構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Freeway

郵政民営化と並ぶ虚妄が、道路公団の民営化である。高速道路を本来の公共財賭して無料化が図られるべきであるが、新政権登場後も無料化に対する中傷のような批判が続いている。提唱者の山崎養世氏が、反論のポイントを示しているので、ご参考まで。高速道路の民営化も私物化であったことが容易に理解できる。

http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2009/08/post_351.html

山崎養世:高速道路無料化論への批判に答えよう

 筆者が高速道路無料化を提唱したのは2002年、民主党がマニフェストに採用したのは2003年だが、政権交代が現実味を帯びてきた今、事実を無視した高速道路無料化への批判が繰り返され、マスメディアをその影響を強く受けている。日本経済にとって重要なこのテーマについて、反論を示すとともに今後進むべき方向を提示したいと思う。

1.高速道路を無料化するために一般国民の税金を充てるのは受益者負担の原則に反するという批判に対して

 結論からいえば、一般国民の税金ではなく、高速道路ユーザーが負担している年間2兆円もの税金を使えば、年間1.3兆円の高速道路無料化の財源は確保できる。

 これまで、高速道路ユーザーが払う巨額の税金は、ゆがんだ道路政策によって、受益者負担の原則から外れ、高速道路の財源に使われず一般道路の建設に流用されてきた。その上で、高速道路ユーザーは年間2兆3000億円もの世界一高い通行料金を払っている。高速道路ユーザーからの二重取りである。高速道路ユーザーの税金を高速道路無料化の財源に使うことこそ、本来の受益者負担の原則に立ち戻ることに他ならない。二重取りをやめれば、高速道路無料化は実現する。

 詳しく説明すると、まず、現在、車の保有者は、車を取得する段階で自動車取得税と消費税が、クルマを所有している段階で自動車税や自動車重量税が、車を走らせれば揮発油税(ガソリン税)、地方道路税、軽油引取税、石油ガスなどと消費税の税金を支払っている。その金額は9兆円に達する。そのうち4分の1程度の年間約2兆円は高速道路ユーザーが負担していると推計される。

 ところが、この高速道路ユーザーが負担している税金は、高速道路の建設・維持や高速道路の借金の返済には使われず、専ら一般道路に使われてきた。だから、その高速道路ユーザーが負担している税金を高速道路の無料化に充てることで無料化することは十分実現可能であるし、なんら受益者負担の原則に反しない。それどころか、高速道路ユーザーは、負担した税金が一般道路に回されないために、これまでずっと年間約2.3兆円に上る世界一高い高速料金まで支払わされ、まさに二重取りされ受益者負担以上の負担をしてきたのである。

 また、高速道路を無料化すると、コストは1年間に高速道路建設費6500億円、高速道路維持費2600億円の合計約9100億円が増加すると試算される。が、その一方で年間9900億円のコストが削減されるとも試算されている(内訳:地方への無利子貸付制度の廃止1000億円、高速道路料金引き下げ等に対する高速道路債務軽減に要する費用2500億円、道路関連施策の廃止1500億円、一般道路の渋滞対策費の削減可能分4900億円)。結果、コストは約800億円減ることとなる。さらに、高速道路無料化による経済効果は7兆8000億円とされているから、それによる増収も期待できる。

2.せっかく民営化をして道路4公団を解体したのに、高速道路を無料化して政府直轄とすると、再び大きな政府に戻ってしまうではないか、高速道路会社の社員の雇用はどうするのだ、という批判に対して

 国民は、民営化という言葉に惑わされている。高速道路会社は確かに株式会社ではあるが、その株式は100%政府が保有しており、民間会社ではない。したがって、民間企業としての経営の自由度はなく、実態は国土交通省の支配下にある特殊法人にすぎない。そのくせ株式会社の形態をとっているために国会の調査も及ばない。

 役員も東日本高速道路会社、中日本高速道路会社、西日本高速道路会社合わせて25人いるうちの13人は元役人の天下りだ。ファミリー企業も公団時代と変わらず健在だ。

 つまり、確かに道路4公団はなくなったが、その実態は以前と変わらない。

 今後、目指すべきは高速道路6社の本当の民営化だが、保有しているパーキングエリアやサービスエリアの不動産を開発・売却をするか、真に民間の経営者の下で、不動産会社として生まれ変わる道を探るのが最良だと思う。高速道路を無料にして出入り口を増やせば、どこからでもだれでも行き来ができるようになるので、保有不動産の価値も上がるだろう。そうすれば政府が保有株式を民間に放出することが容易になり、本来の民営化が実現できる。高い株価がつくことも期待できる。そういう計画ができれば、今高速道路会社で働いている人も継続して雇用されることも十分に考えられる。

3.高速道路が無料になると環境に悪い影響が出るのではないかという批判に対して

 無料化をすると混雑がひどくなる首都高速や阪神高速は無料化せず、そのほかの路線でも割引実験をして、渋滞がひどくなるところは料金徴収を継続することを決めればよい。
また、一般道路は、頻繁に自動車を駐停車させる必要があるが、高速道路はそのようなことがない。高速道路を無料化して料金所をなくし、出入り口を増やせば、渋滞が減って燃費がよくなるから排ガスは減るだろう。

 たとえば、高速道路無料化が実現すれば、成田で荷物を積んだトラックは、東京都心を通らずにアクアラインから東名に乗ることができる。東京を走るトラックのうち3分の1は、東京を通過するだけと推定されている。通過するだけのトラックが、都心の大気汚染や渋滞や事故の原因にもなっている。

最後に:今後の国土交通政策について
 これからの道路行政は、単にどこに道路を作るか、どのように維持管理をするかを考えるだけではこの国を世界に誇れる交通国家に導くことはできないだろう。石油消費を抑えるために電気自動車を普及させ、交通事故が起きないような衝突回避、自動運転技術を整備することなど、今後はガソリンがいらなくて事故もない自動車社会を世界に先駆けて作っていくような国土交通政策が期待される。」

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