Singlehanded Sailor Yonago Akio is Safe
インド洋のセイシェル諸島を出港して、海賊に襲われた可能性があるとして心配されていた、片腕のヨットマン米子昭男氏が、タイのプーケットに到着したとの朗報である。
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インド洋のセイシェル諸島を出港して、海賊に襲われた可能性があるとして心配されていた、片腕のヨットマン米子昭男氏が、タイのプーケットに到着したとの朗報である。
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読売新聞の報道である。速報。http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090619-OYT1T00879.htm
「日本郵政は19日、予定していた株主総会の招集通知を土壇場で取りやめた。
通知は唯一の株主である政府あてで、西川善文社長ら取締役の選任議案が含まれることから、通知の前に、一連の不祥事に対する経営責任を明らかにする必要があると判断した。
会社法には、株主全員の同意があれば例外的に招集手続きを省略できる規定があり、日本郵政として初めて適用する。週明け以降も経営責任の取り方を巡り政府側と調整が続く模様だ。
法律上の発送の締め切りが21日で日曜日にあたるため、日本郵政はこれまで一貫して19日に通知する予定で準備を進めてきた。
これに対し政府側では、「かんぽの宿」問題を巡る改善計画や社内処分の報告書を基に西川氏の続投の適否を判断する立場から、佐藤総務相が報告前の通知を疑問とする考えを示していた。
日本郵政は19日午後、通知の準備をいったん完了したが、政府代表として総会に出席する財務省と協議した結果、夜になって中止を決めた。」
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かんぽの宿の不正売却をめぐり、第三者委員会なる組織が日本郵政内部に作られ、違法性がないとの報告が行われたが、早々に馬脚をあらわした。
9日の衆議院総務委員会で、西川日本郵政社長は19日の総務委で、日本郵政公社の時に取得した不動産を売却する際、総務相の認可を得ない法令違反を犯していたことを明らかにした。平成18年3月に公社が売却した東京都内の旧社宅の土地で、公社は旧郵政事業庁から、3億4700万円で取得。当時の日本郵政公社法は取得価格2億円以上の物件の売却に総務相の認可を必要としていた。
法令違反は民主党の川内博史衆議院議員の資料請求に対する日本郵政の5月19日の回答で判明した。だが、第三者委員会が同月29日に公表した公社時代を含む資産売却の調査報告は法令違反がないとしていた。茶番劇が指摘されただけの話かもしれない。
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時事通信が報道したところ次の通り。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009061800630
「株式会社が設立したLEC東京リーガルマインド大学(東京都千代田区)は18日、2010年度以降の学部生の募集を停止すると発表した。入学者が減少し、学部の累積赤字は3月末で約30億円に達していた。大学院は募集を継続する。
LEC大は04年に構造改革特区制度で開校した初の株式会社大学の1つ。資格試験対策の予備校を展開する東京リーガルマインド(東京本部・中野区)が運営している。
全国に14キャンパスがあったが、志願者の減少で今年度は千代田キャンパスでのみ学部生を募集。入学者は定員160人、募集目標60人に対して18人だった。08年度は26人。学生がいる間は授業を続けるとしている。
LEC大に対しては、文部科学省が07年1月、専任教員の大半に実態がなく、ビデオを流すだけの授業を行っていたなどとして、学校教育法に基づく改善勧告を行った。
4年制大学では、既に愛知新城大谷、神戸ファッション造形大など4校が10年度からの募集停止を決めている。6校ある株式会社大学では、大学院のみのLCA大学院大(大阪市)が今年度から募集を停止した。
(後略)」
辛口の日刊ゲンダイは、「LEC大学がパンク、インチキ改革のなれの果て」と、的確な見出しの記事を報道している。
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一昨日から、仙台市において開催されていた日本郵政労働組合の全国大会における委員長挨拶の資料である。かんぽの宿の売却問題については、労使協議会において整理してあったことから、総務大臣の執拗な問題提起から白紙撤回となり、組合員に大変なご迷惑をかけたことについてお詫びするという発言ぶりが、注目される。西川社長の英断によって云々と興味深い評価も見られるところである。ご参考まで。
「JP労組第2回定期全国大会中央執行委員長あいさつ
(はじめに)
全国からお集まりいただきました代議員、傍聴者の皆さん、おはようございます。
中央本部の山口でございます。
第2回定期全国大会の開催にあたり、中央執行委員会を代表してご挨拶を申し上げます。
改めまして、全国の仲間の皆さん、ようこそ宮城県・仙台市にお越しくださいました。2007年10月22日の結成大会以降、支部の再編をやりとげ、非常に厳しい事業環境の中、日本郵政グループの発展、生産性向上運動の取り組み、さらには、JP労組の組織基盤の確立・運動の構築に全力でお取り組みいただいていることに心から感謝申し上げ、中央執行委員会を代表しまして、御礼を申し上げます。
また、本大会を受け入れてくださいました東北地方本部の皆さん、地元大会準備委員会の皆さんには、大会成功に向けて大変なご苦労をいただいたと思います。改めて感謝を申し上げます。
本日の大会には、大変お忙しい中、ご来賓として連合から髙木会長、日本郵政グルーブを代表して西川社長をはじめ各社の幹部の皆さま方、全国郵便局長会から柘植(つげ)会長、民主党から菅代表代行、国民新党から亀井幹事長にお越しいただきました。
また、組織内議員の中井ひろし衆議院議員、赤松ひろたか衆議院議員、小沢さきひと衆議院議員、山花いくお前衆議院議員、奥野そういちろう重点候補にもお越しいただきました。ありがとうございます。
他にも、関係各位の皆さま方にも大変お忙しい中、多数のご臨席を賜りまして、心から感謝と御礼を申し上げます。
また、2階・3階の一般来賓席にも多くのご来賓の皆さまにお越しいただいております。本来ですと壇上にお座りいただくべきところではございますが、諸事情をご理解いただきますようお願い申し上げます。
(第2回定期全国大会の任務)
まず、はじめに、第2回定期全国大会の任務について3点申し上げます。
1点目は、昨年の第1回定期全国大会において決定した30万人組織建設に向けた具体的な取り組みであります。
組織の現状は、6月15日現在229,241人となり、3月期の退職や管理者への登用などの減要素を乗り越え、昨年の札幌大会比4,914人の純増、JP労組結成以来、最高の組織人員で本全国大会を迎えられたことをご報告申し上げます。この間、正社員の未加入者、新規採用者、非正規社員の組織拡大に昼夜を問わず取り組んでこられた地本・支部の皆さんに感謝を申し上げます。
また、2008年度後期の取り組みから、組織純増の視点に加え、ユニオン・ショップ協定締結のための職場過半数代表機能の確立に向けた集中行動を全国一斉に展開してきました。残念ながら全国大会前のユニオン・ショップ協定の締結には至りませんでしたが、過半数事業場の圧倒的な確立を目標とし、ユニオン・シッョプ協定の締結を早期に実現し、2009年度中を達成目標とする30万人組織建設につなげていただき、存在感ある力強い労働組合を築き上げていかなければなりません。
本部も各地本・支部と連携して、共に組織拡大行動を取り組む所存であります。各級機関のさらなるご奮闘を期待するところです。
2点目は、来る衆議院選挙において、政権与党がアメリカに追従し、新自由主義、市場原理を最優先したことから格差が拡大し、倫理観が欠如した殺伐とした社会になりつつあります。
このような格差社会の是正や倫理観を取り戻す社会をめざして、民主党が中心の政権交代を何としても実現させることであります。そして、その勢いを来年行われる参議院選挙につなげることであります。
また、来年7月に予定されている第22回参議院選挙では、JP労組の組織内候補として決定した現中央本部書記長「難波 奨二」氏の必勝に向け、運動の「選択と集中」を意識した組み立てを行い、すべての活動を「難波 奨二」氏の必勝に収れんさせ、組織の総力をあげて取り組む決意を確認する大会であります。
3点目は、運動のステージが「創生期」から「変革期」に移行することです。昨年の札幌大会で決定した「中期指針」に基づいて、3つのステージのスタートである「創生期」にあたる運動を展開してきました。来年4月からは、次のステージである「変革期」へ移行します。この「変革期」では、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の各社が株式上場をめざし、市場の評価に耐えうる企業への体質強化等が求められます。
私たちJP労組も、こうした経営環境の変化に対応した労働組合の立場を明確にする必要があり、すべてのステークホルダーに対する責任を果たすための運動展開と自己改革が強く求められます。このような環境変化に臆することなく、むしろ果敢にチャレンジして、JP労組の存在感を内外に強く示していく必要があります。
(経済情勢)
さて、日本の経済情勢は、昨年のリーマンショック以降、世界的な景気後退の影響を受け、製造業を中心とした生産調整等から、派遣切り、雇い止めなど、労働者の雇用環境は悪化の一途をたどっています。アメリカ型の新自由主義、行き過ぎた市場原理主義が、世界不況を巻き起こした大きな要因であることは間違いありません。
日本でも構造改革の名のもとに、市場原理主義を政治に取り入れたのが小泉改革であり、医療や介護といった分野まで市場原理に委ねた結果が、社会構造を歪めていると言っても過言ではありません。
特に、近年の企業行動においては、人事管理を始め経営全般にわたって短期的視点が過度に強調されてきた感があります。また、消費者の信頼を裏切るような企業不祥事も相次いでいます。このように企業経営において、中長期的視点や社会性の観点が希薄化していることから、それらの企業の信用を揺るがす大きな問題となっています。企業という存在は、社会という共同体の一員として、また、社員が協働する共同体として位置づけ、そうした自覚を持つことが高い倫理観や道徳観を育み、社会に対する企業の貢献の姿勢を生むとともに、企業内においても社員の会社に対する積極的な取り組みへ意欲を喚起していくことになると思います。
今後は、新自由主義の終焉を迎え、①市場と政府の関わりをどうするのか、②グローバル化での規制緩和をどうするのか、③金融業のあり方をどうするのか、世界的なルールが必要であると考えています。
総務省が5月29日に発表した4月の完全失業率は5.0%となり、前月に比べ0.2ポイント上昇しました。5%台となるのは、2003年11月以来、約5年半ぶりであり、完全失業者数は前年同月比71万人増の346万人と6ヶ月連続で増加しています。就業者数は6,322万人となり、前年同月より107万人減少して、15ヶ月連続の減少となっています。
また、厚生労働省が同日発表した4月の有効求人倍率は0.46倍となり、前月比0.06ポイント低下して、1999年6月以来、約10年ぶりの低水準となりました。
さらに、財務省が6月4日に発表した1―3月期の法人企業統計調査では、企業収益や設備投資が大幅に減少し、法人企業が厳しい状況に直面していることや、生産活動の水準が極めて厳しいところにあり、雇用情勢は今後一層悪化する懸念があると指摘しています。世界的な金融危機の影響や世界景気の下振れ懸念など、引き続き日本の景気を下押しするリスクがあることを想定しなければなりません。
このような状況の中、連合は、格差社会を是正し、誰もが安心して働き、くらせる社会の実現をめざし、「労働を中心とした福祉型社会」の実現のために、「今こそ政策と政治の転換を」というキャッチフレーズで取り組んでいます。JP労組もその一翼を担い、正社員の雇用確保はもとより、約20万人の非正規社員である期間雇用社員の雇用確保に取り組み、連合とともに、くらしと雇用の安心に向けて「日本もチェンジ」に取り組んでまいります。
(日本郵政グループの決算)
次に、日本郵政グループの決算について申し上げます。
先ほど申し上げたように、著しい急速な雇用環境の悪化などの経済情勢を受けて、日本郵政グループも埒外ではなく、昨年末からの郵便物数の減少など、郵便事業を中心に大きな影響を受けつつある中、2008年3月期決算が公表されました。
民営化後初の通期決算は、純利益4,227億円を計上し、民営化後に下方修正した予想値4,600億円には及ばないものの、昨年秋以降の世界的な景気後退の影響を受けた日本経済の悪化を考慮すれば、各社の純利益確保は、組合員の懸命な営業活動をはじめとする、グループ全体の努力であったと評価しています。
しかし、2009年度のグループ連結の見通しは、郵便物数の減少傾向や郵便局会社のシステム投資などがあるとして、純利益は5.4%減の4,000億円を見込んでいます。
先ほども申し上げましたとおり、日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の各社は、2010年の株式上場をめざしており、市場から信頼され、評価される企業体質の強化等が求められています。特に、過日発生した心身障害者用低料第三種郵便物の不適正利用問題など、企業の信頼を失墜させるようなことは断じて発生させてはなりません。このような、コンプライアンスに関わる問題から早期に脱却して、短期的な経営戦略ではなく、日本郵政グループを生成発展させるためには今こそ人材を確保し、基盤整備をはかり、長期展望に立脚した経営戦略を組み立て、将来ビジョンを示す必要があると考えております。
また、昨年、JP労組が組合員を対象にした「総合意識調査」では、社員と会社との関わり方が極めて低いことや「会社やその事業の将来に夢を持っている」という項目では、他の民間調査と比較して、否定的な回答が強くなっています。言い換えれば、全般的に今の仕事に満足している社員の割合が低く、多くの社員が働きがいを持てない実態にあると言わざるを得ません。
このことからも、グループ各社は、単に企業性や収益性のみを追求することなく、どのように社員の働きがいを高めていくのかを真剣に取り組まなければならないと考えています。
その大きな原因の一つに、我々の企業にも経済活動のグローバル化の波が押し寄せ、雇用の柔軟性や総額人件費の抑制といった観点から非正規社員の雇用が増加し、収益力・競争力の強化が要請され、それに即した雇用戦略・人材マネジメント戦略が進められています。その結果、慢性的な要員不足や人材不足が生じていると考えています。
人材こそが企業活動を担い、企業の構造を改革すると共に新しい価値観を創造する原動力になると思っています。これら人材への積極的投資を怠ることは企業の体力を弱めることになり、現場力の低下につながります。
もう一つの原因は、郵政事業が創業以来培ってきた「安心」と「信頼」を礎に、公共的なサービス分野を確保し、社会と地域に貢献する企業として成長・発展していくことが、社員の働きがいの向上に寄与するものと確信しております。中央執行委員会は、それらの視点を持ち、今後の交渉や経営協議会などにおいて、積極的な意見提言を行っていくこととします。
(春季生活闘争の総括と課題)
2009春季生活闘争は、組合員の処遇改善や生活改善に取り組み、格差是正、底上げに向けた総合的労働条件の改善に積極的に取り組みました。
特に、郵便局会社の要員問題については、会社側との認識に大きな隔たりがあり、会社側の大幅な前進回答が示されず、本体交渉とは切り離して継続交渉扱いとしました。最終的には、「拡大再生産に向けて、将来的には渉外社員を減らすものではなく、営業力のある渉外社員の増加をはかる」との考え方を引き出し、十分満足のいく回答に至りませんでしたが、現状の厳しい経済情勢や今後の経営見通し等から、交渉の到達点に至ったと判断しました。
また、月給制契約社員のベア2,000円を獲得し、非正規社員の処遇改善に大きく前進いたしました。
さらに、郵便事業会社の月給制契約社員から正社員への登用および月給制契約社員の採用を、昨年同様にそれぞれ2,000人、合計4,000人を増配置させることといたしました。そうした意味でも、非正規社員の処遇改善には一定の成果があったと判断しています。
今後は、経営状況をふまえつつも、フロントラインの「労働力不足」は急務の改善課題であり、今後、労使で要員ポートフォリオを確立し、適正な労働力配置を実現するため、投資的観点からの戦略的労働力配置を強く求めていくこととします。
また、非正規社員の増加に伴い、非正規社員の雇用を企業の貴重な戦力に位置づけ、安定した形で就労できるような働き方に改革することを考えなければなりませんし、正社員、非正規社員にこだわらず、キャリア形成の条件整備をはかり、人材の価値を高めていくことをめざさなければならないと考えています。
(全国大会の主要課題)
それでは、本全国大会の主要課題について、何点か考え方を申し上げます。
1点目は、いわゆる「3年ごとの見直し」に対する対応です。
この「3年ごとの見直し」について、改めてJP労組の基本的な対応方針を明らかにしておきたいと思います。
①法律で定められたことは厳守する、②その上で、問題点について労使で解決できることは、労使自治の精神で解決に向け努力する、③努力してもなお解決できない問題については制度の問題として扱い、政治分野で解決する、④その視点はあくまで国民・利用者の目線で見直し論議を行う、というスタンスで臨んでいくこととします。
郵政民営化委員会は、3月13日に答申をだしましたが、その特徴点は2つあります。1つは、会社経営が傾かない限り、今の経営形態を変える必要はないということ。2つは、日本郵政グループが株式を上場した場合、市場がガバナンスの役割を果たすということです。この考え方には大きな疑問が残ります。
経営が行き詰まってから改革するというのは、国民生活に大きな影響を及ぼすことから、現状の問題点の解決を早期にはかる必要があります。また、公共性を持った郵政事業をすべて市場にガバナンスを任せるのではなく、前述したように「市場と政府の関わり」を考え直さなければなりません。
郵政民営化を実施された郵政事業の現状とこれからのあり方については、改めて、政治の責任において議論すべきであると考えます。本部は、引き続き、「見直し5原則」を基本に、対応していくこととします。
2点目は、郵政事業への対応と民間企業としての労使関係の構築です。
昨年10月、法的枠組みにとらわれない、労使間で解決が可能と見込まれる課題について、「郵政事業の成長と発展を展望した提言書」を提出し、西川社長の英断によって労使検討チームを発足させ、最終的に26項目中、すみやかに実施可能なものは13項目、実施に向けて検討を進めるものは5項目となり、従来になく飛躍的に問題解決されることになりました。今後も、引き続き改善に向けて努力していくこととします。
3点目は、民営・分社化以降、各社の縄張り意識と遠慮が強まり、各社間に見える壁と見えない壁が存在していることも事実であります。そのことがグループ各社の人間関係等、一体性の阻害や分割の弊害が発生し、結果としてサービス・利便性の低下をもたらしている一因だと考えています。
また、本社、支社に対し、フロントラインから真実を訴えているのか、経営幹部にも真実が伝わっているのか、強く疑問を感じるところであります。
経営側のさらなる努力を求めるとともに、JP労組が、単一組織として、各社の壁を越えた要となり、健全なチェック機能を発揮していかなければならないと考えています。
さらに、真に事業を支えるパートナーとしての役割を果たすためにも、早期にユニオン・ショップ協定の締結を実現させなければなりません。現在、各事業場単位に職場代表機能の確立に全力をあげていただいていますが、30万人組織建設の展望とともに特段の取り組みを要請するところです。
4点目は、JPエクスプレスの成長と発展でありますが、郵便事業会社と共に成長、発展することや労働条件を維持することを基本として対応することとします。
JPエクスプレスは、郵便事業会社の戦略会社であり、連結対象の子会社であります。物流分野の競争は激しく、市場競争の中で打ち勝っていくには、相当の努力も必要であると考えています。しかし、何としてもJPエクスプレスを成長・発展させ、新たなビジネスモデルの確立を成し遂げなければなりません。そのパイオニア的役割を担う出向者や契約替えとなる非正規社員の労働条件については、不利益を被らせないことといたしました。JPエクスプレスが順調にスタートできるよう、本部としても必要労働力等の確保にも万全を期すこととします。
5点目は、新たな人事・給与制度です。
新たな人事・給与制度は、これまでの決議機関での決定をふまえ対応してきました。新たな人事・給与制度は公正な評価を行い、社員のモチベーションをあげるという観点から必要であります。
各社の案も、総体的には「頑張ったものが報われる制度」の組み立てとなっていますが、①社員間のバランス、②本俸と手当のバランス、③各社間のバランス、④人事交流等の施策への影響、⑤人件費総額の問題、⑥一時金や退職金に与える影響、⑦評価方法のあり方、⑧成果主義の弊害、等々について慎重に協議し、新たな人事・給与制度の目的である全ての社員のモチベーションを高め、社員が果敢に業務に励める制度を実現し、社員に満足度を与えて生産性を高め、企業の発展をめざす制度にしなければなりません。
本大会において提起された意見や、その後の会議等の意見を集約して要求交渉を行い、組合員の皆さんと丁寧かつ慎重な往復運動に努めてまいりたいと考えています。
6点目は、共済制度の整理統合問題であります。
共済制度は、組織統合メリットの大きな要素であり、JP労組結成時から共済制度の整理統合を求める声が多くの組合員から寄せられ、組合員メリットと契約者保護を第一義に慎重に協議を進めてきた結果、存続制度への移行者に重大な不利益はないと判断し、今回一定の結論を導き出すことができたと判断しています。今後とも、共済部とポストライフがより連携を深め、スムースな移行作業に努力することといたします。共済の整理統合の期間が長引けば長引くほど、手続きの煩雑やシステムに影響を与え、無駄な経費が必要となり組合員への負担が生じてきます。共済制度や商品の統合の趣旨をご理解いただき、移行手続きがスムースに進められるように、特段のご協力をお願いするところです。
7点目は、政治決戦に向けた政治活動の取り組みです。
皆さんもご承知のとおり、本年冒頭から「かんぽの宿」の売却をめぐり、総務大臣の発言に端を発し大きな政治テーマとして国会議論が行われました。最終的にはオリックス不動産との譲渡契約が白紙撤回になるなど、東京中央郵便局の建て替えに対する政治介入を含め、事業運営に大きな影響を与えたことは記憶に新しいと思います。
JP労組として、「かんぽの宿」は、5年以内の譲渡ということが決められていたことから、組合員の雇用の確保と労働条件を第一義として、労使の共通認識として労使協議会において協議し、雇用の継承、譲渡後の労働条件など、組合要求に応える到達点を引き出し整理しましたが、総務大臣の執拗な問題提起から白紙撤回となり、関係組合員の皆さんには大変なご迷惑をおかけしたことについてお詫び申し上げます。
今後の経営形態のあり方について、組合員の雇用の確保と労働条件を守る立場から、臨機応変に対応していくこととします。
このように、私たちは、民営・分社化された現在も政治との関わりが深く、今後も政治的な議論が継続して行われることになります。JP労組の政策を国会の場に反映させ、その実現をめざす取り組みが重要であります。
現在は、衆参の議決に「ねじれ」が生じていますが、今回の衆議院選挙は、与野党逆転によって「ねじれ」を解消させる正念場となります。
行き過ぎた市場原理主義によってもたらされた格差社会から脱却し、国民に視点をあてた政治への転換をめざし、本日ご臨席をいただいております4名の組織内候補、1名の重点候補はもとより、JP労組の全推薦候補の必勝によって、民主党を中心とする政権交代を実現させていかなければなりません。
その後の参議院選挙の取り組みについても、すでに組織内候補として決定している現中央本部書記長「難波 奨二」氏の必勝をめざし、組織の総力をあげて取り組みます。この参議院選挙は、組織統合してJP労組が組織内候補を擁立して闘う初めての選挙であり、内外から注目され、JP労組の組織力が問われる選挙であります。
難波候補予定者の政治理念は、「絆(kizuna)の再生」であります。JP労組の圧倒的な組織力を発揮し、当選はもとより上位での当選をめざして全力をあげることとします。
組合員・家族の皆さんの特段のご理解とご協力をお願いするところです。
(福祉型労働運動の構築に向けて)
私は、昨年の札幌大会において、「労働組合の社会的責任を果たすため、少子高齢社会を意識し、郵政事業24,700局のネットワークと全国に張り巡らされたシステムを活用し、労使が一体となった社会貢献、OBを含めた世代を超えた助け合いができるよう提案していきたい」との考え方を表明し、JP総合研究所ともタイアップして、「福祉型労働運動」の構想を検討し、仮称でありますが、「JP愛ネット運動」として本大会で提案しています。
この運動は、「生活者・消費者の視点から、町づくりや地域社会の改善に取り組むとともに、情報発信の役割を果たすなど、生き生きと暮らす社会の創造に貢献する」という中期指針で示した「改革者の視点」にスポットをあてた運動展開であります。JP労組が有している資源をもとに、社会全体に対して、そして地域に対して何ができるのかを考え、その実現に向けて活動を行っていくことが求められています。本大会において、具体的な活動について意見をいただき、JP労組の福祉型労働運動の礎となるよう特段の取り組みをお願いするところです。
(終わりに)
最後になりますが、冒頭でも申し上げましたとおり、私たちの事業はこれから「変革期」に移行していきます。
日本郵政グループが民間企業として市場競争のなかで打ち勝ち、成長・発展させる正念場を迎えることとなります。
今後、私たち労働組合は、新たな事業展開や新商品の開発、さらなるサービスの向上などに対し、スピード感を持った判断を求められることになります。
組合員の将来に対する不安を少しでも取り除き、「安心」と「信頼」が醸成される事業の構築に向けて、中央本部がその先頭に立ち、全力で取り組んでいく決意を申し上げ、本全国大会の成功と活発な議論をお願いして、中央執行委員会を代表しての挨拶とさせていただきます。
三日間よろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。」
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話題になった、週刊ダイヤモンドの郵政民営化の問題点の特集号について、解説しているブログがあったので、リンクを紹介する。
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「日本郵政絡みの不可解な不動産取引が注目されている。東京・東池袋の「旧かんぽヘルスプラザ東京」(正式名称・東京簡易保険総合健診センター)の信託受益権が、西川善文社長の出身グループである住友不動産に、50億円でひそかに売却されていたのだ。鳩山邦夫前総務相も現職当時、調査を約束していたもので、民主、社民、国民新党の野党3党は15日、疑惑追及のため、現地調査を行った。
「国民の財産を、公表もせずにたたき売るなんて、憤りを感じざるを得ない」。元郵政相である国民新党の自見庄三郎参院議員はこう激怒した。
同施設は1994年、JR池袋駅東口から徒歩8分、サンシャイン60から徒歩1分という一等地に、簡易保険加入者向けの健康診断や人間ドックのほか、宿泊施設や会議室、レストランも備えた健康複合施設(地上7階、地下3階)として完成。2年前、郵政民営化のため閉鎖された。
テニスコート7面半以上の土地(約2000平方メートル)や建物は郵便局会社に継承されたが、その後、土地は三菱UFJ信託銀行に信託され、信託受益権の7割が住友不動産に50億円で売却された(3割は郵便局会社)。
いわゆる「資産の流動化」で、不動産専門家は「信託受益権による売買の場合、譲渡に伴う登録免許税や不動産取得税が軽減される」という。同施設の土地取得費や建設費について、日本郵政は「調査中」としている。
今回のケースでは、住友不動産と郵便局会社が共同で不動産開発を行う予定。住友不動産は、西川氏がトップを務めた三井住友銀行のグループ企業である。
調査団の1人、社民党の保坂展人衆院議員は「総務省は昨年5月、『郵便局会社の重要な財産の譲渡の許可』という文書を発表したが、譲渡(売却)の相手方は『未定』としていた。今年4月7日の衆院総務委員会で、やっと相手方を『住友不動産』と認めた。担当は郵便局会社ではなく、日本郵政の西川氏直属の部下。『かんぽの宿』でも情報公開が問題となったが、今回は真っ黒といえる」と語る。
先の総務委員会で、当時の鳩山総務相は「国民の共有の財産が処分、処理される場合、一点の曇りもあってはならないという信念に基づいて調査する」と約束したが、先週末、「世の中、正しいことが通らないことがある」といい辞任した。
野党3党は今後、(1)施設が郵便局会社に継承された背景(2)譲渡先が住友不動産に決まった経緯(3)元従業員の雇用現状-などを追及していく。
以上、夕刊フジ」6月16日より。
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http://blog.livedoor.jp/radiotheatre/archives/65232599.html
ジャーナリスト町田徹氏のラジオ番組でのコメント。
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http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090616/biz0906161728012-n1.htm
産経新聞が今夕配信した記事である。失礼なことをしているのはどなただろうか。産経新聞も、市場原理主義の支持するような記事を書いてきたが、恫喝されてこれからどうするのだろうか。相手は、年季の入った者である。それにしても、ようやく本当の人となりが出てきたようだ。町田徹氏を恫喝した本性を垣間見せただけである。
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当ブログは、http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/corrupt-post-11.html
において、日本郵政の労働組合がユニオンショップ制を導入することとしていることと、委員長が、民営化された日本郵政の経営者側に参加するとの報道を、論評を加えずに紹介したが、実に奇妙な内容の報道が、6月16日に行われた。なんと、同労働組合の委員長が記者会見して、西川社長の続投に大賛成だと言うのだ。経営手腕を評価したとも報道している。連結決算がよかったことも理由としているが、郵政公社時代よりも悪く、承継計画を大きく下回っているにもかかわらずである。不思議な声明である。明日から同労働組合の全国大会が仙台市で開催されることとなっており、大きな議論を呼ぶものと思われるが、既に地方段階では反対の声も上がっており、紛糾することが予想されている。労働組合が「不正義」を支持して延命を助け、鳩山大臣が、かんぽの宿の不正を追及するという、全くのねじれ現象である。この国では、市場原理主義の虚妄を支持するほど労働組合も腐ってきたらしい。
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009061601000362.html
「国内最大の単一労組、日本郵政グループ労働組合(JP労組、約22万9千人)の山口義和委員長は16日、仙台市内で記者会見し、麻生太郎首相と鳩山邦夫前総務相の意見対立で焦点となった西川善文日本郵政社長の進退について「労組としては続投に大歓迎だ」と述べた。 山口委員長は、続投支持の理由について、西川社長の長期的視野に立った経営手腕を評価。2009年3月期の連結決算が純利益4200億円超だったことも挙げた。 その上で山口委員長は「長期的な展望に立ち、労使が一体となって経営課題に取り組むことが大切」と述べた。 会見では、17日から19日まで同市で全国大会を開き、初日には西川社長も出席することも説明。提出する議案については、雇用の確保や次期衆院選に向けた政治活動の態勢強化などを盛り込んだ。」
西川社長が労働組合を籠絡したとの解説記事も出ている。http://news.nifty.com/cs/item/detail/gendai-02041545/1.htm
「2009年6月16日(火)10時0分配信 日刊ゲンダイ
「JP労組」を押さえられ…
鳩山邦夫総務相の辞任、西川善文社長の続投で決着した日本郵政の社長人事。この結末に、なぜか民主党が危機感を募らせているという。
その理由は、日本郵政の「JP労組」の存在だ。
「JP労組は約23万人の組合員を抱える国内最大の単一労組。民主党の重要な支持基盤です。通常、労組は経営陣と対立関係にあるものですが、JP労組は西川社長と極めて近い関係にあるのです。西川社長が労組を取り込んでしまった。自民、民主両党と太いパイプを持つ労組の大物幹部を郵便局会社の監査役に起用するという仰天人事まで打ち出しています。これがこの先、民主党のネックになりそうなのです」(永田町関係者)
政権交代をかけて戦う民主党にとって、郵政の大票田はどうしても必要だ。だが、党としては、西川社長を追及する立場。ここにジレンマがあるという。西川社長がヘソを曲げれば、JP労組にソッポを向かれかねないのだ。実際、民主党が国民、社民などと西川社長の解任要請に動いた際に、JP労組が要請を取り下げるよう民主党へ執拗に働きかけたことは有名だ。
西川氏を知るジャーナリストが言う。
「西川氏にとって、今回の郵政人事のゴタゴタなんて大したことじゃない。振り返れば、旧住友銀行時代からイトマン事件をはじめ汚れ役をやってきた。最後は師と仰ぎ、自分を引き立ててくれた住友銀の天皇と称された磯田元頭取に引導を渡したほどの豪腕で知られる人物です。労組の懐柔など朝飯前。民営化するや、“労使パートナー宣言”なるものをブチ上げてJP労組幹部を籠絡してみせました」
西川社長は来週半ばから仙台で行われるJP労組主催の定期全国大会に出席して、来年の参議院選挙に民主党から出馬する候補にエールを送る予定だ。民主党はどうするのか。
選挙に人、モノ、カネが必要なのは民主党も同じ。JP労組を押さえた西川社長の存在は、民主党にとって目の上のタンコブになる日が近い。」
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気候の分類区分法でもっとも著名なものは、ドイツの気象学者ケッペンが一九二三年に植生に着目し気温と降水量の二変数から計算して分類していく方法である。米国の気象学者が水分量に着目し一九三一年に降水量と蒸発量の比、気温と蒸発量の比を変数とする気候分類法を発表したが、複雑すぎて普及していない。
ケッペンの分類によれば、網走、札幌、函館は、冷帯湿潤のDfbとなる。北海道でも浦河はCfb、温帯の西岸海洋性気候になる。津軽海峡を渡って青森は、温帯湿潤のCfaであり、東京も同じCfaである。軽井沢のように高原地帯では冷帯湿潤に分類される場所もあるが、南大東島、与那国に至るまで同じCfaである。朝鮮半島の釜山はソウルと同じ温暖冬季小雨Cwaであるが、木浦や済州島は、Cfaであり、半島沿岸は、温暖湿潤である。平壌は冷帯冬季小雨のDwaである。金策は、冷帯湿潤のDfbである。ちなみに北京は冷帯冬季小雨のDwaで、青島は温暖冬季小雨のCwa、上海を中心とする揚子江下流域は温暖湿潤のCfaである。勿論台湾の都市もCfaである。細かに分類するまでもなく、北海道には梅雨がないと言えばはっきりするが、ほぼ全域が冷帯である。朝鮮半島沿岸部が温帯で黄海の入口に達する。支那大陸の揚子江下流域が温帯で、北京は冷帯にある。樺太も冷帯で、マガダンもクラスノヤルスクもウラジオストクも、その北はツンドラの凍土である。
黒潮の流れがアジア大陸の当部沿岸の気候を和らげている。鹿児島の大口盆地で水を撒けばスケートリンクに早変わりしたし、日光の男体山の山麓や常陸の奥辺りには滝が氷る冷帯ばりの寒い地域もあるが、東北あたりでは、大雪は降っても夏の暑さもまた尋常ではない。時々の寒さ暑さが却って新緑と紅葉に照り映えて四季折々の変化を鮮やかにする広葉樹林帯なのである。
さて、支那の首都は冷帯にあるが、海に面した首都は歴史にない。歴代の王朝は温帯との境の内陸部に首都を置いてきた。海は辺境であり境界であると考えるのが大陸牧畜民族の特徴なのだろう。チベットとの境界も青い海に見立てている気がする。日本では税関といい税金の徴収に関心を持っているが、支那では海関と言い、海が異界に属していると認識していることを伺わせる。確かに徴税にはそれほど熱心な様子はなく、人頭税の世界である。黒潮洗う地域の農産物は長粒米の生産が主力となっているが、冷帯では牧畜か狩猟である。日本に宦官はいなかった。去勢は牧畜民族の習慣である。豚飼育の文化が入った南西諸島でも、子豚の睾丸(ふぐり)を剃刀で切って取り出しておくことは日常的に行なわれてきたが、草原に羊群を馬で追って家族で大掛かりに移動する世界ではないし、豚を野外に放し飼いするほどではないから、豚の去勢の技術を持った勢力が主流にはなれず、牛や馬を去勢することなど思いも寄らなかった。二〇世紀の戦争で馬が必要になってようやく去勢の技術を習得したのが、実情だろう。
小姓や稚児愛の隠微な世界も宦官の怜悧な陰謀をめぐらす世界とは異なり、人間を謳歌する側面がある。奴隷制もなかった。牧畜が入ってくれば、下草を食い尽くして森は急速に後退する。西洋人が新大陸に入って、カウリーやセコイヤの大木を切り倒し、人間の数よりも遥かに多い羊を飼い、最近では新自由主義という新型牧畜経済の囲い込みで世界を席巻した結果、地面温度は上がり、羊が死ぬのも無理もない。その果ては世界全体が砂漠化する終末論だ。日本人が世界に木を植えようと主張しても、去勢の伝統を持つ連中がさほど関心を示さないのも当然である。
日本は古来から、外来の文化を受け入れる際に、牧畜の技術の移入を厳しく戒めてきた。米国マサチューセッツの名門牧畜農業大学出身のクラーク博士も教育者としての名声にとどまっている。カナダや中西部大平原を見るにつけ、かつてそこには特有の森があり原住民がいたと思われるのだが、今は彼らを駆逐あるいは保護区に押し込めてしまった惨状が残るだけである。
日本は刑務所の脱獄事件がほとんどないことが特徴であるが、戦争映画を見ればわかるように、西欧人の捕虜は四六時中脱走することを考えるようだ。だが、我方は捕虜の辱めを受けずどころか取り入ろうとする情けなさも儘見られるほど、逃げない。捕虜に対する扱いも悪くはない。そもそも人間を去勢することなど考えたこともない。ナチスの暴虐など日本ではとてもとてもありえない発想である。テロリストがらみの収容所がグアンタナモを含め世界各地につくられた由であるが、人間を去勢するごとく、犬をけしかけて人間を無力化する発想はない。虎の檻か猛犬の檻に手下を放り込んだ九州の暴力団の親分の記事を読んだが、きっと日本人ではないと思う。
黒潮の森で海洋民が神に祈るのと同様に、狩猟民もまた山の神に採集の豊饒を祈る。雪中にまんさくの花の色を見つけて喜び、満月に熊の祭りをする。鮭の帰る川を清める。大日本の黒潮の漁撈民と山の狩猟民との相性と交流は、すこぶる良いのである。(つづく)
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日本経済新聞は、一貫して市場原理主義の立場に立った新聞であり、今回の郵政民営化をめぐる激しい争いにさいしても、西川社長の主張を代弁してきている。奇妙なことに、鳩山大臣が辞任?した当日にも朝刊、夕刊ともに、特ダネ記事となっている。朝刊では、首相、西川氏続投で調整と報道しているし、夕刊では、後任、佐藤勉氏で調整と報道している。注目すべきは、朝刊、つまり、前夜の午前2時頃の締め切りで既に、鳩山の解任を決めたことを情報として取っていることである。総理補佐官の郵政民営化に批判的な国会議員も、午前10時頃までには、鳩山退陣となることは知らされていなかったようであるから、むしろ、日経新聞のOBの上げ潮派の議員の情報の影響が強かった者と考えられる。特に、夕刊で、後任の人事まで報道したことは、辞表にサインすることとした鳩山大臣が実際に官邸で行うのは午後2時頃であったkら、その時点で夕刊の締め切りが過ぎているのが普通であるから、辞任前に後任が決まっていた公算が高い。そうすると、鳩山大臣の辞任は辞任ではなく解任である。更迭である。いくつかの新聞が辞任と書いているが、誤りであろう。辞任の形にしただけの話であろう。辞任であれば、結果としては、だまし討ちであったにもかかわらず受け入れた圧力に弱い信念に欠ける政治家となって、鳩山氏は政治生命を失うところであったが、実際には解任で会ったことが、日経新聞が特ダネを放ったことで事実が判明したから、政治生命を一転して継続することになった。世論の支持は、鳩山氏の側であって、西川社長の退陣を求める世論の方が圧倒的であることが、土日の世論調査で明らかになっている。麻生内閣の支持率は急落した。鳩山大臣は数時間の間、すなわち、日本経済新聞の夕刊が発行されるまでの間は政治的に敗北したのであるが、それ以降は、現在の市場原理主義擁護の政権に打撃を与えることとなった。政権崩壊が始まったようであり、鳩山前大臣の正義を追求する能力に対して、天佑が会ったとしか考えられない。本日15日の、アメリカの日本経済新聞のような市場原理主義礼賛のマスコミである、ウォールストリートジャーナルも初めて日本における、政権交代の可能性について報道した。ちなみに、同紙は、郵政民営化以前に、日本の国民資産が、いつかはアメリカの手に棚ぼたで手に入れることになるとも報道したことがある。
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6月12日に報道した平沼赳夫元経産相の西川問題の論評である。西川問題の本質を知っているはず?の首相は、鳩山総務大臣の首を切った。平沼氏の言を借りれば、国を売り続ける決断をしたことになる。
http://news.nifty.com/cs/headline/detail/gendai-02041541/1.htm
「大詰めを迎えている日本郵政・西川善文社長の進退問題。麻生首相は11日、早期決着を示唆したが、昨今の報道はどうも論点がズレている。政府が民間企業の人事に介入することの是非が問われているのではない。平沼赳夫元経産相が斬る西川問題の本質――。
●裏に米国の大掛かりなシナリオ
西川問題がここまでこじれた理由について、さまざまな解説がなされている。
「ここで辞めたら、政府の人事介入を認める前例を残すことになる。だから、西川さんは辞めないんだ」
「鳩山大臣が首切りに突っ走っているのは、政治的パフォーマンスだ。次期総裁選への布石である」
などなどだ。しかし、平沼氏はまったく別の見方をする。
「西川さんが辞めないのは、そもそも就任のときから大きなシナリオがあるからでしょう。そのシナリオの中では西川さんは必要不可欠の人物だ。だから、辞めるに辞められないのだと思います。そのシナリオとは、日本の郵貯、簡保資金の開放ですよ。私が経産大臣をやっていたころから、郵政問題は日米の政府間協議に上っていた。何度も政府間協議が開かれましたが、その会合には米国の民間保険会社の社長が来ていて驚いたものです。年次改革要望書でも郵政問題は取り上げられた。そうしたら、米国では研究よりも人脈づくりに励んでいたのではないかと思われる竹中平蔵さんが郵政民営化を推し進め、その竹中さんや米国のゴールドマン・サックスと強い絆がある西川さんが、前任者の生田正治氏に代わって日本郵政の社長に就任したわけです。彼が辞任しないのは、裏の大きなシナリオ抜きには語れない。鳩山大臣も当然、それを知っているから引けないのでしょう」
実際、ここまで問題がこじれているのに、なお、地位にしがみついている西川氏は異様だ。
「西川さんは国民のお金で2400億円もの建築費をかけたかんぽの宿を109億円で売ろうとした。それも一括。どう強弁しても説明が出来ない取引だし、常識的にはありえない話です。鳩山大臣だけでなく国民も疑いの目で西川社長を見ている。郵政には不正DMの問題もある。前任者の不祥事であっても、現在のトップが責任を取るのは当たり前。ふつうの感覚では辞めるはずです」
それなのに、辞めないのは米国を含めた大きな力が働いているとみるべきなのだ。
「麻生首相と私は仲がいいから、彼が迷うのもわかる。しかし、ここは敢然と西川氏を切るべきだと思います。経済学者の中谷巌氏も小泉改革を支持した誤りを認めました。8兆円も国費を投入した長銀を外資に10億円で売ったのが小泉改革です。誰が見ても、誤りは明らかなのです。だとしたら、決断し、大ナタを振るった方がいい。麻生首相も、西川問題の本質、真相はよくお分かりのはずですよ」
さもないと、国を売り続けることになる。
(日刊ゲンダイ2009年6月12日掲載)」
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For the past decade those market fundamentalists in Japan together conspired together with the villains of Wall Street in New York and other financila capitals of Europe to break up and privatize the Japanese Postal services, especially to make it a prey because Japanese Postal serives operated the world largest financial services and its assetts is practically largest in the worlld. And the so called economic vultures targeted liquidization of the public entitiy, while priviatizing and grabbing the control by the possible purcase of the stocks when the asset was put into the market.
In the latest development, a harsh battele over who should take the hegemony of the public asset between the universalism and the market fundamentalism has been continuing.
Internal Affairs Minister Kunio Hatoyama pointed out a series of possible scandals since the end of December last year but , Mr Hatoyama was ousted by Prime Minister Aso and Mr Hatoyama Kunio, then Minister lost the political battel. He resigned on 12 June, last Friday.
The political outcry that the privatization was only a fake and enriched only a handful number of capitalists and especially foreign investment banks and security firms and Japanese citizen's anger was heightening in the recent months.
Even though Mr Hatoyama resigined from the post but majoriy voices claimthe the Preseidnt of the Japan Post, Mr Yoshifumi NIshikawa shoud have been ousted and the Prime Minister's judgement was completely wrong one and the rate of support to Prime Minsiter sharply declined to the leves of less than 20 % according to the opinion poll surveyed by the Kyodo Press company.
Even as the market fundamentalists and some American extreme investment bankers clings to the privatization, but the tide of the Schock Doctrine applied in Japan was now despised by the Japanese citizens and anti-American sentiments are steadily rising.
It is now clear that advocating slowing or reversing the effort is for the national interest of Japan and privatization, regulation and other doctrines were only to interest the foreign vested interest groups. The market fundamentalist activities were orchestrated not only in Japan but it was very active in Latin America in the seventieis and eighties and the fake economic theory completely collapsed on September 15th when the Leahman Brothers went bankrupcy abruptly.
The opposition Democratic Party of Japan -- a party headed by Mr. Hatoyama's brother Yukio will definitely win the general election this year. Post masters nationwide agreed to the political change and strongly support New People's Party or Kokuminnshinnto. headed by Mr Watanuke, former House speaker..
Alreading consultation works among the now Opposition to form the common policy when they will gain the power within a few months. Even Prime Minister Taro Aso once let it slip that he was actually against the privatization, drawing criticism from members of his own party, and in practic the perfomance of the privatized postal companies were well below that of the Japan Post during the public corporation formalities.
Juninchiro Koizumi , the former prime minister acted as the agent of the Bush administration and the economic extemists but now the power of the economic cult is fading out quickly. As in the United States , there was a certain political change, even though a turmoil continues as if a case of domestic battles of the Civil War, in Japan too the conflicts are still continueng as seen in the case of the Hatoyama resignaition..
It is true that the Postal financial institutions world-wide are attracting renewed interest as the financial crisis revealed the vulnerability of commercial banks. In France and the U.K., politicians have called for revising postal-privatization plans. There is no precedence of the successful postal privatization. German Post chief Mr Zumwinkel was arrested last year while transfering his private assetts into the foreign hands and Postal privatization in other area was only a nominal and fake ones.
Postal banks in European nations have seen sharp increases in deposits and new accounts since last year, according to the Universal Postal Union, a United Nations-affiliated institution based in Switzerland. Public postal services maintains the "image of trust and stability" that postal financial institutions enjoy, adding that postal networks can help stabilize the financial market, in part by offering basic services to households excluded by commercial banks. Postal privatizaion itself was theoretically wrong, as Ralph Nader commented once in his letter sent immediately before the postal privatization in Japan..
National voices against Mr. Nishikawa, a powerful but notorious banker, was appointed by former Minister Takenaka, who was very close to the ecnoomic and market fundamentalists in the United States and util the Lehman Shock, he claimed the possible transfer of the nations assetts into the foreign bankers hand, by the mechanism called " carry trade" which only destryed the Japanese stable socio-ecnomic system.
With in a few month, the Japanese political scene will be changed. It is high time to consider the alliance of true economic partnerships without master and servant relations and while eradicationg the dictatorship of the moneymongers. Japan will continuously contribute to the stability and prosperity of the world while former market fundamentalsits tried to destruct the safety mechanism and brought series of warfare and the disasters.
Posta Privatization in Japan almost could be stopped., because the policy could not benefit at all to the Japanese citizens. New government will be established and Mr Nishikawa will be toppled even if he clings to the post to sell the stock into the hands of vicious foreigners. within afew monts. At the latest toward the end of September.
Mr Shizuka Kamei last months visited Washington D.C. and for the first time exchanged the views and opinions with the officials of the Obama Administration. US-Japan relation ship will be much better and improve than the market fundamentalism oriented relation betwenn Bush and Koizumi administrations.
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l国民新党の亀井久興、自見庄三郎や、民主党、社民党の国会議員が、15日午前10時から日本郵政が所有していた旧東京簡易保険総合健診センター(東京都豊島区東池袋)の土地や建物を視察した。
宴会場や宿泊施設として使われていた同施設は、2007年7月に営業を終了。資産を継承した郵便局会社が、08年8月に住友不動産に信託受益権という形で50億円で売却している。国会で「住友不動産との癒着ではないか」との指摘がある。
野党3党は、日本郵政の西川社長に対して、特別背任未遂などの罪に当たるとして、告発状を東京地検特捜部に提出して、2週間後に受理されている。
http://www.47news.jp/CN/200906/CN2009061501000152.html
その他、池袋の同施設に関係する情報が、ご参考までに次の記事がネットに残る。
http://octhan.blog62.fc2.com/blog-entry-604.html
ご参考まで。なお、日本郵政の西川社長以外の重役2名に対して提出された告発状は、2日で受理されている。週刊新潮が報道したことがあるが、赤坂の料亭において、外資企業への付け回しがあったのではなかったとの疑惑もある。http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/corrupt-post-16.html
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
週刊ダイヤモンドの誤算 2009.6.3版
5月23日付け週刊ダイヤモンド誌は、「日本郵政の暗部」と題する30頁に及ぶ特集記事を組み、「郵政民営化の恐るべき現実」を紹介している。各記事の見出しも、「迷走する大本営」、「進駐軍統治の大罪」、「7億円をどぶに捨てたマナー向上運動」、「かんぽの宿で発覚した民営化利権」、「組織ぐるみの郵便不正事件」、「疲弊する現場」、等々かなり刺激的な言葉が躍る。
同誌はこれまでにも郵便局関係の特集記事を掲載したことがあるが、概して郵政の闇を探る的な取り上げ方なので、内部者からの評判は必ずしも良くなかった。売らんかな主義も露骨で、今回も、かんぽの宿事件、社長人事、全特総会などに合わせた時期の発行となった。売れ行きが落ち始めると渡辺淳一氏の小説を連載する某経済紙に似ている。
ところが今回は、従前ほどの売り行きにはなっていないらしい。内容的に手垢のついた話ばかりであることや、郵政民営化がさほどの改革でなかったことが国民にはバレバレになっているので、いまさら購買意欲をかき立てなかったためと思われる。郵政民営化に対する国民の期待が、既に大幅に低下していることの表れと取ることもできる。
発行側も、郵政会社がこれほど強く取材非協力に出るとは思わなかったようだが、敵対的な記事内容になることを恐れた郵政会社をして、社長続投の内部決定を発行日以前に行うよう早めさせた、という影響はあったかもしれない。さらに、法案に携わった直接の当事者からの反論も引き出している。件の窃盗経済学者と共に郵政民営化案の策定に邁進し、国民世論対策としてIQ(知能指数)の低い層を狙ったキャンペーンの実施にも関わったと噂された竹中元総務大臣の政務秘書官氏が、ダイヤモンド社のサイト上で、「一面的すぎる分析」、「結論ありきの議論展開」だとして記事全体を強く非難している。もっとも、「郵政民営化をとにかく賞賛しろなどと言う気は毛頭ありません。問題点も多いのは事実ですから。」と幾分かは正直なのだが。
こうしたそれなりの波紋を呼んだ週刊ダイヤモンドだが、今後取り上げた問題をどのようにフォローしていくのか注目される。誌の熱意を試すべく、関係者は読後感なり現場のさらなる実態なりを、ダイヤモンド社の方へ直接投書されることをお勧めする。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
西川社長への告発 2009.5.21版
5月15日、国民新党、民主党、社民党の国会議員12名は、かんぽの宿の問題に関し、国民共有の貴重な財産をオリックスに対し不当に廉売し日本郵政に損害を与えようとしたとして、西川善文日本郵政社長を、東京地方検察庁に特別背任罪未遂等で刑事告発した。告発人は国民新党から亀井久興、自見庄三郎、森田高、長谷川憲正、民主党から原口一博、松野頼久、川内博史、武内則男、社民党から重野安正、又市征治、近藤正道、保坂展人の各議員である。
告発に先立ち亀井、自見、森田、原口、重野、保坂、長谷川の7議員が、鳩山総務大臣に面会し、西川社長の解任要請文を手渡した。これに対して、鳩山大臣は「正義にもとる行為は許してはならない」と述べた。東京地方検察庁では前記の7議員に森ゆうこ議員が加わった。(以上は、長谷川憲正議員のメルマガより引用。)
5月17日千葉で開かれた全特総会は、告発人と被告発人がまさしく呉越同舟する形となったが、翌18日、日本郵政の取締役会の指名委員会は、西川氏続投を決定した。西川氏本人、高木祥吉副社長、社外取締役の牛尾治朗ウシオ電機会長、奥田碩トヨタ自動車相談役、丹羽宇一郎伊藤忠商事会長の5名が委員であり、お手盛りともいえる決定内容だが、鳩山総務大臣や野党要求を完全に無視する形となった。これに対し総務相は「最後の一人になっても戦う」と述べたと報じられている。社長の年俸が二千九百万円では、安すぎて民間からの来手がないという説もあるが、ならばあえて郵政官僚OBでも使ったらどうか。年俸の高さに感激して一生懸命働くことであろう。天下りも、安上がりという点ではそれなりのメリットもある。
こうした動きに対し、新聞は驚くほど世論に鈍感である。国権の最高機関に属する国会議員が複数連名で、政府が全株を所有する会社の社長に対して告発を行ったという政治的には極めて大きなニュースだが、扱う紙面は極めて小さかった。郵便不正事件が発生している最中にあっても、再任拒否は改革の後退になるとまで論じている。自民党の菅義偉元総務大臣や園田博之政調会長代理も、西川氏続投で動いていると報じられている。最終調整責任者たる麻生総理にとっても、選挙を前にして正に正念場の時を迎えたということができよう。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
新体制への期待 2009.5.18版
5月16日、民主党は鳩山由紀夫氏を新代表に選出した。政権交代が起きれば、次期総理大臣になるべき人物であり、氏の政策は郵政関係者にとっても一大関心事である。対抗馬の岡田克也氏は、4年前の郵政選挙の際の代表として、民営化そのものに正面から反対を断言できず選挙に負けたイメージがあるだけに、鳩山氏でひとまず安心といったところか。鳩山新代表が郵政事業の現状についてどこまで勉強しているか不明だが、関係者は早急にレクチャーをすべきであろう。但し、氏が翌17日の全特総会に出席し、小沢前代表が昨年7月郵政民営化見直しについて綿貫国民新党代表と合意署名したことについて約束は必ず守らせていただくと挨拶したことは評価できる。
また、5月17日全特は、新会長に柘植芳文氏を選出した。かねてより会長職を嘱望されていただけに、時代の転換点に当たって獅子奮迅の活躍が期待される。先ずもって選挙対応、次に事業の見直し、そして会社経営陣との関係の再構築などが課題となるであろう。選挙対応では、当然国民新党を中心に民主党、社民党との関係が軸になると思われるが、前回落選の郵政民営化反対議員などへも配慮がなされるであろう。
郵政事業の見直しに関し、政党間の合意文書などが既にあり、そしてそれは当面の対処方針として尊重されるべき貴重な内容ではあるが、民主党、全特とも、この際新体制になったことを契機に、一層の新機軸を打ち出してもらいたいものだ。
それはすなわち、民営化の完全廃止であり国営公社経営への復帰である。なぜなら、①民営化しても株式売却凍結ということであれば実質的に公社経営と何等変わらない、②「民営化には反対ではないが三事業は一体で」という言い方は全く迫力に欠ける、③民間会社なのに自由が無いのは論理矛盾であるとの主張を生みやすい、④米国は依然国営事業のままだし、アルゼンチンに至っては民営を国営に戻している、からである。国民新党が2008年12月25日に出した「郵政事業の抜本的見直しの方向性」の第1項に「郵政事業の機動的経営を確保するため、現行の株式会社形態は改めない」とあるが、この「機動的経営」のあだ花が「かんぽの宿事件」なのではなかったか。機動性よりも愚直さを選択すべきだ。合理的機動性なら公社にも与えればよい。政治は妥協の産物である。理想を高く掲げておかないと、再び政治に翻弄される時が来るやもしれぬことを常に肝に銘じておくべきだ
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
罪と罰 2009.5.7版
人気若手タレントが、深夜泥酔し裸になって騒ぎ公然わいせつ罪で逮捕された。そのときの文句が「裸になってなにが悪い」というものだった。これが今年の流行語大賞を取るかどうかは別として、世間は、概ねそのタレントに同情的だった。誰も傷つけていない、物を盗んだり損壊したわけでもない、警察の家宅捜査はやりすぎ、マスコミははしゃぎすぎ、云々である。しかし、起訴猶予にはなったものの、芸能活動は自粛せざるを得ず、中止CMの賠償額もかなりの額に達すると報じられている。タレントも広義の公人であり、罪は罪ではあるが、大きな代償を払うことになった。
ところで政治家の不祥事の場合はどうか。犯罪ではないがヘベレケに酔って世界に醜態をさらしたため、大臣辞任に追い込まれた最近の例がある。過去のスキャンダルがたたって大臣になれない人もいる。その他金銭がらみのケースなど、本人、秘書の場合を含めて世間の目はいつまでも厳しい。選挙を経ればみそぎが済んだとは中々ならない。
公務員の場合はどうか。犯罪に関して言えば、郵政省時代の郵便局職員への処分は厳格で、葉書1通盗んだ場合即懲戒免職だった。これは国民の通信の権利を確保する上で当然の措置だが、同じ公務員でも、国民の安全安心を守るべき警察官の犯罪行為への処分が諭旨免職とされた例と比べればかなり厳しい。単なる退職金の有無以上に、公の職務ということに対する認識の大きな相違が見られた。一般職公務員の汚職や痴漢行為などの場合、若くて軽微であれば内部処分や一時的左遷で再起を待つ場合もあろうが、相当な幹部にまでなって行った場合には、万一有罪にならなくても、内部処分に加えて昇進を見合わせ早期退職に追い込んでいくのが通例とされているようだ。
一方、民間企業の場合、企業の体面を維持するために不祥事は不公表処理されるケースが多いと聞く。郵政事業が誇った信賞必罰や国としての情報開示義務が、民営化によって簡単に損なわれてよいものかどうか。少なくとも株売却以前は国営時代のレベルを維持すべきであろう。逆に、国民目線から見れば、諸々の問題点もこれあり、株売却を永久凍結し、経営自体を民営化以前の状態に一刻も早く戻すのが本筋の措置と言えよう。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。国会の参考人して意見陳述をしたジャーナリスト町田徹氏に対する日本郵政の言論弾圧事件についての論評である。
町田徹氏の闘い 2009.4.15版
去る3月17日衆議院総務委員会において、かんぽの宿問題に関して3人の参考人からの意見陳述と質疑が行われた。その中の一人フリージャーナリストの町田徹氏の発言やその後の展開は、かなり衝撃的であった。
氏は、かんぽの宿の売却経緯の疑問点、担当専務がいまだに出身母体の銀行の社宅に住み続けている点の不透明さ、ゆうちょ銀行のクレジットカード業務の提携先を、あえてそれまで殆ど実績のなかった出身母体の銀行系のカードに抜擢変更した点の不可解さなどについて言及し、今後の委員会の積極的対応を要請した。
その後、当日町田氏が使用した説明資料について、日本郵政が謝罪訂正を要求する内容証明を氏に送付したことから、事態はさらに紛糾した。なぜなら、その資料は、総務委員会の委員に限定して配布されたものだったからだ。日本郵政側は、資料の入手元を国会で追及されても答えられず、結局謝罪訂正要求も引っ込めざるを得なくなった。
町田氏は、郵政問題のみならず政治経済の広範な問題について、各種のメディアに積極的に意見を述べている。「ダイヤモンド・オンライン」においても、特に郵政問題について、これまでも以下のような題名の記事を書いている。『ゆうちょ銀行社長のグレー人事に、国会でも疑惑追及 2008年6月27日』『出来レースの温床となる懸念も。「かんぽの宿」売却で表面化した郵政民営化の問題点 2009年1月16日』『「かんぽの宿」情報開示拒む郵政に、メルパルクや宅配でも不透明の指摘 2009年2月6日』『専務が三井住友銀行の社宅住まい 日本郵政に持ち上がる新疑惑 2009年3月13日』『あの西川郵政社長が「国会の権威」に挑戦 「参考人」制度が揺らぎかねない大事に 2009年4月10日』。今後とも町田氏の取材活動からは目が離せない。
ところで、参議院でも同様に4月7日に参考人質疑が行われた。今やこれらすべての委員会審議をネットで見ることが出来る時代だが、見る方も時間がかかるし、マスコミもすべてを取り上げない。本紙は今後、郵政問題に関する参考人意見の要旨なども詳細報道すべきではないか。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。民営化を主張した大学教授、元財務官僚の窃盗事件につい手の評論である。頭の中での遊技でもてあそんだのが、郵政民営化ではなかったのかと断じている。
ある経済学者の窃盗 2009.4.6版
竹中平蔵氏の懐刀といわれたある経済学者が、窃盗容疑で書類送検された。財務官僚を経て竹中ブレーンとなり、4分社化郵政民営化案の有力シナリオライターとして、さらに政府内の埋蔵金の存在を唱えて有名となった人物である。今回の措置が、逮捕でなく書類送検だったことや、犯行後暫く発表されなかったことなども話題を呼んだ。
経歴からして大変優秀な頭脳をお持ちの方のようだが、しかし、頭が良いからといって言動が正しいとは限らないのは世の常。もちろん犯罪行為と学問的業績は全く関係が無い。それは誰しも分かってはいるのだが、ついつい、だから彼のような窃盗容疑者が深く関与した郵政民営化は、それ自体極めて胡散臭かったのではないかと連想して思ってしまう。少なくとも、人の物は自分の物と安易に考えてしまうような性癖ならば、それと同様な感覚で、頭の中だけの遊戯で弄んだのが郵政民営化なのではなかったのかと。
信念を貫く男として有名な、前回の郵政選挙で落選した城内みのる氏も、自身のブログ
の中でこの事件に触れ、その他の人物名も挙げながら、『郵政民営化利権(かんぽの宿等)で名前があがっているお方に共通しているのは、「ばれなければ何をやっても良い。法律を犯しても良い。自分さえ良ければ(もうかれば)良い。」という倫理観、規範意識の希薄さである。こういう方々が「カイカク、カイカク」と新興宗教のように国民をだましてきた張本人の手先となっていたと思うと本当に腹立たしい限りだ。そう思わないか。善良なる国民よ、今こそ立ち上がれ!!』と憤っておられる。
この事件は、郵政民営化推進論者にとっては、悔やんでも悔やみきれない味方のエラーであろう。しかし、郵政民営化反対論者にとっても、実は残念な事態といえる。なぜなら、後年郵政民営化が見直されたとき、推進論者のサイドから、あれはたまたまあのとき身内に窃盗犯罪者がいたせいだ、理論的には間違っていなかったのだと開き直られる可能性があるからだ。いくら優秀かもしれないが、単なる一経済学者の社会的死亡消滅には左右されないほど、確実に郵政民営化は間違っている、その悪影響は日本を蝕んでいるということを再認識する必要がある。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
グローバル・スタンダード 2009.3.16版
世界が急速に狭くなって、何事も国際化の時代になってきた感がある。どこの国も同じやり方、基準、考え方を取り入れることを国際標準(グローバル・スタンダード)に則るという。例えば、インターネットも携帯電話も、国際的に定められたやり方で行われるので瞬時に世界中につながる。
もっとも、電車で席を譲るなど弱者を労わるとか、老人を敬うとか、社会全体で未来を担う子供たちを育てるとか、というのは普遍的常識の話で国際標準とまでは言わない。他方、元首制度、選挙制度、議会制度など政治経済体制の在り方は、各国の任意であり国によってまちまちである。
郵政事業の在り方は、まさしくこの政治経済体制にかかわるものである。従って、外国のまねをしなければならないものではないし、ましてや、外国から言われたとおりにする必要も全くない。万国郵便連合で取り扱い手続きの国際標準化はなされているが、運営体制は各国の任意である。
一方、ここ数年で急速に国際標準化された動きが二つある。一つは、環境対策である。例えば、環境保護のためにホテルのタオルやシーツの取替え自粛を連泊する客に要請する動きが広まっている。もう一つは、禁煙である。職場はもとより、レストランなど公共の場所での禁煙を法令などで強制する国が急増している。愛煙家は、人に迷惑を掛けないよう、自宅もしくは人のいない青空の下でどうぞというわけだ。この二つについての日本の取り組みは進んだものとはいえない。特に喫煙については最悪である。赤提灯を含む飲食店での喫煙が認められていたり、いまだに新幹線に喫煙車両があったりする。
外国をまねる必要の無い郵政民営化と、まねるべき公共の場所での禁煙と。どちらがより早く見直され正されていくか。もはやするかしないかではなく、いつ行うかの問題であり、日本人の国民力、国際力が問われている。愛煙家の皆さん、これはあくまで公共の場所での禁煙の話ですから御寛恕を。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。竹中平蔵元総務大臣などによる、鳩山大臣攻撃について言及している。
木を見るか、森を見るか 2009.3.16版
テレビ番組で、最近出演機会が急に増えたようにみえる元総務大臣・元郵政民営化担当大臣の竹中平蔵氏が、人選に関与した縁からか、あるいは特別な関係があるからなのか、日本郵政会社の西川善文社長を必死に弁護していた。民営化してからの方がむしろよくやっているのだと。根拠として、①民営化前より黒字が三倍になった、②廃局は公社時代の二百局に対し民営化後はわずかに一局、③二百以上のファミリー企業を切ったがそこには約二千人が天下っていた、などと熱弁をふるった。
一見もっともらしいし、ミクロでは確かにそうかもしれないが、①は、連結で郵貯の黒字を際立たせただけではないのか、②を言うなら公社化以前が一番良いということになる、民営化を嫌っての廃局も相当あったのではないか、③も、現在どんどん作っている子会社とファミリーとの違いは何か、民間企業でも定年前子会社転籍は良くある話なのになど、よくよく考えるとおかしな点が目立つ。大きな争点から巧みにずらされている感じだ。
経済学者の一部に特有な論理立てかもしれないが、こういうのを、「木を見て森を見ず」というのだと実感した。司会者や背後にいる評論家たちも総じて竹中応援団だったが、それでも孤軍奮闘した相手方の亀井静香代議士の方が分は勝っていた。
かつて郵政民営化のための国民世論対策として、「知的レベル・政治意識の高い階層は騙すことが出来ないので、IQ(知能指数)の低いイメージだけで物事を判断する傾向のある主婦・子供・シルバー層の支持を取り付けて郵政民営化を強行しよう」というキャンペーンが行われ、竹中大臣の知人の会社が作成したとされる内部文書が明らかになったことが想起される。テレビと平仄を合わせるかのように、日経新聞も最近の社説で鳩山総務大臣の行動を「横やり」と断じた。再びこの手の巻き返しが横行し始めていることは要注意である。
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臥薪嘗胆のコラムより。
前島密の決意 2009.04.03版
新潟県上越市にある前島密の記念館が、3月7日にリニューアル・オープンし、4月17日には改装展示が行われた。地元郵便局長が提唱し募金によって昭和6年完成、後に国に寄贈されたものだが、現在は、日本郵政株式会社郵政資料館分館前島記念館が正式名称となっている。
前島密は、1835年1月7日生まれ、1919年4月27日84歳で没。逓信博物館のホーム・ページなどに業績が詳しく紹介されているが、それによると、1870(明治3)年渡英し、郵便、郵便為替、郵便貯金、郵便保険の業務を学んで帰国した。その後駅逓頭に就任し、すでに欧米では一般的な公共通信手段となっていた、切手による料金前納と均一料金制による近代郵便制度を、1871年東京―京都―大阪間に最初に導入した。また、1875年には郵便為替および郵便貯金の取扱いを始めた。諸準備が必要であった簡易保険は1916(大正5)年、郵便年金は1926年に開始されている。まさに郵政事業の祖というにふさわしい。
前島の思想の原点は、ペリーの黒船来航やロシア軍艦の対馬寄港を契機として醸成された、外国に負けない強い日本を作るという激しい思いであった。外国郵便の取扱いについても、わが国にあった外国郵便局を明治13年までにすべて撤去させ、郵便主権の回復をはかっている。
前島の功績は郵政事業以外にも、電信・電話、国字の改良、海運、鉄道、教育、保険など多岐にわたる。大久保利通の大阪遷都論に対抗し、江戸遷都を建言したり、新聞雑誌の低料金取扱いを実現させている。国営独占郵便事業に強く反対していた定飛脚問屋を説得したのも彼だが、これが後の日本通運株式会社となっている。この4月以降、郵便事業会社と日通の両者の宅配便事業を統合するのも何かの因縁であろう。
「縁の下の力持ちになることを厭うな。人のためによかれと願う心を常に持てよ」というのが前島の信条であった。この思いは、はたして現在の郵政人にも十分引き継がれているであろうか。晩年は現在の神奈川県横須賀市に隠居所「如々山荘」を設け、終生をここで過ごした。夫妻の墓は山荘に隣接する浄楽寺にある。後世この地を選挙地盤とする政治家が、自分の決意を蹂躙するようなことをするとは夢にも思わなかったことであろう。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
民営化いろいろ 2009.2.18版
国鉄、電電公社の民営化は概ね成功と評価されている。これを引き合いにして、郵政民営化も同様に必要だとする議論が見受けられる。国鉄やNTTと同じく、民営化で郵便局が無くなることはないし、サービスも良くなる云々である。はたして、こうした単純一律論は成り立つものかどうか。
先ず国鉄の場合、累積赤字が37兆円にも達し、国が金を失うと書いて国鉄だと云われたほどだったが、民営化という形を取ることで巨額債務を切り離し、サービスも確かに向上した。但し、一部路線の廃止や福知山線脱線事故など民営化の歪みを指摘する声もある。また、北海道・四国・九州の各社に対する経営安定基金(「三島基金」)が設けられている。
郵政と国鉄との関係は浅くない。国鉄債務処理のために、98~02年度に計1兆円が郵貯特会から国の一般会計に繰り入れられたが、まだ返されていない。また、退職職員の雇用や、ぱるるプラザのように国鉄跡地の購入にも協力した。高祖氏の辞職による繰り上げ当選者はJRの元常務だったという落ちまでついている。
一方電電公社は、全国電話普及を完遂するため独占事業体だったが、その使命は1978年度に達成された。そして一層の技術革新を促進することが米英始め世界的な課題となり、その結果競争体制が導入され、競争しやすいよう民営化がなされた。NTTには電話の全国あまねくサービス提供義務があり、電話会社が加入者から徴収して納めるユニバーサルサービス基金からの補填を受けている。
郵便の場合、電話に比し技術発展産業でないことが決定的に異なる。アメリカは電話では徹底した競争を入れながらも、受け箱設置は郵政公社しか認めないなど断固として国営独占郵便を守り続けている。日本の郵便の場合、他社のおいしいとこ取りを実質上容認しているが、競争範囲を合理的かつ厳格に規制しないと経営的には苦しくなるばかりだろう。
このように、同じ手段としての民営化でも、背景は大きく相違する。国鉄の場合は「マイナスからの脱却」、NTTの場合は「技術革新への挑戦」という国家政策理念があった。産業構造の違いを無視した一律民営化礼賛論は成り立たない。郵政民営化には、一体どのような国家政策理念があるというのだろうか。
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臥薪嘗胆のコラム(通信文化新報)の転載。
麻生発言 2009.2.18版
麻生総理の郵政問題発言で自民党は揺れている。実は郵政民営化には反対であったとか、4分社化を見直すべきだとか、正直な麻生発言に対して、既に引退を表明している小泉氏までが批判に乗り出した。
麻生氏の発言は、経過を辿れば、昨年末の郵政会社の株売却凍結、施政方針演説での小泉路線への訣別、側近の鳩山総務大臣のかんぽの宿問題の追求など、実はそれなりに一貫している。総務大臣時代の未消化の思いを引きずっているようにみえる。
しかしながら、今の自民党には、総理大臣発言の重みをしっかり捉えてこれを一体として支える雰囲気がない。場合によってこうした大きな転換をもなしうる柔軟な党であることを示すのが、サプライズを欲する国民の期待なのだということが全く分かっていないようにみえる。「郵政研究会」(山口俊一代表)こそ、積極的な4分社化見直し案を提示したものの、「郵政民営化PT」(中谷元座長)は、4分社体制を当面維持する「見解」を示した。その中にある、郵貯の限度額撤廃や企業向け融資の解禁案は、完全に民間と同列にして後戻りできなくさせる毒饅頭だという声もある。
国民も興味深く自民党内の争いを見守っている。かんぽの宿問題などで民営化自体の胡散臭さを感じ始めているからだ。折角の郵政麻生発言によって芽生えかけた自民党への国民の声援も、相次ぐ党内の反発で、やはり自民党は所詮その程度の党にしかすぎないとして、かき消されようとしている。3分の2の議席を獲得したものの、得票総数は有権者の3分の1にしか過ぎなかったのが4年前の郵政選挙だったことを想起する必要がある。
一方、追求する民主党など野党の対応もどうか。麻生氏の行動様式は総理の座にあるものとして追及の対象足りうるとしても、4分社化見直しの見解などは、大いに称えて国民に訴える材料にするほうがよいのではないか。その意味で野党の追求にも正直若干のイライラ感がある。
かくして来るべき総選挙は、やはり再び郵政選挙の様相を呈することになるのであるが、民主党は本当に大丈夫か。4年前の郵政選挙の際の行動を総括反省し、打つ手を誤らないようにしてほしいものだ。
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臥薪嘗胆のコラムの転載である。
郵政力 2009.2.09改訂版
最近、「○○力」という言葉が流行っている。本の題名だけでも、例えば文化力、仕事力、とか、悩む力、外交の力、手紙の力など結構な数に上る。これにならって、「郵政力」といえば何があるか?
かつては、先ず親しみやすさ、お客様本位の姿勢、地域密着性であり、次に郵便配達の正確さ、郵貯・簡保の簡便性、国営事業としての生真面目さであり、つまるところ、安心・安全・交流の公的拠点ということであった。国民力そのものともいえる。民営化論議の際、多くの在日外国人識者が、どうしてわざわざ日本の伝統ある良いシステムを壊してしまうのかと訝かしんだほど。民営化でこれらのうちいくつかは喪失されてしまうことになる。
もう一つ忘れてならないのは、人材の豊富さである。郵政事業はまさに人で成り立っている。全国30万人の職員は多士済々。特定局長は昔から地域の名士、素封家が多く、明治時代には局舎の建設や電柱の敷設にまで私財を投じたといわれる。郵便局員は地域での奉仕活動に率先して取り組む人も多い。有名運動選手を子女に持つ局員家庭の話も聞く。組合も官公労働運動を牽引した。OBとして俳人などの文化人や政治家も多くいた。
いろいろ有名な方々の例を仄聞するが、今最もホットな三名の方々を取り上げる。公務員制度改革論議の渦中にある谷公士人事院総裁は、元郵政事務次官。現職への就任は、本人の能力もさることながら、信賞必罰を厳格に実施するなど国家公務員行政の手本を示してきた郵政人事行政への高い評価の反映でもあろう。人事院は、再就職承認や級別定数管理などで各省から煙たがられる存在だが、独立性の高い機関の総裁として、ここは一本筋を通されることであろう。
岡山県倉敷市長の伊東かおり氏は、勤務経験地からの熱烈な要請に応え総務省室長の職を投げ打って立候補し、昨年見事激戦を制した。元日光郵便局長。若さと郵政力を生かした明るい市政が評判を呼んでいる。市政でもう一人、64歳ながら来る4月の福島県郡山市長選挙に出馬するのが品川まさと氏。平成12年に郵政審議官で退官。故郷への熱き思いからの挑戦だが、是非とも当選を果たして郵政力を発揮してもらいたいものだ。
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臥薪嘗胆のコラムである。初めて、かんぽの宿の問題に言及している。
自民党良識派の逆襲 2009.1.30版
簡保施設の一括売却問題では、経過の不透明さもあって鳩山総務大臣が待ったをかけた。これに対して国の横槍ではないかとの一部マスコミ論調もあるが、徐々に世論の支持は大臣側についた。確かに70余の施設の建設費が2400億円を越えるのに、売価が109億円では国民感情は許さないだろう。
民間企業というのはこうしたことを平気で実施できるのが強みであり、入札手続き自体も法的には問題が無いように見える。しかし、国が100%株を持ち、総務大臣が資産処理の認可権を持っているならば、筋は通さねばならない。
注目すべきは、国民新党のような民営化反対勢力が売却阻止を主張するのは首尾一貫しているが、今回は、民営化を無理やり推進した当の自民党自身が待ったをかけた点であり、そこに政治的意味あいがある。鳩山大臣だけの判断ではなく、後ろに自民党の中の民営化反対派、良識派の後押しがあって、選挙目当てに麻生支持率アップに動き始めたのではないか、と勘繰りたくなる。軌を一にするように、麻生総理は1月28日の施政方針演説で、「官から民」、「小さな政府」といった小泉路線の発想に疑問を呈した。さらに同日付けで、郵便事業会社社長の團宏明氏が持ち株会社の副社長に任命された。
これらは一見思い切ったことのように思えるが、いずれも中途半端さは否めない。簡保問題に関しては、殆どの不採算施設を売価1万円のものを含めて民営化前に売却したにもかかわらず、なおも40億円もの赤字があるとすれば、その経営責任が問われるべきとの指摘もある。また、小泉路線と決別するならば、いっそ復党派議員の誓約書を一斉破棄するなり、離党派議員を三顧の礼をもって迎えるなりといった大胆さがなければなかなか信用されない。さらに、役員人事にしても、元々旧郵政省出身者が含まれていないことについては与野党双方から大きな批判があった。それが正されただけの話で、首のすげ替えはまだ行われていない。
しかし、これらを含む今後の政府与党の動きが、真に土性骨が入るようなものになっていくならば、結構自民党も盛り返して世論の支持をつかんでいくかもしれない。
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臥薪嘗胆のコラム(通信文化新報)の転載である。
政治家との付き合い方 2009.1.21版
今年九月までに必ず行われる次期衆議院議員選挙の当落予測が週刊誌をにぎわせ始めた。その昔政治家大野伴睦は、「猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちればただの人」という名文句を残した。それだけに彼らは、いかにして選挙に当選するかに日夜腐心する。
問題は、こうして選挙に勝ち抜いてきた政治家が、立法機関の一員として、日本の将来の命運を握る立場に立つことであり、是非とも国民の代表として、巾広い視野を持って過たない言動をとってもらわなければならない。
危惧されるのは、理念、信念の人がどれほどいるかということである。国会議員といえども人の子、とかく八方美人になりがち。地元と東京で言動が一貫しない場合も多い。必ず勝ち馬に乗ろうとする調子のよい人もいる。大臣病にかかりやすく、最近は人気取りの有力手段としてテレビ出演に余念がない方々もいる。しかし、これではただの人と何等変わらない。
国民側の自衛策としては、決して政治家に頼りすぎないことだ。そうでないとまた裏切られることになる。言動の一致する、ぶれない人だけを応援すべきだ。日本が今抱えるすべての病理の根底に郵政民営化問題がある、という基本的認識を候補者が持っているかどうかが選別の際の重要な基準となるといっても過言ではない。なお郵便局現場の場合、野党候補者を応援すると特別考査の対象局として狙い撃ちされるという話も聞くので要注意。
真面目に勉強したが故に4年前の選挙で惜しくも落選した郵政民営化反対の候補者が、リベンジを果たせるかどうか注目される。また、旧郵政省系総務省出身候補者も多数いると聞く。小泉チルドレンである福岡一区の遠藤宣彦氏は論外として、民主党から立つ千葉九区の奥野総一郎、群馬二区の石関貴史、岐阜五区の阿知波吉信、岡山一区の高井崇志の四氏が見事当選した暁には、郵政事業の健全性を取り戻すために他の同志と共に懸命に戦う姿が見られるかどうか期待が大きい。
いよいよ決戦のとき。日本の社会の健全性を裏方としてしっかりと支えてきた多くの勢力の有力な一員である郵政人は、断固たる決意で大きな歴史的転換を果たさなければならない。
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臥薪嘗胆のコラムの転載である。
民営化のメリット 2009.1.14版
一体全体、郵政民営化のメリットはどこにあるのか?3年ごとの見直し時期を迎え、改めて考えてみた。
法律制定当時政府は、民営化のメリットとして要旨次のように説明していた。①公的部門に流れていた資金が民間部門に流れ、経済の活性化が可能。②職員が国家公務員でなくなり、小さな政府の実現に貢献。③事業の創造性や効率性が高まり、顧客本意の良質で多様なサービスの提供が柔軟に行われる。(政府広報オンラインより)
日本郵政グループのホーム・ページも、民営化の目的を、「経営の自主性、創造性、効率性を高めるため」とし、「民営化によって新たな商品・サービスが提供可能になり、利用者の利便性が向上しました。また、郵便局に預けられた資金などもより自由な運用が可能になるため、経済の活性化にも貢献できます。」と堂々謳っている。
これらは、はたして本当か?この点で、民営化スタート直後に書かれたものでネット上にも公開されているが、テレビなどでおなじみの経済アナリスト森永卓郎氏の論文「郵政民営化の先にある恐怖のシナリオ」は大いに示唆的で分かりやすい。
氏は、先ず政府が主張する三つの郵政民営化のメリット、すなわち、利便性の向上(上記③)、財政再建への貢献(上記②)、特殊法人の合理化(上記①)のそれぞれについて検証し疑問を呈する。手数料の値上げ、集配局の大幅集約、配達日数の増加、時間外窓口の閉鎖などをサービス低下の例として挙げる。さらに、地方金融窓口閉鎖のリスク、株式売却による外資経営参画に伴うリスクという中長期的デメリットの問題を指摘し、この問題について政府が国民に対して一言も説明していないことを批判している。そして、民営化は「国民にとってメリットよりもデメリットの方がはるかに大きい」と断じている。
見直しに当たって、郵政民営化委員会や政府がどのような見解を表明するか注視する必要がある。①,②の問題は、元々無理筋の乱暴な議論であるが、メリットと言ったからには、数字的分析結果を出してもらいたいものだし、国民にとって最重要の③の利便性の問題についても、現場の視点や国民の目線が確保されるような議論展開がなされる必要がある。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
民営化一年の評価 2009.1.21版
逓信協会雑誌一月号の新春対談「一年経った郵政事業の民営・分割化」は、東京経済大学経済部長の田尻嗣夫氏と東洋大学経営学部教授の石井晴夫氏によるものであるが、郵政事業が国営の時代からの専門家だけに、紳士らしく控えめながら洞察は深く舌鋒は鋭い。
まず民営化のメリットとして、「明るくなった職場、接客の向上、コンプライアンスの向上、業務運営の効率化、民営化直前に1兆円を国庫納付、資金運用リスク管理の進展、ファミリー企業の整理」などを挙げているが、かなり苦しいリップサービスという感じがする。
次に問題点については、郵便局会社の収入の懸念など具体的指摘も多いが、基本姿勢についての指弾は、説得的であり傾聴に値する。例えば、経営方針に関しては、「会社の道しるべが明らかでなく、サービスのビジネスモデル、イメージ、設計図がはっきりしないため、現場では頑張っている割に不安感がだんだん高まっている」、「一片の法律の中で決められた国有・民営方式の特殊会社にすぎないのに、情報公開と説明責任の範囲を狭め、地域格差を生じさせるなど、民間企業の論理を振り回すのは国民感情として許し難い」と叱正する。
国や政治に対しても、「郵政民営化法を作っただけで、お国は日本郵政グループに丸投げ状態」、「日本郵政グループをどう方向付けていくのか考えている行政組織は存在しない」、「国家というものの使命感の劣化をみる」、「総務省はいつ郵便行政省になったのか。個人小口の金融機会を提供する郵貯、簡保に対する国の責任は、もう放棄したのか」と手厳しい。
株式売却については更に激しい。「市場の論理と公益性の調整、市場の株式消化可能性、外資規制など肝心な課題について何もガイドラインが無い」、「三百兆円近い国民の小口金融の財産を外資やハゲタカファンドにさらしていいのか」、「民営化の是非を超えて、こんな状況で上場させてはならない、ストップをかけなければならない」、「今のまま国家も日本郵政グループも無防備でいわば裸のまま資本市場へ飛び込めば、マネーゲームのおもちゃになるだけ」として売り急ぎを一大批判する。
こうした問題点の背景には、「元々、民営化・分社化の是非の問題がある」というのが、両者が真にかつ究極的に主張したい点であると読み取った。
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臥薪嘗胆のコラム。
付帯決議の重さ 2009.1.8版
新聞報道によれば、日本郵政グループは情報公開を廃止し、情報公開法の適用下にあった公社時代の資料も非公開としたとのこと。民営化で情報公開法の縛りから外れたので民間にならったというのがその理由。民営化してもサービス低下をしないという約束がなされたはずだが、はたして情報の公開はサービスにはあたらないのか。
もう一つ、郵便局長の方と名刺交換したら、〒のマークがついていない。聞くと、上から使うなと言われたからとのこと。〒マークを使わないのは国会付帯決議違反との新聞報道があったことを思い出したが、一体どう解すればよいのか。
郵政民営化関係法案の採決に当たって、二〇〇五年十月十四日参議院郵政民営化に関する特別委員会が行った十五項目の付帯決議を見てみると、その第一項は、「国民の貴重な財産であり、国民共有の生活インフラ、セーフティネットである郵便局ネットワークが維持されるとともに、郵便局において郵便の他、貯金、保険のサービスが確実に提供されるよう、関係法令の適切かつ確実な運用を図り、現行水準が維持され、万が一にも国民の利便に支障が生じないよう、万全を期すること。簡易郵便局についても郵便局ネットワークの重要な一翼を構成するものであり、同様の考え方の下で万全の対応をすること。」とある。
また、第五項は、「民営化後の各会社については、ロゴマークの統一、活発な人事交流等により、郵政グループとしての一体感の醸成を図り、職員のモラールの維持・向上に万全を期すること。特にロゴマークについては、国営、公社の時代を通じて長年国民に親しまれてきた貴重な財産であり、引き続き使用する。」としている。
文章を素直に読む限り、どう考えても、この二つの事例は付帯決議違反としか思えない。決議は法律ではなく、政府が行うべき特段の配慮であるが、実質的には法律と同様な重みを持つと解される。約束は破られるためにあるのだとしたら、何を信じればいいのか。これらは氷山の一角ではないか、他の決議項目は大丈夫かと心配になる。国民のものであった郵便局が、株も売られていないのに早くも国民のものでなくなろうとしている。もっとも、公社化の際の、今後「民営化等のための見直しは行わないものとする」との法律条文ですら強引に破られる国だから、この程度ではたいしたことではないのかもしれないが。
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臥薪嘗胆のコラムの転載。
世界の郵政民営化 2008.12.25版
一時期大いに取り上げられた世界の郵政民営化論議は、概ね成功という図式のものが多かったように記憶するが、最近あまり聞かない。ネットで調べてみた。
わが国政府作成のものとしては、総務省が2008年11月に郵政民営化委員会に提出した「諸外国の郵政事業の状況」と題する資料が公開されている。それによれば、イギリス、ドイツ、フランス、オランダ、ニュージーランドの事例が紹介されている。
より分かりやすいのは、2005年8月28日付けの赤旗の記事。「世界で失敗 郵政民営化」という書き出しで始まっているが、12の国について事実を紹介している部分は明解である。
この中から主な国の事例を紹介すると、ドイツでは、29000あった局が13000に減少し、ポストバンクもドイツポストに併合された。スウェーデンでは、10年間で局は5分の1、郵便料金は倍になった。イギリスでは、9000の局の内、都市部中心に3000局を閉鎖する方針が出されている。ニュージーランドでは、2002年郵貯が復活、郵便事業参入者の撤退が相次いだ。スペイン、フランス、オーストリアでも郵貯と郵便局業務が再合体する傾向にある。1997年に民営化したアルゼンチンでは、6000の局が3分の1に減り、郵便料金が4倍になり、ついに2003年に国営に戻った。アメリカでは、大統領の設置した委員会が民営化を退ける報告を提出した。カナダ、韓国も郵便事業の公営を守っている、など。
郵便局の閉鎖、郵貯の復活、郵便料金の値上げが、これほどの凄さとは。アルゼンチンのように堂々と国営に戻した国さえあり、まさに世界は広い。我が国の郵政事業の見直しにあたって、「民営化そのものは止むを得ないにしても」という発想を持つこと自体が大甘であることが良く分かる。
ここで気になるのは、総務省資料の紹介国数の少なさである。委員会からの要望に答えてのものかどうかは不明だが、まさか談合はないだろうけれども、諸外国の状況と銘打つには少なすぎる。諸外国での失敗事例をあまり大っぴらにしたくないという深慮遠謀が働いたのか、政権与党へのおもねりか、はたまた調査意欲がないのか、そもそも調査能力がないのか。主要紙が世界の状況を報じないのは、民営化をあおりにあおったことに恥じ入ってのことだろうが、いずれにしろ、知らされない日本国民が一番の被害者であることだけは確かである。
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臥薪嘗胆のコラム。転向した経済学者中谷巌を氏を厳しく批判している。
ある経済学者の懺悔 2009.01.04版
『資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言』(中谷巌著、集英社刊)は、「アメリカ流構造改革の急先鋒」であり、「小泉構造改革の片棒を担いだ男」であり、「アメリカかぶれ」であった一流経済学者本人の、「転向」「懺悔の書」である。(「」内は著書からの引用。以下同じ)
主な主張を紹介すると、「グローバル資本主義」(行き過ぎたアメリカ型資本主義)と「新自由主義」(あらゆる活動をマーケット・メカニズムの調整、アダム・スミスの見えざる手に委ねることが経済効率の向上とダイナミズムをもたらすという考え方)は、「危険思想」であり、「悪魔のシステム」であり、「モンスター」である。これらによって、「世界経済の不安定化」、「所得格差の拡大」、「地球環境破壊」といった自由競争の副作用がもたらされた。日本においても、格差社会の拡大、救急医療難民の増加、後期高齢者医療制度、地方経済の惨状、食品汚染、モラルの崩壊、人心の荒廃、安心・安全の喪失、世界ワースト2位の貧困率などの問題が発生した。
転向の理由と共に、こうした問題点について具体例を挙げながら述べ、最後に日本再生のための提言として、消費税制度の改革、地方分権の推進、自然との共生、環境立国化などを訴えている。
郵政民営化についても次のように述べる。「小泉内閣の最大の課題であった郵政民営化は曲がりなりにも実現したが、最大の成果は、郵便貯金や簡易保険で集められる資金が自動的に財政投融資となって不要不急の公共事業に流れていくという仕組みにくさびが打ち込まれた点にあった。この功績はこれからも語り継がれることになるだろう。しかし、田舎にあった小さくて便利な、村の人たちに愛された郵便局が民営化され、採算が合わないという理由で次々に廃業していくことにどれだけの意味があったのだろうか。さぞかし、日本の昔懐かしい風景がひとつ消えて、さびしい思いをした人たちが大勢いたことだろう。」
財政投融資への郵貯預託は、既に2001年4月以降廃止されているので、前半は理解不足と思われるが、後半は民営化批判として真っ当である。世界的経済破綻でこうした書は今後相次ぐであろうが、庶民の感覚からすれば、懺悔するのは立派だけど、もう10年早く気が付いてほしかった、我々は既に肌身で知っていたのに、というのが正直な感想であろう。
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臥薪嘗胆のコラムの転載である。「民営化という設計図自体にそもそも欠陥があって、ベテランや移籍組の大工さんがどれだけ一生懸命設計図どおり作業をしても、所詮人が住む家にはなりえないということでは何をかいわんやであるが」と辛辣に書いている。
トヨタ ショック 2008.12.25版
トヨタ自動車の決算については、昨年11月の中間決算発表(最終利益を前期比68%減の5500億円に下方修正など)の後、12月にはさらに、急激な円高などで2009年3月期の連結営業損益が赤字に転落する見込みと報じられた。
その他の国内自動車メーカーも不調であり、米国でも3大自動車メーカーの救済が大きな問題となっている。サブプライムローン問題が発端で、住宅ローンを担保にして車を買うといった従来の購買行動が出来なくなったためといわれている。
このトヨタショックで、愛知万博以来日本一活気のあった東海地方の経済も、トヨタの下請け企業が数多くあるため今や元気がなく、宴会や接待自粛で名古屋の繁華街も沈み気味とのこと。全国的な不況のあおりで、いろいろな業界で採用内定取り消し、派遣社員の契約破棄が相次いだが、あおりで郵便局の年賀アルバイト要員の確保が好調だったというのも、はたして手放しで喜んでいいものかどうか。
トヨタといえば、カンバン方式、改善活動などで生産性の向上のモデルとなっている日本一の超優良企業である。トップが、マスコミの発言はけしからん、広告停止で締め上げるといえば、マスコミは震え上がるほどである。また幹部級の人材を各方面の業界にも派遣している。
民営化で、郵政事業にも多くの民間企業から人が移籍してきた。土足で上がりこんで、食い散らかして去っていくことだけはあってはならないが、この際、こうした民間企業人の儲け最優先の優れた論理や行動を良く勉強し、それらが郵政事業に当てはまる場合と、そうでない場合をじっくり検証吟味するのも、立派な郵政見直しであろう。利用者利便を忘れた魂の入っていない施策になっていないか、朝令暮改の単なる思い付きか、真にムダの排除になっているか、など。例えば、カンバン方式は、言葉は悪いが下請けいじめの構造であり、下請け企業がいて初めて成り立つ。そうした構造を持たない郵政事業にそのまま当てはまるわけはない。
もっとも、民営化という設計図自体にそもそも欠陥があって、ベテランや移籍組の大工さんがどれだけ一生懸命設計図どおり作業をしても、所詮人が住む家にはなりえないということでは何をかいわんやであるが。
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臥薪嘗胆のコラムがつづく。新年早々に掲載された新年号の記事である。
郵政事業の見直し 2008.12.17版
平成二十一年が明けた。今年はなんと言っても衆議院議員総選挙の年、また郵政事業にとっては初めての三年見直しの年であり、極めて重要な年となる。そして、この二つは大きく絡むことになる。
衆議院選挙については、昨年の麻生総理の先のばし作戦は完全に裏目に出た。発言のブレや失言、漢字の読み方の問題などもあって、支持率は大きく下がった。
国会議員のホームページやネット上の発言を読んでいると面白い。郵政造反議員として気概を示しながらも、その後、始末書を書かされて、今や郵政問題に一切触れることができない人もいる。投票直前に賛成へと寝返った人の中には、その言い訳と同時に郵便局関係者がいまだに関係修復をしてくれないことを嘆く人もいる。
こうした中、出色のものもある。例えば、綿貫民輔氏の比例区北信越ブロックからの出馬宣言「私の決意」は読む者の心を打つ。自見庄三郎氏の「理念なき郵政民営化に反対する10の理由」は、今読んでも簡にして要を得た分かりやすい内容となっている。
もう一方の、三年見直しは、郵政民営化法第十九条の規定に基づく。郵政民営化委員会は、「三年ごとに、承継会社の経営状況及び国際金融市場の動向その他内外の社会経済情勢の変化を勘案しつつ、郵政民営化の進捗状況について総合的な見直しを行い、その結果に基づき、本部長に意見を述べること。」とされている。この見直しは、経営形態のあり方を含む全ての事象を対象とするものであることは、当時の小泉総理大臣国会答弁でも明らかとなっている。
このため、今年の三月を目途にその作業が進められているが、例えば、民営化委員会が行う「有識者」インタヴューなどの対象者に一般の国民が含まれているのかどうか。総選挙の時期と結果次第で、委員の更迭は当然あるだろうが、それでも政治的な誘導や妥協が行われないよう、しっかりと監視していくことが必要と思われる。
自民党内でも、郵政見直し検討の場があるようだが、一方では、引き締めのための議員の会も開かれている。新聞紙上に出る参加議員の名前をよく記録しておくことは重要だろう。国民新党も昨年末、郵政見直し法案の衆議院本会議採決の際の記名投票を求めた。当然の要求である。かくして、来るべき衆議院総選挙は、再び郵政選挙としての色彩を実質的には帯びてくるのである。
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臥薪嘗胆のコラムの転載である。タイトルは、Perseverence としている。
郵貯と全銀システムの接続 2008.12.04版
来年1月5日から、郵貯と銀行のネットが繋がり相互に振込みが出来るようになるらしい。顧客便利向上の点から歓迎すべきことである。
これについて、郵貯銀行のホームページは次のように述べている。
「ゆうちょ銀行では、平成21年1月5日(月)に、全国銀行データ通信システム(全銀システム)に接続することにより、全銀システムに接続している金融機関(約1,500行)とのあいだで振込ができるようになります。
※開始時期は延期される場合があります。また、現在提供している相互送金サービス(ゆうちょ銀行と一部の提携金融機関の口座間で、口座内のお金を相互に送金するサービス)は、平成20年12月30日(火)をもって終了させていただくことになります。」
文中の「振込」と「相互送金」がどう違うのか、専門家でないと分かりずづらいが、逐次の個別接続から、全銀システム全体との接続へと一挙に拡充発展するということらしい。
問題は、こうした単純なことが何故今まで実現できなかったのか、ということだ。発展著しい分野であり、多くの銀行が既に繋がっているのだから、まさか技術的問題ではないはずだ。誰が、または、何が、これを阻んできたのか、そしてその阻害要因はどのようにして取り除かれたのか、さらに、この遅延の責任は誰が負うのか、こういったことが明らかにされる必要がある。
全国銀行協会が反対していたからなのか、それを応援する金融庁が阻止してきたからなのか、しかし民営化され金融庁の傘下に入ったのでようやく実現したのか、あるいはこれまで郵貯側にその気が無かったからなのか、などなど。
郵貯・銀行百年戦争が華やかだった頃、我々と銀行は一体であり夫婦のようなものである、たとえどんなに国民にとって便利であっても、銀行の敵である郵貯の利益になることは阻止しなければならない、銀行の利益を守るのが我々の仕事である、などと豪語した大蔵官僚がいたそうだが、そういった思想が基本的に踏襲されているとすれば、郵貯民営化がはたして国民の利益最優先で行われたものかどうか、大いに疑問が残るところである。
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臥薪嘗胆のコラムの転載である。
元次官襲撃事件 2008.12.04版
厚生労働省の元次官やその夫人が襲われ、落命する事件が起きた。まことに痛ましいことである。報じられた犯人の動機からしても不可解な事件である。
さらに恐るべきは、インターネット上の書き込みの中に、高級官僚への攻撃、殺傷を当然視する意見が少なからず見られたことである。昨今の官僚の不祥事に対する怒り、特に年金問題への怒りがその背景にあると見られるが、それにしても人名軽視、暴力礼賛の意見には、聞く耳、見る目を疑う。日本は、なんと情けない国に成り果ててしまったことか。
かつて、経済的効率性を追及する観点から、官から民へ、とか、民で出来ることは民で、といったフレーズが一人歩きした時代があった。これに、年金不適正処理や居酒屋タクシー問題や防衛省次官汚職事件などの官僚不祥事や天下り問題などが加わって、いつの間にか、「官は悪」という単純図式が出来てしまった。こうした風潮が今回のような殺人鬼や官僚殺人礼賛者を生みだしたとしたら、その罪は大きい。
官と民とは、その組織目的、社会に果たす役割が異なる。一般的には、税金を払っているか、税金で賄ってもらっているか(この点郵政事業は異なった)、さらに、儲けを第一に考えるか、公の福利厚生を考えるか、が異なる。であるが故に、すなわち、官は公であるが故に善であることへの期待が大きいのは事実である。しかし、ここから「官は悪」というのは出てこない。
むしろ、アメリカのサブプライム問題に端を発した今回の世界大不況で明らかになったことは、アメリカが世界に輸出した、弱肉強食主義と小さな政府主義は、少なからず修正を要するということであった。民の失敗の反省である。そのアメリカですら、郵便事業の国営を堅持している。日本の郵政事業も、まさか幹部職員の安泰をはかるために公的任務を放擲し民営化に走ったわけではあるまいが、まだ今なら公的役割の復活に十分間に合う。
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臥薪嘗胆のコラム(通信文化新報掲載、11月25日執筆)を掲載する。
人は何故年賀状を書かないか?
今年も、10月30日から年賀状の発売が開始されたが、近年の販売発行枚数は往時よりも落ちている。はたして、年賀状はもはや日本の醇風美俗ではなくなりつつあるのか?誰しももらえば嬉しいし、近況を知らせあうのに最適だし、宛名書きや図案もパソコンがやってくれるのに。その原因は何か、年賀状を書かなくなった原因は?
よく言われるのは、若い世代を中心にインターネットが代用してしまっている、特に携帯メールで代替されている、パソコンの普及で字を書くのが億劫になってしまいそもそも日常的に手紙、葉書を書かなくなってしまった、不況で企業の虚礼廃止が進んだ、団塊の世代が退職し必要枚数が減った、お年玉の商品がダサくて飽きられた、などなどである。
果たしてそれだけか。もう一つ指摘すべき肝心なことがある。それは、公社化した直後の数年間、全然元日に到達しないことがあったし、事故処理年賀も、遅い場合お年玉抽選日の前日にようやく戻ってきたり(これでは出し直せない)、正月2日を配達日にしても、殆ど配られなかったり、といったイライラ年賀が相次いだからではないか。筆者の近辺にも、これらが原因で年賀状を止めましたということを明言する人が少なからずいる。
これらの更なる原因は何か、ということがもっと追究され公開されるべきだったろう。無理やり黒字の結果を出すために、経費節減でアルバイト採用を大幅にケチったとか、手間のかかる事故処理は後回しにしろという指示でも出されたとか、ということははたしてなかったか?年末の曜日の関係で差出しの遅れがあったというような、あたかも顧客の側に責任があるかのような言い訳がなされなかったか?
重要なことは、一度無くした信用は、相当の努力をしないとなかなか回復しないということである。人間は環境とか、方法の変化にかなり順応しやすい。信書ではないかと思われるような重要書類が宅配便で届いたり、重いダンボール箱の荷物が郵便局から届いたりすると、その風景に慣れてしまう。年賀状が無くても年は越せる、となったら縮小の一途を辿るのみであろう。
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臥薪嘗胆という筆名による単刀直入と題するコラムが人気である。。ペンネームであるから、筆者はどなたかは秘匿されているが、なかなかの文才である。通信文化新報と言う、いわゆる業界紙で、郵便局の関係者の間で読まれている週刊新聞で、的確な時事評論で話題になっている。了解を得て、当ブログに転載するので、同新聞を購読していない読者にも広く紹介することとした。まず、昨年11月25日に執筆のコラムから。
郵政造反組
麻生政権が誕生して既に3ヶ月近く立つが、だいぶもたつきが目立つようだ。ところで、政権が誕生した際の気になる新聞論調は、郵政造反組の議員が新内閣や自民党で重用されたことは改革の後退を意味する、と極めて単純に決め付けている点だ。
しかし、民営化反対派の人々からすれば、改革の後退とは何事か、ということになる。郵政民営化で生活は不便になった、従ってその見直しが必要、そもそも小泉改革は間違いだった、即ち、それは改革ではなく破壊だった、もっと自民党やマスコミは反省すべき、ということになる。
そこまでいかなくても、中立の立場の人から見ても、民営化は過去の話で内閣や党の人事とは無関係なはず、彼らは立派に当選しかつ正規に自民党に復党もしている、有能な人材を登用しないことこそ国民的損失である、新聞はよほど民営化に自信が持てないらしい、ということになる。
冷静に2005年9月11日の衆議院選挙、いわゆる郵政選挙を振り返ってみると、議席数こそ与党が圧倒的多数だった(自296公31計327定数 480)が、その得票総数は5割にも満たなかった(小選挙区で49.22%)。投票率が67%だったので、「反対か賛成か国民の声を聞いてみたい」の結果は、国民からの積極的民営化賛成は実は3割そこそこしかなかったのだ。
この議席数と総得票数の矛盾が今表れている。むしろ、地方と都市や貧富の格差問題の形で一層増幅されている。客観的に見て、自民党としては起死回生、例えば小泉氏を自民党から除名する形で国民に反省を示すこと以外、次回選挙で勝つ見込みは無いだろう。そこまで流れはできあがっているように見える。そして、この矛盾を基軸にして、今後の政界再編成が進むのではないか。
この観点からすれば、本来中立客観報道を旨とすべき新聞論調は、2重の誤りを犯していることになる。民営化が100%正しいと決め付けている点、及び、熱心に勉強したが故に反対票を投じた議員の登用を正しくないと決め付けている点で。
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長谷川憲正参議院議員のメールマガジンから。ご参考まで。
「12日、日本郵政社長人事に関し、西川社長の続投を認めないと勇気ある発言を繰り返してきた鳩山総務大臣が、辞任に追い込まれました。
報道によれば、麻生総理が鳩山大臣に対し西川社長の続投を認めるよう求め、鳩山総務大臣がこれを拒否した結果、事実上の解任となったようです。
皆さん、かんぽの宿をたたき売るなど悪いことをしたのは西川社長なんですよ。それを指摘した鳩山さんが、なんで首を切られるんでしょうか? 答えは簡単です。麻生総理は小泉元総理が怖いんです
。小泉元総理の意向で西川氏の続投を認めざるを得ない以上、続投に反対する総務大臣は、たとえ自分の片腕であっても切って捨てる以外に手は無かったのでしょう。麻生総理は小泉元総理の傀儡(かいらい)にすぎないということです。正義を捨てて身を守る。3年9ヵ月前に見たことがまた繰り返されたわけです。
今、民営化によって郵便局もすっかりおかしくなりましたが、それだけではなく、自民党は弱い者をいじめ、地方をいじめ、格差がどんどん拡がっています。これは自民党政治が「正義」に基づかないからです。皆さん、怒りましょう! 心の底から怒りましょう! 来るべき衆議院の総選挙で国民の怒りをぶつけ政権交代を実現しましょう。」
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時事通信が昨年末からの、かんぽの宿をめぐる鳩山前総務大臣の軌跡について、まとめている。http://www.jiji.com/jc/v2?id=20090612hatoyama_koutetsu&rel=j&g=phl
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