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Restroration of Japan 9

大恐慌を救った公共投資

いっぽう、大恐慌を経験したアメリカは、どのようにしてたちなおったのだろうか。

昭和恐慌が始まる前年の29年10月、ニューヨーク株式市場の株価が大暴落し、一大金融恐慌に発展した。時のフーバー大統領(共和党)が銀行破綻を放置したので金融システムは崩壊し、経済活動は停滞した。税収の落ち子mにをカバー誌よと石油税を引き上げたために、経済活動は一段と冷え込み、32年には国民所得が29年のほぼ半分まで低下してしまった。こうした最中、33年3月に大統領に就任した民主党のルーズベルトは、金融と財政面から大恐慌を救済する政策を実行する。金融面では緊急銀行法を制定して公的資金で銀行に資本注入する道を開き、新銀行法(グラス・スティーガル法)を制定して、銀行の株市域保有を禁止し、預金保険機構を作った。

緊急銀行法を制定する前に、政府は七日間のバンク・ホリデー(銀行休日)を設けて銀行の資産を洗い直し、再開する銀行と破綻させる銀行を仕分けした。銀行が再開される前夜の炉辺談話で、ルーズベルト大統領は国民に語りかけ、「明日再開される銀行は絶対につぶれないから、マットの下のお金は銀行に預づけた方が安全だと私が保証しますよ」と伝えた。翌日は早朝から銀行の前に列ができ、国民はこぞって「タンス預金」を銀行に預けに行ったのである。この時点で「デフレ心理」は終わったのだ。

一方、財政面では4年間も極端なマイナス成長が継続していたため、公共投資で需要を喚起する以外に経済を復活させる路はなかった。33年から36年にかけて財政支出をまいとしのGDPと比較して平均約6%増加させ、それを公共投資に集中した。高速道路・ダム建設・大規模な感慨工事・森林保護育成、環境改善と保全、病院・学校新設など、民間投資では後手に回る分野を中心に政府投資を増加し、民間投資を誘引する政策を進めた。それでも、民間が銀行借り入れにより投資を実行し始めたのは36年頃からであり、でぐれ後の民間投資の慎重さがはっきりと現れている。

昭和恐慌とアメリカ大恐慌を振り返り、結論として言えるのは、「デフレから経済を脱却させるためには、公共投資しかない」ということだ。また、両方とも国債を発行して政府の債務が増えても、名目GDPは増加している。それに伴い、政府債務の国民負担率は当初の1~2年は増加するものの、三年目ぐらいからは低下している。つまり、景気回復->名目GDP増加->雇用増加->税収増加となって、名目GDPの増加の法が債務の増加よりも大きくなるため、政府債務の国民負担率は低下していくのである。公共投資・医療費など財政の投資項目を増加させると、経済規模(名目GDP)の増加、雇用、税収の増加となって、財政改革につながるのだ。1993年に就任したアメリカのクリントン大統領も、予算死守との中身を公共投資・地域開発・教育訓練などの投資項目に集中する政策を8年間継続し、5年目で財政収支が黒字になった。また、法人所得と個人所得に累進制を強化して、景気回復による税収の自然増加をもたらした。(つづく)

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