構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Protest 2

Keating_2まったくもってネットの記事とその保存機能はありがたい。残っていた。全米保険協会の会長の大統領宛の書簡の内容が。それを真に受けた小泉政権の米国追従についての東京新聞の解説が残っていた。ご参考まで。郵政民営化のうち簡易保険の廃止がどういう背景で行われたが今となればよくわかる。キーティング会長は、共和党の大物政治家でオクラホマ州知事を2期務めたことがあり、大統領候補にもぎせらられた人物である。写真は在日米商工会議所の演壇についた同氏である。

http://en.wikipedia.org/wiki/Frank_Keating

http://blog.goo.ne.jp/c-flows/e/b88c926de799b2f264260c748cf1f3f8

「東京新聞 2005.12.18

 ブッシュと小泉 構造改革の底流(上)

 米業界が圧力 簡保民営化 異例の言及

 首脳同士の信頼関係で「史上最も良好」といわれる日米関係を築いたジョージ・W・ブッシュ米大統領と小泉純一郎首相。来年九月の退陣を表明している首相は、自らが進めてきた構造改革の総仕上げに入っているが、米国の意向はどこまで反映されているのか。

 ブッシュー小泉関係が構造改革に及ぼした影響を検証する。

   ×  ×

「郵政改革の下での保険事業に関し、外国企業が同等の扱いを受けるのか、米国の関連部門が懸念を持っている」
 京都で十一月十六日に行われた日米首脳会談。米大統領ブッシュは、首相小泉にこう切り出した。

 日米経済問題で、あからさまな「外圧(ガイアツ)」は避けてきたブッシュ。首脳会談で一業界の関心事項に言及するのは「極めて異例」(外務省幹部)に映った。ブッシュ発言には、米国の生命保険業界の意向が強く働いている。

 米国の生保会社の約75%、三百五十社あまりが加盟する米生命保険協会(ACLI)。会長のフランク・キーティングは二〇〇四年三月、ブッシュに書簡を送った。
 その内容は、「簡易保険民営化の際、政府保証の下で長年積み上げてきた巨大な規模を利用して市場を独占することは許されない」とある。

 日米首脳会談で簡保を議題に取り上げ、政府の支払い保証などを廃止し、民間生保と同一の競争条件とすることを、小泉に促すよう求めたのだ。

 ブッシュは二〇〇四年九月、ニューヨークでの日米首脳会談で「郵政民営化の進展ぶりはどうか」と初めて郵政民営化に言及。キーティングの要望に応えたものであることは明らかだった。
 ACLIの狙いは、日本市場での競争条件が米系生保に不利とならないようにすることにある。

 キーティングは今年九月、米下院歳入委員会が七年ぶりに開いた日米経済関係に関する公聴会で、こう証言した。

「日本の生保市場における米国の存在感はまさにサクセスストーリー。もし日本が国際的な貿易義務を順守しないなら、われわれの成功は危険にさらされる」

 日本政府は、第三分野と呼ばれる医療などの生前給付保険を外資系に開放し、保険市場の規制緩和を進めてきた。

 その結果、米国AIGグループは、〇四年度の新契約年換算保険料で初めて国内最大手の日本生命保険を抜き、業界首位に。昨年九月中間期には、アメリカンファミリー生命保険(アフラック)が、個人保険分野の保有契約件数で日生を抜くなど、日本は米系生保の「ドル箱」と化している。

 簡保が税制や税制面で優遇されたまま民営化されれば、米系生保の業績にも影響しかねない。

 キーティングはレーガン、ブッシュ(父)の両共和党政権時代、財務、司法両省で仕え、一九九四年、オクラホマ州知事に当選。二期八年務めた後、〇三年一月、ACLI会長に迎えられた。

 ブッシュも同じ時期に州知事だった。キーティングは一時、ブッシュの副大統領候補に浮上するなど、二人の関係は近い。ACLIはキーティングの会長就任後、政治力を増したといわれる。

 京都での日米首脳会談。キーティングの意向を受けたブッシュの要望に、小泉はこう答えた。

「郵政民営化を進める中で、外国の企業にも同等の条件を与える」

 =敬称略

東京新聞 2005.12.19

 ブッシュと小泉 構造改革の底流(下)

 要望書”うのみ”「米国型」へ着々と改造

「郵政民営化は日本の経済活性化に資する。米国のためにやっているわけでない。私は、米国が郵政民営化の必要性を言うかなり前から、民営化の必要性を説いていた」

 二〇〇四年十月七日、郵政民営化関連法案を審議する衆院特別委員会。首相小泉純一郎は「郵政民営化は米国の国益につながっていると心配する人もいる」との民主党衆院議員、荒井聡の質問に、色をなして反論した。

 民営化法案に反対した荒井らが問題視したのは、米政府が毎年、日本側に提出している「年次改革要望書」に、一九九五年から簡易保険廃止が盛り込まれている点だ。小泉の改革路線は、米企業の利益を最優先したものではないかと、疑いの目を向けたのだ。

 年次改革要望書の提出は、一九九三年七月、当時の首相宮沢喜一と米大統領ビル・クリントンが、貿易摩擦解消に向けた包括経済協議開始に合意したことを受けて始まった。

 日本も米国に、税制改革に関する要望書を毎年提出している。

 外務省幹部によると、米側の要望は、同省から関係各省庁に伝えられ、米側への回答を検討するよう求められるという。

「担当する日本の役人は、米側のカウンターパートから相当の圧力を受けることもある」、通商政策に詳しいある自民党議員秘書は、要望書の実情をこう話す。

 大型店の出店を規制する大規模小売店舗法の廃止など、米側の年次改革要望書に盛り込まれた内容がこれまでに次々と実現している。要望書が日本の構造改革を進める「指南書」となってきたことは否めない。

 クリントンからジョージ・W・ブッシュに大統領が代わり、米国からの外圧は「日本に外圧をかける手法は、日米の協力関係を損ねてきた」(元大統領補佐官ローレンス・リンゼー)として、表向き影を潜めている。

 しかし、ブッシュ政権下でも、米側が年次要望書を通じて日本に規制緩和や競争政策推進を迫る構図は変わっていない。

 今年も、米シアトルで十二月七日、要望書を交わしている。さらに、米企業にとって日本政府の規制は市場参入の障壁となってきたが、規制を権力の源泉としてきた官僚や「族議員」を敵に回す小泉の登場は、ブッシュにとって好都合だったに違いない。

 二〇〇一年六月、米メリーランド州キャンプデービッドでのブッシュと小泉の初会談。ブッシュが「外国からの直接投資の促進が重要だ。経済政策は大胆に取り組んでほしい。できることば何でもお手伝いする」と水を向けると、小泉は「米国の要望は圧力と考えず、アドバイスと受け止める」と答えた。

 小さな政府、競争重視、自己責任…。小泉改革のキーワードはほぼ例外なく、ブッシュが目指す国家像と一致する。

 ブッシュと小泉の蜜月関係の陰で、日本の米国型への国家改造は着々と進んでいる。

=敬称略」

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