構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

« Collapsed Global Conspiracies | トップページ | Harsh Rebuttal Required »

Pension and Post Office

 雑誌アエラの9月28日号が、スクープとして、年金と郵便局が一体化という記事を掲載している。高速道路無料化を提案した山崎養世氏が発案して、民主党内で真剣に検討されているという内容である。7月の初めに、山崎氏は、後に総務大臣に就任する原口一博議員を訪ねてこの案を披瀝して、鳩山代表や平野役員室長にも説明したという。要するに、社会保険庁がやっていた保険料の納付記録管理を郵便局に任せよという提言である。「国民との窓口になる社会保険事務所は全国に300あまりしかないから・・・・国民ひとりひとりの問い合わせにしっかりと応じられる年金サービスの窓口の機能はないに等しい‥問題の解決には、全国に何千、何万の社会保険事務所をつくるしかないが、それには莫大なコストがかかる」全国に二万4千あまりある郵便局のネットワークが「公的な性格を持っていて、何より信用力が高い‥年金保険料の納付記録管理にこれほど適した組織はない」と発言している。年金を受け取る機関として郵便局は機能しているが、それに、社会保険庁を廃止して非公務員型の日本年金機構を作りそこに業務の一部を引き継ぐ方針に前政権は方針を立てたが、その自民党案については、山崎氏は看板の架け替えで、中身は変わらないと批判する。

山崎氏の発案とするが、年金の事務を郵便局で肩代わりするとの考え方については、小泉政権の時に、年金の集金業務を市町村などから取り上げてしまった失敗があって、納付率を高める策として、郵便局の利活用が非公式に検討されたことがあり、社会保険庁の事務方も賛成していたと見られているが、何せ、時の総理が郵政嫌いの小泉総理で、しかも厚生族と言われていたから、鈴をつけるような勇気のある社会保険庁の役人は、長官といえどもいなかったと言うのが事実のところだろう。小泉総理に対する怖さがあり、年金問題の根本的な解決のひとつの方法として郵便局の全国ネットワークの活用策が葬られてきたのであるが、影の国土交通大臣を民主党で勤めてきた山崎氏の提案として、ようやく日に当たる場所に出てきた提案である。

詳細な制度設計はこれからだとするが、論点は色々残るにしろ、前向きの提案で、しかも、現実的に可能性のある提案であることは間違いない。郵政民営化は壮大な虚妄であったが、ようやく郵便局のユニバーサルサービスの特徴が生かされる政策案がひとう提案されたことを歓迎したい。

山崎氏の提案は、他のメディアにおいても既に紹介されているので、ご参考まで。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/652?page=3

年金の窓口として郵便局を活用すべき

 その1つの答えは年金にあります。選挙のたびに争点になる年金ですが、問題はいまだに解決されていません。

 5000万件を超える年金記録のミスや 組織的な改竄が行われていますが社会保険庁の根本的な改革は手つかずです。民間から派遣されるはずの社会保険庁のトップには、財界からなり手が現れません。

 前から私は指摘していましたが、そもそも、社会保険庁は1億人の成人国民への年金の窓口サービスを行うようにはできていないのです。

 国民にとって年金とは、保険料を払い、その記録を通帳やカードに記録し、あとで年金を受け取ることです。401kなどが導入されれば、金融商品を買うことにもなります。つまり、お金の出し入れと記録、それに金融商品の購入サービスを受けることなのです。

 ところが、窓口のはずの社会保険事務所は東京で言えば32カ所しかありません。成人30万人に1つです。これでは、記録を確認しに行っても何時間も待たされてしまいます。

 それなのに、与野党は年金通帳、年金カードを発行すると前の選挙では約束しました。1億人の国民が毎月1度通帳やカードを確認しに行くだけで、窓口はパンクすることは明らかなのに空手形を切っているとしか思えません。かといって、全国に何千カ所も新たな社会保険事務所を張り巡らせることは無駄の極みです。民主党が提案する税務署との統合でも問題は解決しません。社会保険事務所と同じくらいの数しかない税務署は、未払い金の徴収には威力を発揮しても、窓口サービスを成人国民に展開するようにはできていない点では社会保険事務所と同じだからです。

 ここで役に立つのが郵便局のはずです。お金の出し入れ、通帳やカードの記帳や記録の確認、金融商品の購入、これらすべては郵便局の日常業務です。

 郵便局で5000万件の記録ミスがあったという話はありません。郵便局は全国津々浦々に2万6000カ所もあります。

信用金庫も農協もないところに郵便局はある

 都銀はもちろん信用金庫や農協の支店もない地域にもあるのが郵便局です。そして、いまも国が100%の株式を持つ公的な機関ですから、国民に対して国が業務の責任を持つこともできるはずです。国の年金を扱うのには資格十分でしょう。

 年金全体での計算や事務は、社会保険事務所は税務署と統合したうえで行えばいいのです。税務署と一緒になることによって社会保険事務所自体の改革も進むでしょう。年金番号を発行して記録のミスを防ぎ、システムを整備したうえで、郵便局が年金の窓口業務を行えば、社会保険事務所を全国に拡大する必要がなくなって巨額の財政負担が減ります。

 何よりも、国民からの信頼度が最低である社会保険事務所から、国民からの信頼とサービスへの評価が民営化以前には最高であった郵便局に年金の窓口が移ることによって、年金に対する不信感が解消されることが期待できます。

 もちろん、こうした改革には郵便局と国の年金をつなぐシステムの設計や業務の流れが必要になりコストがかかります。それでも、社会保険事務所を全国に張り巡らすよりははるかに低コストでできるでしょう。

 そして、年金加入者が郵便局での年金窓口サービスに毎月数百円でも手数料を払えば、郵便局には貴重な収入源になり、郵政の経営が安定します。銀行と張り合ってコストやリスクが高い貸し出し業務に進出するよりも、郵便局のせっかくある全国ネットワークと信用を活用する、モッタイナイ精神による改革です。

 こうした改革と人事や資産活用などの柔軟化などを組み合わせ、無駄を省くことで郵便局の将来像が見えてくるのではないでしょうか。

 発想を変えれば、年金と郵政民営化、2つの難題の解決策につながるでしょう。それだけではありません。全国にある郵便局が活用され、年金と金融サービスのライフラインになることによって、地方でも暮らしていける国造り、という地方分権と分散型国土を実現する1つの要素にもなるのです。」

人気ブログランキングへ

|

« Collapsed Global Conspiracies | トップページ | Harsh Rebuttal Required »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/209267/46321342

この記事へのトラックバック一覧です: Pension and Post Office:

« Collapsed Global Conspiracies | トップページ | Harsh Rebuttal Required »