構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Stalemate

 5月24日、山梨県内のゴルフ場で、小泉元首相、中川元幹事長、麻生前幹事長、額賀財務省、高村外相、堀内元総務会長などの政治家に、御手洗経団連会長、シーファー駐日アメリカ大使などが加わる形でゴルフコンペ&親睦会が行なわれた。サミットに向けた集まりで、親睦会には、ロシアや欧州の大使も出席したようである。ところが、集まった議員が、富士の会なるものを結成して、なんと連判状を作り、署名までしたと言うことが話題になっている。 このコンペを呼びかけた福田首の側近である衛藤征四郎議員が、その連判状を示す写真が週刊誌に掲載されている。

 最近、自民党内では、ポスト福田をめぐる勢力争いがあり、動きが激しくなっていたことを、けん制する動きであることが考えられる。小泉構造改悪の種々の問題点が最近噴出しており、今選挙があれば、政権交代になるという危機感があり、それを回避するために、小泉元首相が音頭をとって、党内の結束を図るために、連判状という大時代的な手法で、各派閥に示したことが考えられる。週刊誌に掲載された写真版の連判状の他に、当日ゴルフに参加しなかった有力議員の署名も集められた由であり、連判状に名を借りた、党内の一時休戦文書となった可能性が高い。福田首相は、もともと小泉・竹中政治とは微妙に異なる手法の政治家であるが、森元首相、小泉元首相に手足を縛られた感となっている。三極体制になっているかのようである。

 要すれば、自民党は、解散総選挙を回避する、政権交代を回避するために、連判状を集めてでも党内抗争の抑圧に乗り出したとも考えられる。擬似的な一枚岩であるが、実際にも政局の動きは見事に沈静化している。擬似的な団結を解きほぐすには、外部の勢力、民主党からの作用しか考えられないような状況である。民主党の中にも市場原理主義を主張する、あるいは、ネオコンの亜流の勢力があるが、民主党の中で、こうした勢力を再編する動きがあれば、自民党の中の意見の違いを浮き立たせる作用を持つことになるかもしれない。

 福田首相は、総理の椅子にしがみつくしか今のところ選択肢はない。しがみつくためには、小泉改革を批判するような動きは、一切できない。閣僚も枠組みも、小泉、安倍と引き継いできたままである。足元の色々な人事も、小泉色の強い人事が行われている。郵政民営化に賛成した学者が、日銀審議委員に推されるのもそうした力を感じるし、日本郵政の副社長人事においても、小泉郵政大臣時代の秘書官が就任する予定の由である。日銀の前総裁なども、経済財政諮問会議にもぐりこんでおり、小泉時代の経済財政諮問会議の枠組みを維持したままである。福田総理は、実権がないままに時間が経過しており、この5月から予算が通過して、内閣官房の機密費などがようやく使えることになっているものと考えられるが、そこに、連判状で歯止めをかけた形である。

 膠着した日本の政治を活性化するには、民主党の内部的な意見の違いの整理を始めて、政界再編に備えるタイミングとなったようである。自民党が代わらなければ、民主党を変えて政権担当能力をつける意外にないという論理立てである。さて、そうしたことができるだろうか、というのが、実際のところではないだろうか。それが、無理ならば、国民新党や、平沼新党という新たな三極づくりをが真剣に考えるべきであろう。もしかしたら、この国では二大政党制は、機能しないのかもしれないからである。

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