構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Out of focus

12月8日の朝日新聞は、改革阻む政治と経営陣という郵政民営化についての社説を掲載した。新自由主義の論理であり、そうした勢力の代弁にしかすぎない社説である。

政治の混迷と民営郵政の経営の失敗が複合危機であると書く。経営の失敗であると書いているのはなるほどその通りであるが、株式売却凍結法案が混迷の中心にあり、自民党が否決するのは当然のことだとしているのは、何か朝日新聞は政府与党のちょうちん持ちのような記事だ。麻生首相が一時、凍結したほうがいいと発言したことを非難して、自ら民営化を進める責任感が感じられないと非難しているが、むしろ制度的な欠陥がある郵政民営化を、当時の総務大臣を経験した麻生大臣が凍結したほうがいいと発言したことを評価すべきではないのか。小泉自民党の2005年の大勝を改革の原点として、これを見つめなおさなければならないなどと書くにいたっては、社説がある種の新自由主義の狂気を帯びているかのようである。あの大勝は議会制民主主義を踏みにじる暴挙であったことをまったく無視するかのようである。業務に専心すべき郵便局長が政治活動に力を入れるのを容認する結果となっていると非難するが、郵便局長の抵抗は正当なものであり、その民営化が政治活動を解禁したのではないのか。公共の奉仕者である公務員の時代にはおのずと制約があったことであり、新自由主義の経営者に対して、政治力を行使するのは当然のことではないのか。何か、全体主義の新聞社の社説のようである。経営の求心力を取り戻して政治力に妥協しないようにすることだと主張するが、元々郵政は国民の財産であってそれを私物化したところに問題があることを無視している。

民営郵政が11月末に予定していた中期経営計画の発表を、金融危機を理由に延期したことを、「これも政治の行方を定めるためだとすれば嘆かわしい」と書く。まったくの商店のボケた話だ。郵政民営化は元々虚妄の改悪で、経営計画をつくる見通しが立たなくなったのだ。「旧国鉄の民営化を見ても、改革を成功させるのは経営陣の決意である」などと突然精神主義を持ち出す。旧国鉄と比較されては全国の郵政関係者がかわいそうだ。経営破たんを起こしていた旧国鉄と、巨額の黒字でしかも税金の負担をまったく受けていないどころか、その国鉄の救済資金まで提供した郵便局とを比較されるのは、まったく不当な言いがかりとしか言いようがない。

郵政民営化の過程を通じて、朝日新聞は、その他のマスコミも同様であるとはいえ、特に民営化論をあおった。郵政民営化が、構造改悪の虚妄であることは、世界で市場原理主義が退潮に向かった今、まったくのピントはずれの社説である。朝日新聞社と関係の深いテレビ局が今なお、当時の民営化担当相である,誤った学説を流布する教授を画面に登場させているのも、ピントはずれである。いや、ピントはずれ以上に、市場原理主義の悪魔のささやきをよしとする主張を、新聞社グループで意図的に行っているようである。そんな新聞は、購読しないことがささやかな抵抗である。市場原理主義に反対するには、狂信的なマスコミに追従しないことが大事であり、読まないことも重要である。

国民資産の徴用があり、サービスの低下があり、国民経済を縮小させていることを検証しようとはしない。マスコミの劣化の典型的な社説である。

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