構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »

2009年11月

Conspiracy

驚くべきことであるが、ブルガリの時計の置き引きの問題を起こした高橋洋一と言う元財務官僚が単行本を出したり、雑誌の記事を書いたりしている。挙げ句の果てに、テレビ番組にまで出演しているというのである。小泉・竹中政治の中で、郵政民営化法の案分作成に、民主政治の基本の適正な手続きを無視して、郵政民営化を強行しようとした人物である。月刊雑誌のボイスに記事が掲載されているが、全く独りよがりの、市場原理主義者の面目躍如のものではあるが、的外れの議論である。特にデフレ脱却論など、全く稚拙な議論である。

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/voice-20091129-01/1.htm

「>なぜ齋藤次郎「社長」なのか
 亀井静香氏が金融・郵政改革担当相に就任し、さまざまな変化が起きている。10月21日には、日本郵政の西川善文社長が辞任を表明した。小泉改革以来続いてきた「郵政民営化」の取り組みは、これで完全に止まったといえる。いや、「再国有化」へと時代が戻った。さらに、齋藤次郎元大蔵次官が次期社長に決定する光景を目の当たりにして、「再国有化」から「財投(財政投融資)復古」までイメージしてしまう。

郵政民営化の取り組みが、高橋氏の書くように、完全にとまったのであれば、慶賀すべきことである。わずか数年の民営化で、郵政事業は縮小に向かっており、社員の志気は大幅に低下している。国民資産の私物化、外国への持ち出しに狂奔したのが実際ではなかったのか。簡保の宿の不正な転売などは、その背景が捜査されて然るべきである。

 >世間では、郵政を民営化された会社だと思うので、齋藤氏を「天下り」、「渡り」だと思うのだ。ところが今回、郵政の実態が「再国有化」や「財投復古」への転換であることを見抜ければ、齋藤氏は「役人再登板」ということだから、皮肉にも理にかなった人事だ。

郵政を民営化された会社と思うこと自体が間違っている。国が100%株を保有している特殊会社であるに過ぎない。誰も、財投復古などと言っていない。役人再登板などと言うのは、冷や飯を食わされて14年間を過ごした、斎藤社長に失礼というものだろう。ブルガリの時計の置き引きの釈明をするのが先ではないのか。全く道徳心に欠けるから、人を中傷するのは得意のようである。

 >だが、そもそもなぜ郵政民営化が必要だったのか。その点を押さえておかないと、今回の「郵政見直し劇」を正しく判断ができないはずである。

 >郵政民営化が必要だった理由。それは端的にいえば、民営化をしなければ「郵政」収益の柱である「郵便貯金」や「簡易保険」の破綻が必至だったからだ。

破綻は必至であるとのご託宣であるが、址のその理由付けを含めて噴飯ものである。

 >以前は、郵便貯金は財政投融資という仕組みのなかで「ミルク補給」されて支えられていた。ごくごく簡単に、この仕組みを説明するとこうだ。郵便貯金から年間数十兆円ほどが大蔵省に預託される。この資金を大蔵省は特殊法人などに投資・融資するのだが、その際、大蔵省は普通の金利よりも特別に高い金利を課していた。なぜか。郵便貯金に大蔵省から直接「ミルク補給」するとバレてしまうから、特殊法人に高い金利を払わせることで「ミルク補給」をしていたのである。

財政投融資をしていたのは、高橋氏が元在職していた、大蔵省理財部なのではないのか。財政投融資が始まる前にも、郵便貯金はあったのですよ。私使う人、あなた集める人として、うまい汁を吸ったのは、むしろ元の大蔵省ではなかったのではないですか。

 >この高い金利を払う特殊法人は大変だが、そこは税金を投入して埋めていた。この仕組みによって、郵貯も、天下りの温床である特殊法人も温存されてきたのである。かつて郵政は独立採算で成立していると盛んにいわれたが、それはこの仕組みが働いていたからであった。

特殊法人が天下りであったとしても、天下りは、ほとんどすべてが大蔵省からの天下りだったのではないですか。郵便貯金の天下りなど、特殊法人にはいなかったのではないでしょうか。ミルク補給をしたなどと、おもしろい表現ではあるが、資金を貸している郵便貯金側に金利をつけて返すのは当たり前ではないでしょうか。

 >ところが、このような特殊法人の在り方への批判が高まり、2001年4月に「資金運用部資金法等の一部を改正する法律案」が施行され、財政投融資制度の改革が行なわれた。先述のような「ミルク補給」の流れは断たれることになったのである。郵便貯金も、大蔵省に預託するのでなく、市場で独自に運用しなければならないことになった。だが、郵便貯金は政府保証が付き、また、公的な主体ではリスクを取れないから、有価証券の運用にしても原則国債以外はできない。

論理の飛躍ではないですか。自主運用は、長年郵便貯金が求めていたことで、有価証券の運用にしても原則国債以外は出来ない」とすることがおかしいのではないでしょうか。公的な主体ではリスクがとれないとの表現もおかしく、あるいは、カジノにでも、お金を持っていけばいいとの発想でしょうか。政府保証をつけて、しかも限度額があって、国民から貯金を集めて、少額が集まって巨額の資金となって、それを運用したのではないでしょうか。しかも、公共の分野で。

 >これは長期的に見れば、必ず破綻するのである。考えてみてもほしい。郵便貯金が国債で資金を運用して「利ざや」を稼げるのは、郵便貯金の金利が、国債の金利よりも低いからである。しかし、長い目で見て、もしずっと郵便貯金の金利が国債の金利よりも低いと皆が気づいてしまったら、誰も郵便貯金には預けず、国債を買うことになるだろう。となれば理論的に、国が政府保証を付ける場合には、その金利は最終的には国債の利率と同じになるはずである。短期的に見れば金利の一時的なでこぼこがあるから、定額郵貯のように解約オプション付きで表面的な「利ざや」が稼げるように見えていても、15年スパンなどといった長期的な視点で見れば必ず金利は平準化するのだから、その「利ざや」はやがて雲散霧消するのは明白なことである。とくに経済が正常化し金利が上がると、郵貯の潜在赤字は顕在化する。

誰も郵便貯金には預けないで、国債を買うとこになるだとのお話も、理屈倒れの世界で、何も投資をしているわけではなく、安心と信頼で預ける国民が大半だったのではないでしょうか。郵便貯金の流動性が高かったこともご存じだとは思いますが。護送船団の銀行行政をしたのはどなたでしょうか。今でも、国債を買っているのは郵貯だけではないのですから。それでも、投機で大損をしたことよりも、国債のローリスクのローリターンで石橋をたたいても渡らなかったことが、良かったこともあるのではなかったでしょうか。特金で民間が大損したときもそうでしたね。

 >こうなれば、郵政事業の人件費などの分だけ、毎年赤字が積み重なることとなる。現状では、その額は1兆~2兆円。これが累積して耐えられなくなったら、そのとき郵便貯金は破綻するということである。ほかの運用方法をやろうにも、役人ばかりでは、どうすればいいかわからない。下手に手を出して失敗すれば、潰れるのが早くなるだけである。

言いがかりの世界である。むしろ、郵政民営化をして、郵貯を潰したわけであるから、銀行になったものを、わざと成績が上がらないようにして、株の値段を安くして、外国に売ってしまうという、いつもの市場原理主義の手口を使ったのではないのか。

 >これを避けるためには、民営化して、リスクを取って利ざやが取れる貸し出しなどで資金を運用できるようにしなければならない。だが、そのときには普通の金融機関とのイコールフッティング(競争条件を同一にすること)が問題となる。「郵貯」だけが競争条件で優遇されているとすれば、市場から許されない。

融資の機能がないから、郵貯のコストは、銀行などより、遥かに超すとがやすかったのです。給料もどこかのメガバンクのように、退職金が数億円などと言うこともなく、低コストで経営効率は、民間の金融機関よりも遙かに優れていたのではないでしょうか。貯蓄機能の銀行だったのですが、日本の銀行法は、そうした制度には目もくれず、単に、メガバンクを対象にした規制だけで、ユニバーサルサービスなどは、郵便貯金しかなかったのではないでしょうか。外国の識者は、競争があるのは、銀行協会と郵貯の間にあるだけだとの話があったことをご存じでしょう。メガバンクも寡占化しただけで、競争があるとも思えず、却って、日本の金融の体質を弱体化させたのではないでしょうか。

 >だからこそ「郵便貯金」を民営化するにあたっては、ほかの金融機関と同様に「金融法」に則り、同じルールで競い合う必要があった。「金融法」は郵便貯金・郵便事業・簡保事業などが渾然一体となっている経営の在り方は想定していないから、「金融法」の規制をかけるのならば、郵便の各事業を分ける「分社化」を進めることが必須だったのである。

同じルールで競い合うなどと、お役人の発想で、同じものでないものが、同じになると、巨大なものが勝つことが当然であるという論理を認めることになるではないのか。渾然一体と成っていたというのも事実誤認で、分離した会計を行ってきたのではないのか。言いがかりである。

 >さらに分社化にはリスク遮断という理由もある。郵貯、簡保、郵便どれをとっても、いずれ破綻するだろう「じり貧事業」ばかりだ。もし郵貯がダメになっても分社化しておけば預金保険でカバーされ貯金者への迷惑は最小限度にできる。

つける薬がないほどの幼稚な議論である。そうではなくて、分社化の背景は、郵貯、簡保の資金を外国に持ち逃げするという背景があったのではないのか。事実、竹中元大臣は、去年の春にも、外国で投資をした方が良いと、テレビ番組で明言していたが、もしそうであったら、大損をして、国損となっていた可能性が強いのではないだろうか。預金保険の穴が開いているのを、郵政を民営化して、その保険を払わせて、穴埋めしたのが実態なのではないのか。郵政民営化前に、預金保険機構がいくらの赤字を出して、郵貯がいくら埋めたかも明らかにすれば、それこそ一目瞭然ではないのか。銀行の赤字の穴埋めのために、郵貯のカネが使われたのではないのか。

 >もっとも、分社化といっても、リテール部門は兼業メリット(範囲の経済性)があるので、郵便局会社としてまとめている。これが四分社の理由だ。

郵便局会社を作ったのが、最大の失策であることがわからないらしい。もともと机上の空論で、リテールなどと分からないときには横文字を使い、範囲の経済の誤用である。会計を分離しつつ三事業をひとつの屋根の元で、やってきたことを範囲の経済というのである。分割ロスと言う概念もあることを拳々服膺すべきではないだろうか。

 >そのうえで、民間の人を入れて、リスクを取った貸し出しもして、「普通の金融機関」として収益を稼ぐ姿を作り上げなければならなかった。そして株式を売却して、通常の会社と同じく、市場の厳しい目で経営をチェックされる姿にならねばならなかった。

通常の会社ではなく、なにか、市場原理主義の牙城になってしまった。鵺のような存在で、郵政民営化の監視委員会などがあり、民間でも公共でもなく、郵政資産を狙って、売り払うような経営が行われたのではないのか。金融ばかりを話題にしているのは、それをうっぱらうことで、もともと、郵便局は野となれ山となれ、儲からないと言われる郵便事業などは、儲からない民間会社の下請けをやれとの発想だったのだろうか。

 >だが、この姿は「郵政ファミリー」の方々には許せなかったのだろう。ついに亀井大臣の下、郵政民営化・四分社化が見直されることになったのである。

郵政ファミリーではなく、国民がNOを突きつけたのである。政権交代すらあった。郵政民営化をはじめとする市場原理主義のいかさまにノーと突きつけたのである。ドイツでも、イギリスでも、そして世界の多くの国で、ノーが突きつけられている。ドイツでは民営化した総裁を外為法違反で逮捕している。所で、世界で、郵便局の郵政事業を民営化して成功した国がありますか。国家の役割についての認識が欠けているようですし、公共の分野の意味合いもおわかりになっていない議論のようです。

>膨大な累積赤字はもはや必定

 >民主党の関係者は「民営化自体は否定しない」「国の機関に戻すことを求めているわけではない」という。だがその一方で「四分社化は見直す」というのは、詭弁だ。いま述べたように、じり貧の三事業を自立させ、しかもリテールでの兼業メリットを生かした「民営化」のために四分社化が必須だからだ。これを見直すならば、制度として「民営化」とは程遠い「まやかしの民営化」になる。こうした「まやかしの民営化」は、来年参議院選挙で郵政関係者が自由に政治活動し、民主党を応援してもらうためだ。民営化を進めるために迎えられた西川善文社長も追い出されるように辞任を強いられ、日本通運と日本郵便の宅配便事業の経営統合も目前で頓挫。民営化を行なうことを前提に、民間の金融機関や保険会社から多くの人材も集っていたが、「郵政見直し」の話が出たことで、彼らは皆、元の会社に戻ってしまった。

詭弁はどちらだろうか。4分社化が必須などと言えば、神がかりの話だし、民主党を応援してもらう為田などとは、言いがかりの話だ。宅配の統合が目前で頓挫したのは、むしろ天の助けではなかったのか、元の会社に戻ったと言うが、4人組の行状はご存じだろうか。郵貯の共用カードが廃止され、手数料が毎年50億円払うようになったのはどう説明するのだろうか。

 >残っているのは官僚ばかり。もはや、実態としても民営化には戻りようもない姿になってしまっている。こんな状況では、リスクを取って運用益を出すノウハウなどないから、今後、どのような姿になるにせよ、「郵政」はやがて何もできないで潜在赤字を垂れ流すだけの存在になり、いつか累積赤字が顕在化することは必定である。

 >たとえば、毎年1兆円の潜在赤字が十数年続き、十数兆円規模の累積赤字となったら、その尻拭いを誰がするのか。結局は国民の税金を投入するしかなくなるだろう。

財政投融資の制度の運用を誤った、元官僚が発言する言葉とは思えない。郵政は、歴史的にも、自立自尊で、税金の世話にならないことを至上命題に制度が運用されてきた。大蔵省の国家財政の尻ぬぐいをしたことは、国鉄の救済のためにも数兆円が上納されたが、未だに、返してもらう話もないのではないのか。

>「民営化」がいけない、「国営」がいいという信念をもつのは自由だが、それを貫くためにはコストが掛かる。そのコストをどうするかまできちっと覚悟を固めて、初めて「見識ある意見」だといえよう。「ゆうちょ」の赤字は税金で負担するというかたちにしたいのならば、そのように訴えて、国民の信を問えばいい。ただしその場合でも、「まやかしの民営化」でお茶を濁すよりも「国営化」ないし「公社化」に戻したほうがはるかにマシであろう。

突然、怖くなったのか、国営、公社に戻した方がましなどと仰る。

 >郵政民営化を考えるとき、もう1つ問題になるのがユニバーサルサービス(全国一律に提供されるサービス)である。

 >金融部門、ゆうちょ銀行とかんぽ生命については、現行法ではユニバーサルサービスの対象ではないが、今回、金融部門も「ユニバーサルサービスを法的に担保できる措置を講じる」との閣議決定をしている。民営化した一社だけにユニバーサルサービスを位置づけるのは許されるだろうか。もし、農協やいずれかの金融機関が「やりたい」といえば、たとえば一口座当たり500円の手数料を国が支払い、やってもらうしかあるまい。

そんなことはない。前述したとおり、どこかの国の銀行を規制する法律が、ユニバーサルサービスが行えるようにする精神と規制を忘れた枠組みになっていることを専門家として知らないわけがない。だから、小さな郵便局に大銀行の仕事の仕方を押しつけて、郵便局員を下を向いて、ムダなコンプライヤンスを強いて、仕事をするようにしたのではないのか。

 >だがそれ以上に、公社化して国営会社にしたほうが、スッキリする。民営化といいながら、ゆうちょ銀行とかんぽ生命にだけユニバーサルサービスを求めるような、「まやかしの民営化」をするなら、国営化してコストを税金で負担するようにしたほうが国民に対し、よほど誠実である。「ユニバーサルサービスを」や「地域のワンストップ行政サービスを」という議論は、本心では「国営化」を望む主張にほかならないのである。

まやかしの民営化がいらないことは同感であるが、公共性の担保があって何が悪いのだろうか。銀行法、保険法だけが法律だと思っているのだろうか。

>モラトリアムは日銀にさせよ

 >亀井金融・郵政改革担当相は、中小企業向け融資や個人住宅ローンの返済を3年間猶予する「モラトリアム法案」の導入も打ち出している。この法案に対しては、「銀行経営を圧迫し、むしろ貸し渋りを助長する」「国家権力の不当な介入は、市場経済を甚だしくゆがめる」「モラルハザードが心配」などとメディアでも非難が集中した。たしかに、徳政令みたいなもので、強制的に私人間の契約に国家が介入すれば、問題だろう。

私人間の契約であっても、国家が介入することは十分あり得る。市場原理ばかりではないのだから。

 >だが、原則的にいうならば、この「モラトリアム」的な考え方は、じつは、GDPギャップが足元で50兆円もあるような現状を前提とし、中小企業への支援対策として考えるならば、ありうる話で悪いものではない。たしかにこの法案にうまく政策をかませば、力があるにもかかわらず経営難に陥った中小企業にとって、大きな救いになるだろう。ただ、この法案にまつわる一連の動きを見ると、民主党が完全に官僚に丸め込まれていることも確かである。モラトリアム法案では返済の猶予にあたり、信用保証協会などを活用して政府保証を付けるとしている。この場合、法案を成立させるだけでは不十分で、財政措置も必要になる。法案は10月の臨時国会で提出されるが、この法案が機能するためには、補正予算で政府保証についての計上がなされなければならない。

 >ところが補正予算案の提出を鳩山内閣は年明けの通常国会としており、法案だけでは、年末の政府保証は口約束にすぎない。それとも、麻生政権での信用保証枠にまだ空きがあるので、それをちゃっかりいただこうという、政治的にせこい魂胆なのか。

 >信用保証協会による保証と同じ経済効果をもたらすものとして、銀行の貸付債権について、商工組合中央金庫や日本政策金融公庫といった政策金融機関が買い取る仕組みもある。もっとも、この仕組みはあまり具体化されていない。これは官僚の天下りの巣窟である政策金融機関を利用するので、天下り根絶の民主党としてとりにくいのかもしれない。

 >ただし、政府保証を付ける(または政策金融機関が貸し付ける)やり方は、GDPギャップを縮小させるというマクロ経済政策の観点から見て、効果的ではない。政府保証が付いても、全体のマネー供給量はさほど変わらず、金融緩和の効果は薄いからである。

 >もっとも効果的なのは、日銀に金融緩和をさせつつ、中小企業対策もやらせるのだ。具体的には、中小企業に銀行が貸し付けている貸付債権を日銀が買い取る。これなら損失は日銀に回り、銀行にとっては政府保証が付くのと変わらない。

なにをかいわんや、詭弁に聞こえる。日銀に中小企業対策を行わせることは必要ない。

 >一方、日銀が買うことで、日銀から出たお金が、市中に出回るようになる。すると長期金利も下がり、これは多くの人が自動的に猶予を受けるのと同じ意味をもつ。これはまさに金融緩和策で、デフレ対策にも中小企業対策にもなり一石二鳥政策で、どこから見ても、いいことずくめなのだ。

 >いまの日本に、デフレ対策が必要なのは明らかである。GDPギャップが50兆円ほどあり、二番底にでもなれば、80兆円にもなるかもしれない。放置していると株価はいつまでも上がらず、デフレは直らず、名目給与は伸びず、失業率も高くなる。政府や日銀がお金を出して埋めないかぎり、デフレや高い失業率が正常に戻るのに長い時間がかかり、それは経済にとって大きな損失だというのが、経済学の常識である。

デフレ対策と言うが、均衡財政論をやめることなのではないだろうか。

 >失業率は、現在とりあえず雇用調整助成金で見掛け上、抑えている。だが雇用調整助成金には、企業と雇用者が支払う保険料以外に税金も含まれている。雇用調整助成金を出すほど、国債の増発にもつながりやすく、そうなれば金利は上がり、これは円高も誘発する。

 >つまり、金融政策を使わず、雇用調整助成金だけで解決しようとすれば、いま以上に金利が高くなって、設備投資はいっそう縮小し、さらには円高を招くという、ますます悪い状況をつくりかねないのだ。やはり日銀が中小企業向けの貸付債権を買い取るのがベストで、日銀に中小企業手形を5兆円なり10兆円なり買い入れさせればいい。

金融政策は、限界に近づいて効果がないことがハッキリしているのではないのか。だから、緊急の財政出動なのだ。アメリカの新政権などは、ハッキリと大型の財政出動に踏み切っているのではないのか。デフレと言う言葉を使って、金融政策の性にしているのも意図的ではないのか。

>「デフレでラッキー」の愚策

>それを亀井大臣がやらないのは、1つはそこまで頭が回らないのだろう。たとえ金融庁や財務省が気づいていたとしても、自分たちの仕事ではないから何もいわない。また日銀自体、これをやりたいと思っておらず、そのため自分たちからいいだすこともない。日銀はリーマン・ショック以来、CP(コマーシャルペーパー)や社債の買い入れといった企業金融支援策をとっているが、現在考えているのは、それをいつ解除するかである。

 >日銀が現在の企業金融支援策を好ましく思っていないのは、これを「異例の措置」と述べていることからもわかる。日銀が望んでいるのは、デフレ対策とは真逆の方向なのである。実際、日銀は2000年以降、見事に消費者物価(除くエネルギー・食品)をマイナス1~0%になるように、金融政策を行なってきた。先進国では、消費者物価(除くエネルギー・食品)を1~3%になるように金融政策を行なっているので、明らかに日本は「デフレ経済」志向の金融政策だ。

日銀がデフレを後押しして、外国への資金持ち出しを助長するような政策をとってきたことが理解できるが、もはや状況は違うのではないのか。

 >この結果、足元を見ると、日本とアメリカで、それぞれ名目金利は1.2%と3.2%、実質金利は2.4%と1.5%になる。名目金利は日本のほうが低いが、実質金利は逆に日本のほうが高い。

 >デフレ時にCPを買い入れするのは、海外では珍しい話ではない。日本語でCPといえば大企業が発行する手形を指すが、英語でCPは中小企業も含めた手形全般を指す。そのCPをFRB(連邦準備制度理事会)が買うのはアメリカでは当たり前で、中央銀行が中小企業の債権を買うのは、緊急時にはありうる金融政策なのだ。それなのに日銀は、大企業向け貸付債権さえ、買いたくないという。そこには、彼らがもともと「デフレ好き」ということがあるだろう。

 >日銀に限らず、公務員は一般的にデフレが嫌いではない。彼らはデフレになっても給料が下がらないし、失業する心配もない。一方インフレになると、民間の給料は上がるのに、自分たちはほとんど上がらない。国家公務員は株の売買を禁じられるケースも多いので、そこから好景気の恩恵に浴することもない。多くの公務員は、インフレ時にわが身の不遇を嘆いても、デフレ時に痛みを感じることはないのだ。ある意味、仕方のない話で、だからこそデフレの怖さを実感できず、本気でデフレを解消する気にもならない。本来なら、そこを無理にでもやらせるのが政治の役割だが、それができないところに民主党の限界がある。

デフレ好きなのは、大企業のサラリーマンもそうなのではないのか。ましてや、金融機関であれば、公的資金の投入を受けた上で、高給をはんできた。それを許容してきた金融と財政の政策が問題なのではないのか。

 >そもそも民主党政権には、マクロ政策というものが存在していない。このことは経済財政諮問会議を廃止したことからも明らかである。経済財政政策に関する重要事項を審議する諮問会議がなくなれば、マクロ政策を議論する場がなくなる。マニフェストでは、代わりに首相直属の国家戦略局を設置するとしているが、そのために必要な国会法等の改正法案を出すという話はいっさい聞こえてこない。これではマクロ政策はもとより「脱官僚」すらスローガンだけで、本気で考えていないと思えてくる。

経済財政諮問会議を廃止したのは、経済の話ではなく、民主主義の根幹の問題に触れるからである。一部の経済人が国を牛耳たうえで私腹を肥やし、日本を破壊に導いた責任はどうとるのだろうか。

 >マクロ経済の無策で、デフレのまま金利が上がらず、結果として郵貯の潜在赤字を抑えてラッキーという愚策は、やめてもらいたい。

郵政民営化を抜本的に見直して、その他の市場原理主義の政策を徹底的に見直して、政権交代の実を上げて、日本を復活させてもらいたいと、当ブログの筆者などは、祈るものである。マクロ経済の愚策をとって日本を収縮させ、格差を生み出して国民の活力を奪い取った責任は、全くお感じにならず、地方を破壊してしまった責任は、小泉・竹中政治の中枢にいた方の発言とは思えない。さて、さて、潜在の赤字の原因は一体何処にあるのか。少なくとも郵貯ではないのではないのか。市場原理主義の虚妄の、空の城の中にあるのではないだろうか。

最後に、高橋洋一氏が、マスコミに姿を現していることについて、その奇異さを神州の泉氏がコメントしている。ご参考まで。市場原理主義の残党が跋扈しているようだ。http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/11/post-0b08.html

人気ブログランキングへ>

Public services

27日午前、斎藤次郎日本郵政社長は、就任後初めて国民新党本部を訪れ、来年3月末までに通常国会に提出予定の郵政改革法案の骨格についての説明を受けた。パスポートの申請や受け渡しなどを郵便局で行えるよう制度改正することや、ATM(自動預払機)を使って年金記録を確認できる仕組みづくりを進めることなどを、国民新党側が説明したという。

 法改正なしにすぐ実施できることとして、「郵便局長の65歳定年の復活」「ゆうちょ銀行直営店の郵便局への統合」「国旗・郵政旗の掲揚」「国歌斉唱」などを政党側が要望したという。国旗・郵政旗については、意図的におとしめるような掲揚の仕方をとってきたことについて、当ブログは批判的な論評をしたことがある。法改正の如何に関わらず、市場原理主義と決別することを明解にするためにも、実現すべきである。 

Politics without cowardice

報道によれば、鳩山邦夫元総務大臣は、野党自民党の総務会の会合で、「「私も閣僚のときには株式売却を凍結すべきだと主張してきた。政府案への対応はよく議論すべきだ」と突然発言して、その場は静まりかえったという。政治家としての正論と勇気について考えさせられる。郵政株式売却凍結法案に反対すれば、自民党は保守政党としての存在を終えることになるだろうし、市場原理主義に乗っ取られた政党であることがハッキリする。引き潮を上げ潮だと間違える勢力と共に同じ船に乗って、座礁したままの船ににこれ以上乗り合わせる必要はない。鳩山元大臣の正義に基づく英断と勇気ある行動を期待する。

人気ブログランキングへ

Devil's cycle

3年前(2006年)に書いた書評です。ご参考まで。

「市場原理主義批判のすばらしい本が出版されました〈内橋克人著『悪夢のサイクル』(文藝春秋刊)〉

 いつか、市場原理主義とはなにか、簡潔にまとめてみようと思っておりましたが、小生が作業をする前に、すばらしい本が出版されました。それは、内橋克人著『悪夢のサイクル』(文藝春秋刊)です。10月の15日に初版が出て、11月25日には4刷になっていますので、反響が大きいようです。
 著者の内橋氏は、90年代の中ごろから、市場原理主義について、とくに規制緩和論に焦点を当てて著作を発表されていますが、その最新刊は、本当にわかりやすく書かれており、序論では図表も入れて、所得格差の広がり、正社員と派遣社員の所得格差、生活保護世帯の増加、自殺者や犯罪の増加、を端的に説明しています。
 また、1980年代に行われた、ラテンアメリカでの市場原理主義の導入が、もたらした惨状を、日本の混乱と二極分化を、世界的な視野の中で、わかりやすく解き明かそうとしています。とくに第三章は、「市場原理主義の起源」と題して、市場原理主義がどこからきたのか、その内容について解説しています。
 最近逝去した、市場原理主義の旗手であったミルトン・フリードマンの人となりについて、エピソードも交えて詳しく説明しています。安倍政権が、教育の「クーポン制」を考えているようですが、これもミルトン・フリードマン・市場原理主義の実践だということがよくわかります。フリードマンが、投機という反社会的な行動にも賛辞を送り、儲かるときに儲けるのが紳士である、と述べたというエピソードを紹介して、狂気の経済学の論理であることを簡潔に証明しています。
 次の章では、シカゴ学派の連中が、南米で行った経済実験の検証をして、第五章では、日本での、その手先(?)の学者や財界人について、批判をしています、とくに、竹中平蔵氏と宮内義彦氏に、焦点を当てています。第六章では、バブル経済の時代の検証で、バブルの崩壊は、「マネー」が逃げていった現象で、それからの失われた16年は、外資の進出、ハゲタカファンドの横行、日本企業の外資化のための環境整備のために、「規制」をどんどんはずしていった過程だと結論づけています。
 第七章では、大変恐怖を覚える書きぶりです。市場原理主義は「小さな政府を標榜しながら、実は、軍事に関しては大きな政府という形態をとります。チリ、アルゼンチンの軍事政権が、膨大な軍事費を国家予算で支出しながら自由化政策をとったことを思い出してください。その源流の国アメリカではその動きは加速しています」という書き出しです。
 イラク戦争についても触れて、その本質を、テロとの戦いに名を借りて、イスラムの教えである、「正当な労働の対価以外の報酬を受け取ってはならないという」戒律を破壊しようとするものであったと指摘しています。イスラム圈の市場化こそが、戦争の目的だったの指摘です。
 社会を二極分化させることが戦争の引き金になる、若者を戦場に送りやすくするとの論点がありますが、この点は、日本のこの国でも、ノイマンの日本の兵士と農民などのくだりを思い出させますし、また、アメリカの海兵隊などイラクで死んだ多くの若者は、製造業がなくなり、荒廃して仕事もない、アメリカの学歴の低い若者たちだとも指摘しています。「下へと吐き出された若者が、逆転を狙って戦場に志願する日がやがて日本でも来るのでしょうか」。怖い話です。
 第八章では、市場原理主義の狂信に対抗する世界的な運動も高まってきていることを分析した上で、人間が市場を使いこなす提言をしています。再規制の動き、世界的な規制強化の動き、フィンランドの例などを挙げて、企業はつぶれても人間をつぶさない社会システムをつくることを提案しています。いわば、新しい第三の道を提示しており、市場原理主義の逆張りをどう具体化するかとの提案で、しかも、その実例として、北欧諸国のエネルギー政策などを例に出して議論を進めています。アメリカのブッシュの政策ばかりを追従することのむなしさがよくわかります。
 最後の節では、児童文学者のケストナーの言葉を引用しています。「愚か者の勇気は野蛮なだけであり、勇気のない賢さは屁にもならない」と。
 本当にわかりやすく、市場原理主義の虚妄について解説し、その手先の演じた、この国日本での惨害をどのように解消していくかを提案するすぐれた著作です。規制緩和などの、郵政民営化論などの、あらゆる市場原理主義の画策と陰謀をわかりやすく解説したすぐれた文献です。おそらくベストセラーになっていくでしょう。ご一読を。(略)」

人気ブログランキングへ

Go away 2

亀井金融・郵政改革担当大臣と、市場原理主義を標榜して日本を破壊した竹中平蔵氏とのテレビにおける郵政民営化問題についての応酬があった。竹中平蔵氏は、郵便局員が規律違反をおかして、老人などのお客さんに郵便貯金を扱っていた、犯罪が続出していたなどと、事実誤認の暴論を並べ立てた。郵政三事業一体の中で、外務を担当する職員が、郵便、貯金、保険をひとりで担当して、一軒一軒を回っていたことなど、ご存じなかった様である。詭弁を労したあげくに、事実に反する、郵便局員を侮辱する発言を述べ立てた。事実の確認をせずに、竹中氏の発言をそのまま報道したテレビ局も同罪ではないだろうか。テレビ局は、訂正を行うべきである。郵政関係者は、東京の番組を製作したテレビ会社に抗議するべきである。また、事実に反する発言を行った竹中氏の勤務する慶応大学などを通じて抗議と反論の声を上げるべきである。竹中氏は、学術論文を剽窃したことがあると、指摘されているが、文字通りのえせ学者にすぎない口舌の徒であることが、また明らかになった。テレビ映像がネット上に掲載されている。ご参考まで。

人気ブログランキングへ

Fake Reform

行政刷新会議は、残党の新自由主義者の会合のようである。人選についても、神事牛主義者で、小泉・竹中政治の同伴者であった外国人が、しかも外資会社で上げ潮だと扇動した者までが含まれている。いかなる手続きで決まったのか。経済財政諮問会議が、再来したような感である。参考意見に留まるとのことであるが、さて、仙谷劇場は、すっかり乗っ取られた可能である。しかも、削減、縮小など、第二の底を見るかも知れないと言われる日本経済のなかで、従来の緊縮財政論の枠を出ていない。当ブログは、市場原理主義が終焉下と考えていたが、政権交代があっても、その中に這入り込んだ残党が息を吹き替えつつあるように見える。行政刷新会議の内容の分析については、ネット上でも色々と情報提供が行われているが、その事務局長の人事などについての優れたコメントがあったので、リンクを貼る。ご参考まで。http://critic6.blog63.fc2.com/blog-entry-156.html このままでは日本沈没である。

「加藤秀樹が行政改革刷新会議の事務局長に収まったが、どのような手続きでこの人事が決定したのだろう。政府の重要ポストの人事に国会の同意は必要ないのだろうか。閣議での承認はあったのだろうか。亀井静香はこの人事に賛成したのだろうか。行政刷新会議の事務局長は鳩山政権の中枢の要職であり、国の予算と政策に直接関与し、国民の生活を大きく左右する政治権力を持つ立場になる。加藤秀樹と「構想日本」が行う事業仕訳の査定で、国の事業として不要と判定されたものは、補助金や交付金が削減されたり廃止されたりするからである。どうやら、この人事は仙谷由人の発案ではない。そもそも加藤秀樹とは何者で、「構想日本」とはどんな組織なのか。マスコミは加藤秀樹の人物や経歴について報道しようとしない。調べてみると、やはり胡散臭さに満ちていて、新自由主義の性格を濃厚に漂わせている。直感を一言で表現すれば、「官僚の電通」だろうか。加えて言えば、「(東大+慶応)÷2」になる。不気味で毒々しい。最初に指摘しなければならない点は、このシンクタンクが、あの小泉政権の「三位一体改革」の提言に大きく関わっている事実である。このことは、「構想日本」のサイトで情報発信されていて、「構想日本」はその前科を実績として強調して宣伝している。悪名高き「三位一体改革」で、加藤秀樹は計画の黒子として立ち回っていた。それだけではない。小泉政権の前の橋本行革のとき、すでに「省庁再編」の提言を出していて、要するに、彼らは日本の行政の新自由主義化を推進してきたエージェントなのだ。」とある。

さらに、畏友山崎行太郎氏も批判を行っている。山崎氏のブログのコメントが、また興味深いので、一読を勧めたい。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/20091115/1258242811  

Bulletin

長い道のりである。民営改悪された日本郵政各社の株式売却を凍結する「郵政株式処分凍結法案」はいよいよ本日、26日午後の衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りする。30日までの国会会期は延長される方向で、政府は今国会中の法案成立を目指す。
 抜本的な見直しを行うまでの間の緊急的な措置である。日本の断固たる姿勢が内外に明らかになることが良い。最早、棚からぼた餅ならぬ、国民資産が海外に持ち出されてこれをねらうハゲタカの餌食に成らないことを内外に宣明する効果もある。保養・宿泊施設「かんぽの宿」についても、譲渡・廃止を当面停止する。凍結法案を成立させれば、当然、持ち株会の内情など、株式売却の取り組みの背景などが順次明らかに成っていくことが期待される。

Conspiracy

障害者郵便不正利用事件で、現職の厚生労働省局長が逮捕される事件があったが、五ヶ月ぶりに保釈された。大阪のマスコミは、色々と報道していたが、東京のマスコミには動静がほとんど報道されなかった。捜査段階から一貫して容疑を否認してきているという特異な事件である。これも、いずれ、天網恢恢疎にして漏らさずのことわざが当てはまることは間違いない。

Corrupt Postal Privatization

週刊ダイヤモンド誌が、今週発売の11月28日号の17ページに、『毎日一億円の赤字を垂れ流し 郵政・日通宅配便合弁の窮地」と題する記事を掲載している。副題は、郵政民営化のシンボルが一転”時限爆弾”と化した宅配事業としている。その副題の下には、西川前社長と日本通運の責任者が握手する写真を掲載している。

『毎日、1日一億円の赤字が出ており、このままでは債務超過になる。存続の危機です。なにとぞ赤字削減にご協力戴きたいと毎朝の朝礼で檄を飛ばすが、職員は仕事をさぼっているわけではなく、会社の体制が整わずに仕事がないからだろうと戸惑っていると言う。

日本郵便の『ゆうパック」と日通の『ペリカン便』とを事業統合する計画だったが、、ペリカン便を統合の受け皿会社に統合されたのは、ペリカン便だけである。

決算・収益に関する数字は一切開示しないというのが、公式見解との話であるが、経営危機説まで飛び交っているという。

日本通運は、受け皿会社の株を34%保有していたが、その内20%を日本郵便に引き取らせたという。日通の決算報告書には、『出資比率に応じた経営責任を負うことが過大な負担と成っているため」と記されているという。ペリカン便を受け皿会社においてきたようである。

最新の経済週刊誌の記事である。詳細は、週刊ダイヤモンド誌は全国の書店などで、入手も容易であるから、書店などで購入しての一読を勧める。

郵政民営化の過程で、ゆうパックの事業を貨物運送の分野に含めたこと自体が、論理的に失敗したのはないだろうか。国際物流事業への進出という、国際的な陰謀の絡まった『空の城』のような話も横行したことがある。

郵政・日通宅配便統合の背景が明らかにされる必要がある。

人気ブログランキングへ

In retrospect 15

当ブログで、松原委員会と称する日本郵政内部の委員会について記述した部分を検索して抜き出した。直接関係しない内容も見られるが、ご参考まで。結構な分量になっていた。

In retrospect 14

松原委員会の事務局長である。http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2004/uda.html

ご参考まで。

●日本の郵政民営化に纏わる基礎的な検討作業に際し、米系経営コンサルティング会社が当初から深く関与していたということ。また、「民営化」が実現した後、その中心人物がそのまま民営化された日本郵政の経営幹部に滑り込んでいるということ。

原田武夫氏のブログに残っている記事は下記の通りである。これまた、ご参考まで。

「破壊ビジネス」の立役者が残した動かぬ証拠

最近、やたらと“米国の崩壊”だの、“米帝国の終焉”といった過激なタイトルで本を上梓される方々がいる。いわゆるサブプライムに象徴される証券化された有価証券に基づく損失の膨れ上がりにより米国の金融マーケットが圧迫され、さらには米国経済全体の勢いが減退しつつあることは事実である。

しかし、だからといって覇権国・米国による日本を含めた世界に対する手綱は緩むことはないのである。上記のネット監視がそのことを物語っている。私たち=日本人としても、あくまでもそのようなものとして米国に対する警戒心を失ってはならないのである。

こうした警戒心を研ぎ澄ませるのに役立つアイテムとして、私が普段活用しているのが、構造改革という名の“破壊ビジネス”の立役者だった日本人たちが得意げに書き残している書籍である。構造改革とは、とどのつまり、「自分たちの身の丈以上に消費をすることで経常収支赤字が恒常化した米国が、マクロ経済上の相殺を資本収支の絶えざる黒字化のために、とりわけ国富を溜め込んだ国に対して強いているビジネス・モデル」にすぎない。そのお先棒を担ぎ、国富の米国への移転を手伝っているのが、日本の政界・財界・学界・官界・メディア界にあまねく生息している“破壊ビジネス”の担い手たちなのである。

米国はこれまで、こうした“破壊ビジネス”の担い手たちを陰に日向に支援してきた。なぜなら、そうしなければ自国のマクロ経済運営が立ち行かなくなるからである。しかし、そのような役割を忠実にこなすことによって米国より事実上のサポートを受けて出世していく“破壊ビジネス”の担い手たちは、この隠微な事実を決してあからさまに口にすることはない。

しかし、そのように慎重な彼らであっても、時として口を滑らせてしまうことがあるのだ。その一つが、彼らが得意げに記す「自叙伝」なのである。そこでは、米国による日本での“破壊ビジネス”の実態が期せずして赤裸々に語られる場合がままある。

この観点から、私が今、最も注目しているのが高橋洋一「さらば財務省! 官僚すべてを敵にして男の告白」(講談社)である。



高橋洋一氏はこの本のカバーによると”内閣参事官“。1980年に大蔵省に入省後、理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員を経て、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)などを歴任したとある。最近、さまざまな媒体で”竹中平蔵擁護論“を声高に主張されているようなので、この高橋洋一氏の名前を目にした方も多いことだろう。

もっとも、ここで関心があるのは高橋洋一氏お得意の“竹中平蔵擁護論”ではない。彼がこの本の中で、米国による“破壊ビジネス”の傷跡を(意図せずして)赤裸々に語っている、郵政民営化の基本骨格づくりをめぐる次のような下りである。

「私も、基本方針づくりにはもちろん参加した。岸さんらと四人ほどで、あるいは竹中さんの外部オフィスで、また、竹中さんから見てちょっと遠い人間を入れる必要があるときには、ホテルの一室で、集まって。
 日を追うにつれ、民営化の具体的な道のりもほのかに見えてきた。たとえば郵政四分社化である。・・・(中略)・・・様々なパターンを考えては打ち消した。案を練っては否定し、否定しては練るという虚しい作業が続いたが、しかし、これを繰り返していくと、問題のあるパターンはふるい落とされていき、最後には、最も適切な案が残る。数ヶ月、苦悶を重ねて行き着いたのが、四分社化だった。
 もっとも、竹中さんが四分社化を採用したのは、私のアイデアだけを取り入れたからではない。郵政事業の分割に関しては、マッキンゼー社も案を練っていた。マッキンゼーは一足先に実施されたドイツの郵政民営化にコンサルタントとして参加したという経験があった。
 マッキンゼーで、郵政民営化を考えていたのは宇田左近さん(現・日本郵政専務執行役)である。宇田さんの考えがおもしろく、竹中さんの琴線に触れたようだった。
 宇田さんのやり方は、私のアプローチとはまるで違う。私は経済学的な見地からだったが、宇田さんは経営学的な観点からのものだった。しかし、到達した結論は同じ四分社化。後に宇田さんと話してみると偶然にも似た考え方だった。」(高橋洋一・前掲書より抜粋)


以上が問題の部分である。ここでこの問題の箇所から“客観的に”読み取ることができる事実関係をまとめておくことにしよう:

●郵政民営化という、総額350兆円もの“国富”にかかわる重大案件について、当然のことながら秘匿装置もついていない(したがって外国勢力によって盗聴も容易な)民間施設での協議が繰り返されていたこと。

●日本の郵政民営化に纏わる基礎的な検討作業に際し、米系経営コンサルティング会社が当初から深く関与していたということ。また、「民営化」が実現した後、その中心人物がそのまま民営化された日本郵政の経営幹部に滑り込んでいるということ。


これだけでも充分に驚きなのだが、さらに驚愕すべきことが一つある。それは、郵政民営化が米国から日本につきつけられてきた「対日年次改革要望書」の筆頭項目ともいうべき重大な要求であったという事実そのもの、あるいはそれを踏まえた展開に関する言及をこの本で高橋洋一氏は一切行っていないということである。この本の中でそもそも外国について触れた部分は、プリンストン大学に同氏が留学している最中の下りのみなのである。もちろん、外国勢力からなんらかの影響力の行使があったかどうかなど、物事の“核心”についての言及は一切ない。

しかし、郵政民営化をめぐってはそもそもこれが米国からの密やかな、しかし明確な対日圧力に基づくものであったことが当時(2005年頃)、最大の争点だったのである。そのことは余りにも周知の事実であるにもかかわらず、これについて当事者であった高橋洋一氏は一切言及していないわけである。単に失念したというのであれば「知」を武器にする官僚としての資質を疑わせるものであり、他方、意図的に記述していないというのであれば「誰のために働いたのか」という重大な疑念が高橋洋一氏の“業績”には今後常にまとわりつくことになるのだ。」

In retrospect 13

高橋洋一容疑者は、郵政民営化で4分社化などを提案した人物であるとされており、郵政を私物化することを推進して破壊したが、東洋大学の教授を務めていたとされる。同じ東洋大学には、日本郵政の社外取締役を務めている松原聡教授がいる。高橋洋一容疑者の起訴について、ブログに書いてある。他人行儀である。松原教授も、松原委員会と称する私的な委員会を造って、郵政改革の名の下に、国民資産を一部資本家に売却することに荷担している人物である。http://blog.satorum.jp/200904/article_3.html なお、同教授は、竹中教授ともお仲間で、ポリシーウォッチなる団体の一角をなしている。こうして考えると、万一の想像でしかないが、お仲間の中での争いがあったのではないかという予測も成り立ちうる。一月19日のビデオ映像が残っている。いかさまな論理を展開する拝金主義の集団である。http://policywatch.jp/author/takahashi_yoichi/

In retrospect 12

郵便貯金会館の事業譲渡について、興味深い資料を見つけた。解読能力は当方にはないが、専門家が見ればその真贋はすぐにわかることであろうから、そのリンクを貼ることにする。

http://www.watabe-wedding.co.jp/watabe/ir/financial/pdf/VS_report_45Q3.pdf

関係する部分は21ページからである。取得価額がゼロであるなどと書いてあるが、その内容はどんなものだろうか。

ウィキにメルパルクとしてかなり詳しい解説記事が在るので、併せて参照されたい。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%AB%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%AF

ジャーナリストの町田徹氏が、週刊ダイヤモンドの電子版に次のように、郵便貯金会館の事業譲渡について書いている。

「メルパルク貸借でも一般競争入札の形跡なし

 そうした中で、かんぽの宿以外の新たな疑問として急浮上しているのが、東京、横浜、名古屋、京都、大阪など全国11箇所のメルパルクの「定期建物貸借権協定」だ。

 かんぽの宿の主たる業務が、簡易保険加入者のために宿泊サービスを提供することだったのに対し、メルパルクのそれは、郵便貯金の宣伝・周知が目的で、イベント会場の提供や結婚式サービスなどを手掛けてきた。
そして、郵政民営化に伴い、かんぽの宿と同様、日本郵政株式会社が事業を承継していた。

 そして、昨年6月に、詳細は伏せたまま、京都市に本社を置くワタベウェディング(資本金41億7600万円)と建物の貸借契約で基本合意したと発表していた。

 今回、指摘されているのは、このワタベウェディングを貸借先として決定した過程だ。
かんぽの宿をオリックス不動産に売却すると決めたときと同様、手続きの不透明性が問題視されているのだ。
というのは、ワタベウェディングは、メルパルクの事業運営なども受託しているが、この決定の際に、やはり一般競争入札が行われた形跡がなく、恣意的な決定がなされやすい「企画コンペ」が行われたとされるからである。

 当時の関係者によると、実は、それまで運営を受託していた財団法人の「ゆうちょ財団」が職員の雇用を維持するため、運営費の大幅削減を打ち出し、入札への参加希望を表明したところ、日本郵政から「入札は行わない」と参加を拒否された経緯があるのだ。

 最終的に、ゆうちょ財団が雇用していたメルパルク職員の多くは、それまでと同じ雇用条件で、ワタベウェディング側の受け皿会社に転職できたという。
だが、これでは人件費がほとんど下がらない。運営コストがほとんど変わらないとすれば、いったい何のために事業運営組織をすげ替えられたのか不明という。今なお、手続き全体を疑問視する声が根強く残っている。」

Photo 徹底的に糾明が行われる必要がある。写真はグーグルで検索したもので、ご参考まで。民間開放規制緩和会議のオリックスの宮内義彦氏と日本郵政の社外重役を努めて、いわゆる松原委員会の座長である、松原聡東洋大学教授である。

新既得権トリオという、ジャパン・ハンドラーに関係するサイトの命名したブログがあったので、リンクを貼る。これもご参考まで。http://mblog.excite.co.jp/user/amesei/entry/detail/?id=3196941

In retrospect 11

 「郵便貯金は2002年の240兆円から、2008年には180兆円にと減少。一方、他の民間金融機関は487兆円から561兆円と増加した。郵貯から他の民間金融機関へ大きく流れた。

 先日、民営化一周年を機に情報マガジン「モヨリノ」が発刊されたが、大手広告代理店に三億円で請け負わせたという。年賀はがきの企画や販売、CMなども一括して大手企業が受注した。一方で、これまで郵便局と共生してきた地域の文房具店などとの取引が減少している。

 関連法人の整理・見直し委員会によって、多くの取引先が影響を受けた。新たな委託先や取引先との関係も、透明さや公正さが求められるとともに、地域社会の活性化への貢献なども、大企業としての郵政グループには配慮する必要があるのではないだろうか。」(おわり)

というコラムである。

日本政策投資銀行を使って、日本郵政がゆうちょ財団のメルパルク運営内容を調査したとあり、この調査結果が公表されていないと指摘しているが、日本郵政は情報公開を行うべきである。

いわゆる松原委員会は、ゆうちょ財団への委託を不適切な契約としているが、その内容を説明すべきである。まさに不適の内容が不明という不可思議なことになる。又、松原教授が日本郵政の社外取締役に就任していること自体が、自作自演ではないのか。

新しい運営委託先をオープンに募集していないのはなぜか。初めから特定の会社に持ちかけたとなれば不公正ではないのか。文字通りの国民資産の私物化ではないのか。

 リゾート施設などを、すでに、数百億の資産をわずか数億円で売却している。そうした経緯も国会などの場で、明らかにされなければならない。市場原理主義は終焉した。民主主義の開かれた、透明な政治が行われるためには、改悪の本丸にしか過ぎなかった郵政民営化の中での私物化が糾弾されなければなるまい。

しかし、こうした一連の、規制緩和、民営化、公共政策経費の削減といった、市場原理主義の暗部について、日本のマスコミは意図的にか、批判を避けてきた。私物化や、投機を助長してきた。責任は重い。市場原理主義と新自由主義は世界的にも終焉をみたのであるから、今から悔い改めることが必要である。

In retrospect 10

『ゆうちょ財団は、メルパルクをゆうちょの周知宣伝施設と位置づけ、預金者への還元というスタンスで運営に当たってきた。生活者重視の観点から個人金融の充実というゆうちょの普及にも取り組んできた。

 郵政職員にも愛されてきたぺるぱる区、福利厚生にも一定の役割を果たしてきた。運営を担ってきたゆうちょ財団も郵政職員との関係は深い。運営経費は、すべて利用者からの料金によってまかなわれてきた。

 ゆうちょ財団への委託は、郵政事業の関連法人の整理・見直しに関する委員会(いわゆる松原委員会)によって『不適切な契約』とされたが、不適切とする具体的な内容については日本郵政から説明はなかったという。『不適切の内容が不明。何らかの意図的なものがあるのではとの疑念が拭いきれない』(ゆうちょ財団関係者)。

 実は日本政策投資銀行を使って、日本郵政はゆうちょ財団のメルパルク運営内容を調査したが、『たいへんよくやっている』との結果だったという。しかし、この調査結果は公表されなかった。

 更に、新しい運営委託先をオープンに募集していない。公募によって運営の企画提案を競わせたり、運営委託費の入札の公示もなかったという。ゆうちょ財団には、企画への参加や入札の呼びかけはなかった。初めから特定の会社に持ちかけたとなれば不公正さが際立つ。

 委託先を新業者決めた理由の問い合わせにも、回答はなかった。まずゆうちょ財団への委託をとめるのが『初めにありき』だったのではと、関係者は指摘する。」(つづく)

In retrospect 9

月刊誌のテーミス九月号が出た。人事早耳情報に、宇田日本郵政専務退任はトヨタ vs 日産の「犠牲」という短い記事がある。

6月25日付で持ち株会社の日本郵政の専務執行役から外れた件の観測記事だ。マッキンゼー出身であるから、M&Aやビジネスモデルを手がける役といわれていた。松原委員会という、東洋大学の、郵便事業会社の社外取締役をやっている、松原教授とも近い関係になることが知られているが、その記事によると、集配用の自動車2万一千台を電気自動車に切り替えるという報道があって、郵便事業会社の会長はトヨタの北村氏で、トヨタは電気自動車路線には否定的であるから、トヨタの反発があったというものである。日産自動車の地元である松沢知事から松原教授が、神奈川県に電気自動車導入を進めるために、その後押しで、郵政グループでも電気自動車を導入するように、窮地の宇田氏に橋渡しをしたということだ。そして、トヨタと日産の争いに巻き込まれたというのが、「人事の真相らしい」と書いている。

ことの真偽は定かではないが、ドイツでは、元マッキンゼー社員であった、ドイツ郵政の社長ツムビンけるが逮捕され、市場原理主義の世界的な普及役、旗振り役をしてきたマッキンゼー関係者が、ジリ貧になっていることから、もしかしたら、それ以上の理由があるのかもしれない。

テーミスの記事のように、電気自動車を巡る利権争いにしても、郵政を巡っての私物化の後遺症として看過すべきではない。トヨタ出身にしても、銀行関係者にしても、コンサル出身にしても、そろそろ、民営化が失敗した現実の中で、責任なすりあいの内部抗争になっているのかもしれない。駅前の土地利権の配分はもう終わったのだろうか。興味深いところである。サブプライムで、さてさて損失は出ていないのであろうか。アメリカの住宅再建など、保有している分の損害はどうなっているのだろうか。議会が無能力化しているので期待も出来ないが、日本国民の大切な郵政財産が毀損されないかどうか注意深く監視を続けたいものである。それに、郵政私物化の利権争いであれば、関係する役員等は辞任すべきである。郵政民営化委員会はそんなことも見ていないのか。(私物化推進委員会であるから、期待もしてはいないが。そうすれば、政治的な議論をする議会しか期待できないが)

In retrospect 8

元金融庁長官、現日本郵政副社長のの天下りについて、人事院承認がなかったのではないか、その理由等を問う、質問趣意書。衆議院のホームページから。ご参考まで。

日本郵政株式会社に天下りをしたときに、職務に関係がなかったというのは、こじ付けではないのか。郵政民営化の準備室にもいたのは関係ないのか。

人事院の総裁の国会同意人事が国会に提出されているがその関係でも興味深い質問趣意書である。ご参考まで。http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a168222.htm

昨年の11月一日の参議院総務委員会での長谷川議員による質問の概要が、同議員のホームページの掲載部分は次の通り。

「11月1日(木)、参議院総務委員会で平成18年度郵政公社決算の報告に関連し、長谷川憲正議員が質問に立ち、増田総務大臣、西川日本郵政会社社長、谷人事院総裁などに現状を踏まえ厳しく追及しました。
<主な概要>
・志摩鳥羽の郵便貯金保養施設は、土地購入を18億円だったが売払い額は1千万円、建物は133億で作り4億で売却している。こんなのでよいのか。(法律で5年以内に売却しろと決められいるので現状で売却した)
・ゆうちょ銀行、簡保会社の株の売却も法律で10年以内に100%売却しろと言われているが、同じように二束三文で株を処分していいのか。そういう法律を通した国会が悪い。やっぱり法律を早く見直さなければいけない。
・高木日本郵政会社副社長は、人事院の再就職承認手続なしで天下りしている。その後、ゆうちょ銀行社長に就任したときは人事院の承認を得ている。矛盾がある。また、郵政株式会社副社長として利害関係が反するゆうちょ銀行社長を兼任していいのか。
・業務委託契約は公平に行われているか。将来も大丈夫か。
・松原委員会をどう考えているか。委員会答申通り外郭団体をどんどん潰していったら人事問題もあるし、局舎問題もある。
・民営化当初、システムなどで相当なトラブルがあった。6万ページに及ぶマニュアルは到底読めるものではない。だから郵便局現場は混乱している。」

いずれにしても、人事院の権限を、内閣に従属させたのではないかという重要な問題を内包しているものと考えられる。

In retrospect 7

郵政民営化で、郵政関係者が営々として積み上げてきた財産を、(もちろん、税金とは何の関係もない)をあたかも、無駄遣いか、何か悪さデモしているような印象を一部のマスコミと結託して流して、そのつみあがった財産をファンド化して儲かるような動きが見られる。

局舎賃貸で稼ぐ巨大財団法人

 郵政福祉――虎ノ門1丁目にそびえる郵政互助会琴平ビル(36ページ写真参照)に本拠を構える、総資産4491億円に及ぶ巨大財団法人だ。

 郵政福祉は、郵政互助会に郵政弘済会、郵政福祉協会が合併し05年10月に誕生している(ただし郵政弘済会の収益部門は独立。営利法人化したメルファム、アイレックス産業は特定商社となっており、05、06年の合計契約金額はおよそ480億円に上る)。

 母体になった郵政互助会は、1954年に郵政省退職者の相互扶助のために誕生し、以来、50年の歴史を持つ。『郵政互助会20年史』によると、30年以上前の75年3月末時点で貸ビル26、郵政宿舎12、厚生施設17、特定郵便局1562など多くの不動産を保有。関連法人として、日本弘信産業、弘信観光、津久井湖観光、東北工業大学などを持ち、宅地開発、ホテル運営、ゴルフ場開発、学校法人運営まで手広く事業を行っていた。郵政省OBだけでなく、最大労働組合である全逓信労働組合(現在の日本郵政公社労働組合)も理事を送り、郵政省と労組双方の天下り先として連綿と続いてきた。

 郵政互助会がなぜこのような幅広い事業展開を行えたのかといえば、郵政職員を会員とする退職金事業を行ってきたからだ。今でも、郵政福祉の主な事業は退職給付事業であり、郵政公社職員のうち84・6%が任意で加入している。加入者は20万人強。退職給付事業の総資産は4267億円に上り、財団資産の95%を占めている。

 職員から集めた掛け金の運用を郵政公社とは無関係に行っているのであれば、問題はない。しかし、前身の郵政互助会以来、郵政省と協力しながら特定局舎、宿舎などを建設・賃貸してきた歴史があり、今でも1518局もの特定局舎を持つ。全特定局1万8924局に占めるシェアは決して低くない。特に、郵便物集配を担当する規模の大きい集配局に限れば2418局のうち561局が郵政福祉の所有する局舎だ。

 郵政福祉の公表資料によると、昨年度に郵政公社から得た賃貸料収入は92・4億円である。有形固定資産935億円から利回りを推し量ると、年間10%で回っている計算だ。「局舎賃借料の水準については現在調査中だが、10%で回るということは、賃借料が高めに設定されていると考えてよいだろう」(松原委員長)。しかも、確実に郵政公社が借り受けてくれるため空き室の心配をする必要がない。リスクフリーの不動産運用事業といえる。

 松原委員会が出した結論は、この特定局舎を郵便局会社が適正な価格で買い取ることである。すでに集配特定局の買い取りについては、生田正治前総裁時代に合意している。これに加えて無集配特定局の買い取りも行い、局舎の賃借関係を完全に解消するというのが、委員会が結論づけた新方針だ。

 賃貸用局舎を売却してしまえば、10%で回っていた高収益運用先を失うことを意味する。こうなるとすでに給付総額3630億円に対し支払準備金が3377億円と、およそ250億円も穴のあいている郵政福祉の財務状況は一気に悪化する、というのが松原委員会の見立てである。

 これは、事実上の解散勧告とも読み取れる。この厳しい内容の報告書に対し、郵政福祉は「まだ一次報告の段階でありコメントできない」と、理事長取材を受け付けなかった。解散を前提とせず、保険数理差異で計算した積み立て不足は、07年3月末で30億円のマイナスにすぎないというのが郵政福祉の主張。決算には、あずさ監査法人の無限適正意見を得ていることもあり、松原委員会の厳しい指摘に対して強い抵抗感を持っているようだ」

ざっとこんな具合の中傷とも見られかねない記事だ。4500億にもなろうとする、郵政関係者が自立的に蓄積した資産を、一部の方々が、私物化しようとする陰謀と考えることもできる。ところで、松原委員会とは、どんな適正な手続きでできているのだろうか。第三者の機関でもなさそうだし、一部の外国コンサルの関係者が関与しているとも伝え聞くところであり、単なるファンド化になることが懸念される。持株会を3カイ編成して、それに既存の財産をつけかえて、信託銀行あたりが巨額の手数料を手にすることも可能だからである。また、郵政福祉については、一部の銀行に運用が任されており、その運用成績が低いために、そもそも赤字が(全体からすれば)わずかではあるが生じているのではないかとの見方もある。それでは、自作自演になりかねない。アルゼンチン債の償還ならいざ知らず、多くの財団では、仕組み債の外債の運用などで、一定の成果を出しているところもあるから、むしろ、その銀行のアドバイスが悪いことも考えられる。財団法人であり、適正な監査も行っていることであるから、松原委員会の介入はいかなる権限に基づいて行われているのか、理解に苦しむところである。

In retrospect 6

Passer-byさんからコメントを頂戴いたしました。10月18日の衆議院総務委員会での原口一博議員の質疑に関する情報です。

衆議院TVのライブラリーでは、原口委員質疑の30分38秒あたりからです。

衆議院テレビhttp://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm

 郵政見直しの三年間の規定の始点や、松原委員会と称する郵政会社の中の委員会の位置づけに関する質問に関する情報です。ありがとうございました。当ブログの筆者は見ておりませんでした。国民資産の私物化が許されてはなりません。松原郵政会社社外重役や、外資コンサルからの重役の役割など、徹底的に質疑が行われるべきでしょう。民営化された会社とはいえ、実際は国民資産で成り立っている会社です。民営化委員会という、小泉政権で登場した組織自体が廃止されるべき政治状況に至ったものと考えています。民営化委員会はそもそも、国民の意見を代表しない私物化委員会ですから。

In retrospect 5

幻冬舎の同書の第二部は、日本郵政の社長に就任してからの話です。郵便局の窓口が銀行よりも親切になってきたことを気がついて、銀行の支店長会議で郵便局に行って勉強をしてこいといったとも言う。公社になってから親切になったというが、実は、ずっと前から郵便局の方が銀行の窓口よりもサービスの高感度は高かったのであり、当時の銀行頭取が気がつかなかったというのは面白い。買いためていた記念切手、なぜもっと早く手を打たなかったのか、勝負どころはスピード、どこを見て仕事をしているのか、A3の分厚い資料などの小節立てが続く。そして、現場力という小節では、郵便局の現場力を大変な力ですと持ち上げているのですが、国民全体の財産であるなどと、リップサービスしているのは、全国銀行協会の会長のときの発言振りと比べて、なにか、ご機嫌取りをしているような薄気味悪さがあります。沖縄では、銀行から郵便局に振り込めないことを何か他人行儀でコメントしています。銀行と郵便局とをネットワーク上で結ぶというのはまさにお客さんのニーズにこたえることですなどと殊勝な発言になっていますが、現実に接続に反対したのは、住友銀行などの全銀協でした。沖縄では、地方銀行の場合、早い段階で、琉球銀行も、沖縄銀行も、海邦銀行も、郵便局の機械でそれぞれの銀行のキャッシュカードが使えるようになっていましたが、都市銀行は、長い間使えませんでした。何か、西川社長の発言は、他人行儀で、自分が全銀協の会長であったことを忘れたような表現です。戸籍謄本や、パスポートまでも郵便局で受けられるようにしてほしいとの声が地方で多く聞こえると書いてありますが、それまで、地方などあまり行ったことがなかったのかもしれません。戸籍やパスポートを発給する役割が、必要で、声があるのであれば、なぜ、民営化したのでしょうか。矛盾のある話です。軍隊を民営化しろといっているようにも聞こえます。

郵政公社の総裁も兼務という小節では、「最終的には総務大臣の判断で、私が公社の総裁を兼務すことになった、私としては、生田さんが続投されるのだろうということが頭にあったので、正直、予想外の展開で、「たまらんな」という思いがありました」と書いている。そのあとでは、すぐに、「一人のトップの指示の下、全員が一体となって動けたことは、結果としてよかったなどと書いています。本当にそうだろうか。郵政公社と会社とは、法人格が異なる中で、利害の配分など、自家撞着をした面もあるのではないだろうか。後支社を全部回った話と、現場にいる人の本音が聞きたいとしている。支社をつぶすとしていた生田前総裁の路線は修正した様でもある。それから、支社を回ったにしても、ほとんど地方などとは無縁の銀行員としての人生で、関心は希薄のようである。竹富島の話をすれば、地方の話がよく分かったことにはならない。

第四章では、全銀協会長時代の発言と矛盾しているじゃないかとの指摘に、言い訳をしている章である。それから、生田前総裁の特定郵便局長いじめを修正して、今度は取り入るような発言がちりばめられている。ただし、ドイツの民営化が成功しているとのくだりは、自分で見たから成功だというのは、おかしな議論で、ヨーロッパでも失敗だったというのがほぼ定説です。

他社の社外役員を兼務するのは不適切ではないのかという疑問に対しては、侵害だったとしています。報酬も辞退したとか、色々なことを述べていますが、公にある立場が如何に厳格に運用されるべきかの自覚は欠けるようです。

第五章は、民営化で何が変わるのかと題しています。調達戦略の一元化、顧客接点の一元化、関連法人の見直しなどに触れている。郵政福祉、郵便貯金会館などについて、松原委員会と称する、大学教授を委員長とする調査委員会を作って、みなおしにちゃくしゅしたという。最近、持株会ができた報道がありますが、郵政福祉の問題と、持株会、あるいは住友系列の証券運用会社との関連などについては一切触れていません。最後の章は、新しいふつうを作ると題していますが、広告会社のキャッチコピーで、二律背反の話については、例えば不採算地域で、どのように利益を追求できるのかの根本的な問題には触れていない。壮大な挑戦といっていますが、無理やり、政治的に強制された実験で、多くの犠牲を払う可能性があり、また、国民財産の私物化の可能性も指摘されていて、また、新旧勘定分離や、社会政策としての、ゆうちょ、かんぽなどの問題については、考えもないようです。大きな役割を果たしている、外国コンサルの活動内容あたりについてもまったく触れようとしないのは不思議な話です。

いずれにしても、郵政会社の総裁社長などの、国のありようの根幹に触れるような人事については、せめてアメリカ並みに、国会あたりで査問委員会をやってから、就任させるようにするのが適正な手続きである。金融庁の法令に違反したり、あるいはやり手のひょうばんがあるとか、ある財界人からの仲介があったとかで、人事を一部の閣僚が私物化している中で、決まったいるのは少なくとも、透明性のある公平なやり方ではない。査問があれば、社外重役を兼務している事実などは、早い時期に明らかになっていたはずである。

竹中人事の残照が続く中での人事の継続であり、政治情勢が変化する中での舵取りはきっと困難を極めることと推測されるが、三事業の分社化のロスの問題など、基本の民営化法の体系で問題があるだけに、民間企業によるユニバーサルサービスの提供などと、法律でも規定していない耳障りのよい発言は、単なる言葉遊びの域を出ていない。貯金と保険には、ユニバーサービスの規定はどこにもないではないのか。それが、国会でも争点になったにもかかわらず、強硬に無修正で法案を採決したのではなかったのか。

.

In retrospect 4

10月一日に、日本郵政グループに、従業員持株会が組成されたとの報道が一部のマスコミであった。幹事の証券会社は、一社の由であるが,その会社がなぜ選考された蚊などの理由はかかれていない。尚不透明である。なぜ、一社になったのか。そもそも、職員の労働組合などが賛成しているのか、関係者の合意が取り付けれれているのか。株式会社とはいえ、なんら、上場など、議論が進行中のところだからである。従来の職員の福利厚生としての財団法人郵政福祉は、総額4500億円といわれる資産を持っている。それとの関係もある。透明な議論が行われるべきである。松原委員会の座長は、日本郵政の会社のひとつに社外重役として就任しているが、一体その委員会は最終報告を出したのだろうか。利益相反ではないだろうかと心配する。郵政民営化は、私物化の色彩がもともと強いが、歴史の中で郵政関係職員が蓄積してきた財産が一部の金融資本によって、万一食い物にされるようなことがあってはならない。ファンドの運用が、上場前には行われるとの情報であるが、さてそのリターンはどうだろうか。定期貯金よりもリターンが低ければ、単なる手数料稼ぎに利する恐れもある。ひとつの持ち株会ならいざ知らず、3つできるというが、それは、単なる、金融部門と非金融部門の切り離しを促進するか、各会社の分割統治なのではないかとかんぐることもできないわけではないし、労働組合の関与をできるだけ減らし、経営者の影響力を高める策とかんぐることもできよう。いずれにしても、民営化の議論同様、国会の関係委員会あたりでもちゃんと議論をして、透明性を高めてほしいものである。奨励金を払うといっているが、もともとの財産は国から承継した財産であり、元公務員の社員に対してそうしたインセンティブを与えることがいいのかどうかの議論もありうる。ましてや、議決権のない株を考えているのか、そのほかストックオプションとの関連とか、情報があまりにも乏しい。(なぜ、住友系列の証券会社が一社のみ採用になっているのかも不明である。)再三述べるが、民営化を機会に公的な財産の徴用であれば、それは、限りなく不正に近くなる。今までの運用成績なども、郵政福祉の取引銀行などは、公表してほしいものである。郵政福祉が局舎を貸している利回りが高いと、西川社長がどこかで指摘していたが、これまでの、運用をアドバイスしてきた銀行の運用成績、利回りがどの程度かも公表してほしいものである。そうでなければ、国民は一部の金融機関との癒着の可能性を疑いを持ってみることになるかもしれない。外形的には、職員や国民に知られない間に、既成事実を作っているような感じすらするのだが。

色々述べたが、先ずは、郵政関係の職員等、郵政福祉の加入者や、持株会の対象となる社員が、疑問、質問の声を上げなければならない話ではあるが。(もう、声が出ているのかもしれないが。あまりにも巨額の資金のことであるから、今次民営化が私物化の傾向がまま見られるだけに、老婆心を感じる次第)

In retrospect 3

いよいよ郵政民営化が実施される。その内容は、実は私物化であり、日本の場合には一部金融資本、特に外国資本と、外国コンサルの設計図による、国民資産ののっとりの色彩が強い。

10月一日から、郵政関係の会社が発足するが、従業員持株会が発足する。

従業員持株会とは、子会社等を含めた会社の従業員が自社株の取得のために運営江する民法上の組合で、給与やボーナスから天引きして、その持株会に拠出して、自社株式を購入する制度です。上場会社の多くが導入している制度です。

ところが、郵政会社の場合には、まだ株式が上場していませんから、持株会が株は買えませんので、その拠出金は、なんと、ファンドで運用すると言うのです。

日本郵政グループと、郵政関係の会社をいうそうですが、3つの持株会が設立されます。持株会社を含め、郵便事業、郵便局、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の、五つの会社が出来上がるのですが、どういうわけか、持ち株会は3つです。おそらくその理由は、ゆうちょ銀行と、かんぽ生命とは、ハヤク上場させるようにして株を売却したいのですが、採算に問題があると見込まれる、郵便局会社と、郵便事業会社は、まあどうでもいいわけですから、(今回の郵政民営化は、竹中元大臣の側近に寄れば、金融と非金融の分離が目的であると、今田から話そう形式のインタビューが、経済雑誌に載っていますが)、はじめから、差別化しておこうとの意図があるものと思われます。

問題なのは、従業員持株会社といっても、ゆうちょ銀行の従業員が、日本郵政や郵便事業の株を買えるわけではありません。例えば、郵便局会社からゆうちょ銀行に出向している場合、元の会社の所属は郵便局会社ですから、出向していても、ゆうちょ銀行の持株会に入れるわけではありません。

さらに問題なのは、まだ、どのように、株を上場するかも決まっていないうちに、持株会をスタートさせ、その間は、ファンドとなるのは、おかしな話です。来年の4月ごろに拠出を開始するといっていますが、とんでもない話です。入会募集をして、今年末あたりに締め切る。職員が、信託銀行の金づるになるだけの話のようです。株式の上場にも反対する国民世論があり、郵政民営化が凍結すべきだとの意見もある中で、一部の信託銀行が、持株会を組成すると言うのは、どう見てもおかしな話です。従業員自らが作る組合ではなく、特定の銀行が作る組合だからです。

いわゆる松原委員会が、郵政福祉を槍玉に挙げて、攻撃していますが、(郵政福祉というのは、郵政公社の職員から給与やボーナスを一定額を天引きして、福利厚生、退職時などに、益を還元していくことを行ってきた財団法人)、この従業員持株会を作るのには、目の上のたんこぶだからにちがいありません。労働組合が、ばらばらにしてしまう、従業員持株会を認めるわけがありません。

この持株会の勧進元は、大和證券SMBCです。持株会に対して、三パーセントの奨励金を出す設計図ですが、郵政各社は、大和證券のMMFを買うために三パーセントの奨励金を出しているわけです。しかも、株の上場前は、会員の持分の一部を換金して引き出すことはできないわけですから、もし、株式が上場できなかったらどうなるのでしょうか。うがった見方をすれば、人質にとっておいて、株式の上場を促す世論作りに役立てようと言うことかもしれません。上場後は、5%の奨励金となる予定ですとの説明ですが、一体誰がそんなことを決めたのでしょうか。コンプライアンスの問題もありそうです。従業員持株会を通じての株取得はインサイダー取引規制の適用除外ですが、見方によっては、インサイダー取引の適用除外だから、例えばある重役が多額の投資のために、この制度を使ったら、単なる抜け穴で使っただけの話になります。外資のコンサルかも経営陣に加わっていますから、インサイダー以上の話になりかねません。ドイツポストのコンサルをしていた、マッキンゼー社の社員が、ドイツポストの総裁に就任したときなどにも、インサイダーではないかとの噂が飛び交ったことがあります。要注意です。

従業員持株会を通して、経営参加が可能になるとのうたい文句がありますが、持株会の議決権は株式の名義人は理事長ですから、会員が理事長に対して議決権の不統一行使を申し出ることができますが、そんなことが実際には起こるでしょうか。むしろ経営側の力を強化するだけの話であるのが、相場です。

いずれにしても、ひとつの会社だけが参加する持株会です。従業員が参加するだけで、主体的なものにはなりません。郵政福祉の場合には、労働組合もちゃんと参加しており、公平なもので、透明性も高いのですが、実際に親一公開株の、売り先も決まらないうちに、しかも、多くの関係者の合意が必要であるにもかかわらず、そうした合意形成も行われないうちに、ファンド作り、MMF買いを勧めながらの発足は、いかがなものでしょうか、透明性を欠く可能性があります。国民的な議論はまだ続いています。

そもそもこの幹事会社は、大和證券ですが、住友銀行の系列会社ではないでしょうか。何か特定の財閥に偏った感じがするのは、社長が、三井住友から来た西川社長だからなのでしょうか。

いずれにしても、持株会の話は、どういうわけかマスコミの報道も見かけません。郵政福祉が、叩かれるばかりですが、実際の裏話は意外と、そんなところになるのかもしれません。上場で一部の経営者が大もうけをするシナリオも成り立ちえます。今後、マスコミ関係者による調査報道が期待されます。

ちなみに、インサイダー取引とは、上場会社の社員等が、投資者の投資判断に重要な影響を及ぼす未公表の重要な内容を知りながら、当該上場会社の株式などを売買することをいい、金融取引法で禁止されています。それから、奨励金として3パーセントや、5パーセントを出すことを、本当に国民が知ったら、許すでしょうか。一万や2万の、郵便局職員ではなくて、例えば役員が、一億円買って、その5パーセントが奨励金として出すとすれば、そんなことがおおっぴらになれば、何のための郵政民営化だったのか、一握りの人が株で儲けるためということになりはしないでしょうか。

これから、駅前の郵政公社の財産の処分のことなど、色々私物化の話が出てくるでしょう。国の発展の条件は、公の世界にあるものの清廉が第一で、第二は、国の内外で、社会・経済に格差を作り出してはならないと、アジアの哲人政治家リークアンユーは述べていますが、残念ながらこの国日本では、道路公団や郵政の民営化に代表されるように、どんどん私物化が進んで、程度はあるものの、インサイダー取引の抜け穴があるなど、格差がどんどん拡大させる方向にあるようです。

そういう従業員の持株会の設立には、もともと国民資産を基礎にして民営化した会社が発足したわけですから、情報を一般国民にも公開すべきです。こそこそすればだんだんと不正につながっていきます。

In retrospect 2

読売新聞は今朝の朝刊で、一面トップで次のような記事を掲載しているが、おそらく、松原委員会(別にこのブログで記載した)あたりからのリーク記事で、ためにする記事である。市場原理主義の手先を巨悪を暴こうとはせずに、食堂売店などの業務に従事する地方の零細な業者や従業員を虐めるだけの、つまらぬ記事である。さて、随意契約といっているが、山の中の簡保センターや、温泉地の簡保の宿のコーヒーショップを地元の人が受注して経営していいではないか。郵便局を退職した、元簡保のセールスマンが、老後の就職口として、売店で働き口を見つけて何が悪いのだろうか。人件費が一人当たりいくらなどとはぜんぜんかかれていない。どのような経営状況にあるのかも書かない。さて、郵政公社と、外資コンサルとは、どんな契約になっているのだろうか。簡保の宿のような、ささやかな契約額ではないのではないか。一面とは驚き入った。松原委員会が、こぶしを振り上げてみたが、不正なところが見当たらないので、オービー企業などと言うジャンルをこしらえてその叩きに入ったことだろうか。まったくの二律背反。民営化すれば、読売新聞が言うような、オービー経営でも何でも、私物化でも勝手に行われるようになるのですから。三重県の伊勢志摩にある郵便貯金の資金から出た、リゾート施設、しかも、アメリカの圧力でできた施設が、たった、4億円で、地元自治体に売られ、それが、近畿の鉄道会社に転売された裏がありはせぬかと、調べて書いてほしいものだ。

「簡保の宿、食堂売店業務6割、郵政オービー企業と随意契約

 簡易保険の保険料などを原資に建設され、日本郵政公社が運営している宿泊施設「かんぽの宿」を巡り、旧郵政省OBの元キャリア官僚(66)が社長を務める民間企業が、全国61施設の食堂、売店計122店のうち、約6割の70店の業務を、公社から随意契約で委託されていることがわかった。(以下、省略)」

In retrospect

郵政民営化の過程で、興味深い現象がおきている。外資コンサルの関係者が跋扈しながら、国民資産の解体整理が行われている。松原東洋大学教授も、興味深い人物である。10年程前には、当時の全逓信労働組合の御用学者的な地位にあったと言う。それが突然の変化で、民営化論者となり、今では、激しい民営化論者の主張で、労働組合とは敵対する。郵政公社の関係公益法人等の整理のための委員会の座長に就任している。

その委員会、(松原委員会と呼ぶ)が報告書を出した。第一次報告書と呼んでいるが、8月一日に一部公表された。その日は、マスコミに報道資料として配布されず、一部のマスコミ関係者に渡されたのみであったが、8月7日に至り、西川公社総裁のコメント入りで、報道資料として配布され、公表された。財団法人や公益法人などについて、整理を図るとしているが、どのような権限に基づいて行うのか興味のあるところである。市場原理主義者は、もともと法の支配を尊重しないが、郵政福祉の掛け金の給与からの控除の廃止などは、労働組合、職員の利益とは、大きく反するところである。労働組合の出方が注目される。給与控除などは、基本的な団結権などにも影響する。民営化と言う、労働組合の弱体化を狙う市場原理主義者にどう対峙するか、試金石となろう。いよいよ郵政民営化と称する、文化と伝統の破壊がはじまったのである。国民の政治に対する流れが変わる中で、市場原理主義者にはいよいよ焦りが見られる。適切にピンポイントで反撃がなされなければならないが、この第一次報告書は、その契機となるもので、多くの矛盾を内包している。しかも、真の執筆者は、影に隠れているようにも見えるのである。今後の展開は予断を許さないが、司法を巻き込んだ形で、問題解決が行うことが望ましいのではないか。この委員会はなんら公的な権限を持たないのではないのか。私物化と、私的暴力装置を野放しにしてはならない。

1 西川公社総裁は、委員会報告内容を完全実施する考えをしめして、執行役員等に指示した。民営化後の各会社が筋肉質企業体となるためには、関連会社、法人との関係   の抜本的見直しが必要と指摘して、松原委員会に対しては、第二次報告を9月中提出を要請。
2 主な指摘内容
①今回の報告書の位置づけ
 対象219法人中、今回整理・見直しを提案したのは 91法人。
 残余の128法人については、引き続き検討中で9月中に 第二次報告予定。
②財団法人「郵政福祉」について
  ・新会社は「郵政福祉」を子会社にしないこと。
  ・新会社は掛金を給与控除しないこと。
③「郵便貯金振興会」について
  ・新会社が「郵貯振興会」を子会社としないとする郵政公社方針を了承する。
  ・郵貯会館=「メルパルク」等11施設は、平成24年9月末までに譲渡もしくは廃止。
④「簡易保険加入者協会」について
  ・管理困難等の理由から民営化後は、団体扱いしないこと。
  ・集金等受託事業は、平成22年3月末までに廃止すること。
⑤その他14の公益法人について
  ・郵政公社の子会社にしないとの方針を了承。
  逓信協会、かんぽ財団、逓信同窓会、ポスタルサービスセンター   等

Resource

日本郵政の郵貯と簡保の資金を地域活性化の為に役立てる制度を創設する方向で調整に入ったとする、観測記事である。外電も報道しているところから、関心は高いものがある。http://www.reuters.com/article/ousivMolt/idUSTRE5AK1BN20091121

http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091121/fnc0911210132001-n1.htm

これまで、国民資産をカジノ経済の原資をしようとした市場原理主義はほぼ破綻したところであり、早急に国民の財産が、地域社会の活性化の為に使われことは、基本的には歓迎すべき動きである。

[政府・与党は20日、日本郵政グループのゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の約300兆円に上る資金を地方企業への融資などに活用し、地域の活性化に役立てる制度を創設する方向で調整に入った。郵政以外にも政府や地方自治体、地元金融機関が出資してブロック別ファンド(基金)を設立し、地方にお金を還流させる案を軸に検討する。与党と関係省庁で議論し、来年の通常国会に基金の設立などを可能にする法案の提出を目指す。

 郵便貯金の約8割、簡易保険の約6割が国債の購入に充てられており、より効率的な運用が課題になっていた。ファンドなどを通じた資金還流で地域経済の活性化に活用するのが狙い。ただ、民業圧迫の懸念があるほか、国債購入の減少で安定発行に支障が出る可能性もある。

 巨額の郵政資金について、鳩山政権は「地域で集めた資金が国債に流れている」(亀井静香郵政改革担当相)と問題視している。小泉政権の民営化でも、収益力強化のための運用多様化が課題となっていたほか、安易な国債引き受けにより、財政規律が緩むと指摘されていた。

 鳩山政権が検討している具体案では、地域活性化を目的としてファンドを地域ごとに設立する。民業圧迫を避けるため、地域金融機関にもファンドへの出資を求める方針。与党では「競合するのではなく、協調しバッティングしないよう進める」(国民新党)としている。

 出融資の対象としては、地場産業などの企業のほか、町づくり、福祉・教育ベンチャー支援などを行う地域に根付いた「ご当地ファンド」と呼ばれる私募ファンドや地元企業の株式を対象とした投資信託などを念頭に置いている。

 地方債の購入は現在も行っているが、対象市町村を拡大することを検討。「現行の法律でできない部分があれば改正して、(対象を)広げていきたい」(同)としている。

 ただ、景気悪化で地方の資金需要は低迷しているうえ、金融機関の数が過剰な「オーバーバンキング」の状態にあり、巨額資金が流れ込めば、地銀や信金、信組などの融資機会が奪われる可能性がある。また、政府は税収の落ち込みで大量の国債発行を続けざるを得ない状況で、安定消化への不安から国債が売られ、長期金利上昇を招く懸念もある。与党内には制度創設に慎重な声があり、調整が難航する可能性もある。」

人気ブログランキングへ

Market Fundamentalism is over

松原聡東洋大学教授が、日本郵政の社外取締役を務めていたが、辞任したとの報道である。http://www.asahi.com/business/update/1120/TKY200911190519.html

「日本郵政グループの郵便事業会社の社外取締役である松原聡・東洋大教授が20日に開かれる取締役会で退任することが19日、わかった。持ち株会社の日本郵政の新経営陣から自発的辞任を求められたため。郵政民営化の推進論者として知られる松原氏の退任で日本郵政グループから「小泉改革色」が一掃される。

 松原氏は07年10月の民営化と同時に社外取締役に就任。旧郵政官僚の天下りとの批判が多かった関連団体の整理を進めた。松原氏によると、今月17日に日本郵政の坂篤郎副社長から「20日の取締役会でお辞め頂きたい」と言われ、了承したという。松原氏は「小泉元首相―竹中元総務相のラインを一掃するということだろう」と話している。」

これに、コメントするブログの記事。ご参考まで。http://blog.livedoor.jp/dfv8/archives/1101159.html

もう4年以上前の、2005年6月30日の日付の世に倦む日々というブログで、郵政民営化と植民地金融経済ーー市場原理主義者の論理と狂気と題する文章があった。その一部に松原教授の役割などについてコメントがあるので、その一部を引用する。http://critic.exblog.jp/3035037/

「閣僚に納まってマスコミの前で奔放に舌を動かせなくなった竹中平蔵に代わって、このところ郵政民営化推進論の急先鋒に立っているのが東洋大学の松原聡だが、松原聡の最大の説得文句が、郵便局は世界最大の金融事業者なのに国家が経営している、こんな国は世界中になく、自由主義国で国が金融事業をやっていること自体が異常なのだという主張である。郵便局は社会主義だから潰せと言っている。そしてこの一句が実に説得的に大衆の政治観念を刺激して、「改革策としての郵政民営化」の表象(虚像)を導出醸成し、それへの政治的支持の数字を稼いでいるのである。郵政民営化のプロパガンダは社会主義というマイナスシンボルを日本の郵政事業に押しつけることで説得力の調達に成功している。松原聡の議論はエコノミクスによる論理と説得ではない。政治的プロパガンダによる脅迫と恫喝だ。郵政事業の存続を要求する主張は社会主義だとレッテル貼りして貶めることで、市場原理主義の政策である郵政民営化の正当化と多数化を図っているのである。」

松原教授は、西川善文氏が、郵政の民営化準備会社と、郵政公社の総裁を兼務することになった年の四月から、有識者委員会と称する『郵政事業の関連邦人の整理・見直しに関する委員会を立ち上げて、その委員長を務めている。松原委員会は、緊密取引先との取引の改革が目的とされ、約6800社の取引先の中から、219の取引先を緊密取引先としてその見直しを行うとした委員会である。ちなみに同時期に、ATカーニー者をコンサルタントに据えてプロジェクトチームとして『調達削減プロジェクト』がつくられているが、定かではない。同委員会の事務局をマッキンゼーからの取締役が担当したと伝えられているところであり、今後の調査が待たれるところである。

なお、松原委員会の実態、すなわち、出来レースであったことについては、岩崎芳太郎氏のブログに、町田徹氏との対談の形で、解説されているので、ご参考まで。
http://iwasakiceo.com/guests/no002.html

「町田 そのひとつに、郵政ファミリー企業の整理問題があります。旧日本郵便逓送㈱を中心にしたファミリー企業の統合化というのは、どう考えても不合理であり非効率なものです。これは松原聡東洋大学教授を座長とする松原委員会で決まったことですが、松原さんというのはそもそも郵政民営化問題以前から全逓の御用学者と目されていた人なんです。

岩崎 そうなんですか!

町田 その松原さんと竹中さんがやったのが、全逓の影響力を強く受けていると言われる日本郵便逓送㈱を温存するファミリー企業の整理案だったということです。これもまた壮大な私物化のひとつ、換言すれば、全逓の権益保護だったのではないかという印象を免れ得ないでしょう。
 これについては、総務省も、郵便事業㈱も、今になって問題視していることではあるんです。取材をすると、総務省幹部の中に、九州だけではなくて、北海道や北陸でも簡単には1本化できない、あるいはしてはいけない問題があって、早期の見直しが必要だと考え始めているようです……

岩崎 北海道郵便逓送㈱です。戦時統合でできた会社なので民間企業が株主になっています。この会社と同じく、北海道高速郵便輸送㈱の2社は日本郵便輸送準備㈱に株を売ってファミリー企業側に入ることを拒絶して、日本郵便輸送㈱から仕事をもらう立場を選択しているようです

町田 私の取材の結果わかったことは、総務省も、郵便事業㈱の一部の経営陣も、日本郵便輸送㈱を中心としたファミリー企業の一本化では合理化のインセンティブが働かないという問題意識を持っているということです。むしろ、複数の輸送会社を入れて競争させた方が、ムダの固まりのような日本郵便輸送㈱に合理化を目指すインセンティブが湧くのではないかと考えているのです。だからこそ、このまま問題を放置してよいとは思っていないようなのです。」

さらに、松原教授は、小泉・竹中政権当時に、総務相が設置した放送懇談会の座長も務めていたところから、民間放送会社の持ち株会社化についても関与していたことであり、地上デジタル化の推進という大義名分の下で、巨額の資金調達が行われたことの顛末についても関心が寄せられている。郵政民営化の闇に関与した人物のひとりであり、天網恢恢疎にして漏らさずのことわざ通り、松原教授が、日本郵政の経営陣から更迭された今、いよいよ、これまでの出来レースの実態が解明されていくことが期待される。

人気ブログランキングへ

Postal Scandal

日経ビジネス11月16日号に掲載されている記事がネットにある。

http://kpii.wordpress.com/2009/11/16/%E9%83%B5%E6%94%BF%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8B%E6%97%A5%E7%B5%8C%E3%83%93%E3%82%B8%E3%83%8D%E3%82%B9%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B/

日本郵政の人事の醜聞である。ご参考まで。

Fake Privatization

郵政民営化に関する株式売却凍結法案が国会に提出され、24日には、衆議院で審議に入る予定である。しかし、最大野党の自民党は、依然として、その対応にぶれがあり、一部の議員は、賛成を広言している向きもある。その事情、背景について、ジャーナリストの田中龍作氏が、自らのサイトと、インターネット新聞のサイトで解説を加えている。ご参考まで。http://www.news.janjan.jp/government/0911/0911213429/1.php

http://tanakaryusaku.seesaa.net/article/133495560.html

人気ブログランキングへ

Fool's Gold 2

ジリアン・テット氏の会見が、東京有楽町の外国特派員協会で、11月6日早朝8時半から10時過ぎまで開催された。同氏は、10年前にフィナンシャルタイムズの東京支局長を務め、日本の金融危機を取材して、日本長期信用銀行の崩壊の内幕を執筆している。米英でそれぞれ「セイビング・ザ・サン」の表題で出版された。日本経済新聞社から邦訳出版されてから、10年が経ち、新著「愚者の黄金ーー大暴走を生んだ金融技術」が、10月下旬に邦訳出版されたので、その紹介も兼ねての会見となった。セイビング・ザ・サンは、ベストセラーとなり、膨大な関係者に対するインタビューと取材を積み重ねて、日本長期信用銀行の崩壊と、それにまつわる内外の勢力の絡み合いを活写して、バブル経済の内実に迫る手法には圧倒されたことを記憶する。

今回の新著も、J・P・モルガンの金融技術開発部隊の実在の関係者の念入りな取材を中心に据えて、リーマンブラザーズの崩壊、AIG保険会社の国有化など、欧米における市場原理主義の虚妄が崩壊していく過程を織り交ぜて、今次の金融危機の本質についての回答を提示する。外国の当局者は、日本のバブル発生と銀行の経営危機について痛烈な批判をした。90年代の終わりには、外国資本の関係者と政策当局者は、たびたび日本を訪れ、市場原理、規制緩和、自己責任、透明性、創造的破壊等々、呪文に聞こえるほどの説教と圧力を加えた。横文字のコンプライアンスなどが氾濫し、ガバナンスとかの術語がまことしやかに横行した。経営者の団体が組成され、外国経営手法の福音よろしく布教されたが、何のことはない、外国の企業組織も不透明で、馴れ合いで、粉飾決算で、損失処理には消極的で、問題の先送りを行っていただけの話であった。外国経営者の手法を褒めちぎり、宣伝団体と化していた経営者団体など、解散すべきである。創造的破壊など、誰も実行せず、あれだけ批判した大銀行や保険会社の驕慢の救済を臆面もなく実行したのが、現実の姿である。

痛みに耐えよ、創造的破壊が、ライオンの咆哮のような立派な政治であるとの幻想が喧伝され、恫喝に近い構造協議が推し進められた。単に、嘘を嘘で塗り固めた投機経済で、ことの至りは、虚妄が破綻しただけの話であった。外国の制度が日本の制度より優れていることなど何もなかった。なるほど、数学者が、金融技術を駆使して、新商品を開発して、信用リスクを移転し、経営の自由度を高め、金融新時代を切り開くなどと喧伝されたが、日本でも数学者官僚が重用されて郵政民営化法案を密室で法案を差配したことが明らかになった程度である。拝金の極悪人の手にかかっては、開発者の善意が瞬く間に、赤子の手をひねるように悪用されてしまうのが、現実の姿である。より『グローバルスタンダード」を採用するようにとご託宣を述べた御用学者が、政府の要職に座長や委員として重用されたが、外国の制度が、合理的ですぐれているなどとは全くの根拠の無い、傲岸無恥の話であることを、テット氏の新著が明解にしている。2007年夏から、ニューヨークとロンドンで金融危機が表面化したときに、不気味なほどに10年前の日本の出来事と一致しているとの感想を邦人の関係者が指摘していたことから、東京に在住して長期信用銀行の破綻を目にしたテット氏は強いデジャビュの既視感に囚われたとしている。長期信用銀行の問題でも、長い法廷闘争に耐え、あるいは自裁した者が真の勇者であった事実をあらためて覚醒させる好著である。

デリバティブの金融技術が、不動産のサブプライムローンと結びついて暴走する過程の描写が、新著の本論であるが、ニースやフロリダの保養地で、訳の分からない数字や記号をふんだんに散りばめながら、仲間内の合宿や、会議にウチ興じる様は、なにか、高時が烏天狗の酒盛りに興じている歌舞伎の名場面の雰囲気を漂わせている。数理モデルに過度に依存しながらの商品開発は、正確な判断能力を失わせるものであったとの指摘も、洋の東西を問わず、ネズミ講が理屈の上では正しくとも現実には、短時間で破綻する現実の世界であるのと同様である。万機公論に決して、外部世界の失敗の教訓を尊重して学ぶべきことを放擲する愚行である。万民を幸せにしようとする協調的な社会目標を立てる後ろ盾としての権威と、世俗の権力を分離して、国家に高邁な責任感を要求するのが、日本の文明制度であり、ないがしろにするような外国勢力と追従者の悪罵には、全く根拠が無かったことが、金融危機の発生とその処理の過程で暴露されている。新著の前書きで、『巨大な信用バブルとその崩壊は、簡単に一握りの強欲で邪悪な人間たちの責任に帰せられるような話ではない。銀行や投資ファンド、そして格付け機関などの大きな欠陥のある報酬制度、歪んだ規制の在り方、監督の不備などによって金融の”システム”全体がいかに道を誤ったかが問題なのだ」と述べている。そうした市場原理主義の誤った政策手法を、後生大事に国内に導入しようとして、失われた二十年を策動した経営者、政治家、官僚の罪は重い。今次世界金融危機の中心となった、拝金の個人主義など、もともと本邦には存在しない外来の浮薄と道義に欠ける経済政策を称揚した小泉・竹中政治の罪は重い。
 
さて、金融危機のまっただ中で、外国企業から業務を移管して、人材救援などを行った企業があるが、日本人特有の義侠心に対して、国際金融資本で恩義を感じる者は極々少数であることを肝に銘じておくべきだろう。認識があれば、裏切られても落胆はしない。自立自尊を求めて外国勢力の不当な介入に対して、愚者の黄金である黄鉄鉱を金鉱と間違えることなく抵抗して、日本の崩壊をくい止めたからには、郵政民営化法をはじめ、制度政策を我が国体に合致する形で復古・回復することこそが、新政治の喫緊の課題である。

A Fake

全国地方銀行協会の会長が、記者会見で、郵政民営化の見直しについて、「政府出資が残れば、ゆうちょ銀行と民間金融機関で公正な競争条件が確保されているとはいえない」、「ゆうちょ銀行の業務範囲は縮小すべきだ」などと、今まで言い古された発言をして、それが、外国のメディアなどで報道されるようになっている。地銀協会会長は、郵政改革法案の中身を「一刻も早く明らかにすべきだ」などと発言したという。さて、現在、会長は横浜銀行頭取の小川是(ただし)氏が、務めている。典型的な天下りの人物である。自社さ政権下で、『独走?」をしていた当時の大蔵省主計局組の斎藤次郎氏が、日本郵政社長に就任しただけに、興味深い。地方銀行の協会のトップも元大蔵次官であるから、その発言はその昔もつれ合った糸を復活させているかのようでもある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B7%9D%E6%98%AF

「92年に当時の大蔵省証券局長に就任して以来の経歴は、概要次の通りである。野村證券などの損失補填問題を処理するために証券局長に就任。93年、主税局長 一時的な所得税減税とセットで消費税の5%への引上げ構想を練る。95年、国税庁長官 96年1月 事務次官 篠沢恭助の任期途中での辞任(篠沢の7ヶ月という任期は、戦後次官では最短だったが、小川の次の小村武6ヶ月で更新した)を受けて、大蔵事務次官に就任。小川の次官就任には、自社さ政権下、斎藤次郎らを筆頭とする大蔵省主計局組の独走を危惧していた加藤紘一自民党幹事長らが合理的で緻密な小川を推したことも大きかったと言われる。また次官在任中の1997年4月から、薄井信明主税局長の下で消費税が3%→5%に引上げられる。インヴォイス方式は見送られる。97年退官 以後、東大先端科学技術研究所客員教授などに就任 2000年6月 日本たばこ産業顧問 01年6月 同社代表取締役会長(2004年6月の退任後・横浜銀行頭取就任までは顧問として残る)03年5月イオン取締役05年6月横浜銀行頭取 07年6月 全国地方銀行協会会長」

ちなみに、斎藤次郎氏へのリンクは次の通り。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%8E%E8%97%A4%E6%AC%A1%E9%83%8E

Postal Crime 2

先月に掲載した雑文であるが、ご参考まで。先月の辞任劇の主役が、テレビ朝日の番組に出演するなど、市場原理主義の残党が、今なお暗躍している。いや、それどころか、行政刷新会議などには、堂々と『権力」を行使するという奇妙な事態となっている。日本版ネオコンは牙をむいて反撃にかかっているようで、政権与党の内部にも新自由主義を支持する者が這入り込んでいることがいよいよ明確になって来ている。せっかくの政権交代であったが、逆用されてしまったようだ。しかし、国会会期末まで、あと2週間、貸し渋り、貸しはがし対策法案と、郵政株式売却凍結法案は、通過させないと、何のための政権交代かとの不満は高まるであろう。日本が坂を転がり落ち始めるのかも知れない。

救国捜査で郵政民営化の闇を暴け

政権交代があり、民主党、社民党、国民新党からなる連立政権が発足した。郵政民営化見直しを一丁目一番地とする国民新党の亀井静香代表が入閣して、金融・郵政改革担当相に就任した。

朝日新聞などは、月刊日本7月号の記事を誤援用して、防衛大臣就任かとの観測記事を流し続けた。社説をあげて郵政民営化を推進したせいか、亀井氏が郵政改革大臣に就任することを何とか阻止したいかのような報道ぶりであった。

経済政策については、民主党の中に、前政権と同様の財政均衡論で、米国の新政権が小さな政府論を棄ててG20でも景気拡大路線が国際合意することを無視するかのように、ムダの話ばかりを強調する勢力がいる中で、格差社会作りに狂奔した陰謀団体と対峙することのできる財政積極論者の政治家、亀井静香氏が金融担当大臣に就任したことは、二重の天佑であった。

総務相には、国会で西川善文日本郵政社長を追及してきた民主党の原口一博氏が就任したから、新政権が小泉・竹中路線という市場原理主義の構造改悪路線を真っ向から否定する象徴的な慶賀すべき人事となった。

亀井大臣は「貸し渋り」「貸しはがし」防止法の制定に早々に着手し、ほぼ決着がついた。亀井大臣は、警察出身で社会経済の闇を見てきた経験があるだけでなく、10年前の金融危機の際には、当時の与党の枢要な地位にあり、金融資本救済の裏表に通じ、「行儀の悪さ」を裏表で知り尽くしているだけに、最適任の政治家となった。

郵政民営化に、金融庁の関係者が色濃く関与してきており、小泉・竹中政治で、郵政民営化準備室の幹部を務めた、元金融庁長官の高木祥吉氏などが、日本郵政に天下りしているから、巨額の国民資産である郵貯・かんぽの資産総額約300兆円を徴用しようとしたのが、郵政民営化のひとつの本質とすれば、「失われた10年」の金融行政の闇を明らかにするためにも最適の人事配置である。

亀井、原口の両大臣は、西川日本郵政社長の進退について、経営形態が変わるので、自主的にやめることを勧告し、政府が株主総会を開いて罷免する強硬手段は執らない考えを明らかにしていたが、拝金の徒の悪辣さを甘く見ていたらしい。

前政権では、鳩山総務大臣を更迭させ、社長続投を認めさせるという離れ業を見せ、総選挙の最中に、社外重役の西岡喬氏(三菱重工相談役)を会長に据える人事を行って、延命工作を行うなどしたたかな立ち回りをみせ、しぶとく居座りを画策する続けるなかで、亀井大臣は、しびれを切らしたかのように、10月初めにいたって、一ヶ月以内に判断するようにと態度を強めた。

西川氏のみならず、社外重役を務める財界人や、四分社の幹部を含む全経営陣の刷新を要求した。

西川社長続投を支持した奥田トヨタ相談役、牛尾ウシオ電機会長、丹羽伊藤忠会長、奥谷禮子ザ・アール社長ら、市場原理主義を謳歌した経済人も残留しており、臨時国会開催を控え、新政権は、市場原理主義残党との激しい闘いを覚悟しなければならない。

野分の前触れがあり、私物化の裏方を務めたチーム西川4人組のうち、百留一浩戦略室長、奥村真企業宣伝部次長が、9月9日付で三井住友銀行に戻り、横山邦男専務執行役は、9月末には、日本郵政を辞任して、10月から執行役員大阪南法人営業本部長として、三井住友銀行に舞い戻っている。後藤英夫秘書室長も横山氏と共に離任したようだ。敵前逃亡である。

亀井大臣が金融庁に陣取ったから、高木元長官などの天下りの行き場はないが、三井住友はもとより、トヨタ、イトーヨーカ堂、三菱商事、日本生命、東京海上火災、日本銀行、マッキンゼー、IBM、ソフトバンクなどからの移籍役員も、元の会社に戻るのだろうか。そうであれば、郵政民営化は、経済界ぐるみの私物化であったことがはっきりする。

西川擁護路線で、監査役に就任した山口前日本郵政労組委員長の去就についても注目される。

郵政官僚で、民営化路線に同調して、副社長や取締役等に登用された者に対しても、仲間の裏切りについては身内の者だけに恨みがより深いという典型的な構図となっている。郵便貯金の共用カードを廃止して、住友系のカード会社に年間50億円の手数料を支払う契約をすすめた宇野輝ゆうちょ銀行常務執行役(住友クレジットサービス(現三井住友カードで、常務、副社長を歴任)は、既に6月の時点で「任務」を達成したとして退任している。

四人組の逃亡のように、自社に愛着すらない者が、経営幹部に就任していたこと自体が郵政民営化が蜃気楼であったことを示しているが、郵政を破壊した当事者を受け入れるとは、もともと民営化で住友化を狙っていたのではないかとのうがった見方を裏付けてしまう。三井住友銀行の郵政からの出戻り受け入れを断固糺弾する。

マスコミの話題となったがうやむやのままのかんぽの宿の不透明な売却問題の他にも、日本通運との宅配小包の合弁事業、ゆうちょ会館のゼロ円営業譲渡、東京、大阪、名古屋等の一等地にある中央郵便局の再開発の経緯、さかのぼる郵政公社時代の不動産大量売却、前述のカード事業の契約問題、株式公開前に発足した従業員持株会、携帯電話の一社大量調達、130兆円にも及ぶ巨額の郵貯資金の信託銀行への債権管理委託の問題など、分からないことだらけである。

 郵政破壊の過程で、失意と過労の内に職場を去った職員が数千人はいる。株式の売却凍結をすることに加え、郵政民営化の虚妄の全容を精査して歴史にとどめ、社稷の孤塁を守ろうとした勇者の名前をとどめることが、鎮魂の為にも必要である。

 刑事告発も出ており、国会開会後直ちに特別の国政調査の体制がとられ、また、司法当局によって、外国がらみであるだけに、救国の捜査をして巨大な闇を解明せよ。国民の財産を守り、日本郵政を復活させよ。

人気ブログランキングへ

Collapse of Postal Fundamentalism

興味深い記事が残っている。ご参考まで。

http://www.asyura2.com/0510/senkyo16/msg/947.html

Villains

佐々木 実(ささき・みのる 一九六六年生まれ。ジャーナリスト。日本経済新聞社を経てフリー)氏が、世界10月号に執筆していた、郵政公社「資産売却」の闇が、いよいよネットにも転載された。http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/580.html

「 民主党の城島光力氏に話を問いたのは総選挙の準備に忙しい七月のことだった。「いま思い出しても腹が立ってきますよ」落選中の身の城島氏はそう言うと、六年前の出来事を昨日のことのように話しはじめた。
 きっかけは○三年五月の衆議院厚生労働委員会での質疑だった。民主党の「次の内閣・雇用担当大臣」でもあった城島氏は労働分野の規制緩和に強い懸念をもっていた。
 「派遣期間を一年から三年に延長し解雇もしやすくする法案でした。オリックスの宮内義彦さんが議長の総合規制改革会議から出てきた流れだ。それでこの会議のメンバーについて調べてみようと思ったわけです」

「最高権力者」

 調べてみると、人材派遣に関わる経営者が委員のなかに二人いることに気づいた。ザ・アール社長の奥谷禮子氏とリクルート社長の河野栄子氏。ザ・アールのウェブサイトをみてみると、第二位株主がオリックスで、主要取引先はリクルートと記されていた。総合規制改革会議は首相の諮問機関。小泉総理が提言を尊重するので政策への影響力は大きい。ビジネスでつながりをもつ三人がそろって委員というのは問題ではないか。城島氏は厚生労働大臣に質した。
 城島氏は国会の外でおもわぬ反撃に遭う。奥谷氏自らが議員会館の部屋を訪ね、激しく抗議してきた。抗議は執拗で、面談のあとも、衆議院厚生労働委員長あてに内容証明郵便を送付し、「不適切な部分を速記録から削除」すること、城島議員を「悪質な場合は処分」することを求めてきた。
 だがこれで終わりではなかった。追い討ちをかけるように、総合規制改革会議議長の宮内氏も抗議文を送りつけてきた。「貴職の見解を問いたい」「総合規制改革会議に対しての大変な侮辱である」「到底承服できるものではない」……まるで目下の者を叱責しているかのような文章だった。
 憲法第五一条は国会議員に国会での発言の責任を問われないという免責特権を与えている。抗議を逆手にとって問題にしようと城島氏が考えていた矢先、自民党ののちに大臣にもなる有力議員が声をひそめるように忠告してきた。
 「城島さん、あなたのいうことはそのとおりだよ。でもね、宮内義彦はいま日本の最高権力者だ。戦ってもいいことはなにもない」

郵政民営化ビジネス

 「政官業の癒着よりひどいじゃないかと指摘して、ぼくは宮内さんや奥谷さんの猛烈な怒りを買った。ずばり本質をつかれたから彼らはあんなに激しく怒ったんだと思いますよ」
 過剰反応の背後に利権の存在があるのではないか。城島氏は郵政民営化の利権について調べる決意を固めていたが、頓挫した。○五年九月の「郵政選挙」で落選してしまったからだ。
 奥谷氏はいま日本郵政株式会社の社外取締役に就任している。郵政審議会委員を務めるなど郵政事業とは縁が深いが、奥谷氏が経営する人材派遣会社ザ・アールが日本郵政公社からマナー研修など総額七億円近い仕事を受注していたことが明らかになっている。オリックス不動産が「かんぽの宿一括譲渡」を落札したことに端を発したかんぽの宿騒動で、宮内氏が渦中の人になったことは記憶に新しいところだ。郵政事業にからんで両氏が仲良く登場してきたのは偶然だろうか。
 かんぽの宿一括売却はまさに郵政資産の民間市場への放出だが、郵政資産の売却には前史がある。日本郵政公社(郵政公社)時代の不動産の大量売却だ。
 郵政公社は二〇〇三年四月に発足した。政府が全額出資する国営企業で、郵政事業庁から郵便、郵便貯金、簡易保険を引き継いだものの、四年前の「郵政選挙」で小泉政権が大勝したことで短命に終わる。郵政事業は株式会社にゆだねられることになったからだ。
 日本郵政株式会社にとって替わられる形で郵政公社は○七年九月に解散した。活動期問はわずか四年半だったが、この問、保有する不動産を大量に売りさばいていた。売却した不動産は優に六〇〇件を超える。北は北海道から南は沖縄まで、土地や建物を短期問に大量に売れたのは、「バルクセール」という売却手法に依るところが大きい。たくさんの不動産をひとまとめにして売る方法だ。
 もともと不良資産を大量に抱えた銀行が不良資産の処理を迅速に進めるために用いた方法で、買い手のつきにくい不良物件と資産価値の高い物件を抱き合わせて売りに出す。アメリカでも日本でも、不良債権問題が深刻化した時期、不良資産を金融機関から早く切り離すための資産流動化策が打ち出され、バルクセールなどの取引がしやすくなるよう制度的な環境が整えられた。
 もっとも、郵政公社がバルクセールで売却した不動産は全国各地の社宅や郵便局舎建て替え用地などで、東京や大阪あるいは地方都市の一等地もたくさん含まれる。不良資裡の処分と同じ方法を逃んだのはなぜか、じつはその経緯はいまひとつはっきりしない。
 二〇〇四年一〇月、郵政公社は唐突に「不動産売却促進委員会」なるものをたち上げている。郵政公社の高橋俊裕福総裁が委員長、執行役貝七人が委員という構成だ。初会合の議事録には、委員の奇妙な発言が記されている。
 「この委員会で何を決めるのか。バルク売却することを決定するのか。なぜバルク売却するのか」
 こうした発言が出たのは、初会合でいきなり「バルクセールの必要性」を説く資料が委員に配られたからだ。資料を作成した事務局は不動産売却を批当する施設部門。「売れ残しをなくすために行う。資料の売れ筋欄にあるようになかなか売れない物件もある。これを売れやすい物件と併せて売却する予定」と説明。しかし別の委員だちからも、「情報公開はどうするのか」「売却物件の全体額はいくらか。データとしてないのか」などの声が相次いでいる。ちなみに高橘委員長は出張で欠席している。

リクルートコスモスが三回落札

 結局、郵政公社は大型バルクセールを三回実施する。ひとまとめで売りに出した不動産は○五年三月が六〇件、○六年三月が一八六件、そして◯七年三月に一七八件。合計四二四件で売却総額は五〇〇億円近くにのぼる。驚くことに、すべて同じ企業グループが落札している。リクルートコスモス(現在「コスモス・イニシア」)を代表とするグループだ。
 郵政公社から一括購入した不動産は落札した企業グループ内で分配される。どの企業に何件渡ったかを調べると、リクルートコスモスは大きな不動産を収得してはいるものの物件数は少ない。残る多数をほかのメンバーが購人しているわけだが、転売しているケースがほとんどで、二回三回と転売が繰り返されている例も珍しくない。
 不動産の流れを追いかけると、奇妙な事実が顔をのぞかせる。郵政公礼から物件を購入したメンバー企業が購入直後に会社ごとファンドに買収されていたり、転売リレーに登場する実態のわからない会社を追跡すると有名企業が後ろに控えていたり、複雑怪奇な取引関係は民営化ビジネスの虚実を物語る。○五年三月の初めてのバルクセールからみていくことにしよう。
 入札にはリクルートコスモス、ゴールドクレスト、長谷工コーポレーションをそれぞれ代表とする三つの企業グループが参加した。売却される不動産は六〇件。リクルートコスモス・グループが一六二億円で落札した。メンバー企業と購入件数は次のとおり。
 株式会社リクルートコスモス(一件)
 株式会社リーテック(五件)
 株式会社穴吹工務店(一件)
 株式会社穴吹不動産センター(五件)
 有限会社CAM5(リクルートコスモス
          との共同購入)(二件)
 有限会社CAM6(四六件)
 グループ代表のリクルートコスモスは当時リクルートグループに屈する不動産会社。じつはこのバルクセール直後にリクルートグループから独立するのだが、詳しくはあとで述べる。リーテックはリクルートコスモス出身の社長が二〇〇〇年に設立した会社。穴吹工務店は香川県高松市が本拠で、全国でマンションの建設・販売や不動産売買などをしている。穴吹不動産センターはグループ会社だ。
 残る二つの有限会社、CAM5とCAM6はリクルートコスモスが出資した特別目的会社(SPC、特定の不動産取引のために設立された会社)。
 リクルートコスモスは大型物件を獲得してはいるものの、購人物件数は少ない。物件数でいえば、主役は全体の七七%にあたる四六件を単独で手に入れたCAM6だ。
 CAM6について、リクルートコスモスは「弊社が設立したSPCに相違ない」という関係証明書を郵政公社に提出している。ところが郵政公社から不動産を購入した直後に、ケネディクスという企業に出資持分の五〇%を取得されている。ケネディクスの関連会社になったわけだが、まもなくケネディクスはCAM6を「スティルウォーター・インベストメント」と改称し、郵政不動産を次々と転売していく。
 ケネディクスは米国の大手不動産会社ケネディ・ウィルソン・インクの日本の拠点として九五年に設立された。不動産や不良債権への投資を行っている。
 CAM6はバルクセール前に設立されたが、設立時から取締役(代表者)はケネディクスの中堅幹部社員で、郵政公社のバルクセールにケネディクスが投資することはあらかじめ決まっていたとみていい。
 CAM6の取締役にはあとから米国穀物メジャー・力-ギルの関係者も就任しているので、カーギル側からも出資を受けている可能性がある。

資金源はオリックス

 CAM6が購入した不動産を調べてみて、意外なことがわかった。購入した不動産四六件のうち二二件がオリックスの担保に入っていたのである。
 福岡香椎用地(郵政公社の評価額約二七億円)、神奈川県葉山用地(同約一八億円)、北海道函館用地(同約九億円)はいずれも極度額二八億八〇〇〇万円の根抵当権を売買日に仮登記。小さな物件はまとめて共同担保にしている。
 CAM6が郵政公社の不動産を大量に買い付けることができたのは、オリックスが資金を提供していたからだった。
 落札した企業グループにオリックスは入っていないけれども、全体のスキームのなかにあらかじめ参加していたとみなしていいだろう。表には顔を見せない資金提供者だ。いずれにしても、かんぽの宿問題の四年も前から、オリックスは郵政資産ビジネスと関わりをもっていたことになる。
 リクルートコスモスは郵政公社の初めてのバルクセールを落札した二ヵ月後、リクルートグループからの独立を発表する。ユニゾン・キャピタルが運営する三つのファンドが九〇億円を出資、ユニゾンはリクルートコスモスの六〇%強の株を保有して筆頭株主になり、経営権を掌握する。
 ユニゾン・キャピタルの創業者で代表の江原仲好氏はゴールドマン・サックスで活躍した経歴をもち、同社勤務峙代に日本人として初めてパートナーに選ばれている。
 ところで、オリックスがリクルートコスモスと資本関係をもつのもリクルートグループから独立したときからで、優先株を引き受けて二〇億円を出資している。
 ユニゾン・キャピタルのほうとも接点がある。ちょうどリクルートコスモスの経営権を握るころ、ユニゾン・キャピタルは経営への助言機関「エグゼクティブ・カウンシル」を社内に設け、メンバーのひとりとして宮内義彦氏を迎え入れた。
 リクルートコスモスはリクルートグループから独立したあとも、郵政公社のバルクセールを立て続けに落札していく。
 参議院で郵政関連法案が否決された後、「郵政民営化の是非を問う」と訴える小泉総理が衆議院を解散、○五年九月の総選挙で大勝した。郵政関連法案の作成を一手に取り仕切った竹中平蔵郵政民営化担当大臣は総務大臣を兼任することになり、郵政公社を所管する総務省に乗り込む。大臣は郵政公社の資産売却に関する権限も持っていて、二億円以上の資産を売却する場合、郵政公社は総務大臣の認可を受けなければならない。
 完璧な郵政民営化体制が敷かれるなかで実施された○六年三月の郵政公社のバルクセールは、最大規模のものとなった。一括売却された不動産は一回目の三倍を上回る一八六件。当時郵政公社で資産売却を担当していた関係者は、売却リストにたくさんの社宅が入っているのを発見して驚いたという。
 「どうしてこんなに社宅を売るのかと同僚に聞いたら、社宅売却計画があるとかで、その初年度なんだといってました。いつそんな計画ができたのかはわかりません」
 郵政公社の当時の内部資料を見ると、二回目のバルクセールの核となる目玉物件が記されている。たとえば東京では「国分寺泉町社宅用地」「旧赤坂一号社宅」「旧中目黒三丁目社宅」などが挙げられているが、いずれも地価がきわめて高い。入札前から問い合わせが殺到したといい、実際、入札には一一社が参加した。住友不動産、野村不動産、丸紅などのほか、オリックス・リアルエステート(現オリックス不動産)なども参加している。結果は、リクルートコスモスのグループが再び落札。落札額は二一二億円だった。
 株式会社リクルートコスモス(三件)
 有限会社CAM7(一三七件)
 株式会社穴吹工務店(一件)
 株式会社穴吹不動産センター(七件)
 有限会社G7-1二〇件)
 有限会社G7- 2(リクルートコスモス
          と共同膨人)(二八件)

郵政資産転がし

 CAM7はリクルートコスモスが出資するSPC、G7-1とG7-2は一回目のメンバーだったリーテックが出資するSPC。全体を見渡してみると、CAM7が大量購入していることがわかる。ところがCAM7はこの後、会社ごと買収される。リサ・パートナーズという投資ファンドが全出資持分を買い取り、会社を丸ごと買い取ることで一三七件の不動産を手に入れた。
 そして、リサ・パートナーズは一三七件のうち一件だけを個人に売却したあと、一三六件を別の会社に一括売却している。購入してからわずか三ヵ月のちに再びバルクセールで転売しているわけだ。
 リサ・パートナーズが一括売却した先は有限会社ティー・ジー・ファンド。聞きなれない名前の会社だが、有限会社ティー・ジー・ファンドはさらに法人や個人に転売し、ほぼ全物件を売り抜けている。まるで「郵政資産転がし」といってもいいような見事な転売リレーが成立している。
 リサ・パートナーズは旧日本長期信用銀行出身の井無田敦氏が九八年に設立した投資ファンドで、取引直前の○五年一二月に東証一部に上場している。○六年一二月期の中間決算書をみると、不動産の主要販売先として有限会社ティー・ジー・ファンドが特記されていて、販売額は一三億七八〇〇万円とある。Photo

謎の有限会社

 リサ・パートナーズは、CAM7を会社ごと買収し、手に入れた郵政物件一三六件を有限会社ティー・ジー・ファンドに一三億七八〇〇万円で転売した。この売却額は、郵政公社の評価額を基準にすれば、破格の安さだ。
 郵政公社の評価では一三六件の合計は約二三億円。有限会社ティー・ジー・ファンドは四割引きで購人した計算になる。転売でかなり儲けたのだろうか。そもそもこの有限会社は何者なのか。連絡をとろうにも、会社のウェブサイトもなくNTTの電話帳にも記載はない。

ゴールドマン・サックスのファンド

 そこで、同社から不動産を購人した人をあたってたずねてみることにした。東海地方の郵便局用地を買った個人宅に電話をすると。
 「じつは、こんな田舎の不動産を東京の名前を聞いたこともない会社が本当に所有しているのか不安になりましてね。うちの主人が束京に出張したおり会社をこっそり見にいったんです。きちんと表札が掲げてあったのでうその話ではないんだなと」
 東北地方の不動産会社の担当者は、「値段は妥当だけど、郵政公社が売った土地の転売ですよね。会社が匿名を希望しているみたいなへんな名前だし、なにか事情があるのかなとは思いました」
 話を聞いてみてわかったのは、東急リバブルが仲介したケースが多いこと、不動産を買った当人も売り主ティー・ジー・ファンドについての情報はほとんどもちあわせていないということ。あらためてティー・ジー・ファンドの代表者を調べた結果、ゴールドマン・サックス・リアルティ・ジャパンの社員であることがわかった。
 有限会社ティー・ジー・ファンドは米国の大手投資銀行ゴールドマン・サックスの会社だった。正確にいえば、投資のための資金はゴールドマン・サックス・グループの不動産投資ファンド「ホワイトホール」から出ている。有限会社ティー・ジー・ファンドは不動産投資する際の受け皿にすぎないので、資本金三〇〇万円で専属の社員はいない。
 なぜゴールドマン・サックスが郵政資産の転売リレーなどに参加したのだろう。問い合わせてみたが、個別取引については答えられないとのこと。事情に詳しい金融関係者は郵政資産の転売では大きな利益はあげていないともいうが、正確なところはわからない。
 よくわからないのはリサ・パートナーズ経由で購入していることだ。ファンド関係者に意見を求めると。
 「ゴールドマン・サックスは何か事情があって表に名前を出したくなかったんでしょうね。リサはゴールドマンへの転売を前提に買っているはず。この世界はみんなお友達みたいなもので、貸し借りはありますから」
 ティー・ジー・ファンドから不動産を買った人で売買時に「ゴールドマン・サックス」の名前を耳にした人はいない。ライブドア事件の余波でファンドや外資への風あたりが強かったからだろうか。それにしても、不動産を売る相手にさえ正体を明かさないのだから不思議としかいいようがない。
 オリックスについてもふれておかなければならない。不動産の分配状況をみると、G7-1とG7-2が目玉物件を多数手に入れていることが目を引く。郵政公社は内部資料でバルクセールの核となる優良物件一四件を特記しているが、そのうちG7-1が四件、G7-2が六件を購入している。リーテックの子会社二社が一四件の優良物件のうち一〇件までを押さえ気いるわけだ。 不動産登記を調べてみると、ここでもオリックスが顔を出す。じつは、G7-1とG7-2は郵政公社から不動産を購入してからおよそ半年後の一〇月一日、リーテックに吸収合併されている。
 オリックスは合併直前に、G7-1が郵政公社から買い入れた優良不動産を担保にして、リーテックに融資している。オリックスが共同担保の形で担保にとったのは「旧赤坂一号社宅」「旧中目黒三丁目社宅」「旧沼部三号社宅」など。優良物件リストの不動産ばかりだ。
 リーテックに吸収される前、G7-1の保有物件には三井住友銀行や東京スター銀行が担保権を設定していた。融資を肩代わりする形でオリックスが入ってきて、優良物件を担保にとっている。

赤坂六丁目プロジェクト

 オリックスとリーテックはこのあと関係を深めていく。オリックスが資金を提供しリーテックが土地を購入するという共同作業で進めたのが赤坂六丁目のプロジェクトだ。郵政公社から手に入れた旧赤坂一号社宅周辺の土地買い集めに動いたのである。
 旧赤坂一号社宅は日本銀行氷川寮に隣接する都心の一等地。「(オリックスはリーテックに)赤坂だけで五〇億円以上出してくれている」(リーテック)というから、相当力を入れたプロジェクトだったのだろう。
 ○七年九月に企業が所有する三七六㎡の土地、○八年三月には独立行政法人水資源機構が所有していた二四五㎡の土地といった具合に、リーテックはオリックスから資金提供を受けながら次々と近隣の土地を買い進めた。
 リーテックによると、赤坂六丁目のこれらの土地は不動産市況が冷え込む前は一〇〇億円以上の鑑定評価が出ていたという。旧赤坂一号社宅の郵政公社の評価額は五億円あまりだから二〇倍以上の金額だ。
 現場を訪れてみると、リーテックとオリックスが組んで進めてきたプロジェクトがどこの土地かはすぐにわかった。郵政公社が売った旧赤坂一号社宅はすでに建物はなく原っぱのような空き地。水資源機構からリーテックが購入した土地には寮のような建物は建っているが、人の出入りはない。
 旧赤坂一号社宅前で近所の住人に聞いてみると、
 「リクルートが買ったんですよ」
 リクルートコスモスと思い違いしているようだが、リーテックとオリックスについてはまったく知らないようで名前を聞いてもきょとんとしていた。

民営化ビジネスの虚実

 関係図(五二ページ)を見ながらあらためて考えてみると、影の部分、ゴールドマンーサックスやリサ・パートナーズやオリックスが取引している領域はまるで見えない領域ででもあるかのようだ。
 ティー・ジー・ファンドから不動産を買った人はゴールドマン・サックスが見えていないし、赤坂六丁目プロジェクトの隣に住む人はオリックスもリーテックも知らない。
 郵政公社が一八六件の不動産を引き渡し、六社グループが二一二億円を支払う。二本の矢印であらわされた動きだけを「官から民へ」と捉えると、全体像は見えない。ビジネスの領域は影の部分まで広がっているからである。
 「郵政利権」が醸成されるのなら、不可視の領域にこそ目をこらさなければならない。

高橋副総裁の懸念

 じつをいうと、二回目のバルクセールが終わった直後に、郵政公社幹部が懸念の声をもらしている。三月二〇日に開かれた「不動産処分検討委員会」の席上だ。委員長を務める郵政公社の高橋福総裁は。
 「昨年のバルクでは、リクルートは転売して相当儲けたと闘いている。クルーピンクの方法やもっと高く売れる方法を考える必要がある」
 と発言している。「昨年のバルク」とは一回目、「リクルート」はリクルートコスモスのグループのことだ。どのような意図で発言をしたのか、高橘氏に直接たずねてみると。
 「郵政公社の内部では『バルクセールはうまくいった』という話になっていたんですよ。しかし外部の不動産関係者に聞いてみたところ、彼ら(落札企業グループ)は損なんかしてませんよ、といわれた。『高く売った』といっているけど本当なのか、もっとやり方を考える必要があるんじゃないかということでああいう発言をしたわけです」
 外部の不動産関係者が「転売で儲けている」ことを知っていたのだから、業界の一部で噂になっていたのかもしれない。
 不思議なことに、高橋副総裁がかなり踏み込んで疑問を呈したのにもかかわらず、特段の改善策も講じられないまま三回目のバルクセールが実施され、やはりコスモスイニシア(旧リクルートコスモス)のグループが落札している。売却された不動産は一七八件、売却額は一一五億円だった。
 ◯七年二月のバルクセールに関わった関係者が解説した。
 「バルクセールが成立するのかどうか心配でした。優良物件が少なかったし、不動産業界も二回目のときのようなイケイケドンドンの雰囲気はまったくなかった。どこのマンションに売れ残りがでたとかいう話が聞こえてきたりして」
 小泉政権を引き継いだばかりの安倍政権下で三回目のバルクセールは実施されたが、投資ファンドの影は消えた。一方で、三度も連続して同一企業グループが落札した気のゆるみからなのか、おかしなことが頻出している。
 たとえば、入札に参加した企業の顔ぶれ。コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)グループと、有限会社駿河ホールディングスと合同会社CKRF4の二社グループの二グループのみの入札だったが、CKRF4の代表は一回目でリクルートコスモスのグループに入っていたCAM6の代表と同じ人物。前にも述べたようにケネディクスの社員だ。駿河ホールディングスの代表にいたっては、読売新聞の収材に「名義貸しだけなので、入札についてはわからない」と、名前を貸しただけであることを認める発言をしている。
 おかしなことはほかにもある。バルクセールの仲介をしていた中央三井信託銀行は入札前に、落札企業が転売する相手先を探して購入希望価格まで聞きだしていた。
 鳥取県の岩井簡易保険保養センターについて、東京都内のある不動産業者は中央三井信託銀行の担当者から「いくらか」と聞かれ、「三〇〇〇万円」と答えた。買い付け証明まで提出したが、入札前に再び「六〇〇〇万円にならないか」と打診された。のちに、リーテックの子会社の有限会社レッドスロープがたったの一万円で郵政公社から購入し、地元の福祉施設に六〇〇〇万円で転売していたことを知ったという。

ファンドの時代の終焉

 オリックスとリーテックが二人三脚で進めた赤坂六丁目プロジェクトの後日談になる。もともと郵政資産「旧赤坂一号社宅」をリーテック子会礼のG7-1が手に入れたところからスタートした郵政ビジネス。オリックスから軍資金を得てリーテックが周辺地を買い進めたことはすでにのべた。
 土地の所有権はリーテックにあるのだが、登記を確認すると、すべての不動産にオリックスが「代物弁済予約」を○八年九月末に設定している。リーマン・ブラザーズが破綻した直後だ。
 カネが返せなくなれば土地はもらうというわけだが、リーマン・ショックを境に、プロジェクトに黄信号が点っていることを物語っている。そもそもオリックス自身、一時株価が急落し、いまも厳しい状況におかれている。
 郵政公社のバルクセールをすべて落札したコスモスイニシア(旧リクルートコスモス)は多額の債務超過に陥って今年四月、私的整理の新手法である事業再生ADRを申請した。
 郵政公社のバルクセールを振り返ると、小泉政権下で実施された一回目、二回目は投資ファンドが触手を伸ばしてきたのに、安倍政権下の三回目になるとファンドの影は消えていた。それはひとつの予兆であり、不良債権ビジネスの手法を延長して民営化事業を推し進めることが難しくなっていることを示していた。そしてリーマン・ショックがとどめを刺す。投資ファンド時代の終焉である。
 かんぽの宿問題では、一括譲渡を落札したオリックスに鳩山邦夫総務大臣が待ったをかけた。郵政民営化劇の監督兼脚本家、竹中平蔵慶大教授は強く反発し、「かんぽの宿は不良債権」と言い切った。郵政民営化事業の根底に横たわる発想が口をついて出てきたのだろう。
 結果、鳩山大臣は更迭され、西川善文氏は日本郵政株式会社の社長の椅子にとどまった。小泉構造改革推進派がところを替えてすさまじい抵抗勢力となり、西川社長を守りきったのである。
 政局の次元では彼らは巻き返しに成功したけれども、しかし金融資本の流れにまかせ、すべてを洗い流してもらおうという金融資本による改革の時代はたしかに終焉した。はしなくも郵政民営化ビジネスの現状が証明している。

雑誌「世界」 10月号より」

人気ブログランキングへ

Collective ignorance

数年前ニューヨークで市場原理主義、特に民営化の問題について講演を行ったことがあるので、経済至上主義が世界的に退潮を見せる中で、再度海外で主張する機会がないだろうかと、長年の友人に問いかけてみた。その返事があり、状況をわかりやすく解説しているので、当ブログにその一部を掲載することにした。混乱が続いており、講演など聴く余裕もないようである。主従の間には友情は成立しないし、市場は友情に介入できないから、現に、激しい経済至上主義が退潮に向かう中で、却って、国境を越える新たな自立自尊の関係が成立させることができるような感懐を覚える。日本の方が傷が浅かったのではないかと指摘しているが、その点は、レジスタンスを行って破壊行為を阻止するために、両国で政権交代が起きている。いずこにおいても、they show littele interest in the public good. 公共のものには関心を示さないとか、guilty economists are in charge of fixing the problems they created罪深いエコノミスト(経済官僚や経営者もはいるだろう)が昔の名前で出ていますとか、Everyone is scared of the truth about their own futures. People find closing their eyes easier than listening to the truth.過酷な将来がくることを怖がるばかりで、真実に耳をふさぎ聞こうとせず、現実を見ようとしない、との指摘は、共通のものである。当方が、conspiracies謀略を指摘すると、それ以前のcollective ignorance集団無知なのではないかと返してきたのはおかしいくらいに図星である。市場原理主義は、集団無知の状況をつくるのが得意なことは、日本でも大量政治宣伝が行われたことで、経験したことである。ご参考まで。

「Below are some of my recent thoughts. I don't know if they help, but you can
read them.

I can understand how you feel about recent events. The difference between
right and wrong is clear, but those in power are moved by their own greed
and interests -- they show little interest in the public good. I realized
that some years ago and decided that I could do nothing to change the
situation. I decided it was time to enjoy what time I had left in this life.
Once I let the old issues go, I was happier. Remember Levy's law --- "Large
numbers of things are determined and therefore not subject to change."
You are right that US market fundamentalism -- combined with greed and no
respect for manufacturing and workers -- has destroyed the US economy. We
are in the early phases of a long period of domestic difficulty. Japan,
which has protected its economic interests more carefully, seems to be in
better shape. American market fundamentalism is built on the concept of
"cheap" which destroys the social faabric.


*cheap loans -- create the mortgage crisis*

*cheap food --leads to obesity*

*cheap gasoline -- creates no efficient cars*

*cheap prices -- means no savings*

*discounts --lost value of products*

*cheap imports -- means lost jobs*

*cheap energy -- means more pollution*

I am not sure of a conscious "conspiracy" to destroy society. I am more in
favor of the idea of unconscious "collective ignorance" or leadership
complicity. For example, all the people President Obama has put into his
economic leadership created the current crisis in their previous jobs. These
guilty economists are in charge of fixing the problems they created. It is
crazy, but the power elites are always in charge with the same "mind set."

I wish I could help you get your ideas out to the US audience, but I am just
a retired(一語省略) now. And to be honest, nobody here, just like in Japan,
wants to hear the reality of what is happing. Everyone is scared of the
truth about their own futures. People find closing their eyes easier than
listening to the truth.

人気ブログランキングへ

The Bow

The deep bow expressed by President Obama when he went to the Palace in Tokyo seems to become an issue in the United States.

What is wrong? And what is the news? Isn't it nice for President being respectful to a head of state and its people?

A spokesman of the State Department correctly commented that the bow was intended to show respect for the Emperor and the people of Japan. This blog think that the couteous manner impressed Japanese people and it's been very well received in Japan.

Her Majesty Empress shaked hands with President even though shaking hands is not a Japanese custom. To stick to the western way of showing respect by shaking hands  is only a prejudice and Japanese nationals noticed that President Obama is never narrow-minded and rude to stick to one's own rules and culture as a former President and then Japanese prime minister pretended to peform an Elvis music instrument.

President Obama showed fully that he is a man of words and dignity over substance and action. He is the person who can understand the true meaning of humbleness even though or because he is truly the top person of the most strongest country on this planet earth.

The writer of this blog is not an American but  I would say, come on now,  for the criticising part of the society to know that there are plenty of things to debate over and restore the trust which was destroyed by the neocons and market fundamentalists both in the United States and Japan, between the most important allies in the world.

I could see in the courteous and elgant manner of President Obama, an audacity of hope as his biography book title suggested and a new  born strength of the United States of America. Utterly there should not be any consciousness of  master servant relationship on both sides of the Pacific ocean, and there should remain a solid mutual respect.

.

.

人気ブログランキングへ

Bulletin

「中小企業融資や個人住宅ローンの返済猶予を盛り込んだ「中小企業金融円滑化法案」は17日午後の衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りした。政府は同法案の成立後、速やかに施行させ、年末を控えて資金需要が高まる中小企業、個人の資金繰りを支援する。 同法案は、返済猶予など条件変更への柔軟な対応を金融機関の「努力義務」にとどめる一方、金融機関に対し返済猶予の実施状況を定期的に金融庁に報告させるのが柱。虚偽開示など悪質な対応には罰則を科す。2011年3月までの時限立法とするが、期限切れ後も経済環境に応じて延長できるようにする」との速報である。

 今国会の会期末が30日であるが、連立与党の三党は、一時会期延長の可能性についても言及していたが、郵政株式売却凍結法案などについても会期内成立を目指すこととなった。いずれにしても、野党の中には少数ではあるが、郵政民営化に反対して除名され、その後に復党したが、今回の選挙においては郵政民営化の見直しを主張する団体や関係者から支持を受け当選した者もあるので、いやがおうにも『踏み絵」を踏まされることになる。しかも政権が交代しているので、新党の動きもある中で苦渋の決断を強いられる。いずれにしても、小泉・竹中政治の民主政治の手続きを踏み外した強硬な郵政民営化路線の傷がまたその裁決過程の中で露呈する可能性がある。『反発する野党にも、郵政民営化凍結法案への対応に不安が残る」と書いたマスコミもあるが、そのことである。

Remember

単に忘れないためのメモであるが、今年の2月の報道が残っている。

「ゆうちょ銀、オリックス株買い増し=かんぽ生命は持ち高縮小-日本郵政

 日本郵政子会社のゆうちょ銀行が2007年10月の民営化後、特定金銭信託を通じて
オリックス株を5万5680株買い増していたことが17日、分かった。
一方、かんぽ生命保険は、民営化後に特定金銭信託での同社株の持ち高を54万40株
減らしていた。日本郵政が総務省に提出した調査結果で明らかになった。

 2月上旬の衆院予算委員会では野党議員が、保養・宿泊施設「かんぽの宿」の
オリックス不動産への譲渡が決まる昨年12月の前に、親会社オリックスの株式を
日本郵政傘下の金融2社が買い増していた可能性があると指摘していた。

時事通信社 時事ドットコム(2009/02/17-13:06) 」

Intrusion 3

行政刷新会議の仕分け作業のうさんくささについては、色々な議論が行われているが、要すれば、劇場型で、何ら定見があるわけではなく、あるとすれば、日本の国力の弱体化に寄与する部分がちらほら見えることである。外国人の仕分け人や、外国コンサルの人士を仕分け人に登用することは、即刻やめるべきである。

コメントが色々出ているが、九州のブログ?のサイトが卓見を示していると考えるので、リンクを貼る。http://www.data-max.co.jp/2009/11/post_7691.html

Collapsed Fundamentalism

昨日のワシントンポスト紙が報道したところによれば、米国内の子供の5人にひとりである約1700万人の子供の家庭は、日々の食事に事欠くことが分かったという。恒常的に食べ物がなく、飢餓状態にある子供の数は、110万人にのぼる。子供だけではなく、全人口のうち15%が適切な食べ物を食べていない状況にある。2007年の数字では11%であったから、その比率は単年度としては、米国の歴史上最悪の数字である。

オバマ大統領は、2015年までに子供の飢えをなくすという公約を掲げたが、学校給食がないような時に補助金を出すことなど、今対策を政策を検討中である。言うまでもないことであるが、こうした公約を掲げたのは、米国の歴史上、オバマ大統領が初めてである。

米国の失業率は、約10%であり、雇用の問題が飢えの問題に繋がっていることは当然である。報告書の分析によれば、こうした飢えた家庭の場合にも、ひとりは雇用されているとの統計数字であるので、雇用の問題の他に、賃金の低さに問題がある可能性があると分析している。人種の問題も影を投げかけており、黒人やヒスパニックの家庭では、数字が白人の飢えた家庭の二倍の数字に達する。

 小泉・竹中政治の拝金の市場原理主義者は、上記のような国柄をモデルにして、徹底した格差社会を作り出そうとしたに違いない。しかし幸いにして、米国でも救国の政権交代があった。幸いにして、日本は万民の幸せを願う国である。依然として、激しく民営化、規制緩和、公共政策の削減など虚妄の市場原理主義を推進した残党の破壊工作は続いているがもはや、党吠えに過ぎない。日本を復活させる政策の王道に立ち戻るためには、しばし、そうした残党の主張に反撃を加え続けなければならない。小泉・竹中政治を推進した連中の方は、オバマ大統領の就任により、反米の動きである。食料の不足と飢えに苦しむ米国民の状況についてワシントンポストが報道するようになり、政府が公約とする今となっては、最近の竹中平蔵氏のウォールストリートジャーナル紙(単に電子版)への投稿などは、日本の市場原理主義追従者による、全くの反米的な泣き言かあるいは言いがかりとして受け止められたのではないだろうか。

President Obama's Tokyo Speech

Part 1

Part 2

http://www.youtube.com/watch?v=D6ZrhJLH8SM

Part 3

http://www.youtube.com/watch?v=_ts3M8uw-rg

Part 4

http://www.youtube.com/watch?v=wgCQAPxyN9k

Postal Crime

先月末に辞任した、西川善文前日本郵政社長が、伊藤忠商事の丹羽会長などと、15日のテレビ朝日の番組に録画出演したという。不思議な番組である。むしろ、刑事告発を受けている事案について追求することが必要である。偏向報道である。外国勢力と結託した電波芸者と呼ばれる勢力の策動である。市場原理主義の残党の策動であるから、まだまだ、気を許していけないことがよく分かる。

この、異常なテレビ出演について、神州の泉氏が、コメントしている。

http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/11/post-df47.html

もうひとつのサイトにも批判がある。http://blog.livedoor.jp/dfv8/archives/1094180.html

Intrusion 3

行政刷新会議の『仕分け』と称する劇場型の作業のテレビを見た。何か、イヤーフォン見たいのをつけている。日本語と英語の同時通訳でもやっているのだろうか。外国証券会社の調査部長をしているという。外国人の、しかも小泉・竹中政治の指南役見たような立場の外国人が、参加して色々発言をしている。驚くべきことである。あれだけ、批判があり、やめないのは相当の厚顔である。当ブログとしては、行政刷新会議の事務局長の発案した、地方自治体での仕分け作業と称する、議会の代表者でもない、一部にゴリゴリの市場原理主義者や、日本を破壊しようとした小泉・竹中政治の追従者が大手を振って参加している行政刷新会議は、茶番でしかないと考えるし、引き続き、上げ潮派の外国人仕分け人のの選任を不当であるとして、辞任または解任すべきであると主張する。外国コンサル勢力に所属していた、仕分け人についても同様である。公の予算など、市場原理主義者にとっては根本的に不必要なものであり、そうした者に作業させること自体が自己矛盾である。政治過程の適正な手続きという民主政治の根幹を無視した作業である。ムダをなくすることは必要であるが、今の行政刷新会議の手続きは、政権交代の期待に答えるものではない。国家戦略局が鳴り物入りで喧伝されたが、それも発足しないうちに、単なる与党内の派閥争いの一環であると思われかねない、仙谷大臣、枝野議員などの反主流派による暴走のように見える。政権交代は、一部の者による偏った新自由主義の暴虐に対する圧倒的な国民の批判の声であったが、再び、小泉・竹中の劇場政治が戻ってきた感である。惑わされてはならない。今行うべきは、単にムダをなくするだけではなく、財政均衡論を捨てて、積極的な財政拡大政策を行うべき時である。上げ潮派のご託宣を宣った、外国人の仕分け人などは去れ。日本の内政に干渉するな。

Peace on earth

オバマ大統領の来日時の鳩山総理との共同記者会見は、圧巻であった。http://www.kantei.go.jp/jp/hatoyama/statement/200911/13usa_kaiken.html

官邸の記者会の代表幹事のフジテレビの記者が、広島と長崎に対する原爆投下についての歴史的な意味をどのように理解しているか、原爆投下は正しい決定であったとの思うかとの質問したことである。大統領は、それに対しては、直接は答えなかった。官邸のホームページでは関連の部分についてのコメントを次のように翻訳している。

「広島及び長崎の帰結によって、核兵器の問題に関して日本は明確に独自の見解を有している。そして、自分は本件が鳩山総理のこの問題に対する深い関心の動機の一助となっていると確信している。自分は将来、両市を訪問することは当然光栄なことであり、それは非常に意義深いことだと思う。自分は現時点では訪問する計画を有していないがこれは自分にとって有意義なものとなる。」ホワイトハウスの発表した会見記録では、「Now, obviously Japan has unique perspective on the issue of nuclear weapons as a consequence of Hiroshima and Nagasaki.  And that I'm sure helps to motivate the Prime Minister's deep interest in this issue.  I certainly would be honored, it would be meaningful for me to visit those two cities in the future.  I don't have immediate travel plans, but it's something that would be meaningful to me.」となっている。

産経新聞のみが、この重要な質疑について、大統領が質問に正面から答えなかったことを報道したが、他のマスコミは、報道していない。この質問に対して、オバマ大統領は、日本の記者もアメリカ人の記者と同様に、ひとつの質問に複数の質門を入れ込むなどと冒頭ではぐらかした上で、最後は、直接の原爆投下に対する回答はせずに、北朝鮮の設問に対して答えて時間切れをして、終わった。両市を近未来に訪問する予定はない、しかしいけたら自分にとっては意味のあることだと述べたのが、精一杯の発言であったように思う。当ブログとしては、官邸のしかも、米国大統領との共同記者会見で、日本側の記者からこうした、戦後体制の中枢に関する質問が出たことは画期的なことであると考える。ある意味では、政権交代があって初めて可能となったことではないかと考える。ちなみに、海外の通信社、特に米国のマスコミの中には、オバマ大統領が質問に回答しなかったことに触れるのではなく、原爆投下を正当だと主張しなかったことを批判する向きもあったことは、承知しておいていい。http://www.newscred.com/article/show/title/obama-declines-to-defend-u-s-bombing-of-hiroshima-nagasaki-4afd67021f51f/2271012その点では、初の黒人の大統領として就任したオバマ大統領の精一杯の発言であり、限界であった。また、質問をした記者が、どんな質問があったのかと聞いた大統領に対して、質問の内容を再度提出しながら、最後まで追い詰めるようなことをしなかったのは、日本人記者としては友好的で優れた対応であったと考える。

それにしても、日本の大会社のマスコミが、原爆投下についての重要な質問が行われたことを報道しないことには驚かされた。官邸のホームページの記者会見記録も、ホワイトハウスの記録と比べて、臨場感に薄い内容となっている。しかし、いずれにしても大東亜戦争後に米国占領下におかれ、冷戦があり、そして、経済政策など近年は米国の隷属化にもあった市場原理主義の嵐が終わり、ようやく、本音の意見交換が行われたことは慶賀すべきことである。日米両国における新政権の登場が、新しい関係構築のスタートであることを如実に示した共同記者会見であった。

ホワイトハウスの記者会見記録。http://www.whitehouse.gov/the-press-office/remarks-president-barack-obama-and-prime-minister-yukio-hatoyama-japan-joint-press-

「On behalf of the Japanese press, please.

Q Fuji Television.  Matsuyama is my name.  I'd like to ask both leaders -- first to Prime Minister Hatoyama.  You have stated that you would like to see Japan enjoy a more equal relationship with the United States in talks about Afghanistan and also the ending of the refueling operations and global warming and nuclear disarmament.  Do you think that you're able to talk as equal partners and gain understanding on this point, especially on the Futenma relocation?  There is the observation that this will be a difficult issue to resolve, but how did you explain about how to resolve the timeline for resolving this issue?

And to President Obama, you are a proponent of a nuclear-free world, and you've stated, first of all, you would like to visit Hiroshima and Nagasaki while in office.  Do you have this desire?  And what is your understanding of the historical meaning of the A-bombing in Hiroshima and Nagasaki?  Do you think that it was the right decision?

And also considering the North Korean situation, how do you think the U.S.-Japan alliance should be strengthened, and how should both countries cooperate in the field of nuclear disarmament?

And also on the Futenma relocation issue, by when do you think the issue needs to be resolved?  And should it be that Japan carry over the discussion -- decision to next year, or decide on something outside of what is being discussed?  How would you respond?

PRIME MINISTER HATOYAMA:  Let me start.  I was asked a great deal of questions to -- especially President Obama, but I'd like to talk about the equal relationship.  But before I state so, the President himself has said naturally that we are equal partners and should be equal partners.  So in this context we have talked about the assistance to Afghanistan, climate change, and furthermore, nuclear abolishment.  And I think you can ask him, but I do believe that he has regarded us, Japan, as an equal partner.  I have raised a number of issues on my side, and I think this is proof of our equal partnership.

On the issue of the relocation of the Futenma air station, in regards to this issue, well, to give you the conclusion, there is the high-level working group -- we've set up this group so as to be able to resolve the issue as early as possible.  And we stated this and my commitment was also expressed during our talks.

But before that, I have explained why we have this discussion, and under the previous government, the U.S.-Japan agreement needs to be regarded seriously.  During the election campaign, especially to the Okinawans, I've stated that we would consider relocation outside of Okinawa and outside of the country.  It is a fact that we did campaign on this issue, and the Okinawans do have high expectations.

It will be a very difficult issue for sure, but as time goes by, I think it will become even more difficult to resolve the issue.  Especially the residents in the Futenma district will find it even more difficult to resolve the issue as time goes by.

So we do understand we need to resolve the issue as soon as possible, and we'll make every effort to resolve the issue as quickly as possible within the working group.

And we hope that this will lead the way to strengthening our alliance, and I sincerely hope that such discussions will take place within the working group.  And this is something I have communicated to the President.

President, please.

PRESIDENT OBAMA:  Well, first of all, I am impressed that the Japanese journalists use the same strategy as American journalists -- (laughter) -- in asking multiple questions.

Let me, first of all, insist that the United States and Japan are equal partners.  We have been and we will continue to be.  Each country brings specific assets and strengths to the relationship, but we proceed based on mutual interest and mutual respect, and that will continue.

That's reflected in the Japan-U.S. alliance.  It will be reflected in the resolution of the base realignment issues related to Futenma.  As the Prime Minister indicated, we discussed this.  The United States and Japan have set up a high-level working group that will focus on implementation of the agreement that our two governments reached with respect to the restructuring of U.S. forces in Okinawa, and we hope to complete this work expeditiously.

Our goal remains the same, and that's to provide for the defense of Japan with minimal intrusion on the lives of the people who share this space.  And I have to say that I am extraordinarily proud and grateful for the men and women in uniform from the United States who help us to honor our obligations to the alliance and our treaties.

With respect to nuclear weapons and the issues of non-proliferation, this is an area where Prime Minister Hatoyama and I have discussed repeatedly in our meetings.  We share, I think, a vision of a world without nuclear weapons.  We recognize, though, that this is a distant goal, and we have to take specific steps in the interim to meet this goal.  It will take time.  It will not be reached probably even in our own lifetimes.  But in seeking this goal we can stop the spread of nuclear weapons; we can secure loose nuclear weapons; we can strengthen the non-proliferation regime.

As long as nuclear weapons exist, we will retain our deterrent for our people and our allies, but we are already taking steps to bring down our nuclear stockpiles and -- in cooperation with the Russian government -- and we want to continue to work on the non-proliferation issues.

Now, obviously Japan has unique perspective on the issue of nuclear weapons as a consequence of Hiroshima and Nagasaki.  And that I'm sure helps to motivate the Prime Minister's deep interest in this issue.  I certainly would be honored, it would be meaningful for me to visit those two cities in the future.  I don't have immediate travel plans, but it's something that would be meaningful to me.

You had one more question, and I'm not sure I remember it.  Was it North Korea?

Q Whether or not you believe that the U.S. dropped a nuclear weapon on Hiroshima and Nagasaki -- it was right?

PRESIDENT OBAMA:  No, there were three sets of questions, right?  You asked about North Korea?    

Q I have North Korea as well, yes.

PRESIDENT OBAMA:  Yes.  With respect to North Korea, we had a extensive discussion about how we should proceed with Pyongyang.  Obviously we were disturbed by the testing that took place, some of the belligerent actions that had taken place in an earlier period of this year.  We have continued to say that our goal is a non-nuclear Korean Peninsula.  That's vital for the security of East Asia.

And the United States and Japan, with the other members of the six-party talks, will continue to work to show North Korea that there is a pathway, a door, for them to rejoin the international community that would serve their people well and I believe enhance their security over the long term.  They have to walk through that door.  In the meantime, we will continue to implement the sanctions that have already been put in place, and we will continue to coordinate closely with Japan and the other six-party members in helping to shape a strategy that meets our security needs and convinces Pyongyang to move in a better direction.

Kuroshio 18

元旦の午前五時半に、今上陛下は四方拝をされる。伊勢神宮、天神地祇、神武天皇陵・先帝三代各山陵、武蔵国一宮・山城国一宮(賀茂別雷神社と賀茂御祖神社)・石清水八幡宮・熱田神宮・鹿島神宮・香取神宮が対象である。このうち東国にあるのは鹿島と香取の神宮で、ともに利根川の下流にある。今では横利根川、常陸利根川と、板東太郎の異名をもつ利根川などに分かれているが、埋め立てられるまでは広大な水面が潮来あたりを覆っていたものと思われる。香取神宮の苑の断崖の下は香取の海と呼ばれていたし、常陸と下総の国境を成す内海で、鹿島の神宮までは、北東にたどること一二キロほどの至近距離にある。なるほど、赤松宗旦が著した利根川図志を読むと、今の柏の近くの布佐あたりでも、水量も滔々たる豊かさであったから、香取の海に浪逆(なさか)の浦の地名が残るように、川と風波とが逆巻く様が想像できる。

蘆原中津国の平定の為に、香取神宮の御祭神となった経津主神(ふつぬしのかみ)がまず推挙され、天の岩窟に住む鹿島の御祭神となった武甕槌神(たけみかづちのかみ)が応援を申し出て、共に派遣されたから、その子孫が今の利根川下流の銚子のあたりから船を乗り入れてそれぞれ根拠地を定めた時に、香取の海の入口の両側に至近の距離にそれぞれ共同体を形成した。一旦緩急の時の協力が必要であったから、香取の海の両岸に陣取ったのだ。香取神宮の御祭神は津々浦々を経由するという意味の経津の文字をあてていることからも、香取の神々は航海を専門にした神々であった。香取は楫(かじ)取りからくる。要石が両神宮にあるが、鹿島では神宮の東側に凹形、香取は本殿の西側に凸形で地上に一部の形を出しているように、航海の技法に長けた香取の神々と武威に優れた鹿島の神々との一体となった盤石の共同作業が伺える。なるほど、香取神宮の往古の表参道は利根川に向けて開けており、香取大神は海路で、現在津の宮と呼ばれる場所に上陸したと伝えられる。鹿島神宮から眺めると、冬至の太陽はまず一の鳥居のある明石の浜にあがり、鹿島神宮の本殿を照らし、そして香取神宮を照らして、富士山に沈みゆく。一方、夏至の太陽は筑波山に沈むという。富士山に沈む太陽の延長線上に伊勢皇大神宮があり、吉野山があり、高野山がある。夏至の日に二見浦の石の間から太陽が昇る。先にも書いたが、諏訪の大社と、出雲の大社と鹿島の神宮は東西線上にあるとされるから、太陽の動きを本にして、神の社が建てられたことが分かる。海人にとっては、太陽もさることながら、月の盈虧が潮の干満と関係するから、月を読むことが重要であるから、香取の社は月の動きとの関連を推測するが今後の考究の課題としたい。
 鹿島、香取と並んで、東国三社のひとつである息栖(おきす)神社は、香取神宮の真東の九キロ地点にある。そこからは、利根川の河口はほど近い。大昔であれば、島であったのだろう。香取神宮の亀甲山から見れば砂州に見えたから沖洲(おきす)との名前になったのかも知れない。上総と下総に海上(うなかみ)郡があったが、海原(うなばら)を生業の場とする神々の栖(すみか)であろう。

香取神宮の宝物館に、昭和天皇の欧州遊学の際、御召艦香取の艦長であった沖縄出身の海軍少将、漢那(かんな)憲和(けんわ)の書が残っている。「皇太子殿下の第二十回ご誕生を地中海にむかえ奉りて ふぇにきやのむかし栄えしこの海に御子あれまし日を祝うかな」とある。
 海人の拠点の香取や息栖から眺める筑波山は、海上を旅するものにとっては、航海の目印となる格好の山容である。海上からすれば、数十キロの沖からも遠望できる。黒潮が銚子の先で東進することになるから、親潮で北の国から南下してきた者、あるいは、これから東国に向かって北上しようとする者双方にとって、目印となる重要な山塊が筑波山であることが想像できる。太平洋を渡る船が、日本列島の岸辺に近づき遠望する富士山の姿を眺望したときに船の乗客や乗組員がどよめく船中記が多く残るが、遠来の海の旅人を癒すような山が列島に連なる。岩手の三陸の沖から眺める早池峰の秀麗な姿もそうだし、金華山は南島の立神と同様に屹立する。遣唐使の船が薩摩の坊津に向けて航海しているときに、笠沙の岬の野間岳を遠望して紙幣を焚いてお祝いをした気分がよく分かる。江戸上りをする時の琉球の使節が、開聞岳を望んで、海上の旅の終わりの近いことを知り、荒海の七島灘が終わり、錦江湾の浪静かな湾にはいって、船酔いの苦しみからまもなく解放されることを喜び合う場面も想像できる。

鹿島立ちの言葉があるように、筑波の嶺は出立の人を優しく見送る山でもある。筑波の嶺の麓には伊勢の国司であった北畠氏の領地があり、北畠親房がそこで神皇正統記を書いたが、日和さえ確かなら船の旅の方が陸路よりも遥かに易しい旅だから、伊勢の領地があっても不思議ではない。三大神宮を黒潮の大道が結んでいる。新渡戸稲造の伝記には、明治の頃でも札幌に行くには東京から船便の方が、岩手の盛岡を経て陸路で旅するより容易だったというから、海路の往来は現代より古い昔の方がより活発だったことは間違いない。(つづく)

Intrusion 2

 行政刷新会議が迷走している。連立政権の中で、民主党の中には小泉別働隊とも言われるほどの市場原理主義者が、はいっているとの指摘が成されていたところであるが、行政刷新会議の人選をめぐって、露呈したようである。仙谷大臣は、反小沢派とも呼ぶべき民主党の反主流の有力な政治家であるが、行政刷新会議には、そうした党内対立をつけ込むように、市場原理主義者や、外国勢力は這入り込んだ可能性がある。国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相は11日、平野博文官房長官に電話し、行政刷新会議の下で事業仕分けにあたるメンバーについて(1)国民新党の所属議員を加える(2)民間有識者の人選をやり直す--の2点を申し入れたとの報道である。亀井氏は会見で、仕分けの民間有識者の中に、外資証券会社の経済調査部長が含まれていることなどについて「予算を切る作業は権力そのものなのに、外国人を平気で入れている。弱肉強食の経済政策を推進した学者もいる」と批判している。民間有識者と呼ばれるメンバーの人選をやり直すべきである。何のための政権交代であったのか、訳の分からないことである。外国証券会社の部長を人選するに至っては、上げ潮派勢力の理論的な支柱を務めた人物であり、小泉・竹中政権を裏で支えた人物であることは、既に明らかになっていることだ。国際会議の発言原稿すら用意したとの伝聞もあるほどである。財政諮問会議を無力化した一方で、郵政民営化をはじめ、有識者会議と称する市場原理主義礼賛のシナリオを用意する組織で裏方を務めてきた、外国コンサルの手先の人物などを、行政刷新を標榜して、国家の政治権力を行使する会議に加えることは、国民の期待を愚弄するものである。そもそも、行政差新会議の事務局長人事についてもおかしかったのではとの議論もあった。仙谷大臣の見識を疑う。人選を単に追加することで済まされるような話ではない。そもそも行政刷新会議などと言う、屋上屋になりかねない組織はいらないのであるが、少なくとも、会議の委員の人選をやり直すべきである。財政諮問会議や郵政民営化のように、外資等の勢力につけ込まれてはならない。

Insider

http://news.livedoor.com/article/detail/4437426/

日本証券新聞の記事もある。

http://www.nsjournal.jp/column/detail.php?id=182182&dt=2009-10-26

「――証券の不正取引について、あるエコノミストから2003年5月17日にりそな銀行を巡って大規模なインサイダー取引が行われたという疑惑があり、その中心人物が竹中平蔵元総務相ではないかという指摘がある。証券取引等監視委員会に調査を依頼したが、一向に動いた形跡がない。再調査をする考えは?

亀井金融・郵政相 「これについては報告を受けていない。そういう声がみなさんの頭の中にあるなら事実関係を(大塚副大臣が)聞いておいて下さい」

大塚耕平金融担当副大臣 「証券取引等監視委員会は自主的に判断して行動している。事実関係はわれわれが確認するが、その後の対応については監視委員会の判断による」

田村謙治金融担当政務官 「金融庁3役が指令をする立場にない。独立機関なので、これはある意味、政治介入となってしまう」

亀井金融・郵政相 「あなたたち、そう堅いこと言わないで、そういうことに関心を持っている世論があることを監視委員会に伝えることぐらいできるでしょう」

Military Power

 ことしの3月25日に、米国防省が議会に提出した、『中華人民共和国の軍事力ーー2009年』と題する報告書が全訳されて、出版された。米国防省の中国の軍事力に関する公式見解である。翻訳者は、元駐イスラエル大使を務めた茂田宏氏が中心となり、その他の外務省の元大使経験者が協力して翻訳したという。

 訳出した理由は、第一に、中国の軍事力が急速に増強されていて、それがどういう増強なのか、その意味合いは何かを考える必要があり、米国の持つ情報を盛り込んだ報告書であるから価値があること、

 第二に日本が軍事大国にならないことが対アジア外交で意味を持っていたが、北朝鮮が核兵器を持ち、中国が巨大な軍事力を持つに至ったいま、日本が周辺諸国からの脅威をどう対応するかが問題である。軍事的に弱い日本が東アジアの平和と安定のために良いという時代はすぎさったことから、日本のありかたが、パラダイムチェンジを余儀なくされている。憲法、吉田ドクトリンなどが、状況の変化により妥当性を失いつつある。『日本人として中国の軍事力の増強ぶりをできるだけ詳細に承知しておくことが望ましい。

 第三に、米国は日本の同盟国であり、米国の危機意識を共有することは、共通言語を持つために重要であり、日本側としての独自の情勢判断も必要であるが、まず米側の見方を承知しておく必要があると、翻訳者一同は、端書きに述べている。

 報告書の要旨の最後の段落は、次のようにまとめられている。

 「北京は公には、中国の軍事近代化は『性質上純粋に防衛的」であり、中国の安全保障と利益を守ることだけを目的とすると主張している。過去数年間、中国は、中国の直接の領土利益を越える人民解放軍の役割と任務を明確化しはじめ、軍事開発の新しい段階を始めたが、国際社会に大使、人民解放軍の進化しつつあるドクトリンと能力の目的と目標を不明確にしたままである。それ以上に、中国は不完全な防衛支出額を公表し、その宣言された政策に合致しないと思割れる行動に従事し続けている。中国の軍事・安全保障問題での透明性は限定されており、不確実性をつくりだし、誤解や後さんの可能性をふや巣ことで安定性への危険をもたらしている。米は、地域の同盟国や友好国とともに、これらの発展を監視するために作業し、事情に即して我々の政策を調整し続ける。」と。

 この出版は、外交官OBの共同作業によって行われ、どちらかというと自費出版のような形である。むしろ、政府が率先して、行政の枠内で翻訳作業を迅速に行い、政府刊行物のような形で、国民の国際情勢の変化に対する意識を覚醒するために行われるべきものである。情けない話になりかねないが、それだけに、翻訳の労をとった関係者の努力に敬意を表するとともに、当ブログの読者にも一読を勧めたい。

 なお、翻訳の関係者のブログ、国際情報センターのリンクをご参考まで。http://blogs.yahoo.co.jp/kokusaijoho_center

 ウィキペディアの記述へのリンクは次の通り。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E6%B0%91%E8%A7%A3%E6%94%BE%E8%BB%8D

 2008年から、航空母艦を4隻の建造に着手したと有り、東アジアの軍事情勢の変化が予想される。日本は、中国の軍拡に強い懸念を有するが、戦後の体制のなかで、防衛力を米国に依存しきった状態があり、市場原理主義が蔓延して、経済的には隷属状況にあるとも言われ、むしろ米中の経済同盟が成立しているのではないかとの疑念もある中で、自立・自尊の日本をめざす歴史の転換期にあるとの認識をもち、アジアの友好国と協力して、積極的に対処することが必要である。中国の軍事力の恫喝に屈してはならないことは言うまでもない。 

Kyoto Prize

11月10日、国立京都国際会館で、第二十五回の京都賞授賞式が開催された。京都賞は、稲盛和夫氏(京セラ名誉会長)が、四半世紀前に創設したものである。先端技術、基礎科学、思想・芸術の3部門で日本人一名、イギリス人2名、フランス人一名の4人が受賞したが、その内の基礎化学部門は、1973年以来35年間にわたって、ガラパゴス諸島で、ダーウィンに繋がるフィンチという海鳥の研究を通じて、自然淘汰が生物の形態や行動を急速に変化させることを発見した、ご夫妻の学者であることが注目された。英国生まれの進化生物学者で、ピーター・グラントさん博士(73)と妻のローズマリー・グラント博士である。「研究にカップルで取り組んでいる人たちに勇気を与えられれば」とユーモアを交えて語り、ローズマリー博士は「生物の種や環境を守っていくためにも、人類は一層、変化に対応できる道を模索すべきだ」などとの挨拶を行った。今年は、ダーウィンの生誕200年の年の年に、こうした進化現象についての実証化学としての研究に京都賞が贈られたのは、意義深いものがあると考えられる。市場原理主義は、実証科学、意図的に人間の制度的な環境を破壊するものであり、それをあたかも進化させたとするカルトに過ぎないものであった。社会経済を拝金の無思想で破壊して、共同体を消滅させる後退現象でしかなかった。社会制度においても、進化現象を正しく理解しなければ、単なる優性劣性を当てはめるだけの凶暴な社会進化論に転化する恐れがあることは、歴史的にも証明されているが、今回のグラント博士夫妻の授章は、それが、実証科学として今後なお追求する課題として残っていることを示している。

http://www-dept-edit.princeton.edu/eeb/people/display_person.xml?netid=prgrant

http://www-dept-edit.princeton.edu/eeb/people/display_person.xml?netid=rgrant

英語では、evolutionとの言葉を進化と翻訳しているが、それ自体も怪しいものである。新自由主義の場合には、後退とか退廃、あるいは破綻を翻訳すべきものであるかも知れない。

Intrusions

松原委員会の事務局長である。http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2004/uda.html

ご参考まで。

●日本の郵政民営化に纏わる基礎的な検討作業に際し、米系経営コンサルティング会社が当初から深く関与していたということ。また、「民営化」が実現した後、その中心人物がそのまま民営化された日本郵政の経営幹部に滑り込んでいるということ。

原田武夫氏のブログに残っている記事は下記の通りである。これまた、ご参考まで。

「破壊ビジネス」の立役者が残した動かぬ証拠

最近、やたらと“米国の崩壊”だの、“米帝国の終焉”といった過激なタイトルで本を上梓される方々がいる。いわゆるサブプライムに象徴される証券化された有価証券に基づく損失の膨れ上がりにより米国の金融マーケットが圧迫され、さらには米国経済全体の勢いが減退しつつあることは事実である。

しかし、だからといって覇権国・米国による日本を含めた世界に対する手綱は緩むことはないのである。上記のネット監視がそのことを物語っている。私たち=日本人としても、あくまでもそのようなものとして米国に対する警戒心を失ってはならないのである。

こうした警戒心を研ぎ澄ませるのに役立つアイテムとして、私が普段活用しているのが、構造改革という名の“破壊ビジネス”の立役者だった日本人たちが得意げに書き残している書籍である。構造改革とは、とどのつまり、「自分たちの身の丈以上に消費をすることで経常収支赤字が恒常化した米国が、マクロ経済上の相殺を資本収支の絶えざる黒字化のために、とりわけ国富を溜め込んだ国に対して強いているビジネス・モデル」にすぎない。そのお先棒を担ぎ、国富の米国への移転を手伝っているのが、日本の政界・財界・学界・官界・メディア界にあまねく生息している“破壊ビジネス”の担い手たちなのである。

米国はこれまで、こうした“破壊ビジネス”の担い手たちを陰に日向に支援してきた。なぜなら、そうしなければ自国のマクロ経済運営が立ち行かなくなるからである。しかし、そのような役割を忠実にこなすことによって米国より事実上のサポートを受けて出世していく“破壊ビジネス”の担い手たちは、この隠微な事実を決してあからさまに口にすることはない。

しかし、そのように慎重な彼らであっても、時として口を滑らせてしまうことがあるのだ。その一つが、彼らが得意げに記す「自叙伝」なのである。そこでは、米国による日本での“破壊ビジネス”の実態が期せずして赤裸々に語られる場合がままある。

この観点から、私が今、最も注目しているのが高橋洋一「さらば財務省! 官僚すべてを敵にして男の告白」(講談社)である。



高橋洋一氏はこの本のカバーによると”内閣参事官“。1980年に大蔵省に入省後、理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員を経て、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)などを歴任したとある。最近、さまざまな媒体で”竹中平蔵擁護論“を声高に主張されているようなので、この高橋洋一氏の名前を目にした方も多いことだろう。

もっとも、ここで関心があるのは高橋洋一氏お得意の“竹中平蔵擁護論”ではない。彼がこの本の中で、米国による“破壊ビジネス”の傷跡を(意図せずして)赤裸々に語っている、郵政民営化の基本骨格づくりをめぐる次のような下りである。

「私も、基本方針づくりにはもちろん参加した。岸さんらと四人ほどで、あるいは竹中さんの外部オフィスで、また、竹中さんから見てちょっと遠い人間を入れる必要があるときには、ホテルの一室で、集まって。
 日を追うにつれ、民営化の具体的な道のりもほのかに見えてきた。たとえば郵政四分社化である。・・・(中略)・・・様々なパターンを考えては打ち消した。案を練っては否定し、否定しては練るという虚しい作業が続いたが、しかし、これを繰り返していくと、問題のあるパターンはふるい落とされていき、最後には、最も適切な案が残る。数ヶ月、苦悶を重ねて行き着いたのが、四分社化だった。
 もっとも、竹中さんが四分社化を採用したのは、私のアイデアだけを取り入れたからではない。郵政事業の分割に関しては、マッキンゼー社も案を練っていた。マッキンゼーは一足先に実施されたドイツの郵政民営化にコンサルタントとして参加したという経験があった。
 マッキンゼーで、郵政民営化を考えていたのは宇田左近さん(現・日本郵政専務執行役)である。宇田さんの考えがおもしろく、竹中さんの琴線に触れたようだった。
 宇田さんのやり方は、私のアプローチとはまるで違う。私は経済学的な見地からだったが、宇田さんは経営学的な観点からのものだった。しかし、到達した結論は同じ四分社化。後に宇田さんと話してみると偶然にも似た考え方だった。」(高橋洋一・前掲書より抜粋)


以上が問題の部分である。ここでこの問題の箇所から“客観的に”読み取ることができる事実関係をまとめておくことにしよう:

●郵政民営化という、総額350兆円もの“国富”にかかわる重大案件について、当然のことながら秘匿装置もついていない(したがって外国勢力によって盗聴も容易な)民間施設での協議が繰り返されていたこと。

●日本の郵政民営化に纏わる基礎的な検討作業に際し、米系経営コンサルティング会社が当初から深く関与していたということ。また、「民営化」が実現した後、その中心人物がそのまま民営化された日本郵政の経営幹部に滑り込んでいるということ。


これだけでも充分に驚きなのだが、さらに驚愕すべきことが一つある。それは、郵政民営化が米国から日本につきつけられてきた「対日年次改革要望書」の筆頭項目ともいうべき重大な要求であったという事実そのもの、あるいはそれを踏まえた展開に関する言及をこの本で高橋洋一氏は一切行っていないということである。この本の中でそもそも外国について触れた部分は、プリンストン大学に同氏が留学している最中の下りのみなのである。もちろん、外国勢力からなんらかの影響力の行使があったかどうかなど、物事の“核心”についての言及は一切ない。

しかし、郵政民営化をめぐってはそもそもこれが米国からの密やかな、しかし明確な対日圧力に基づくものであったことが当時(2005年頃)、最大の争点だったのである。そのことは余りにも周知の事実であるにもかかわらず、これについて当事者であった高橋洋一氏は一切言及していないわけである。単に失念したというのであれば「知」を武器にする官僚としての資質を疑わせるものであり、他方、意図的に記述していないというのであれば「誰のために働いたのか」という重大な疑念が高橋洋一氏の“業績”には今後常にまとわりつくことになるのだ。」

Berlin Wall 20th Anniversary

 今日は、ベルリンの壁が崩壊して、20周年の記念日である。ベルリンでは、ベルリンの壁崩壊を記念して、演奏会や追悼式典が行われている。当ブログの友人の記者は、ベルリンの壁からの実況中継を試みたことを思い出す。1961年から、89年までの間に、ベルリンの壁を越えようとして、136人が殺されたという。ベルリンの壁が崩壊して、四日間の間に、当時1660万人の東ドイツの三分の一の国民がベルリンに壁を越えて来訪したという。155キロに及ぶ、鉄条網の壁もその後に破壊されたが、当日は、西ベルリンの商店は夜緒遅くまで店をはけて、バーなどは、無料で飲み物をサービスしたり、銀行は、当時の価値で50米ドル総統の100ドイツマルクの金券を東ドイツからの来訪者に配ったという。ちなみに、最初にベルリンの境界を越えたのは、Annemarie Reffert氏(当時44歳)とその15代の娘さんであったという。 東ドイツ出身の現在のメルケル・ドイツ首相は、先週米国議会で演説を行っている。ご参考まで。31日には、当時のコール西ドイツ首相をはじめ、ロシアからのゴルバチョフ大統領、米国からパパ・ブッシュ大統領、ポーランドのワレサ大統領、ハンガリーのネーメト元首相、(いずれも当時)などが招待されて記念式典が開催された。小国ハンガリーがベルリン壁崩壊のきっかけを作ったことは、よく知られているが、さて、日本からはどなたが招待されたのだろうか。

人気ブログランキングへ

Open Society and its enemies

 市場原理主義の跋扈が頂点を迎える中で、マスコミが、その礼賛一色になった悲しい時代があった。特にテレビは、新自由主義の象徴である、小泉・竹中政治を徹底的に称揚した。例えば、民営化、規制緩和、公共事業の削減を主張する政治評論家などは、容赦なく、出演の機会を失わせた。なぜ、マスコミが小泉・竹中政治や構造改悪路線に反対できなくなってしまったその理由と背景は何か。岩崎芳太郎氏の解説が、ブログとして掲載されている。慧眼ではないだろうか。当時の総務大臣と、小泉政権の懇談会の座長を務め、郵政民営化を推進して経営幹部に名前を連ねている大学教授を明示した上で、カラクリを示している。07年末の放送法の改正の政治的な背景や巨額の利益の移動の実態が注目される。

http://www.iwasakiceo.com/summary/no002.html

「(前略)マスコミが中央集権官僚システムの一部であるというのは、例えばテレビが、東京にあるキー局を中心にした中央集権のネットワークであることを考えれば自明のことです。
東京のキー局は、ローカル局をすべて支配しています。電波がカバーする範囲は地方局は一局一県なのに、関東地方のキー局は関八州をカバーしており、京都所司代が置かれた関西地域は四県をカバーしてもよいというのもおかしな集中の仕方です。マーケットが分厚いところをたくさん持っている放送局だけが、本当のテレビ放送局たりえていて、それ以外の地方局はキー局が作った番組をただ流すだけで、テレビ放送局とは名ばかりであるというのが現状です。そうした中央集権構造が現実に存在していることにもっと注意を向けるべきではないでしょうか。 マスコミが地方を収奪し続けている、日本の中央集権システムの一部である証拠は、テレビ局の「マスメディアの集中排除原則」(放送の兼業の禁止、マスメディアが他の放送局の株を持つ場合の制限)が見直されつつあることをみれば明らかでしょう。
ホリエモンや楽天が外資系金融資本の助けを借りてテレビ局の株式を買い集めたため、キー局は自分たちの地位が危ういということに気づきました。そしてこれに対抗する根本的な手段として総務省は07年末に放送法を改正し、メディアの集中排除原則を見直し、テレビ局側にホールディングカンパニーの設立を認めました。
そしてこの時期、マスコミはこぞって小泉竹中構造改革路線を支持する論調を敷いていました。このようにして日本人は「小泉竹中構造改革は素晴らしい」と刷り込まれ、洗脳されてきたのではないでしょうか。
こうしたパワーゲームは、東京がすべて仕切っています。
テレビ局の話に戻れば、これまでは地方局の資本に対する中央からの資本の支配はありませんでした。しかし集中排除原則を見直すことによって、キー局は地方局を資本の面からの傘下に収めることが可能になったのです。

これらのことによってメディアは、小泉竹中路線に表立って反対ができない立場に追いやられてしまったわけです。テレビ局にしてみれば、ホールディングカンパニーさまさまですから。
このころ総務大臣をしていたのは菅義偉氏(郵政民営化担当大臣兼務)ですが、こうした貸し借り関係は日本の村社会の場合はちょっと長く尾を引くことになることは想像に難くありません。
郵政民営化のやり方を決めた委員会とキー局のホールディングカンパニー化を認めた審議会の座長は松原聡氏という小泉元首相の側近学者です。」

人気ブログランキングへ

Reborn Post Office

Postal Corruption

読売新聞の報道である。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091105-OYT1T01081.htm

「厚生労働省の障害者団体証明書が偽造され、郵便料金の割引制度が悪用された事件で、虚偽有印公文書作成・同行使罪などに問われた自称障害者団体「凛の会」元会長、倉沢邦夫被告(74)の公判が5日、大阪地裁であり、倉沢被告は「証明書が内容虚偽の公文書だとは思わなかった」として無罪を主張した。

 検察側は冒頭陳述で、倉沢被告が国会議員に口利きを依頼し、厚労省元局長・村木厚子被告(53)に便宜供与を要請した、としたが、弁護側は「村木被告とあいさつ以上の話をしたことはない」と反論した。

 検察側の冒頭陳述によると、倉沢被告は2004年2月、議員会館で旧知の国会議員に口利きを依頼し、議員は村木被告の上司だった障害保健福祉部長(退職)に電話をかけた。その後、倉沢被告と面会した村木被告は「部長から事情は聞いています」と述べ、偽の証明書を発行することを了承。同年5月には、倉沢被告の目の前で、当時の日本郵政公社東京支社長に電話をかけ「(割引対象の)第3種郵便物として承認しても大丈夫です」と伝えたという。

 これに対し、弁護側は、村木被告について「紹介されたが、名刺交換もしていない」と主張。村木被告から証明書を受け取ったことは認めたが、日本郵政公社への電話については「その日は村木被告に会えずに帰った」と、事実関係を否定した。

(2009年11月5日21時30分  読売新聞)」
同事件で、村木被告を支援する会が発足している。http://www.airinkai.or.jp/muraki_sien/index.html
ご参考まで。

Fool's Gold

フィナンシャルタイムズの記者で、日本長期信用銀行の崩壊の過程を執筆した、セイビング・ザ・サン(日本経済新聞社刊)の著者である、ジリアン・テット氏の記者会見が、東京有楽町の外国特派員協会で、本日早朝8時半から開催された。Tett http://en.wikipedia.org/wiki/Gillian_Tett

新著の「愚者の黄金ーー大暴走を生んだ金融技術」が、日本語訳となって10月21日付で、出版されたので、その紹介も兼ねての会見となった。

テット氏は、フィナンシャルタイムズの東京支局長当時に、10年前の金融危機を取材・報道して、上記のベストセラーの単行本を、出版した。膨大にインタビューと取材を積み重ねて、バブル経済の内実に迫る手法には圧倒されるが、今回の新著はJP・モルガンを中心に据えて、リーマンブラザーズの崩壊、AIGなどの国有化など、氏上限主義の融解について、金融危機の本質的な問いに答えを出そうとしている。10年前の日本の金融危機で、日本に対して、市場原理、規制緩和、透明性、創造的破壊、自己責任などの言葉で、より『グローバルスタンダード」を採用するよう、日本改造に近い強圧を受けたが、何のことはない、そうした、外国の制度が、合理的ですぐれているなどとは全くの根拠の無いことであることが明らかになったのである。2007年夏から、ニューヨークとロンドンで金融危機が表面化したときに、不気味なほどに、10年前の日本の出来事と一致しているとの感想が日本の関係者が指摘しており、強いデジャビュの既視感に囚われたとしている。

デリバティブという、金融技術が、不動産のサブプライムローンと結びついて暴走することを活写している。また、そうした、数理モデルに過度に依存することも、また判断を間違えることを証明した。どの社会も外からの教訓に学ぶべきであると指摘している。

新著も、世界で出版された経済書の内でも、最も志の高い、冷静な観察と深い経済分析の知識に裏打ちされた単行本である。

当ブログの読者の皆様、新著のご一読をおすすめする。市場原理主義が破綻した今、おそらく必読の図書のひとつになると考えているからである。

同書の前書きには、『巨大な信用バブルとその崩壊は、簡単に一握りの強欲で邪悪な人間たちの責任に帰せられるような話ではない。銀行や投資ファンド、そして格付け機関などの大きな欠陥のある報酬制度、歪んだ規制の在り方、監督の不備などによって金融の”システム”全体がいかに道を誤ったかが問題なのだ」と述べている。そうした市場原理主義の誤った道を、日本で、後生大事に導入しようとして、失われた十年をつくりだした、関係者の責任は重い。特に、小泉・竹中政治は、そうした外国の誤った道を称揚したのである。幸いにして、日本の傷は浅かったのは、むしろ国内に自立自尊を求めて、外国勢力の不当な介入に対して、抵抗した勢力があったからではないだろうか。それぞれの文化の、伝統の枠内で、原点に戻ることの必要性を感じざるを得ない感動を与える経済書である。

人気ブログランキングへ

Opinions

閑話休題のようなことですが、郵政民営化の巨大な闇を捜査すべきかどうか設問しまして、応じていただければ幸いです。数千人の意見になれば、力が籠もりますが。さて、そうなりますか。ブログをお持ちの方は、リンクを貼っていただければ幸いです。

人気ブログランキングへ

Malicious Propaganda

産経新聞が、ワシントン発として、竹中元総務大臣が郵政改革を再国有化などと非難する記事を、ウォールストリート紙に寄稿したとして、その内容を報道している。

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091102/plc0911021735006-n1.htm

ウォールストリート紙は、もともと、郵政民営化で、日本の国民資産がその内転がり込んでくるなどとの趣旨で報道していた市場原理主義を謳歌したマスコミであるが、よりもよって、民営化の立役者であった元閣僚が、日本の新政権の郵政民営化抜本的な見直しについて悪罵の限りを尽くして外国の新聞に供することは、みぐるしい。日本のマスコミは外国報道を増幅して伝える傾向があるので、政治宣伝として使おうとした意図があったのかも知れないが、それにしても、新たな失われた十年にするとかの指摘は、誤った経済政策を推進して、失われた日本を作り出した当事者が発言する奇怪は、責任皆無の様子でいただけない。死に至る政策であるデフレ政策と、緊縮財政論を支持したのは、どなたであったのか、触れることもしない自家撞着ぶりである。が、見方を変えれば金融規制がないことが改革のように主張しているのは、金融規制を強化しようとしているアメリカの新政権に対しても挑戦する発言として、大方の米国の読者の失笑を買っただけと受け止めた方がよいのかも知れない。

原文は、電子版で、ネットのアドレスは、http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703363704574502651479212142.html

である。幸いにして、竹中氏の寄稿の内容に反論するコメントも寄せられている。ご参考まで。http://online.wsj.com/article/SB10001424052748703363704574502651479212142.html#articleTabs%3Dcomments

I fully support the de facto nationalization of Postal Bank and Insurance (and postal services).

This August, the Japanese has spoken. It was a resounding NO, loud and clear, to the ex-ruling party LDP and the privatization scheme of Koizumi and Takenaka. This government take over of the postal services is a big win for the Japanese and a big lose for them. In my opinion, this re-nationalization is a matter of national security than of economy. Japan has 800 trillion yen (~8 trillion dollars) in debt. The deficit is expected to increase, at least for some time, owing to the decade-long mis-management of the government by LDP regimes, culminating in predicaments of Koizumi and Takenaka. The new government should take control of the bank to finance the enormous debt. Postal bank and insurance is one of the largest holder of Japanese treasury bonds (~20 % combined) as of now. It is tantamount to treason to privatize and destabilizing already heavily burdened fiscal scheme. In other words, the Japanese taxpayers can't afford to privatize the postal system. Since this is a government take over, it is very appropriate that the new DPJ government appoint a renowned ex-bureaucrat of department of treasury.

Japan is not America. The Japanese take it as a right to have a bank account even if you are poor. Postal bank is (and had been, especially before Koizumi and Takenaka) a smart way to ensure the basic economic rights of the weak and the poor. Postal services are required to be universal any way and postal bank accounts are limited to small amount. The rich can go somewhere else at their own risk. By the way, the postal insurance has no preexisting conditions nor does national health care system. The Japanese have invested in Postal bank/insurance because it is (de facto) government-guarantee. It is much simpler for the Postal bank to directly buy the Japanese treasury bonds, since the government has to pay the risk politically, any way. This will make it simpler for the Postal bank to operate, because this is what they have been doing (~25 % of postal bank is treasury bonds as of now) and they can eliminate all the risk managers. The Japanese can control the risk through the DPJ government, and I consider it more just to do it by democracy, as the Japanese did in this August, than by greed of rich shareholders as when the postal system is privatized.

とのコメントがあって、質問のコメントがあって、それに回答している。

In your opinion, is it OK for a voting majority to vote themselves access to the savings and earnings of a voting minority?

Authencity

 記録の為であるが、10月30日午後に行われた参議院の代表質問で、鳩山首相は、「小泉元首相が進めた構造改革路線の評価を問われ「日本を弱肉強食の舞台にし、地域のきずなをずたずたに切り裂いた罪は極めて重い」と厳しく批判して、その上で「つめ跡をしっかり治していくのが新政権の役割だ」と強調した。郵政民営化関連法案の参院否決を受けて衆院を解散して刺客選挙を行ったことについては「参院の存在を軽視し、日本の議会制民主主義に汚点を残した」と指弾した。構造改悪の罪は重い、議会制民主義に汚点を残した郵政解散と刺客選挙であったと、「抵抗勢力」の方が正統性を持っていたことを確認する答弁であった。ご参考まで。

Kuroshio 17

日向の神話と伝承を探る旅に出た。鵜戸神宮や潮神社といった黒潮直系のような場所はすでに立ち寄ったから、今回は神武東征の出立の湊、美々津を訪ねることにした。

 日本書紀によれば、神武天皇は四五歳の時に日向を発って東征に向かい、舟軍を率いて美々津を離れたと伝える。美々津は耳川の河口右岸にある。左岸の地名は幸脇で漁港となっている。廃藩置県の時に延岡藩、高鍋藩、砂土原藩を廃し、大淀川以北を美々津県とし、後に都城県の一部と合併して今の宮崎県になった。かつて美々津がいかに栄えた場所であるか、想像がつく。江戸の昔から鉄道日豊線が敷かれるまで殷賑を極めた廻船問屋の豪壮な家並みが今も保存されている。ちなみに、日豊線は最近まで、延岡までは大分の鉄道管理局で管轄し、それから南を鹿児島鉄道管理局で管轄するといった具合であった。都城は薩摩の島津氏が支配し、宮崎から砂土原に行くとまた島津の影響が強くなるという具合で、モザイク模様の群雄割拠の状況が絡む地勢があったのかも知れない。

 宮崎の地理を見ると、日南から、鬼の洗濯板のような海岸の崖が続くが、青島のあたりから北は磯浜で、美々津のあたりは玉砂利だ。清武川、大淀川、一ツ瀬川、小丸川、耳川、五十鈴川、五ヶ瀬川と、川が東西に流れて、その平野が小高い丘陵で仕切られているから、川の流域ごとに独立した共同体が形成されたものと思う。高台では灌漑の水が不足しただろうから、ずっと後世になってから開拓され、静岡の三方原同様に、明治になってからの開拓地の連続である。宮崎県北部は日本三大開拓地帯と呼ばれたこともあり、最近発展した地域である。それまでは日向の河川の下流に広がる平野とそれぞれの共同体を繋いだのは、陸上交通ではなく、舟であったことが容易に伺える。一ツ瀬川流域の西都原古墳群からは、舟の埴輪が出土している。しかも、板を剥いだ舟の形状から、単なる丸木舟の類ではなく、大型の舟が建造されていた可能性が高い。

 耳川河口の右岸には立磐神社があり、磐座がある。住吉三神が立磐神社の祭神であるが、そもそも、宮崎市の住吉神社が全国の住吉神社の大本であり、古代の海人の氏神の総元締めであるとする伝承もある。日向が初めて登場するのが、綿津見の神々が生まれる禊ぎの場面であるが、その禊ぎ池のある江田神社は住吉神社と父子の関係にあり、宮崎市の海岸の森の中にある。

 さて、美々津の社に戻ると、境内には神武天皇の腰掛岩がある。神武天皇の出港の日は、旧暦の八月一日であったとされるが、その日の朝は、起きよ、起きよと住民を起こして回る神事が伝わっている。急いで船出をしたらしい。耳川の上流から、木材を流し、河口で軍船を建造したものと考える。日向一宮は都農神社であるが、神武天皇は、東征の出立の際に航海安全、武運長久をここで祈願したと伝えられている。都農神社の後ろには一四〇〇メートルの尾鈴山があり矢研ぎの滝もあるから、当時の武器である弓矢や鏃の生産も行われていたと想像する。

 神武天皇の生誕の地を伝承している西諸県郡高原町の狭野神社も訪ねた。第五代の孝昭天皇が神武天皇が幼少の時代を過ごした皇子原に創建したと伝えられる。霧島山塊の噴火で現在地に遷座したのは慶長一五年、四百年前のことで、島津氏が琉球征伐に乗り出した翌年に当たる。神武天皇の幼名は「狭野尊」である。霧島の高千穂の峰はその昔、曽の峰と呼ばれていたようで、山麓は社頭に迫り、火山が噴火すれば、焼け石が飛んでくるような至近距離に感じる。峰は三角形に見える。薩摩半島の先端にある開聞岳を北側の枚聞神社から眺めた時と同じ眺めだ。開聞岳も南島に繋がる海の道の航海の目印となる秀麗な山であるが、高千穂も山が御神体であり、神社は遥拝所である。社殿の無いのが元始の信仰の姿で、海中の大きな岩が御神体であれば、立神とも呼ばれる。沖縄県の伊江島のタッチューなどは古代の溶岩が固まり山のように屹立して航海の目印となっている。

 楠の大木が狭野神社の境内に植えられている。楠は舟材となった。島津氏の軍船の船材も霧島や高千穂の原生林から切出した木材であったのだろう。神武天皇が鵜戸で生まれて、曽の峰の麓で育ったとすれば、当時の清武川や大淀川から川を遡って、霧島山麓の森と海との交易が行なわれたのであろう。 海幸彦と山幸彦の物語で、山幸彦が海神国に赴き海神の娘の豊玉姫を娶って生まれたのが鵜葺草葺不合命(うがやふきあへずのみこと)で、命が姨(おば)玉依姫(豊玉姫妹)を娶り狭野尊が生まれる。母方の祖先は黒潮の洗う海神国の出自であることが二重に強調されている。海幸と山幸の兄弟喧嘩があったが、大和朝廷で宮廷の護衛役を担った隼人は海幸彦を祖先とする由で、隼人舞という踊りは海に溺れる仕草であると古事記は伝えている。昭和三九年に平城宮址で発掘された隼人の盾には漁具としての釣針を表わす鉤形の紋様が刻まれるが、これは大陸の模様ではない。むしろ、わが南島からさらに南方の島々へと共通する、海潮と波の紋様であると考える。 (つづく)

« 2009年10月 | トップページ | 2009年12月 »

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

興味深いリンク