構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

« Misleading editorial | トップページ | Prosecuted »

Postal and Financial Reforms

菊池英博先生の評論を、著者の了解を得て、ネット上に転載する。菊池先生は、日本経済研究所所長、経済アナリストである。『消費税は0%にできる―負担を減らして社会保障を充実させる経済学』(ダイヤモンド社、2009年)が、最新刊の著書である。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8F%8A%E6%B1%A0%E8%8B%B1%E5%8D%9A_(%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6%E8%80%85)

転載する評論は、通信文化新報10月5日号の日本再興、社会に正義と光をと題する菊池先生のコラムの第二十五回の評論である。

以下に転載する。

国民の利益にあった「郵政改革」と金融行政の是正を支援しよう。ー「貸し渋り」「貸しはがし」防止法は画期的な法案だーーマスコミの意図的な「内閣不一致」虚報に注意しようと大見出しがついている。

小見出しで、亀井郵政改革大臣と原口総務大臣はベストメンバー加えて長谷川憲正総務政務官が大臣を支えるとある

選挙前からの公約は、「民主・社民・国民新」の三党連立政権の樹立であり、鳩山内閣には福島瑞穂党首、亀井静香代表がそれぞれの主張を生かした閣僚に任命された。民主党からの閣僚も、それぞれの適性を発揮しうる人材が登用され、順調なスタートである。郵政改革に関しては、9月17日の読売新聞夕刊に「郵政見直し法案」なるものが掲載され、これが原口一博総務大臣の一例であることが判明した。亀井静香大臣が郵政改革担当大臣であることから、夕刊を見た私には意外感があったが、翌日の両大臣の記者会見で問題なくスムーズに進むであろうと安心した。郵政見直しの最も重要な点は、「三事業一体化」「国の社会基盤の再構築」「郵貯マネーの流出防止」をどのように進めるかである。原口大臣は、既に大臣就任前から郵政民営化見直しについて国民新党の長谷川憲正参議院議員などと勉強会を持ち、真剣に検討されてきたと伝えられている。また本年5月に三党の有志が日本郵政社長・西川善文氏他2名を「特別背任未遂罪」で刑事告発したときに、原口一博氏は民主党から告発人に名を連ねている。亀井静香郵政改革担当相と原口総務大臣はベスト閣僚であり、国民新党・長谷川憲正氏が総務政務官として大臣を支えることによって、ベストメンバーで郵政改革が実現すると期待できる。小泉・竹中「構造改革」で破壊された郵政システムを、日本国民の利益に合致した郵政システムに再構築していただきたい。

「かんぽの宿」「メルパルク」の譲渡・廃止を凍結する方針を決定

 9月28日の日本経済新聞は、「政府与党は、日本郵政が保有する宿泊・保養施設「かんぽの宿」と婚礼施設「メルパルク」の譲渡・廃止を凍結する方針を固めた」と報じている。政府・与党は郵政民営化見直しの第一弾として、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株式売却を凍結する法案を、10月下旬に招集される臨時国会に提出する方針を固めている。この凍結法案には、「「かんぽの宿」「メルパルク」の譲渡・廃止を凍結」する方針も盛り込まれることになる。これで、日本国民の金銭財産である「ゆうちょマネー」の売却凍結と、物的資産である「かんぽの宿」「メルパルク」の叩き売りを阻止する第一歩の楔が打ち込まれることが確実になった。これで「連立与党」が掲げてきた「国民財産の保護」を立法化で国民に示すことができる‥選挙公約実現の第一歩である。

過去の売却分まで徹底調査し、不正疑惑解明を

「かんぽの宿」「メルパルク」は国民の資産であるものを、二束三文で「民間(と言っても事実上特定の関係者)に叩き売り、買い取り人に莫大な利益を落とそうとするものである。既に多くの国民の資産が、ただ同然の値段でたたき売られている事実が明るみに出ており、特別背任、脱税行為などに該当するのではないかとの疑念が強まっている。これら国民の財産を保護するばかりでなく、既にたたき売られた土地や不動産の売買上位今日まで調べ上げ、疑惑の取引の徹底解明に努めて欲しい。

「貸し渋り」「貸しはがし」防止法は画期的な法案だ 経済産業大臣、大部分の中小企業は早期成立を求めている

亀井静香金融担当大臣は、「貸し渋り」「貸しはがし」防止法案を10月の臨時国会に提出し、法制化する方針である。この案は、「一段と進む円高と地価の下落で景気情勢が悪化する状況において、中小企業や自営業者が借り入れ返済に窮する場合には、銀行等はその返済を最長3年まで猶予するよう努力しなければならない」「また個人向けの住宅ローンについても同様の返済猶予を認める」という趣旨であると聞く。この法案に如何に強制力を持たせるかが問題である‥緒sれには、借り入れ返済猶予を依頼した借入人が、銀行等の了解を得られなかったときは、その旨、第三者機関に申告し、第三者機関の具体的提案を銀行等に受けさせるようにするのも一案であろう。また、銀行等の資産悪化にどう対応するかを検討する必要があろう。いずれにしても、銀行は公的機関であり、その本来の目的は企業を育成してゆくことである。銀行等は自由に無制限に公的資金を注入してもらうことができる。しかも、事故の収益ばかりを考えて苦難に陥っている弱小企業を次々と潰してゆき、「構造改革」以来、経済的理由だけで10万人もの自殺者を出している責任は何処にあるのか。銀行等、特に大手銀行には重大な社会的責任があることを自覚すべきだ。

10年前に民間銀行への公的資金注入案に「大反対した」銀行協会会長 銀行本来の社会的責任を放棄し 自己の収益増加に邁進

今回「貸しはがし」「貸し渋り」防止法案に反対している銀行協会は、11年前に「公的資金を大手銀行に注入して金融システムを安定させよう」という法案が自民党内で検討されているときに大反対した経緯があり、マスコミも「自由経済のもとでの資本主義に反する」との大合唱であった。ところがその後、公的資金がなければ金融システムは崩壊し、日本経済そのものが破壊されていたことがはっきりした。銀行業界とマスコミの判断が、先見性の乏しいものであったことがよく分かるであろう。その後、公的資金を注入されて救済された直後から、銀行業界は多額の役員退職金を支給した。一例として、1999年6月決算で住友銀行は9億円の役員退職金を支給している。更に、株主配当を継続し増額した。公的資金はこうした目的のために注入したのではなく、金融システムを維持し、企業を保護育成するためである。銀行業界(特に大手銀行)は、銀行の持つ社会的責任を放棄し、自己の収益増進と株主・経営者の利益を優先し、苦境に立つ中小業者を擬勢にしている。

身勝手な銀行協会と弱者を追い込む銀行経営者

銀行協会は「不良債権が増加する」と懸念している。しかし、貸出人である銀行等は、もし借入人の業態に懸念があれば、信用保証協会の保証を取り付ける努力をすることも可能であるし、住宅ローンであれば、返済スケジュールを組み直すこともできるはずだ。それも不可能であれば、政府は「住宅ローンの借入人の生存権と居住権を保証する手段」を高じるべきである。これが、現在検討されている亀井案の趣旨と見受けられる。住宅バブル崩壊に悩むアメリカでも、借入人の返済計画の見直し(リスケジューリング、リスケ)を政府や中央銀行が暗黙の指導をしていると聞いている。「100年に一度の金融危機」と言われているときに、「自由主義経済のもとで、モラトリュームを実施した例は世界中ない」(永易銀行協会会長)という発言は、深刻な日本経済の実情を知ろうとしない無責任な発言である。弱者を犠牲にして銀行だけが公的資金で保護されている現実を根本的に反省すべきである。

マスコミの「内閣不一致」「偏向情報」に惑わされないように!

新自由主義と市場原理主義で時候政権を支援してきたマスコミ(大手新聞とテレビ)は、依然として旧態依然たる論調と御用学者の見解を並べて、新時代にふさわしい対応を意図的に否定している。「貸し渋り」貸しはがし」防止法案に対しても、ピント外れの論評を展開して、意図的につぶしにかかるように見受けられる。今後郵政民営化の見直しに関しても我々は十分注意を払って、大手新聞論調やテレビ描写とコメンテーターの説明を聞くべきだ。民主主義国では、閣内で若干のニューアンスの違いが出るのは当然であろう。多くの異なる見解を聞きながら、手キッセイ名方向性を出してゆくのが、民主主義国での正しい議論である。

反対の意見だけを意図的に流す大新聞は時代遅れである。今から十分注意してゆかねばならない。私はこうした偏向マスコミに論調の間違いを指摘し、是正するよう求めている。読者の皆さんも積極的に行動を起こしていただければ幸いである。

人気ブログランキングへ

|

« Misleading editorial | トップページ | Prosecuted »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/209267/46447506

この記事へのトラックバック一覧です: Postal and Financial Reforms:

« Misleading editorial | トップページ | Prosecuted »