構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Harsh Rebuttal

郵政民営化の見直しの法案提出を目前に控えて、市場原理主義の側から激しい政治宣伝が繰り広げられている。マスコミを使っての宣伝である。兵庫県の元郵便局長の、民営化見直し批判論もそのひとつである。一貫して郵政民営化を喧伝してきた日経ビジネス誌がオンラインで配信している。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100308/213268/

「前回、「郵政民営化見直しを凍結せよ」と題して、元郵便局長の立場から現場を見ながらの意見を書いた。だが、報道されている政府の郵政改革の素案を見る限り、より一層、国のコントロール下に置かれた郵政事業になろうとしている。

 政府が常に一定の株式を持ち続ければ、政府関与(圧力)が残り、政治に利用され続ける企業体になるだろう。これでは、郵政事業は国営に近い企業に逆戻りとなり、実に中途半端なものになる。今一度、元郵便局長として、郵政事業のあり方を提言したいと思う。

世の中には社会的なルールがある

 “ゆうちょ”に関しては、現行の預入限度額1000万円を3000万円に引き上げ、3年後には限度額を撤廃する案も検討されている。3000万円に引き上げることだけでも驚いたのに、撤廃となるとあまりにもヒドイ話だ。かつての国営公社でもここまでではなかった。“かんぽ”についても同様に、3年後の加入限度額の撤廃が叫ばれている。住宅ローンやガン保険などへの事業拡大も検討されているというから驚きだ。

 本当にこれだけ自由にやろうとするなら、完全民営化の方向に進めていかないと整合性が取れない。行政職の強い国営に近い形に戻しながらも、民間金融機関と同じ方向への業務拡大や限度額の撤廃を断行するのはあまりにも節度がなさ過ぎる。

 最終的にどこに落ち着くにせよ、こういう発想、発言自体が国家をになう政権としてあまりにも無責任だ。巨大化した力を背景に好き勝手なことをすることは慎まなければならない。物事には社会的ルールというものがある。

 巨大化した恐竜はなぜ絶滅したのか。その原因は諸説あるが、明治時代の生物学者、丘浅次郎氏は「自らを繁栄させようと体やキバを過度に大きく発達させた、まさにそのことが帰ってマイナスに作用して、自らを滅ぼすことになった」と指摘している。それが恐竜の絶滅の理由かどうかはともかく、郵政見直しの現状を示唆している気がしてならない。

 我が国の国債は年々増え続け、今年度末には637兆円になる見通しという。国民1人あたりにすると約500万円の借金になる。ゆうちょ、かんぽの限度額を拡大、撤廃していく裏には増大する国債を消化させるという狙いがあるのだろう。だが、巨額のゆうちょ、かんぽマネーは運用が難しい。規模拡大を目指した結果、自らを滅ぼすという皮肉な結果をもたらすのではないか。

損が出たら国が穴埋めするとは何事か

 「公益性」という観点から、三事業の全国一律サービスは常に議論に上がってきた。私自身も全国一律サービスを維持していくことは大切なことだと考えている。この「全国一律」を考える際に考えるべきことは全体の事業コストをどう減少させていくか、という点だ。

 ところが、今回の改革素案を見ると、全国一律サービスの義務づけにより生じたコストを、法人税の減額や固定資産税、事業所得税、消費税の減免措置で政府が負担するという。いとも簡単に言ってのけているが、この優遇措置は「損が出た場合はその分を国が埋める」と言っているのと同じことだ。

 まず、どうやってコストを減らすかを考え抜き、可能な施策を実行した後、最後の手段として政府負担に頼る――というのが筋。前回はコスト削減の1つの方法として、「局長と社員1人」という郡部地の郵便局を順次、簡易局化していってはどうか、と提言した。今回は都市部の郵便局改革について考えてみたい。」

などと書いている。稚拙な議論で、国債の財政赤字論などは、従来からのオオカミ少年を叫んできた、市場原理主義の小さな政府論と何ら変わらない。がん保険など、外資企業には市場独占をさせて、日本の会社には認めないと言うこと自体が、国の損失である。属国になりはてている現状をどう見るのか。ソンが出たら国が穴埋めするとは何事かとあるが、一律サービスでのコストを税制で支援するのは、何も、穴埋めではない。郵政がその昔から、税金で負担されていないことを知っていて、それを逆手にとって、非難する手の込んだやり方である。国債を消化することが悪いことのように、書いているが、今資金が不足しているのは、公的な部門であることは明らかであり、それを国民の資産で負担していくことは、外国に売り飛ばして、どんどん属国化していくことよりは遙かに安心である。日本の戦後の復興は、郵便貯金などを中心として、国民が営々と蓄積した、国内の富があったから、経済自立を果たせたことは誰しも知っていることである。そもそも、国債増発をせざるを得ない、状況にしたのは、デフレ経済を続け、国を縮小させ続けた連中ではないのか。

世の中には社会的なルールがあるなどと、偉そうな表現である。ルール破りをしたのは、どこのどなたなのか、法の支配を曲げて、強硬政治を行ったのは、どなたなのか。市場原理主義の連中が、世界中で実行した破壊を知るべきである。

続けて記事があるが、根拠のない議論であり、特に、民間に売却した簡保の宿がうまく経営されているという記事に至っては、売却の原価を明らかにしないで、うまくいっていると主張するもので、どこかの保養センターのように、一万円の0売却価格であれば経営がうまくいかない訳がないようなはなしである。前例もあって、黒字の厚生年金の会館がどんどん売却された例もあったのではないのか。こうした政治宣伝が行われているのは、市場原理主義の虚妄を主張して甘い汁を吸った連中が追い込まれている状況にあることが推測される。夜明け前が1番暗いことは、時代の中で、困難を覚えた人々がよくわかることである。

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