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Fake Privatization 95

月刊誌のウエッジが8月号で、「伊勢丹流・トヨタ式マネしても会社は甦らない」という特集記事を掲載している。小売業界の商品について改革する伊勢丹流と、生産、物流の現場などの改善に導入されるトヨタ式が一種のファッションのように導入されたが、頓挫している例を挙げる。

まず、「民営化の宣伝ツールと化した郵便局のトヨタ式」という小見出しがあり、郵政「公社化を機に導入した、トヨタ生産方式に基づくJPS(ジャパンポストシステム)に軋みが生じている」。導入は、当時総裁就任が内定していた生田正治氏の意向が強く働いていたと推測している。そして、埼玉県の越谷郵便局をモデルとして、全国に展開している。会社側の説明は総労働時間の削減や、費用効果が初年度で100億もあったとの由であるが、現場からは悲鳴の声が上がっており、非正規職員の増強、正社員の超勤増や、人員の欠員が常態化しており、また、トヨタ流の厳しさだけのやらされ缶を持つ人も少なくないとする。「JPSは、内部向けには労務管理、外部向けには宣伝のためのツールとなっており、幹部や管理職は自らの出世の為に、形だけ取り繕うとしている」

当ブログにおいても、トヨタ方式の郵政民営化推進について記事を掲載したことがあるが、トヨタのコンサルタントと郵政会社側の契約総額などについて関心のあるところである。JPSつまり、ジャパンポストシステムという名前に変えざるを得なかったのは、従来から郵政事業の中には生産性向上運動があり、郵便局の名前をかぶせて立川方式などと呼んですすめる関係者があり、そのトヨタ方式に対する内部からの批判をかわすものであったという。

同誌は、「しかし、生田氏とは違って西川善文・日本郵政社長はあまりJPSに関心がない」(業界関係者)」と書く。経営トップの思いつきと宣伝の為に導入され、経営者が変ると見捨てられる方式で、しかも社員の点取り競争の手段になってしまったのでは、現場の混乱と戸惑いは推してしるべしである。郵政民営化を見直すひとつの証左である。

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