構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Disaster Privatization 4

JPエクスプレスは、日本通運と日本郵便の小包部門の統合により、取り扱い物数は、各社のほぼ倍になる計算であったが、配達区域は、約一万一千と、業者の配達区域の合計である、14500よりも、約25%減少させることを予定したいたようである。配達員あたりの活動地域は、30%以上狭くなるkとで、利用者のサービスにより、的確に答えることであるとしていたが、机上の計算であった。コンビニを含む取扱店は、16万3000カ所となっており、特段の遜色はないが、個人市場については、もともと、ゆうパックは取扱店がネックとなっていたが、郵政公社時代に、宅配会社とコンビニの不公正な契約があって、一部宅配企業だけとの取り扱いが排除されたことは、ご高承の通りである。ゆうパックは、コンビニを取扱店にすることが、出来なかったが、それは改善されている。ローソンが、ゆうパックの取り扱いを開始して話題になったのは、郵政公社の時代であった。

日本郵便、日本通運両者が不得意としていたのは、顧客が多く、しかも単価が比較的高い中小口の市場である。

特産品市場については、郵政民営化により、ふるさと小包などが激減した。分社化により、地方の郵便局が郵便局会社に組み込まれ、手足をもぎ取られた形で、次々と特産品市場を失っていった。通信販売で、特産品をゆうパックで送っていたある業者は、月額100万円の売り上げが一万円になったとこぼしていたが、集荷などを郵便局が行えなくなったために、すべての特産品を、他の宅配会社に奪われてしまった例が多い。

人事労働については、労働集約型産業と位置づけているが、日本通運と日本郵便からの出向で事業をスタートしているが、そもそも、企業文化が異なり、JPエクスプレスが解散になっても、日本郵便側から、日本通運に移籍する者は希望者がほとんどいないと言われている。ペリカン便は競争の激しいなかで、非正規社員が既に大部分を占めており、集配業務は委託によっておこなわれており、順次直接の雇用に切り替えていくとしていた。非正規社員が既に事業の大部分を占めており、企業統治が困難になっていった経緯が伺える。良質な労働力の確保と低賃金化によるコストダウンの両立を図るとしたようであるが、矛盾が顕在化したものと考えられる。

調達手続きの合理化・透明化によって、物件費の削減に取り組んでいくとしていたが、実際には、日本通運の子会社である日通商事を経由しての調達となっているようで、その調達の仕方が、合理的な者であるかの検証が必要である。

IT化については、ゆうパックの場合には、情報システム基盤が整備されておらず、5年間で500億以上の投資を目論んでいたとされるが、ペリカン便の日本通運は、業界でも遜色のないIT設備を保有していたとされるが、相対契約であるから、コスト意識が遅れていたとの見方がある。つまり、総合物流企業であるから、倉庫業や、その他の貨物の仕分け作業などでの利益が見込まれることから、宅配事業の万年赤字を放置しかねない相互の支援が会ったとする向きがある。ゆうパックも、ペリカン便も、先行二社と比べた場合、カード決済は行われたいなかったが、電子マネー、クレジットカード、デビットカードでの決済も検討されていた。情報システムの二重投資の問題の実態はどうだろうか。

事業所については、支社10,統括支店52,支店等258,ターミナル営業所52,ターミナル55の数字があり、車両数は2370台、従業員数は(出向者と契約社員を含み、アルバイトを含まず)約6300人としている。資本金は、250億円である。支店数、ターミナルの数は、日通委託拠点まで含めると、約700支店、75ターミナルである。ターミナルなどは、日本通運からの借り上げ・委託の部分があるが、日通商事からの資材調達を含め、そうした経費が割高ではないのかとの見方もあるところから、適切な水準にあるか否かの検証も必要であろう。

運送便については、大型車(10トン)運行を基本としており、自動車便を主体として航空便は北海道、沖縄等に限定し、郵便の運送便にJPエクスプレスや日本通運のアロー便などを搭載するなどの、いわゆる混載を可能な限り行うとしている。郵便輸送との二重投資になる可能性はなかったのだろうか。郵便輸送会社の全国統合が行われた過程を含めて、これまた、実態が明らかになる必要がある。かんぽの宿の問題同様に、公的資産を一部の金融資本家や企業に移転することが、郵政民営化であると考えた向きがある可能性もある。

いずれにしても、郵政民営化の中での、大失策であり、郵政民営化以前の特産品市場をも失うなど、職場に閑古鳥が鳴いていると嘆きの声が、当ブログにも寄せられている。残念なことである。しかし、怯まず、市場原理主義の破壊に敢然と立ち向かわなければならない。

http://iwasakiceo.com/privatization/no001.html リンクはご参考まで。

 「民営化された郵政事業4会社のひとつとして、郵便事業(株)という物流会社があります。ここが、郵便の輸送事業を行っている日本郵便逓送(株)、関東郵便逓送(株)、日本高速物流(株)といったファミリー企業14社だけを子会社化して集約し、「日本郵便物輸送(株)」という子会社にまとめました。そこから郵便の収集・配達の輸送業務を残り約100社の下請けに出すよう一方的に契約の変更を迫ってきました。
当社は昭和3年から80年間にわたり郵便輸送事業を行っていますが、郵便事業は当社のような地方企業は排除して都市圏や幹線といったマーケットの厚いところで独占的に事業を行っているファミリー企業だけをまとめて子会社にした後、その子会社を元請けとして随意契約を行ったのです。そして、その子会社で稼ぎ出す儲けは自分たちのものにして、利益の薄い地方は下請け化した地方の会社を叩いて利益を出そうとしているわけです。
そもそも、郵便業務の「再委託」は、郵便制度の本質を考えると郵便法などに違反しているとみなすべきで、日本郵便物輸送(株)を元請として、各地の関連会社に郵便物輸送を再委託するのは違法行為なのです。それを強引に迫ってきたので、当社としては契約を拒んだところ、一方的にこの80年続いた契約を、郵便事業(株)から打ち切られました。【この件についての詳細は別ページへ】

当社の郵政公社からの運送委託料については、平成15年から16年にかけて約35%の値下げを要求されました。日本郵便物輸送(株)は、下請けの請負料を叩くことで大きな利益が上がるはずなのに、法律で業績の開示が決められているのは郵便事業(株)だけです。つまり、この純民間会社である日本郵便物輸送(株)(郵政官僚の天下り先)のP/Lは外部には見えないということになってしまうのです。
本来的には、日本郵便物輸送(株)が上げた利益は、郵便の利用者に還元しなければならないはずですが、どの程度の利益が上がっているのか見えなくなっています。郵便の利用者にとっても不明朗な方法を郵便事業(株)は取っています。郵政民営化は、「民営化したほうが効率化できますよ」という目的にのっとってなされている改革のはずなのですが、果たして効率化とはいったい何なのでしょうか。更には、こんな一部の関係者の利得追求を放置していたら、郵便という国の制度としてのユニバーサルサービスやシビルミニマムという必須条件を喪失することになります。
効率を追求した結果、起こっていることがこれでは意味がないのではないでしょうか? むしろ民営化のプロセスを通して独占化を進めることによって非効率になるという真逆の結果になってしまっています。

公正な競争を行えば、私利が公益になる
例えば郵便事業(株)の改革を例にとれば、私からすれば、子会社をまとめて独占的な会社をつくるのではなくて、「各郵便輸送会社の経営者の徹底的な私利追求によって効率化を達成するほうが、目的達成がより図れるのではないか」と考えられるのです。
つまり、郵便輸送の受託業者を、入札によって選べばよいだけのことです。「私ならもっと安く郵便物を輸送しますよ」と輸送業者の経営者に手を挙げさせつつ、効率的な輸送を行う業者を入札によって選ぶという、正しい競争を行えばよいだけのことだと思うのです。
私利が公益になるときに一番重要なポイントは、公正な競争を行うことなのです。しかし現在の民営化の過程で行われている郵政ファミリー企業の整理を見ると、公正を振りかざしつつ,不公正を行っているとしか言いようがありません。効率追求と言いながら、競争を排除しているのです。
郵便事業(株)は郵便輸送を、日本郵便輸送(株)に独占的に元請けさせていますが、私に言わせれば「私もその受託業務の入札に参加させていただきたいものだ」と思うのです。

私は鹿児島県内の郵便輸送をやっていましたが、もし入札になるのであれば大賛成でした。「日本郵便逓送がやっていた熊本と鹿児島とか、熊本と福岡の間の幹線輸送といったおいしい路線は、当社がすべて取ってしまう。九州全域の郵便輸送すら独占できるのではないかと」考えていたくらいですから。これは私が私利を追求しているだけのように見えるでしょうが、しかし公正な競争を行えば、それが効率化に一番つながるはずなのです。
しかし現状はどうなかったというと、わが社よりも効率の悪い会社が一社独占で全郵便輸送を元請し、これまでに百社以上あった輸送会社を孫請化してピンハネしようという話ですから、全く逆の話になってしまっています。
私は「そんなことはおかしい」と思ったので、孫請化の契約に反対したところ、一方的に郵便会社から80年間続いていた輸送契約を打ち切られました。こんなバカな話があるでしょうか。
しかし現実的には、こうした理不尽な話には際限がありません。
余談ですが、300億円以上の公金を使った郵便事業(株)のファミリー企業14社の子会社化のための株式買収について、とんでもない疑惑がある事も言及しておきます」以上、岩崎芳太郎氏のブログの一部の引用である。

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