構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Market Fundamentalism

「市場経済というのは、競争が自由な社会。当然、勝つ者と負ける者が出てくるわけですよ。従来の日本は経済成長によって、負けたものにもう一度競争のチャンスと与えていました。本来、政府は競争の脱落者を救わなければいけませんが、小泉改革以降、「政府は小さいほどいい」と云う事で、雇用が悪化しても面倒を見なくなった。企業は専ら低賃金の比正規社員を増やしてきた。その結果、ワーキングプアなどの「新たな貧困」が問題化してきたのが、今日じゃないでしょうか。

格差に対する政治の感度が鈍かったのか。

 高度成長のときは格差は広がらず、むしろ縮まった。雇用機会がどんどん作られ、農業で余った人が都市の工業に吸収され、しかも人手が足りないので、都市に移ると賃金が上がった。当時も都市と地方の二重構造は問題でした。だから、社会資本投資を積極的にやって地方を豊かにしようと、高速道路や新幹線をつくった。いろいろ言われますが、当時としては非常に役に立った。同時に、老人医療の無料化などの社会保障制度を整備して、セーフティーネットも用意した。経済を市場にゆだねることが多くなるほど、弱者への手当ても重要になるのです。市場原理は優れていると思うし、これに代わるシステムはないと思う。だけど完全無欠ではない。失敗もあるし、そもそも市場原理が働かない分野もある。例えば、慰労改革のようにやみくもに歳出を削ろうとすると、医療、介護従事者の報酬は抑制される。患者の負担も大きくなる。お金のバランスは良くなるかもしれませんが、生命を守るという本来の医療制度の趣旨には反してしまう。日本は、いつdもどこでも病院で治療を受けられるという世界に冠たる制度を持っていたのに、市場原理のために駄目になってしまった。病院にいくのを我慢している人がいますよね。社会保障は人間本位でなくてはならないと思います。

その社会保障制度に問題が噴出している。

 北欧は税金が高いが、あまり国民から苦情を聞かない。そして社会保障は非常に充実しており、自分たちのお金を国にあづけて、年をとったら国が自分たちのために使ってくれるという意識が根付いています。日本ではそんな感覚をもてない。役人が、お金を国民に分けてうやるという、救民思想のような考え方を持っているからじゃないでしょうか。もうひとつの問題は、年金でも保険料の未納者が多いし、消費税だって払っていない業者がかなりいる。正直者がバカを見る社会になっていて、負担増を国民が、受け入れられない。論理的に言えば、新たな税金を考えないと社会保障制度を安定的に持続させるのは難しい。でも、今の国のやり方で負担だけを求めるのは無理です。一方国民も、ただでサービスをもらえるという考え方は改めるべきだと思いますね。」

以上は、読売新聞大阪版11月7日金曜日に掲載されていた、元経済企画庁長官宮崎勇(85)氏のインタビュー記事からの抜粋である。市場原理主義の欠陥についてわかりやすく説明しているので、当ブログで紹介することとした。

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