道路のために道路公団という組織を作り、民営化とは言いながら施設を独占する高速道路会社が残りました。しかも、売れる資産もなく巨額の借金を抱えるだけの日本高速道路保有・債務返済機構(以下、高速道路機構)なる独立行政法人まで作られました。民営化によって道路公団は見事に借金をこのペーパーカンパニーに飛ばしました。借金を返せなくても高速道路会社には何の責任もなくなりました。

 ところが借金のほとんどは政府からの借り入れか政府保証がつきますから、返済出来なくなれば国民の負担になるのです。国家による借金の「飛ばし」です。民営化の美名の下に、こんな狡猾で無駄な仕組みが新たに作られました。

《道路が使われないという巨大な無駄》
 第2に、日本の高速道路は、すべて借金で建設され料金で返すという仕組みです。当然、建設費以外に巨額の金利がかさみます。この分が無駄です。借金返済はこれから破綻し、国民が損失を負担することになるでしょう。この事態も放置されています。巨額の不良債権問題です。

 現在の高速道路の借金は、ペーパーカンパニーである高速道路機構が40兆円も抱えています。驚くべきことに、確定した計画ではさらに13兆円の借金を新たに抱えます。そして、2050年までの超長期での金利支払いを合わせると総返済額は100兆円に上ると発表されています。

 さらに、国会で問題になった道路の中期計画を実行すれば、新たに20兆円もの借金を抱えることが予測されます。もちろんその分の金利返済が上乗せされます。

 現在の金利はゼロ金利時代を反映して1.5%程度にしか過ぎません。しかし、今後の世界のインフレ傾向や高齢化に伴って貯蓄率が現に急速に減少していることから考えて将来の金利上昇によって、2050年までの金利返済コストは大きく上昇するでしょう。

 第3に、道路の中期計画で示された通り、これから3,500キロの高速道路を過疎地帯に作ります。採算は今の高速道路より悪化するのは目に見えています。借金返済はさらに困難になるでしょう。

 最後ですが、最も基本的な問題は、作った高速道路が使われないという巨大な無駄です。東京湾アクアラインや本四架橋は言うまでもありません。

 国土交通省が昨年末に発表した道路の中期計画の中に、日本の高速道路の65%に当たる5,200キロは、並行して走る一般道路は混雑しているのに、通行料金が高いために使われていないと指摘しているのです。これだけの無駄と将来の巨額の損失を放置しておいて、福田首相が「無駄ゼロに向けて見直す」と言っても何の説得力もありません。

 真の無駄ゼロへの道は、日本の道路の最大の無駄である高速道路を見直すことです。

《まずは、暫定税率分を無料化の財源に》
 それは簡単なことです。まず、高速道路機構が抱える40兆円の借金を国が引き受け、返済することです。その瞬間に、高速道路は国が作ったことになり、高速自動車国道という本来の姿に戻るだけです。

 もう通行料金を取る根拠がなくなりますから、2050年の政府計画を前倒しして無料になります。そのために、年間2兆6,000億円の道路財源の暫定税率分を使うことです。一般財源化の成果として真っ先にやるべきことです。

 幸いに、40兆円の借金のうち、85%の34兆円は、既に国から借りるか保証してもらっているものです。新たな国の借金は必要ないのです。

 国民の財産であるはずの高速道路での施設運営を独占している高速道路会社はすべて廃止します。もちろん、巨額の借金を国民に最終的に押し付ける役割の高速道路機構という名のペーパーカンパニーも廃止です。

 「不要な天下りを徹底排除する。すべての省庁、独立行政法人、関連公益法人に至るまで、無駄な歳出を徹底的に洗い出し、無駄ゼロに向けて見直す」という福田総理の言葉を実現出来るでしょう。

 そして、高速道路無料化が実現すれば、道路建設の無駄は劇的に減ります。普通の先進国として、道路財源の範囲で高速道路も一般道路も作ればいいからです。

《ドライバーが“使える”道路にするのが先決》
 まず、今まで高くて使えなかった高速道路が無料になれば利用者が増えます。実際に直轄方式で全国初の無料の高速道路が出来た秋田県では、有料区間は1日3,000台しか利用者がいませんが、無料区間になると10,000台が利用しています。

 今は料金が高くて使われていない東京湾アクアラインや本四架橋や全国の5,200キロの高速道路が無料になって使われるようになれば、宝の持ち腐れが有用なインフラに変わるのです。さらに、料金所をなくし、一般道路との 出入り口を今の2倍程度に大幅増設すれば、高速道路と一般道路の接続は 大幅に改善されます。そうすれば、今ある道路システム全体が早く便利にな り、距離と時間が節約でき、輸送力が増します。

 そうなれば、今や人口減少で車も減るはずの日本で、新しい道路を作る必要性は、一部のまだ道路のネットワークが完成していないところ以外では大幅に減るはずです。つまり、将来の道路建設の必要性や需要が減るはずなのです。

 しかも、日本の道路システム自体は便利になって、新しい街づくりや経済活動は増えるでしょう。自動車ユーザーはもちろん、土建業者や不動産業者にとっても悪い話ではないのです。

 そして、首都高速や阪神高速などの大都市圏の高速道路は、混雑回避のために混雑税を徴収します。その分を全国の高速道路の維持費の一部に充てるべきです。

 もう明らかなはずです。日本の道路の本当の分かれ道は、形ばかりの一般財源化のあるなしではありません。お金と時間とガソリンが無駄で、作ったのに使われずにもったいない、高速道路を日本のドライバーが使えるものに変えるかどうかです。

 それを理解せずに、一般財源化という言葉に踊らされれば、日本の道路も国土も経済もまた長い回り道をするでしょう。その先には、経済大国の地位から滑り落ちたみじめな姿が浮かんできます。

 道路は無料という基本に返る時が来たのです。

《公共財は使用料を取るべきか否か》
 道路財源の一般財源化の意味するものを説明した政策研究大学院大学の八田達夫学長の論文が、4月22日付の日本経済新聞の経済教室欄に掲載されました。最初のポイントとして八田学長が挙げたのが、「道路建設の基本は無料公開の原則」でした。どうしてなのでしょうか。少し長いのですが、 引用します。

 「道路建設はもともと『道路無料公開の原則』によって賄うべきものである。パンやシャツのように、誰かが使えば他の人が使えなくなる財、すなわち『私的財』を消費するのに代価を払うのは当然である。

 しかし、公園や橋のように、そのサービスを誰かが使っても他の人も前と同じように使える財、すなわち『公共性(非競合性ともいう)を持つ財』に関しては使用料を取るべきでない。例えば、橋や道路で通行料を取り、車の通行量を制限すれば、せっかく建設した道路や橋も十分利用されなくなる。

 これらの公共性を待つ財は、政府が消費税や所得税などの一般財源で建設し、それを無料で『公共財』として提供することにより、最も効率的にサービスを提供出来る。こう主張するのが『道路無料公開の原則』である。

 一方、『道路の利用を無料にすれば、道路利用者は他の人々より得をするので、効率性を犠牲にしてでも、利用者に使用料を課税すべきだ』という主張が『利用者負担の原則』であり、これが道路特定財源の根拠となってきた。

 実は、どの公共財でも、政府による無料提供は、その利用者だけを有利にする。道路にしても、消防署にしても、政府資金による基礎医学研究の成果にしても、公共財として政府が無料で提供しているサービスが利用者に与える恩恵は、利用者以外の人々の税負担で可能になっている。我々が利用する実に多様な公共性のある財の費用を利用者負担にすると利用者が減り大きな無駄が発生する」

 世界の常識に即した論文を日経新聞が掲載したことはいいことです。

《妄論妄説を振り回す政治家の言いなりになってはいけない》
 しかし、日本では、公共財の代表である高速道路や橋で通行料を取ってきました。アクアラインや本四架橋は言うまでもありません。高速道路の65%に当たる5,200キロが、並行して走る一般道路は混雑しているのに利用されずに空いているのは、世界一高い通行料金を取り続けているためです。

 そろそろ日本人も目覚めていいころではないでしょうか。

 「タダより高いものはない」「道路公団民営化は成功だった」「高速道路の無駄はなくなった」「借金は返せる」といった妄論妄説を振り回す評論家や政治家の言いなりになるのをやめなければ、恐ろしい借金を背負わされるのは我々と次の世代になるのです。

 道路の財源でこれだけのエネルギーを使うのならば、高速道路を当たり前の無料の公共財にするのは今です(詳しくは、近著『道路問題を解く』(ダイヤモンド社)をご参照下さい)。

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┃前述の本はこちらでお求めいただけます。
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 好評発売中です。

 『道路問題を解く-ガソリン税、道路財源、高速道路の答え』
  ダイヤモンド社 定価1,575円(税込み)
  http://g.ab0.jp/g.php/7TAQ066iVtzl1gwUeU

 この道路問題から見えてくるのは、日本全体の病んだ姿です。道路問題を解くことは、日本を立て直すことに通じます。終戦直後に作られた道路の仕組みを改めて、日本をもう一度元気にしましょう。それが出来るのは今しかないのです。

 この本が、今の日本が抱える問題について皆様が考える際のヒントになれば幸いです。また、ご意見・ご感想をお寄せいただければと思います。」

Myanmar Cyclone

ミャンマーのサイクローン被害についてのアルジャジーラの英語版の報道である。

ちなみに、アルジャジーラはユーチューブの会員となっている。

ミャンマー(旧ビルマ)のサイクロー被害者をを支援するために、知人がミャンマーのヤンゴンに向けて明日出発するとのことである。全くのボランティアである、義侠心の発露である。日本人にも行動力のある人がいる。すばらしいことである。それを聞いて、急遽、ミャンマーの映像を掲載することにした。

東南アジアの大津波の時には、ビルマの軍事政権は、国際的な支援活動を拒否したが、今回は事情が異なるようである。

Market Fundamentalism

市場原理主義についてのわかりやすい解説があったので紹介したい。リンクを貼る。

http://nando.seesaa.net/article/95215850.html

ワーキングプアと市場原理主義というコラムも実にわかりやすい。

http://nando.seesaa.net/article/95435079.html

Fake Privitization 61

 郵政民営化から7ヶ月が経過している。当ブログの読者の郵便局関係者からのメールの一部を紹介する。

 「郵便局活力向上宣言が出され、営業基盤の確立と業務の改革、営業推進体制の強化(以前の特定郵便局の業務推進連絡会のような体制)が見直すように言われていますが、実際の中身については現場の実態が判っていない机上の考えばかりで、営業の会社に変えるといいながら現場の人員は欠員だらけで、パートで補充です。それなのに監査部門や業務モニタリング部門の人員は増員される一方で、郵便局には一年間で5回も6回も監査やモニタリングが実施され評価されます。業務の簡素化をしつつ営業体制の確立をしてからやるべきことを、本末転倒のように感じます。

 ただ、この会社の体質として、実態に即していなくても出来た事ばかり報告してやった、やれたと自慢ばかりの報告や発表がまかりとおり、現実に出来てない事には蓋をして、2.3年で転勤していく管理者が多いことに将来が不安でなりません。

 特定局が無くなり普通局と一緒の枠組みとなりましたが、所詮表向きだけで本社・支社は人事も含めて別扱いですし、局長会の力を無くしていくことしか考えてないように感じています。

 やはり、(人名があるために省略)、3事業一体経営を取り戻さなければ我々郵便局局長の将来は無いように思います。政治の場で取り戻さないと我々の将来が無いという危機感を持って活動していきたいと考えています。」

 民営化された郵政事業の業績は、郵便貯金の急激な目減り、簡易保険の営業の大幅な低下などが巷間伝えられており、いわゆる客離れが起きている模様であるが、郵便局長や社員のモラールも相当の低下が見られるようである。ご参考まで。いわゆるグローバリズムが崩壊しつつある中で、また米国におけるサブプライムローンの破裂で、小泉・竹中政治のなかで、新自由主義と市場原理主義者が強行した郵政民営化という制度設計自体が、国益に反する誤った政策であったことが露呈しつつある。

Resources 5

中国の天然資源争奪に対する激烈な動きは、世界各地で見られるが、チベットの問題が脚光を浴びるに従って、いろいろなチベットの天然資源に対する報告が発表されてきている。。その一つ。英文ではあるが、オーストラリアとイギリスに本拠を置くチベット支援団体の報告が参考になる。核開発と、新疆省の各自治区の問題が、中ソ対立以降に関係があったのではないかとの有力な指摘があるが、同様に、チベットにおけるウラニウム鉱山の存在についてももっと目が向けられてよい。チベット人が多数居住する青海省には長距離ミサイルの基地もあるとの報告もある。(最近、日本に帰化したペマ・ギャルポ氏は、青海省の出身だと記憶している) チベット高原の木材の乱伐や、金鉱を求めて流入する中国人の問題については早くから問題の指摘が行われていた。ご参考までに。廃棄物の捨て場?となっているのではないかとも指摘している。http://tibet.dharmakara.net/TibetFactsIndex.html

Resources 4

世界の穀物需給は、70年代に似ているといわれる。世界の穀物生産は、少品種を多量に生産する。大豆、小麦、とうもろこし、米などで、中国は、大豆を輸入しており、大豆の輸出はない。アメリカが、最大の穀物生産国であるが、大豆の在庫が急減していることが木にかかる。エタノール生産が急増しており、その点、米国農家の手取りは、とうもろこしの場合倍増している。政治が劣化するなかではあるが、国際的な資源争奪戦に対する日本国家の取り組みが強化されなければならない。食料自給率も、40%を斬っている現状の中で徹底した農政が再構築される必要があり、農業政策ではあるが、一つの安全保障政策であり、毒入り餃子事件に象徴されるように、他国に食糧を頼ることは、国を弱体化させる端緒となりうる。この点、食糧自給率100%を回復したフランスの政策などを見習うべきである。フランスの地方を訪れた人は気づいていると思うが、住居地と農地とを整然と区画して、美しい国土を形成している。農地や水田をつぶして、不夜城のようにけばけばしいショッピングセンターを作り、食糧輸入が美徳のように消費をあおったのは、本当は悪政だったのではないだろうか。

Resources 3

鉱物資源の埋蔵量がどの程度になっているかは、定かではないが、産業技術研究所の報告では、鉄、アルミ、マグネシウム、珪素などは、21世紀半ばまでは資源不足のしんぱいがないとしているが、亜鉛や鉛などが、消費量が過大であるから、資源量が多くても供給の問題がある可能性があるとしている。問題は、ユウロビウム、テルビウム、ジスプロシウムなど聞いたこともないような希少金属があり、ガリウム、インジウム、ストロンチウム、アンチモン、マンガン鉄、タングステン、ビスマス、などが中国に偏在している。(中国といっても、新疆省などの地であり、チベット問題や東トルキスタンの問題も、こうした資源政策、外交の点から考えると分かりやすいのかもしれない。中国の原子爆弾開発のために、新疆省の中国化を強化したことは、よく知られているところであり、旧ソ連との間でのいわゆる中ソ対立の論点でもあった。)白金やぱらじうむなどは、ダイヤモンドと同様に、ロシアや南アフリカに偏在していることはよく知られている。勿論中国は、そうした希少金属の輸出を抑制してきており、輸出を許可制にして、輸出税を引き上げている。

Resources 2

中国の指導層は、天然資源の専門教育を受けた背景のある者が就任しているのは、興味深い。胡錦濤主席は、精華大学水利工程、温家宝首相は北京大学地質学院地質構造、前上海市書記の習副主席は、精華大学化学 その他の中国共産党の中央書記にも北京の石油学院主新車が就任している。法学部や、経済学部の学歴ではない。日中間で争いがある東シナ海の天然資源問題など熟知していることが予測できる。日本には、石油学院といった学校の名前を聞いたこともない。旧東ドイツや、旧ソ連での資源工学関係の留学経験を持つ者も多々見られる。もう有名な話であるが、中国は、日本の敗戦後、大慶油田を開発したが、日本は満州国に持ち出しで経営を続けたにもかかわらず、当時日本は掘削技術がなく、石油を掘り当てることができなかったといわれる。天然資源の探査技術や、掘削技術の水準がどの程度のものであるか、自問自答して、また、その技術開発を行っていくことは、日本の生存のためには必須の課題である。政治がタレント養成所の色彩を帯びてきている中で、深謀遠慮で人材育成を続ける必要がある。外資系の金融機関が、給料が高いというだけ就職の人気が出るなどとは、全くばかげた話である。

Resources

食料資源や、原油の価格の高騰が話題になっている。事実、米よこせの暴動を思わせるような騒乱も一部の国では起きている。資源の価格の上昇について、政治経済の視点で、概観してみることもあながち無駄ではない。

世界の商品の市況は、今まで、10年から15年の周期があるといわれている。60年代は低い水準で安定したが、70年代にいたって価格は上昇した。80年代から90年代にかけては価格が急上昇して、80年代からは緩やかに下降していていた。2002年から、上昇の度を強めており、その角度は、70年代の価格上昇を上回るものである。現在の価格上昇も気候変動と同じような周期性のものであるとの指摘もあるが、一方では、資源が枯渇しており、あわせて、中国やインドの台頭による資源需要増が、資源の枯渇をもたらしたとの指摘が有力である。世界人口の半分の工業化によって、資源と食糧の需要が旺盛になるのは、当然予想されることで、事実、中国などは、世界各国で資源を買いあさっているといわれている。食糧などは、毎年、増産が続けられているが、在庫は、供給不安の中で、へっていると推計されている。原油の上昇ばかりではなく、石炭、鉄鉱石などの鉱物資源も2002年ないし03年から急上昇している。これまで、周期的に価格が上がり下がりを続けてきた天然ゴムなども、急上昇している。石炭は、ほぼ二倍、原油は、4倍、鉄鉱石は、1.5倍というところで、なお上昇する予想である。

80年代から90年にかけての先進国の物価が上昇するなかで、上記のような資源の価格はほとんど上昇しなかったので、実質的な価格は半分になっていたわけである。資源があがると、工業国では、製品価格に上乗せして、価格転嫁を行おうとするが、すでに一部の食品などで見られるように、値上げをすることとなるが、簡単に価格に転嫁すれば競争力を失うことにもなる。

見方を変えれば、資源を生産して北側からすれば、これまで、買い叩かれてきたとする見方もできる。むしろ、最近の上昇は、先進国における物価上昇率の延びに追いついてきたことで、これまでの天然資源の価格が不当に安かったとする見方もできる。

中国の鉄鉱石の輸入はすさまじいものがある。いまなお、一人当たりのGDPは、日本の20分の一で低い水準にあるから、更なる経済成長を目指していることは間違いない。自動車の普及率では、100世帯あたり4.3(日本は、116台)台であるから、今後の成長が継続するものと仮定すれば、需要は拡大し続けることになる。石炭でも、これまでは輸出をしてきたが、今年は輸入国になることが予想されている。エネルギー消費の7割が石炭であり、その半分を発電に使っている状況である。発電のために石炭を燃やして、それが、輸入国に回るわけであるから、最近、電気を沢山食うアルミの精錬の事業が中国ではできなくなってしまっている。

石油の値動きも、中国の石油需要は、世界トップであり原油の輸入を拡大させている。国内でも石油は、日本と違って採掘されているが、46%を海外からの輸入に頼っている。中国に輸出相手国のtしての日本の寄与度は、どんどん下がってきている。

原油価格の高騰の背景には、投機マネーの流入もあるといわれている。ロシア等は、いつも間にか資源大国として登場している。特に中東諸国は、これまえ、原油価格が低い水準にあったが、近年では、、むしろ高い原油価格を還元しいるかのようである。中国が公共製品を作り、アメリカが消費して、中東がいわゆるアラブマネーを供給するという向けも見られる。日本からのキャリーと呼ばれる、還流する資金も、こうした資源に対応して、なだれ込んでいる模様である。

Fake Privitization 60

高速道路の民営化の失敗と、その後の道路財源問題についての迷走について、櫻井よしこ氏が、週刊ダイヤモンドに執筆した記事をブログに転載している。

櫻井よしこ氏のブログサイトは、http://yoshiko-sakurai.jp

失敗した道路改革を放置する福田政権の愚という題である。ご関心の向きはご覧ください。

Black Box

鈴木宗男衆議院議員の著書、闇権力の執行人が文庫本になっている。解説を「私たちを罠に嵌めた人々」という題の解説を佐藤優氏が書いている。

日本の外交についての所論が大半であるが、民営化の問題についての分析も所々に見られるので紹介したい。

文庫本の70ページには、次のような記述がある。「平成17年(2005年)8がつ8にち、小泉総理は参院での郵政民営化法案否決を受けて衆院を解散、9月11日に総選挙が行われた。」

「選挙後の9月28日、衆議院本会議で各党の代表質問が行われた。このとき連立を組む与党自民党と公明党は、選挙で国民の支持を得たと公言した。しかし、本当に選挙結果が民営を正確に反映しているのだろうか。仔細に分析してみると意外な事実に行き当たる。小選挙区での得票総数は、自民・公明が3350万票にたいして、民主・共産・社民・新党・無所属は3450万票。郵政民営化の是非を争点とした選挙結果は、反対票が100万票も多かったことになる。」と。小選挙区の当選者の数と、投票数に大きな開きがあると指摘している。「自民党・公明党が選挙結果で民意を得たとして強引に突き進んでいくとしたら、日本国家は、進む道を誤るかもしれない」とも述べている。地方は、小泉改革に批判の声を上げているとの選挙結果も指摘している。

112ページには、確信犯の暴走という小節があり、9月11日の衆議院総選挙に触れ、参議院で郵政民営化の法案が否決されたのは、民主主義の根幹に関わる問題があったからだと述べている。「郵政民営化のスケジュールはすでに始まっていた。まず郵政公社としてスタートし、4年後に中間報告を出して検討するという約束になっていたのだ。政府が国民に対して行った約束を守るのは民主主義の大原則だ。ところが、小泉総理は二年が経過したこの時期に郵政民営化法案を提出してきた。国民に対する約束をあからさまに反故にした話ではあるのだが、小泉総理の暴走を黙認した国会議員の責任も大きい。」

小泉総理が、喫緊の問題として国民生活に影響のない郵政民営化をなぜ急いだのかは、その理由が定かではないとしているが、暴走は間違いないと書いた上で、郵政民営化が根本的に大きな問題を抱えているとしている。

「郵政民営化の大きな改革分野として巷間言われているのが、「公務員である郵便局の職員を民間人にすれば税金が浮く」という論理だ。しかし、現在約27万人の郵便局職員全員を民間人にして、一体税金がいくら浮くというのかー。答えはゼロ円だ。郵便局の職員は2チュ4000億円を自前で集め、その中から自分たちの給与を出している。税金など一円も使っていないのだ。ところが、国民の多くはこのことを知らない。公務員というイメージが先行するので、小泉総理のパフォーマンスに騙されてしまったのだ。もっと言えば、当事者の政府が郵便局の実情をきちんと伝えようとしていなかったのだから、これはもう確信犯といってもいいだろう。」と書いている。

同書は、かつて権力の中枢にいた政治家が、新自由主義の「改革」の嵐のなかで失脚して、逮捕拘留の経験を経て、土着の政治家としての視線で、日本の闇の権力について書いた本である。官僚支配の本質について、外務省や日露の交渉の問題を通じて浮き彫りにしているばかりではなく、日本の国力の低下についても言及する憂国の書ともなっている。

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