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Political Disaster

森田実氏の新刊書 政治大恐慌ー悪夢の政権交代(ビジネス社)が12月27日出版された。政治評論家の書物であるから判りやすく書かれている。新自由主義の悪夢を拭い去るためにも、単純な政権交代に警告を発する良書である。

「2009年は日本の歴史にとって、極めて重大な時期となる。世界は大危機に直面している。唯一の超大国アメリカの崩壊が全世界を巻き込み、パックス・アメリカーナの崩壊とともに全世界が流動化しつつある。
世界の無秩序化を止め、国際秩序の再構築を急ぐべきである。
新たな国際秩序は、先進国と新興国を含む協調体制でなければならない。新たな国際協調体制において中心的役割を担うのは新興国であり、新興国を中心とする世界新秩序の形成こそが世界を救う道なのである。
日本は新興国と欧米をつなぐ接着剤の役割を担うべきである。
日本政府は1980年代初期のレーガン革命以来、アメリカの共和党政権の側に立ち、日本の政治のアメリカ共和党化を進めてきた。2001年に成立した小泉政権は、同年発足したブッシュ政権に従属化し、ネオコン・市場原理主義を推進した。その結果アメリカと同様に暴走し、壁に衝突して挫折した。
アメリカ国民は2008年11月の大統領選でオバマ民主党候補を選んだ。オバマ次期大統領は経済政策の転換に着手した。ニューディールの復活である。経済政策は、ブッシュ的市場原理主義・小さな政府・公的社会政策支出の一方的削減政策を転換し、ニューディール的、ケインズ的経済政策を実行する構えである。
だが日本は、自公連立政権も民主党も、2008年秋の世界経済の大破綻と世界政治・経済の大転換のあとも、政治路線見直し・転換の議論を始めていない。自公連立は小泉内閣以来、本質的にはアメリカ共和党政権追随のネオコン・市場原理主義路線の政治にしがみついている。小沢民主党も本質的にはネオコン・新自由主義路線から脱却していない。民主党国会議員の多くは依然としてアメリカ共和党思考から脱却できていない。
わが国の衆議院議員の任期は2009年9月10日で切れる。
いまのところ政権交代が起こる可能性は五分五分である。自公連立政権が政権を守る可能性はあるが大勝することは困難であり、参院が少数派の現状では政権の力は更に低下する。
このままでは、自公連立政権は崩壊する。次の次の総選挙では政権交代が実現する可能性が極めて高く、自公連立政権は政界再編を仕掛けざるを得ない。
民主党が勝利し、野党連立政権が出来た場合も、ただちに安定政権が実現するわけではない。小沢民主党政権は、大連立または中連立を仕掛ける可能性が高い。
2009年9月迄に行われる総選挙の結果、自公連立体制中心の政権か民主党中心の政権かが誕生する。自公連立政権と民主党政権との間には、若干の政策上の違いはあるが、根本的には同じである。
ともに基本理念はアメリカ共和党流の「ネオコン・市場原理主義・小さな政府」路線である。いま全世界が進もうとしている「修正資本主義」路線とは一線を画している。このままでは、どちらの政権ができても経済危機を克服し日本国民に安心・安全を保障することは困難である。
今の日本に必要なのは「修正資本主義」路線への方向転換なのである。
ネオコン政権をつくっても何の意味もない。それどころか「百害あって一利なし」である。」

「森田 実(もりた・みのる)
1932年、静岡県伊東市出身。
政治評論家。
東京大学工学部卒業。日本評論社出版部長、『経済セミナー』編集長などを経て、1973年より政治評論家として独立。著作や論文を多く著すとともに、テレビ、ラジオ、新聞のほか、全国各地での講演を通して幅広い評論活動を行なっている。森田総合研究所主宰
著書
『崩壊前夜 日本の危機』(日本文芸社) 『新公共事業必要論―港湾・空港の整備が日本を救う』(日本評論社) 『脱アメリカで日本は必ず甦る―アメリカの終焉と日本経済再生への道』(日本文芸社)などがある」

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