構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Restoration of Japan 3

財政面では02年度に、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を11年度までに均衡させる目標を導入し、デフレを強化してきた‥基礎的財政収支の均衡策とは、構造改革による緊縮財政で税収が激減したために、財政支出をその激減した税収の範囲内で抑えようという政策である。

具体的に見ると、01年度から地方交付税交付金・国庫支出金の削減、02年度から公共投資の削減が始まっている。現在まで、8年間にわたってこの方針は継続され、09年度予算でも見直されなかった。「構造改革」が始まる前の00年度の水準と比較すると、八年間の削減額の累計は、地方交付税交付金で、47兆円、公共投資で13兆円、合計で60兆円になる。つまり、地方から60兆円を召し上げて、小泉内閣の緊縮財政で悪化した基礎的財政収支を11年度までに均衡させようとしてきたのである。

過去八年間で、都道府県別名目GDPの成長率を見ると、一部の地域のぞいてほとんどの県がゼロないしマイナスであり、都市部との格差は拡大する一方である。特に交付税の削減は、地方の医療費、教育費を中心とする地域の公共サービスの削減に繋がり、医療崩壊を招いた主因となっている。

 金融面では、前述の「金融庁の三点セット」によって金融機関を締め付けることで、デフレを助長してきた。中でも、「時価会計」は、保有する有価証券や不動産(含む担保物件)を、その時に取引された時価で評価しようとする方法である。時価会計の下では、株式や債券の市場価格が上下するたびに、自己資本が変動する‥株価が下がり続けている上級王では、金融機関の貸し出し態度はどんどん厳しくなり、融資を受けられない企業が続出するのは当然の成り行きだ‥こうしたメカニズムがはたらくことで、デフレは一段と悪化して行く。

アメリカ大恐慌の時には、1933年に政府が「金融機関に対する時価会計の適用を停止する」と宣言し、実に93年まで60年間も継続していたのである。現在、欧米では既に事実上、金融機関に対する時価会計の適用を凍結している。

また、「自己資本比率規制」は、92年度から日本の金融機関に適用されている‥しかし私は、当初から「地域銀行などには適用すべきではない」と考えていた。デフレが深刻化している時季には自己資本が減額するので、貸し出しが減少する原因となるからである‥「構造改革によって国内がゼロ成長であるにもかかわらず、その事態の大きさを隠蔽してきたのは、「円安バブル」「輸出バブル」によるGDPの粉飾であった。政府は極端な低金利と金融緩和策で、円ドル相場を円安に誘導し、円安・輸出バブルを演出してきたのだ。

こうした政策によって、輸出企業の多い都心部や一部の地域(愛知県、三重県など)でgはGDPの名目成長率がプラスとなり、辛うじて日本国内のマイナス成長を防止してきた、次第GDPに占める輸出比率は上昇し、08年では、十五~十七%にも達している。GDPにしめる「純輸出」(湯酒から輸入を引いたネットの輸出)の割合は、90年代には一%程度だったのが、07年には五%、均後買うとして25兆円を超える水準まで状hそうしていた。輸出への依存度が高まっていた状況下で、昨年後半からアメリカ初の世界同時不況が起こり、各国の株価が暴落。海外需要が激減し、にほんんおゆすつさんぎょうは大ダメージを受けた。アメリカの消費ブームは既に崩壊しており、欧州やアジアでもコンガは日本からの輸入は大幅に落ち込むであろう。国内のマイナスし得庁を輸出バブルで表面だけ個としてきた政策は崩壊した。GDPの五%に達していた純輸出はゼロないしマイナスに落ち込み、国内の有効需要は少なくと二五~三五兆円の減少となっている。「輸出大国日本」は終焉を迎えた。そして日本の「十年デフレ」「十年ゼロ成長」を招いた「構造改革」の帰結は、国内経済の陥没であった。(つづく)

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