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Corrupt Postal Privatization 86

昨日の国会の質疑で、川内博史衆議院議員が、日本郵政副社長で、ゆうちょ銀行社長の高木祥吉氏を、追求した。のらりくらりの答弁であったが、そもそも就任時にグレーゾーンがあった。小泉・竹中政治の盛時であったから、マスコミはほとんど報道がなかった。昨年の八月に郵政問題に詳しい町田徹氏がダイヤモンドオンラインに執筆した記事が残っている。高木社長は、人事院の手続きを経ずに天下りをしたと考えられる。こうした法の支配をくぐり抜けることが許されてはいけない。当ブログとしては、国家公務員法に反する疑いのある人物は辞任することが適当であると考える。

http://diamond.jp/series/machida/10033/

「経済ジャーナリスト 町田徹の“眼”

ゆうちょ銀行社長のグレー人事に、国会でも疑惑追

ゆうちょ銀行のトップとその秘書の人事について、合法性や妥当性を問う炎が国会で燃えている。焦点の人物は、旧大蔵官僚出身で金融庁長官を経て、ゆうちょ銀行社長に天下っている高木祥吉社長と、同社長が大蔵省・金融庁時代から重用してきたという女性秘書の2人だ。

 郵政関係者の間でも「問題の多い人事。日本郵政グループの大半を占める郵政省時代からのプロパー職員のやる気をそいでいる。巨大企業を蝕む弊害の大きさは計り知れない」との批判が絶えないという。ただ、高木氏のような落下傘経営者が経営を担い、プロパーを比較的要所から遠ざける傾向は、現在の日本郵政グループに共通している。それだけに、高木問題は、早くも来年3月に迫った郵政民営化の「3年後見直し」へ向けた前哨戦としても注目されている。

国家公務員法違反の疑いがある高木氏の就職

「承認申請がなかったからといって違法な手続きになったかどうかということにつきましては、もう少し検討してみないと何ともお答え申し上げられません」――。

 高木氏がゆうちょ銀行社長に就任する布石となった平成18年1月23日付の日本郵政株式会社の副社長就任人事、つまり、日本郵政への天下り人事について、監視すべき立場にある谷公士人事院総裁が、その違法性を否定しない、この衝撃的な答弁を行ったのは、今から6ヵ月以上も前の昨年1月1日の参議院総務委員会での“事件”だ。

 新聞やテレビはフォローしなかったが、当時、質問に立ったのは、国民新党の長谷川憲正議員である。実は、長谷川議員も谷総裁も、郵政官僚の出身で、2人は旧知の間柄だ。しかも、攻める長谷川氏には、前日の衆議院総務委員会における谷総裁の松野頼久議員への答弁という格好の予習材料まであった。相手の苦しい立場を知り尽くした長谷川氏の追及に、官僚出身者には珍しく詭弁を弄さない真直ぐな性格が評価されて、退任後、人事院総裁に抜擢された谷氏が、ぎりぎりの答弁に追い込まれたというのが、この場面だったのである。

 もう少し、この答弁劇を解説すると、国家公務員法103条は、安易な天下りを規制するため、「人事院の承認を得ない限り、離職後2年間は、その離職前5年間に在職した国の機関などと密接な関係にあった営利企業に就職してはならない」と規定している。

 そこで、高木氏だが、同氏は平成14年7月12日から同16年7月4日まで金融庁長官の職にあり、その後も同18年1月22日まで政府の郵政民営化推進室副室長の座にあった人物だ。

このため、平成18年9月1日のゆうちょ銀行への就職に先立って、同年8月23日に人事院の承認を得ている。

 ところが問題は、そのほぼ半年前、ゆうちょ銀の親会社である日本郵政株式会社への就職にある。実は、このとき、高木氏の人事は、人事院の承認を得たものではなかったというのである。つまり、国家公務員法の第103条違反が疑われるというのが、長谷川議員の質問の趣旨だった。

 これに対し、谷総裁は当初、高木氏が官職にあった時期に、日本郵政が誕生していなかったことを理由として、必ずしも人事院の承認が必要だったとは言い切れないとの説明を試みた。しかし、長谷川氏は、半年後のゆうちょ銀への就職に際しては承認を得ているのに、日本郵政への就職で承認を取得しなかったことは不自然、と詰め寄り、前述のように、谷総裁から、高木氏の天下り人事の違法性を否定しない答弁を引き出したのだ。

竹中大臣の威光に人事院が逆らえなかった?

 当時、高木氏の人事がとっくに公のものとなっていたという事情を考えれば、谷総裁が苦しい立場にあったことは、容易に推察できる。というのは、高木氏の日本郵政株式会社副社長就任という人事は、人事院の承認などという次元とまったく関係なく、平成17年11月11日、つまり、日本郵政入りの2ヵ月以上も前に、竹中平蔵総務大臣が一方的に発表していたからだ。

 郵政民営化は当時の小泉内閣の至上命題であり、竹中大臣が、実質的に、閣内ナンバー2の実力者だったばかりか、この件について全権を持つ人物だったことは周知の事実だろう。要するに、人事院は、この実力者の人事に対して、異を唱えられるような立場になかったとされているのである。

 さらにいえば、関係者の中には、「そもそも、竹中大臣が人事院の承認手続きの必要性を認識していたかどうかさえ疑わしい」という指摘も存在する。

 高木氏は、金融庁長官をつとめた経歴などが示すように、ゆうちょ銀の経営者に相応しい見識・知識を持っている人物である。筆者は、まだ旧大蔵省の証券局の課長だった時代から高木氏を直接取材したことがあり、そうしたことに疑義を差し挟む気はまったくない。しかし、高木氏の人事の手続きについて言えば、こんないい加減な形で、天下りを規制した国家公務員法の手続き骨抜きにしてよいはずがない。高木氏の人事は、将来に悪しき前例を残すものと言わざるを得ないだろう。

天下り先に秘書同行 しかも異例の特別待遇

 そして、長谷川議員が再び、ゆうちょ銀行の人事に疑問を呈したのが、今月5日の参議院総務委員会でのことだった。

 今度は、長谷川議員は、高木ゆうちょ銀社長を問詰めた。問題にしたのは、同社長が大蔵省時代から仕えさせているという女性秘書の処遇だ。この点について「金融庁の出身者がえこひいきされてないか。ゆうちょ銀行発足の昨年10月時点で、係長級の人物を、課長補佐級を飛び越えて担当部長級・室長級の扱いに変えて二階級特進させたのではないか」と迫ったのである。

 これに対し、高木社長は、この女性について「秘書役的な仕事をしていただいています。そういう意味で、心得も付いているんです。そういう意味で部長級だとおっしゃったんだと思いますけれども、処遇といいますか、クラスでいいますと、いわゆる係長の少し上のGL(グループリーダー、課長補佐)の処遇でございます」と煙に巻くような答弁を行い、やんわりと特別待遇を否定した。

 だが、筆者の手許にある、ゆうちょ銀行の社員名簿によると、問題の女性の肩書きは「GL」(課長補佐級)ではなく、「社長秘書心得」(室長・企画官級)となっている。つまり、この女性は、肩書き上、長谷川議員が質したとおりの二階級特進を果しており、俸給面だけが高木社長の言う「GL」にとどまっているのが実態なのだ。

 この女性を大蔵省時代から知る人物に訊ねたところ、「人当たりが大変良くて、穏やかな方だ」という。だが、そもそも、退職した官僚が、天下り先の外部組織にまで、秘書を連れて行くというのは、異例のことだ。

 そして、高木氏の答弁についても「誤解を招くもので、ウソ答弁と責められる可能性がある」(総務省幹部)と冷ややかに批判する声は決して少なくない。

 長谷川議員と同様に、こうした人事が「ゆうちょ銀行だけでなく、かんぽ生命、郵便事業株式会社、郵便局株式会社と、それらの事業会社を束ねる日本郵政の各社において、プロパー社員のモラル低下に繋がっている」(日本郵政グループ会社幹部)という指摘をする向きも多い。

 加えて、日本郵政が5月末に発表した民営化後の最初の決算では、グループが持ち株会社を含めた5社体制でありながら、最終利益に占める各社別の割合をみると、ゆうちょが1社で55%に相当する1521億円を稼ぎ出した半面、かんぽ、郵便局がそれぞれ3%、2%と低迷し、グループ会社間に構造的な収益力格差が存在することも露呈した。手柄を急いだ小泉・郵政民営化の矛盾が、人事だけでなく、収益面でも浮き彫りになったと言える。

 こうした問題だらけの民営化の方向を修正して真っ当な軌道に乗せるためには、来年3月に予定されている「3年後見直し」に際して、組織改革や人事異動を含めた抜本改革を避けて通るわけにはいかないのではないだろうか。」

次のリンクは、最後まで読んでいただいた読者の為のオマケ情報である。二つある。http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a168222.htm http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20051111

答弁書もあるが、準備室長をやっておいて、密接な関係がないなどとはいかにも牽強付会である。そんな理屈があるものかと思う。李下に冠をたださずとはこのことである。 

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 オリックス一括廉価落札を機に「かんぽの宿」が、ハゲタカに好いように食われている [続きを読む]

受信: 2009年2月27日 22時42分

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