構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Fake Privitization 68

 構造改悪路線を通じて、郵政民営化を強行するなど、日本の繁栄の基盤を破壊してきた竹中平蔵氏が産経新聞に寄稿したことは、当ブログも指摘した。長谷川憲正参議院議員が、ホームページに反論を書いている。産経新聞は、同議員の反論を掲載すべきものであろう。仄聞するところによると、産経新聞の社長と竹中元大臣は昵懇の関係になるという。保守の立場の新聞社が、擬似左翼の市場原理主義者に見入られている疑いもある。実際産経新聞の経済欄は一貫して小泉・竹中「構造改革」を支持する主張であり、保守政治を支持して、例えば北朝鮮の拉致問題など国家観を重要視する政治的な主張を行っているだけに異様であることはかねてから指摘されているところである。

ともあれ、引用する。http://www.hasegawa-kensei.jp/

長谷川議員の主張は至当であり、当ブログの読者も是非参照されたい。マスコミ操作としての、根拠のない竹中寄稿文の欺瞞を江湖に明らかにしていく必要がある。

「産経新聞6月16日付朝刊「ポリシーウオッチ」欄に掲載された、竹中平蔵氏の「郵政民営化逆行許すな」と題する論文に反論します。
竹中論文の中身は、「民営化は大過なく行われている」とか、「民営化プロセスを逆行させるような露骨な政治的動きが顕在化している」などと実態を全く知らないものです。

一 竹中氏は郵政民営化を構造改革の最大の成果と言うが、民営化で何か良くなった ところがあるのか? 民営化でもたらされたのは①郵便の遅れ②料金の値上げ③窓 口の待ち時間の大幅増加④3,600局もの郵便局で土日窓口の廃止⑤450局も の簡易郵便局の閉鎖等サービス・ダウンばかりだ。

二 竹中氏は、経営陣が「システム分割」の問題を大過なく乗り切り民営化を無難に スタートさせたと言うが、事実に反する。ゆうちょ銀行の顧客情報システムのトラ ブルでどれだけ多くの利用者が迷惑したか、職員給与支払いシステムの設計ミスで どんなに混乱したか、ご存じないのか? また、これらのトラブルの処理のため、 郵便局が長時間の残業を連日行っていたこともご存じないのか?結果として、民営 化直後の各社の業務成績が大幅に悪化しており、これを無難と呼ぶのは世間を欺く ものである。

三 竹中氏は関連会社の多くを整理したことも成果としているが、そうであろうか?
 不必要な関連会社を整理するのは当然だが、関連会社とは、本来、親会社の巨大な 業務を外側から支えるための不可欠の存在であり、アウトソーシングと呼ばれる産 業界の常識である。そのことはトヨタや三井住友銀行を見れば一目瞭然であろう。
 公共性・安定性の強く求められる郵政事業の場合、練達の関連会社を適切に維持活 用することは特に重要である。安易にこれを切り捨てることは、親会社が目先の利 益のために下請け企業をいじめるのと同様であり、公的な性格を持つ郵政事業にあ るまじき行為である。

四 竹中氏は、民営化後最初の決算である平成19年度決算について、経営陣の努力 を前向きに評価すべきと述べているが、この決算の示す重大な問題点に触れていな いのは民営化法の制度設計者として無責任極まりない。
 本年度決算の最大の注目点は、郵便局株式会社(郵便局の窓口業務のみを行う)の 収入が、見込みより大幅に減少している点である。その原因は、ゆうちょ銀行とか んぽ生命の二社の新規契約が落ち込み、郵便局株式会社に支払う委託料が減少した ことによる。郵便局会社は収入の大宗をこの二社からの委託料収入に依存しており、 今回の決算は、郵便局株式会社という世界のどこにも例を見ない、竹中氏が発明し た奇妙な会社が、やはり経営として成り立たないことを証明した。このまま放置す れば、各地の郵便局はここ数年のうちにその多くが閉鎖されることになろう。この ような人災を断じて許してはならない。

五 竹中氏は、会社となった郵政の経営者が国会審議に参考人として呼ばれることを、 経営に対する政治の負荷であり、あってはならないと言う。しかし、郵政会社は、 会社化されたとはいえ、国が全株を保有する完全国有企業である。しかも、郵政事 業の会社化を決めた郵政民営化法そのものが、一度参議院で否決された後、衆議院 の解散総選挙を経て力ずくで成立させられた法律であり、成立に当たっては15項 目からなる附帯決議が付され、政府はこれを尊重すると答弁している。従って郵政 会社は、民営化によりすべてが自由になった訳ではなく、議会の厳しい監視下にあ るのであって、国会審議に協力するのは当然である。

六 竹中氏は、郵政民営化に反対した議員や与党の一部に民営化を見直す動きがある として、これを批判する。
  しかし、サービスは悪くなり、業績も悪化し、小泉元総理と竹中氏が「郵便局は なくしません」「郵便局はもっと便利になります」と何度も約束した郵便局が破  綻しかかっている現在、これを見直すのは、民営化法の成立に関与したすべての国 会議員の責任である。郵政民営化法成立後、与党の衆議院での三分の二の勢力を背 景に強引に成立させられたものの一つに、今話題の後期高齢者医療制度があるが、 竹中氏はこれも見直すべきではないと言うのか。国民の不便を省りみずして、竹中 氏は、政治に一体何を求めているのか?

七 竹中氏は、特定局長による政治活動を批判している。しかし、政治活動は憲法の 保障する国民の権利である。郵便局の第一線にあって、利用者の皆さんの不満と怒 りの声に毎日接している人々が、現状の改善を求めて民営化法の見直しを主張する のは当然の流れであり、民主主義の原点である。郵政民営化に当たり、これを求め る米国生命保険協会及びこれを代弁する米国政府と竹中氏は度々会談しているが、 日本の、しかも郵政部内で働く人々には、不満があっても黙って従えと言うのか?

八 竹中氏は米国の郵便料金にも言及している。米国の経営に学べと言わんばかりだ が、米国の郵政事業は国営である。何でも民間優位の米国でさえ郵政事業は国営で あることを竹中氏は忘れたのか?

九 竹中氏は更なる改革を主張する。改革という言葉は美しい。しかし、国民を幸せ にしない改革を推進してはいけない。それは改革の名に値しない改悪であり、破壊 である。強いものが勝ち、弱い者が負けることを正しいとする小泉構造改革は、民 営化の名の下に郵政事業を圧殺するのみならず、貧富の格差を拡大し、地方を衰退 させ、高齢者をいじめ、医療を崩壊させ、学校をなくし、中小企業や商店街を壊し、 まじめに生きようとするものを絶望させつつある。小泉構造改革は根本から間違っ ている。政治はこれを見直し改めるべきである。政治は、国民の幸せのために、と りわけ弱い者のためにあらねばならない。」

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