構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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2010年3月

Postal Corruption

下記は、郷原信郎氏のツィターの一部である。当ブログのツィターに対する返答もある。ご参考まで。http://twitter.com/nobuogohara

私は決して郵政民営化反対論者ではありません。官業としての郵政事業は完全に限界に来ており、適正に健全に郵政民営化を進めることで国民の利益が確保できます。これまでの郵政民営化のどこがどうデタラメだったかをきちんと検証しないと日本郵政の未来も、日本の未来もはありません。

@tokyonotes 日本郵政のガバナンス問題についての調査結果、間もなくまとまります。西川体制における経営は想像を絶する酷さです。まず、これまでの郵政民営化の検証が必要です。今後郵貯の限度額をいくらにするかなどという議論は、その検証をした後にやるべきことだと思います。

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Justice

映画「BOX 袴田事件 命とは」の試写会が4月7日(水)午後四時から、千代田区永田町の国会議事堂近くの憲政記念館大ホール(東京都千代田区永田町1-1-1、電話は(03-3581-1651)で、開かれる。入場は無料で、「日本の司法を考える会」が主催する。

案内状は、次の通りである。

「拝啓

早春の候、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

本日は、映画「BOX 袴田事件 命とは」の試写会案内状を送付させて戴きました。

この映画は、昭和41年6月30日未明、静岡県清水市(現・静岡市清水区)で、味噌製造会社の専務一家四人が殺害され、従業員の袴田巌さんが逮捕された、「袴田事件」を膨大な裁判資料を基に構成した、セミドキュメント・タッチの作品です。

 袴田さんは逮捕直後から一貫して無実を訴えてきましたが、一審の静岡地裁で死刑判決を受け、事件発生から14年のの昭和55年に最高裁で死刑判決が確定。翌年に出された再審請求も静岡地裁・東京高裁で棄却され、逮捕以来実に43年を経た現在もなお「死刑囚」として東京拘置所に拘置されています。

 映画化のきっかけとなったのは、事件の一審を担当し、主任裁判官として死刑判決を書いた熊本典道・元裁判官が、平成19年に外国特派員協会で開いた記者会見でした。この記者会見で熊本氏は、

「自白以外に被告人の有罪を立証する物証はなく、無罪の心証があったが、三人の裁判官の合議で2対1となり、心ならずも死刑判決を書いたことを後悔している」

「その自白も20日間にわたって身柄を拘束し、毎日15~16時間の過酷な取り調べで得られたもので、典型的な冤罪事件だ」

「判決文に「付言」を書くことによって必ずや高裁・最高裁で無実に気づいてくれると願っていたが駄目だった。40年たってもなお袴田さんが無罪になっていないことは残念でならない」

「判決を書く以前から今日までずっと悩んでいたが、なんとか命なるうちに彼を救いたい」と苦しい心中を告白しています。明文化はされていないものの、裁判官に課せられた守秘義務を0破った前代未聞の発言に対して多くの批判がありました。

今回、ご案内する映画「BOX 袴田事件 命とは」の製作者達は、自分が書いた誤った判決で「命」を絶つことに懊悩呻吟する「人間・熊本典道」の心の叫びに共鳴し、2年あまりの綿密な取材を敢行。冤罪の可能性が極めて濃厚な「袴田事件」を正面から取り上げた、映画「BOX」を完成させました。

折しも昨年から一般国民が裁判に参加する「裁判員制度」が導入されました。しかし裁判員の判断のもとになる「証拠」、なかでも「自白」が過酷な取り調べや拷問など違法な手段で得られたものであれば、かえって裁判をゆがめることになりかねません。

特に殺人事件の場合、客観的証拠が無くても「死体があり自白があれば有罪にできるのが法律のシステム」と言われています。「取り調べの可視化」が声高に叫ばれるようになったのも故なきことではありません。

「死刑」それとも「無罪」・・・・・もしあなたが「袴田事件」を裁く裁判員の立場にあったらはたしてどんな判決を出すでしょうか。裁判員裁判に参加することが国民の義務となったいま、この映画が「人が人を裁く」ことの意味を再考する一助になればと思います。

先日、試写会をご覧になられた村上正邦氏(元労相)、鈴木宗男氏(衆院外務委員長)、佐藤優氏(作家)は、次のような感想を寄せられています。

「この映画で、熊本裁判官のように、真実を貫こうとする正義の司法関係者がいることを知りました。法治国家として、日本国を強固にするためには、国民に信頼される司法を確立することが必要不可欠だと痛感しました」(村上正邦氏)

「密室での過酷な取り調べはまさに拷問です。 映画では実にリアルに描かれています。また検察・警察のリークによって、私は嵐のようなムネオバッシングに晒されましたが、守秘義務違反のリークは今後、根絶しなければいけません」(鈴木宗男氏)

「袴田さんが冤罪に陥れられる様子をみて、怒りに全身が震えました。司法の健全化を願う全ての人にこの映画をみてほしい」(佐藤優氏)

映画「BOX 袴田事件 命とは」の試写会を左記の要領で開催いたします。ご多用中のこととは存じますが、なにとぞ、ご攪乱いただきたく、ここよりお願い申し上げます。

敬具

(後略)

である。五月下旬に封切上映される予定であるが、冒頭に記したように4月7日に入場無料の試写会が行われるので、ご関心の向きに参加を勧める。ご参考まで。

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Sakura Blossoms

花冷えと言うのか、真冬のような寒がはいっている。それでも、桜は、咲いている。日当たりのよいところは、もう蕾ではなく花びらが見える。北側では、蕾がしっかり濃い桜色?となった。東京の、3月末の夕刻の写真である。Cimg6312_2 Cimg6314_2

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Seventh fleet is enough

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20100301-01/1.htm

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20100301-01/2.htm

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20100301-01/3.htm

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20100301-01/4.htm

http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20100301-01/5.htm

何らご参考まで。

neoliberalism decayed

http://www28.atwiki.jp/stop-neoliberalism

Okinawa

沖縄に海中道路と言うのがある。今は、与勝半島から、平安座島を結んでつくられた約5キロの道路である。平安座島の先の宮城島、伊計島にも道路が繋がり、また浜比嘉島には後に大きな橋が架けられ、壮大な建設工事が断続的に行われたことが分かる。海中道路と言っても、浅瀬の珊瑚礁の海を埋め立てたもので、東洋一の規模とも言われている。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E4%B8%AD%E9%81%93%E8%B7%AF 平安座島には、精油所があるように、元々は、沖縄を米国が占領していた時代に、米国の石油会社が建設したものである。

普天間基地の移設先に、すでにある米軍のホワイトビーチから、津堅島を埋め立てるとの案が提案されている由であるが、その海中道路の先例があり、大規模な土木工事が発生したことから、一攫千金の思い出を持つ土建工事の関係者との関連性がある可能性が高い。暗に政府関係者に、埋め立て案を持ち込んだ関係者の名前も、沖縄では周知の事実である。太平洋軍の司令官などにも会ったのではないかとの説もあるくらいであるから、後述する海兵隊の幹部となったもと大学教授の構想などとも連動しているのかもしれない。

今はホワイトビーチなどと呼ばれているが、中城湾とも呼ばれる美しい海であり、マグロの産卵場ではないかとの説もあるほどである。沖縄出身の海軍軍人である、漢那憲和が艦長を務た、お召し艦香取が寄港している。

沖縄タイムスの3月27日の随筆コラムは、海中道路ならぬ、新たな埋め立て案を戯言として批判する記事を掲出している。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/20100327_5000/

以下、引用。

「鈍感力」という言葉がもてはやされてから数年、この国の政治家たちはいよいよその力を備えたようだ。米軍普天間飛行場の移設先で政府の戯言にはうんざりする

 ▼最終的に勝連半島沖を埋め立て、2本の滑走路を有する巨大な施設をつくるという。並行してキャンプ・シュワブに暫定的なヘリポートも設置する

 ▼そもそも勝連半島沖移設案は、現在海兵隊の要職にいる米国出身の元学者が以前から提唱してきた。基地を都市部から遠ざけ、県民負担を軽減するというのが表向き

 ▼本当の狙いは代替施設建設を契機に在沖海兵隊の機能を向上させることだった。大型艦船寄港が可能な軍港、戦闘や訓練の下支えとなる兵站機能を持つ補給地区まで一体化すれば、運用効率が上がる。浮上した案はその構想を地でいく

 ▼豊かな海を失い、生活に支障が出る。地元の反発は当然だ。この案が結論になるなら、政府は県民の声に誠実なふりをしつつ、その実米側の意向に敏感だったことになる。県外への訓練分散も米軍が「運用上」をたてにすれば日本側が関与できない

 ▼新ヘリポート。使い勝手の良い陸海空一体の施設。費用はすべて日本が出し、既得権で「海兵隊撤退論」は封印される。日本の騒ぎに建前上は部外者だった米軍にはなんとも「おいしい」結末になる。(石川達也)」という署名入りの大弦小弦のコラムである。l

政府は「(沖縄)県民の声に誠実なふりをしつつ、その実米側の意向に敏感だったことになる。県外への訓練分散も米軍が「運用上をたてにすれば日本側が関与できない」、とある。図星である。

激変する国際情勢の下で、冷厳に自立・自尊の日本をどう防衛していくかを、まず考えずに、外国軍隊の強化に実は狂奔していたというのでは話にならない。費用は全て日本が出し、既得権で海兵隊撤退論は封印され、棚からぼた餅の外国軍隊のおいしい話の結末になりかねない。まさか、米国政府は、沖縄や南西諸島のハワイ、あるいは、グアム化を狙っているなどとは想像もしたくはないが。それにしても、利権がらみの臭いのする鈍感な政治である。

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Alliance

週刊誌のサンデー毎日の3月28日号は、米軍普天間飛行場の移設の問題について記事を掲載した。興味深い記事は、鹿児島の種子島の西にある馬毛島のオーナーに対する独占告白と銘打った記事である。第二のディエゴガルシアにしたいとか、二十数年前の政界を巻き込む一大疑惑のことなど、が書かれている。

署名入りの記事であるが、最後に「とはいえ、一連の普天間飛行場の移転先論議をめぐっては、どこが候補地になるのかという問題とは別に、素朴な疑問がわく。」として、次のように書いている。「かつて小渕恵三政権時代に、沖縄県名護市辺野古沖への移設にかかわった元政府関係者の話を聞こう。「辺野古沖が決まった際、当時の名護市長が大変な苦渋の決断のもとで、政府方針を受け入れたのを鮮明に覚えています。しかし、政権交代が実現したのだから、具体的な移設先よりもまず、今後の日米の同盟関係をどうするのかという議論をするのが先決でしょう。東西の冷戦構造が終わり、国内でも、「55年体制」が終結したのですから、日米同盟を前向きにとらえ直すべきです。移設先の議論をしているだけでは、世界から「日本は米国の属国」とさげすまれ、バカにされるだけではないでしょうか」「馬毛島が、普天間の移設先候補地の一例に過ぎないことは言うまでもない。大切なことは、目先の移設先探しに血道を上げることではなく、安全保障の観点から在日米軍基地をどう活用したらいいのか、さらには同日米同盟を再定義するのかということだろう。民主党内で小沢・反小沢勢力の対立が鮮明になり、二人三脚だったはずの鳩山首相、小沢一郎幹事長の「小鳩政権」が揺らいでいる。3月末までに政府としての考え方を示すなどと大見得を切った鳩山首相。「普天間」が、政権の浮沈を左右する土壇場の選択になるのは間違いなさそうだ。」と書いている。

その次の記事は、「米海兵隊 日本を守らないのに、居続ける理由」と題する記事で、軍事ジャーナリストの田岡俊次氏の提言であるとして、「揚陸艦は佐世保にいるので、近接する海上自衛隊大村航空基地に普天間のへり部隊を移設する。さらに、陸上自衛隊相浦駐屯地とキャンプシュワブを交換すれば、対米関係に配慮しつつ県外移転の”公約”を実現できるはずです。」と述べていた。もっとも、佐世保も大村市も早々に反対姿勢を表明していたが。

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Misjudgement

怖い話である。科学的ではなく、疑似科学の硬直した官僚主義はいずれ、国を破壊する可能性がある。過ちがあれば、直ちに認めなければならない。 object width="480" height="385">

Naha Port

那覇港の軍港になっているところの映像である。巡視艇が走っている。 日章旗と星条旗が、風になびいている。

Okinawa

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Wipe out market fundamentalism

昨年の政権交代の時期に書いた記事である。鳩山政権が、予想通り、内部対立をおこしつつある。郵政民営化の見直しについても、民主党内には、小泉・竹中政治に繋がるような市場原理主義の連中が、いちゃもんをつけ始めている。鈍感な政治である。念のためであるが、郵政民営化の見直しは、選挙前の三党合意でもある。市場原理主義の虚妄から脱却することが必要である。

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文化や伝統はそっちのけの経済第一主義で、日米基軸、商人国家を標榜する戦後政治を主導してきた自民党支配があっけなく崩壊した。吉田総理に始まり、その孫に当たる麻生総理で「保守本流」を担ってきた政党の運命が尽きたのも奇縁である。小選挙区制度の揺れで、単独過半数を大きく上回る480議席中の308議席を民主党が獲得して,政権交代となった。細川政権もWTOという世界経済の支配体制が作られる中で内部分裂が起きて自壊し、その後自民党は宿敵の社会党と連立するという奇策で延命されたが、今回の総選挙では五十五年体制の綻びを隠す役割を果たしながら、間隙を縫って党勢を伸ばしているかに見えた公明党が、併せて議席を減らした。 五十五年の保守合同は、東西冷戦の中で生き残りを懸けた裂帛の気迫が見られたが、その体制は、冷戦が終了して世界情勢が変化しても、惰性で引き継がれていたから、今回の総選挙の結果は、それに反発した草もうの崛起があったと見ることができる。自民党をぶっ壊すと広言した小泉総理は、保守勢力を壊すことで五十五年体制の隷従構造を延命させたが、外来の構造改悪に対する国民の不満がうねりとなって、ともあれ小泉・竹中政治を変えろとの声が朝野に充満した。

ヨーロッパでは、二度の大戦を教訓にして、戦争の鎮魂をうたいあげる共同体の設立に邁進したが、日本ではアジア太平洋経済協力など、主導権をとり一時積極的にすすめたことがあったにせよ、これまた外国の介入であえなく潰えた。大阪で開かれた首脳会議が、転換期であったように思う。大来佐武郎先生亡き後の日本代表がひ弱に見えたのは筆者だけだろうか。真珠湾で,北京の総書記が,大東亜戦争中の米中の同盟関係と連合国を誇示したのもこの頃であったから、日米関係が、経済関係を含めて,その中身の変質と方向転換が冷戦後に始まっていたにもかかわらず鈍感であったように思う。

構造協議という片務的な国家改造計画の押しつけがあり、近年では改革と称する改変がほとんど、外国大使館のホーム頁で検索できる始末であった。変転する国際情勢の中で、自立した国家像を描いて、世界に友邦を求めることをせず、一国に偏った戦後の連合国支配体制を墨守してきたことが限界に達した。沖縄返還をめぐる密約問題などは、政府を挙げて存在しなかったと嘘をつくことが習い性となり、相手国の大使経験者が認めるようになり、又我が方の交渉担当の元幹部が認めても、なお否定するという滑稽な事態が生じていた。密使を務めた故若泉敬先生の自裁について顧みられるようになったのは、外務次官が師弟の関係であったからであるし、経済政策はもとより、あらゆる社会・経済制度について、国際金融資本の利権の介入が見られ、大手外資の幹部がご託宣を宣うことに対して抵抗した官僚・政治家・経済人もほとんどなかった。言語を含む文化や伝統,国体の根幹の改変についてすら画策された形跡を感じる。内政不干渉の国際間の基本原則を無視するかのように、醇風美俗はうち捨てられ、未曾有の社会格差を作りだし、劣悪な状態に国民を放擲する、市場原理主義の常套手段が「改革」として実施された。

経済関係においても、米中同盟が成立していたのではないのかと思わせるかのように、資金の外国移転が国策として後押しされた。強奪の原理主義が中東において挫折して、内戦状態のような政治闘争が繰り広げられるなかで、米国では、初の黒人大統領が就任するという変革があり、日本側でも、追従は国益にならないと率直な意見を開陳してもお咎めはあるまいとの緩やかな気分が後押ししたことも事実である。日米関係の新しい枠組みを求めて行く方が、世界の安定にも貢献する。属国としての日本、衛星国としての日本が尊敬されるはずもない。却って、足手まといの頼りない国と卑下されるばかりであったから、両国における新政権の登場は、新たな世界の国際関係の再定義の為にも、天佑とも言うべき好機である。

さて、民主党が主導する新政権は、自立自尊の国家像はできているだろうか。歴史的な系図からずれば、鳩山一郎の時代は、改憲再軍備を求める、伝統的な国家構築を求める路線であったが、そのお孫さんが総理になるという奇遇があっても、日本の半国家状態を是正しようという意気込みはまだ見えない。ダボス会議の分身のような経済フォーラムに出席したり、旧態依然の自由貿易論の原理主義者を抱えている党内情勢では、やがて分裂状態に陥ることが危惧される。小泉別働隊とされる政策を主張する人士も散見されるから、今回の政権交代で、民主党が為すことなく惰性を重ねれば、次回の総選挙での草もうの崛起は不満を噴出させる行動となる恐れがある。

大正デモクラシーいう,欧米に伍して繁栄を謳歌した時代の後に、坂を転がるように転落していった歴史を思い出すことが教訓である。官僚脱却とのかけ声は声高であるが、財政政策一つをとっても、緊縮財政論であり、高速道路の無料化や、その他の一部の福祉政策などミクロの政策は別にして、大局では実施すれば、この国を破綻に導く可能性すらあることが指摘されている。エコノミックヒットマンが、日本人の中にも潜んでいるのではないかと連想して、非正規雇用で急成長した会社重役に経済政策の指南役の元閣僚が就任したことなどを聞くにつけそら恐ろしいが、市場原理主義者は新政権に秋波を送ることは間違いない。取り入ろうとし、命乞いのそぶりすらするかも知れないが、許してはならない。同床異夢の新政権であるから、分裂を助長するような策動が行われる危険もある。民意を一身に担うのであれば、少数派の気概で逆に奇策とも思える戦法で、過激に公約を進めることが、新政権の運営策として肝要である。

民主党の圧勝は自民党に対する失望の裏返しに留まる。次回の総選挙が真の日本の転回点となるなどとの批判が出ないように,新政権が求心力をつけるためにも、選挙前に合意した三党合意を早急に実施して、郵政民営化の虚妄を含め市場原理主義の政策を払拭する行動を迅速に断行することを期待している。

Self defense

産経新聞が3月25日に報道しているが、普天間基地の代替施設の問題について、亀井静香大臣が、まず、自主防衛を強化する事が必要ではないかとの意見を表明した。ご参考まで。

「国民新党代表の亀井静香郵政改革・金融相は25日午前、都内で講演し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設問題に関連し「米海兵隊を(沖縄に)置くことだけが抑止力なのか。日本自身の努力で攻撃をやめようと外国に思わせる抑止力をつけることが何より大事だと考えないといけない」と述べ、自主防衛力強化の必要性を訴えた。

 また、移設問題の日米協議について「日本は米国にとって大事なパートナーだ。米国も、何が何でも自公政権との約束(辺野古沿岸部案)を鳩山政権に、力ずくでも守らせることができるとは思っていない」との見方を示した。」

Alliance Changed

http://www.youtube.com/watch?v=lN45DgRP75c

http://www.youtube.com/watch?v=iez6ZoGu9X4

http://www.youtube.com/watch?v=yxdmUtK7LSM

http://www.youtube.com/watch?v=FciHoAZXxgA

http://www.youtube.com/watch?v=1xcBTP66fhU

http://www.youtube.com/watch?v=B7QjPkpdfo4

http://www.youtube.com/watch?v=qfqXMNPm1fs

Changed Alliance 2

Changed Alliance

ハヤシライス

Photo 丸善本店のハヤシライスです

Swindle?

Indecent Pay

市場原理主義と対決する新たな施策が実行に移されようとしている。当ブログは歓迎する。それは、企業役員の1億円以上の報酬について、個別に金額の開示を義務付ける制度の導入である。議決権の行使結果や持ち合い株式の内容の開示も強化しており、市場原理主義の横行で、高額所得者の名簿の発表もすっかり行われなくなったが、奇病経営の透明化、わかりやすさ、そして何よりも企業の公共性を高める上での、前向きの政策である。

 日本経団連の幹部は、「日本の企業はすでに十分開示をしている」と述べるなど、報酬の個別開示に反対していたが、投資家にとっては、透明度が高まることでもあり、また、市場原理主義が世界的に退潮を見せる中で、海外、特に米国においても高額所得の問題が表に出て規制が行われており、経済界の反対意見が全く守りのあるいは後ろ向きの考え方となり、むしろ、「非開示の理由にならない。株主に説明して堂々と報酬を受け取ればいい」という考え方に圧倒的な支持が集まった。対象は上場企業とし、1億円以上受け取っている役員の氏名や額を開示。通常の報酬や賞与などの内訳を含めて、有価証券報告書に記載することを義務付ける。1億円未満でも取締役などの役職ごとに、報酬の総額や算定方法を明らかにすることを求めている。

 善政である。四月一日から施行されるから、特に、高額所得が喧伝されている大手銀行の頭取などの役員報酬が注目される。筆者の記憶では、十年ほど前に、公的資金の救済の対象で、数百億円の救済資金の注入を受けた銀行の頭取が、四億円の退職金を得たとの話を聞いてびっくり仰天したことがある。そうしたことが、本当に明るみに出て、当不当の判断ができるyほうになることは、拝金主義を一歩脱却することである。日本企業を乗っ取り、ファンドから送り込まれた雇われ経営者の天文学的と想像される、役員報酬が明るみに出ることは、実は善政以上の救国の施策である。

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Stock Price

あまり見ないが、ニューヨークの株式市況の数字を見てみた。現地時間の午後四時。もうすぐ一日の終わりであるが、株は、値上がりしている。市場原理主義が、医療保険改革法案の成立で、退潮をみせたのであるが、株価はあがったのである。むしろ、一部のものであった医療制度を国民全体のものにすることで、医療の市場は活性化するのである。アメリカには五千万人を超える医療保険のない人々がいる。オバマ大統領の演説の中にも、医療保険がないことでみすみす命がなくなることをあきらめる人々の嘆きについて触れる一説があった。日本人の多くは繁栄するアメリカの一面しか見ていなかったのだ。日本の東京株式市場も、ニューヨークの株高をみてか、朝から前日の値段を超えている。市場原理主義が否定されると株価も上がるのだ。

思い出すと、日本でも、郵政民営化法案が、参議院で否決されたときに、大方の見方に反して株価が上がったことがある。

市場原理主義は、公共の世界を抹殺していく政治経済思想であるが、一部のものの経済をめざすから、経済の規模は縮小していくのかもしれない。

日本では、郵政民営化の見直しの骨格が発表される日である。株式市場がどう反応するか興味のあるところだ。筆者の見立てでは、米国の市場ほどではないが、(日本の見直しが中途半端な可能性があるためであるが)、まあ、値上がりの一日だろうとおもう。

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Failure

国の盛衰は、政策の成否にかかっている。政策を誤ると国の衰えは急速である。その逆も真なりで、正しい政策をとれば、必ず回復する。もちろん、政策目標があるから、それぞれの国の考え方によるのではあるが。日本の失敗について、記述したブログがあったので、ご参考まで。日本の中で、市場原理主義がどのように入り込んでいったのか、考えると興味深いものがある。http://blog.trend-review.net/blog/2010/03/001583.html

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Medical Reform

米国で医療保険の改革法案が成立した。市場原理主義が、大きく後退した。今は、日本時間で、3月24日午前九時であるが、5時間前には、大統領は法案の成立に署名をした。これから、引用する動画像は、二時間前に行われた、売電副大統領による、医療保険改革法案の成立に対して、祝賀演説である。奇しくも、今日は、日本では、郵政民営化の虚妄が、是正される日となる。日本でも新政権が成立したが、市場原理主義者が残党となって跋扈しているので、おそらく、抜本的な改革にはならない可能性が高いが、簡易保険を廃止するなど過激な郵政つぶし等を行った、市場原理主義の退潮の一日になろう。

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Healthcare

米国で下院が、国民健康保険法を採択した。オバマ大統領の昨日の演説である。なんと日本では、簡易保険を廃止したり、高齢者の医療をないがしろにしたり、外国の物まねをするような、しかも悪い物まねをすることが続いた。滑稽な構造「改革」であった。日本の市場原理主義の破壊も、修復するために行動することが必要である。日本の新政権の中にも、事業仕分けのような、市場原理主義の連中が潜り込んでいるが、オバマ政権同様に、拡大均衡の経済政策に立ち戻らなければならない。

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Censorship

Kikuchi Hidehiro

http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40182&media_type=wb&lang=j&spkid=17831&time=04:44:46.9

j上記のリンクは衆議院テレビへのリンクである。2月24日の衆議院予算委員会公聴会における菊池英博先生の陳述である。先生は、今でも財政危機ではないと考えていると冒頭でのべて、こうすれば、日本はよみがえると主張している。ネットで、国会の審議模様を動画で見ることができることは便利である。財政赤字論が単なるオオカミ少年の煽動であることがよくわかる。市場原理主義の脅迫と、官僚支配の連中とのコンビで日本の破壊が進んだが、もはや単なる批判者ではなく、日本を再建するために行動しなければならないと、菊池先生は強調している。

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Defeated

週刊文春に、新 家の履歴書という連載記事がある。子供の頃にどんな家にすんでいたのかを、イラストレーターの書いた間取りなどを示して、著名人がどんな生活をしていたのかと紹介する記事である。3月25日号には、前衆議院議長の河野洋平氏が、疎開した小田原の祖父の家を紹介している。河野洋平氏は、肝臓移植手術を受けて、その後、衆議院議長に就任するまでに快復して、憲政史上最長となる二千二十九日の在任記録を達成している。昨年、72歳で政界を引退した。

その連載記事の最後に、次のような一文があるので引用して紹介する。

「振り返ると、小泉政権で参議院での法案否決を理由に選挙を行い、衆議院の三分の二以上の議席を獲得したのが間違いの元で、それが今日の自民党の敗北を招いたように思います。それに議員の七十歳以上を排除したのは失敗ですね。あれで、戦争体験尾ある議員がほとんどいなくなってしまった。それに、高齢化社会なのに、高齢者の立場で政策を提案したり、議論できる議員がいなくなってしまった。(後略)」とある。

郵政民営化法案は、参議院で否決されたので、むしろ廃案にすべきところを、憲政の常道に反して衆議院を解散して、しかも、刺客選挙を行い、自民党の中に深い亀裂をつくったことを指摘している。未だに、自民党のなかには、郵政民営化が正しい政策で会ったと主張する勢力がいることも驚くべきことである。組織としての反省の片鱗も見られないから、その点を、河野洋平氏は前衆議院議長の経歴から、民主主義の正当な手続きを踏みにじられたとの思いを強くしておられるのかもしれない。実際に、西ヨーロッパの新聞には、小泉政権の突如の衆議院解散を、独裁の悪臭があると報じた新聞があったほどである。

いま、郵政民営化は完全に失敗したし、また、世界の情勢も、市場原理主義を礼賛するものはいなくなった。昨日は、おりしも、米国のオバマ政権が公約として掲げていたが、成立が難航すると見られている国民医療保険制度の法案が、米国下院議院の裁決で通過したと報じられている。日本では、医療制度を補完する簡易保険の制度を、米国の圧力に従って、廃止してしまったのである。廃止の圧力をかけた全米保険協会の有力者は、オバマ政権に反対する共和党の有力者が会長を務めていることは、広く知られた事実である。市場原理主義の民営化などの虚妄は、むしろ追われる側で退潮に向かっている。

世界の潮流が変化した中で、自民党の凋落の原因のひとつに、郵政民営化法案の強硬があることを、河野洋平前衆議院議長が見抜かれていることに、その政治的な慧眼に敬意を表する。 以上ご参考まで。

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Opinion Survey

閑話休題のようなことですが、郵政民営化の巨大な闇を捜査すべきかどうか設問しまして、応じていただければ幸いです。2千人以上の方が参加して頂きました。数千人の意見になれば、力が籠もりますが。さて、そうなりますか。ブログをお持ちの方は、リンクも貼っていただければ幸いです。知人友人にご紹介いただければ幸いです。

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Postal Crime 2

簡保の宿の一括売却の問題について、会計検査院の見解が明らかになった。

売却の郵政資産、8割転売=かんぽの宿・社宅628施設-会計検査院

 会計検査院は17日、日本郵政(旧日本郵政公社)の保養・宿泊施設「かんぽの宿」や社宅などの不動産について、売却や保有状況などの検査結果をまとめた報告書を参院議長に提出した。公社時代に売却された628施設の8割が転売されており、検査院は「買い手は転売目的で購入していたことが推察される」と指摘した。
 かんぽの宿売却をめぐっては昨年、過去の転売や民営化後の一括譲渡手続きの不透明さが問題となり、参院が検査要請していた。
 報告書によると、公社は2007年度までの5年間に628施設を取得額の3分の1程度の計約1093億円で売却。転売は510施設に達し、うち295施設が2~6回転売されていた。

というものである。三月十七日の報道であった。

簡保の宿、社宅628施設などの不正売却が公式に認められたことになる。東京地検特捜部にも告発が行われているのだから、ちゃんとした捜査が行われてしかるべきである。犯罪を、しかも巨額の国民資産の不正な売却の問題を放置してはならない。

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Postal Crime

http://www.janjannews.jp/archives/2780836.html

ご参考まで。冤罪がでっち上げられた背景についての記事。

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Kuroshio Culture and Tradition

飛び飛びに、一ヶ月に二回の割合で、黒潮文明論と題して定期的に書いている。リンクも飛び飛びになり、検索するのも面倒であるから、一挙にリンクを公開して、読みやすくすることにした。

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/kuroshio-1.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/kuroshio-2.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/kuroshio-3.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/kuroshio-4.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/kuroshio-5.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/kuroshio-6.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/kuroshio-7.html

⑧ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/kuroshio-8.html

⑨ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/kuroshio-9.html

⑩ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/kuroshio-10.html

⑪ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/kuroshio-11.html

⑫ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/kuroshio-12.html

⑬ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/kuroshio-13.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/kuroshio-14.html

⑮  http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/kuroshio-15.html

⑯ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/kuroshio-16.html

⑰ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/kuroshio-17.html

⑱ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/kuroshio-18.html

⑲ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/kuroshio-19.html

⑳ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/kuroshio-20.html

⑳① http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/kuroshio-21.html

⑳② http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/kuroshio-22.html

⑳③ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/kuroshio-23.html

⑳④ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/kuroshio-24.html

⑳⑤ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/kuroshio-25.html

続き物であるから、ネタが尽きるまで書かなければならないが、以上25回までのリストになっている。番号が○に数字を入れていたが、コンピュータでどう数字を出せるのか分からないので、例えば、21を⑳と①とをふたつで表現している。月に2回のペースであるから、書き始めて一年を超えた。

 黒潮の流れに着想を得た、ある種の民族文化論を書こうとしているが、学者の検証ではないので、黒潮が洗う列島の岸辺の人々の生活について、過去、現在、未来と想像しながら、自由奔放に書くことが大切と心得ている。読者のご叱正なり、あるいは、黒潮文明に関して、こんなことをテーマにしたらという提案や発見などをご教示いただければ幸いである。人気ブログランキングへ

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His secretary

http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE100318173500332010.shtml

上記のリンクは削除されてなくなりましたが、他のサイトに残っていました。ご参考まで。

リンク: 石井一議員・村木厚子氏を貶める為「小泉元首相の秘書、飯島勲が関与」

Kuroshio 25

黒潮の流れは南から北に流れるから、南からの渡来を考えることは当然だが、反流もあるから、北から南への渡航や伝搬をも考えなければならない。反流を利用するとなれば、北の日本列島や朝鮮半島に渡るだけではなく、漁撈を専門とする糸満の海人は、台湾を通り越して、今の南シナ海から、香港、澳門、フィリッピンはもとより、ベトナム、タイ、マレー半島から、北ボルネオ、インドネシア、と往来している。

 台湾総督府が昭和一〇年に出版した「南支南洋の水産」によれば、フィリピンでは起源が明らかでない追い込み網の漁をする者が、マニラを根拠とする者五組、イロイロ四組、セブ二組、ダバオ一組、計一二組の追い込み網があって、遠くボルネオ方面にも出漁し、アカムロ、アジなどを漁獲している。漁業法の制定以前からの操業である。ペナン島やバンコクでも鮮魚を水揚げする者があるが、シンガポールでは、邦人漁業者は当地住民にとって必要欠くべからざるものとなっていると指摘している。黒潮の民が得意とする追い込み網漁業は、南洋漁場に適しているので、日本人の漁業中もっとも盛んであることは言うまでもない。マレー半島、当時の仏領インドシナ、蘭領インドの浅灘部を漁場として、シンガポールから、遠いところでは、四百浬に及んで出漁している。インドネシアでは、追い込み網が、バタビヤを根拠地とする者八組、ザバンに二組、マッカサルに一組である。ザバンには、追い込み漁を行なう者が一七人在住している。総督府の調査の対象にならなかった海人も相当あったことと思うが、鰹の一本釣りの会社には、金城組の名前も残っているから、糸満の漁民との関係がはっきりする。

 大東亜戦争後に、国際連合の信託統治領となった旧南洋群島も、黒潮の民の領域である。太平洋の諸島はドイツ帝国が出遅れていた植民地獲得競争の舞台として目を向け、南洋群島のほとんどを植民地としたが、第一次世界大戦で日本が日英同盟に基づいて参戦勝利して南洋群島の赤道以南はオーストラリア、ニュージランドに、南洋群島の赤道以北(グアム島を除く)が日本の委任統治下に置かれることとなった。国際連盟脱退後はパラオやマリアナ諸島、トラック諸島は海軍の停泊地として整備し、多くの日本人が移住した。大東亜戦争では日米が熾烈に戦い、特に戦略上、最重要拠点の一つであったサイパン島での戦闘は凄惨を極めた。日本人が玉砕すると、サイパンは本土空襲の拠点となった。テニアン島は原子爆弾を搭載した爆撃機の発進基地となった。平和条約の発効で、南洋群島は、正式には、米国が国際連合からの信託統治領とした。戦後すぐにビキニ環礁において原子爆弾の実験を行ない、水素爆弾実験も行なった。八〇年代から対米交渉や住民投票を経て自治権を獲得し、自由連合の名のもとにパラオ・マーシャル諸島・ミクロネシア連邦が独立した。北マリアナ諸島は独立せず、交渉の結果、コモンウェルス規約を締結し、現在に至るまで米国自治連邦区となっている。

国際連盟の委任統治委員会の委員を務めた柳田国男は「ジュネーブの思い出──初期の委任統治委員会」の中で次のように述懐している。

 しかし結局は委任統治と言う組織が、妙な理屈倒れの人工的なものなので、そう言う結果になるものだ、と思わずにはいられなかった。2年間の経験で私に役に立ったのは、島というものの文化史上の意義が、本には書いた人が有っても、まだ常人の常識にはなり切って居ないことを、しみじみと心付いた点であった。所詮裏南洋の陸地は、寄せ集めて滋賀県ほどしか無いのに、島の数が大小三千、うち七百まではたしかに人が住んでいる。それでは巡査だけでも七百人はいるわけだと、冗談を言った委員もあったが、その島々が互いにくい違っためいめいの歴史を持って、或る程度、別々の生活をしていることまでは、陸続きで交際する大陸の連中には呑込めない。茶碗の水も池の水も、水は水だと言うような考えは、西洋で物を覚えた我邦の外交官までが皆もって居て、第一に本国の周辺に、大小数百の孤立生活体の有ることをさえ考えない。数を超越した「人」というものの発達を、せめては歴史の側からなりとも考えて見ることの出来るのが、日本の恵まれた一つの機会だったということを、気付かぬ者だけが政治をして居る。だからまだまだ我々は、公平を談ずる資格が無いと、思うようになって還ったのは御蔭である。

 自立・自尊の日本を目指す時代の中で南方の同胞のことを真剣に考えなければならないことは、大陸国家が航空母艦を建造するような物騒な時代になれば、尚更のことである。黒潮の民はチュンシマ(他郷)において必ずしも出生島(まありじま)の生活を再現することはしないが、さりとて同化する気風はない。数を超越した孤高の気風の持主で、単なる追従・漂泊の民ではない。干渉せず、多元性を尊重して土地に縛られない。われら日本人も国家と文化と伝統の神髄を、黒潮の民として民族の源流である南方との関わりの中で、そろそろ取りもどしたいものだ。    (つづく)

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Hasegawa Tohaku

上野の国立博物館で開催されている、長谷川等伯の展示会に行った。九十分の行列をして、館内に入った。圧倒される展示内容であった。墨絵の世界が喧伝されるが、当方は、七尾のお寺に残された、仏画の方が印象に残った。人気ブログランキングへPhoto_4 Photo_2

Economic Expansion Policy

市場原理主義が虚妄であったことが露呈した今、救国の社会経済政策を実施する好機である。菊池英博先生の所説を紹介したことがあったが、再掲する。転載を了承していただいた菊池英博先生に感謝する。

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-of-.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-1.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-2.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-3.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-4.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-5.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-6.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-7.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restroration-of.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/restoration-o-8.html

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Naomi Klein

ショックドクトリンの著者、ナオミクライン女史のテレビ出演に、邦訳のテロップがついた動画像が、ネットで配られるようになった。ご参考まで。

Postal Crime

ネットに掲載されている記事。予算委員会における質疑についてのコメントである。

http://www.olive-x.com/news_ex/newsdisp.php?n=83554

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Shock Doctrine

ナオミ・クライン女史の「ショックドクトリン」が、いよいよ映画化されたとのニュースである。邦訳はまだ出版されていないが、今夏には、岩波書店から発刊されるとの話もある。

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http://www.examiner.com/x-26410-Hollywood-Fine-Arts-Examiner~y2010m3d14-The-Shock-Doctrine--Superficial-Documentary

Someone alive?

米国司法省の法務担当官であった、John Yoo 氏に対する米国上院における質疑である。行政組織法の一部を解釈して、当分の間民営化等の見直しを行わないとした規定を廃止することもせずに、郵政民営化法を強行したのは、ある種の独裁政治ではなかったのか。法の支配は大切で、悪魔が攻めてきたときに、法の林を切り倒していたのであれば、隠れるところがないのではないか。権力に従属した法律家の姿を克明にとらえた映像である。

Apartheid

http://www.chunichi.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/shizuoka/CK2009081102000231.html

Destroyed Japan

小泉俊明議員の、予算委員会での質疑である

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Traitors

http://blog.goo.ne.jp/capitarup0123/e/231513932ddece37f45e88aeed96c0f8

衆議院での質疑が、文字になっている。ご参考まで。

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Japan is angry against NZ sea shepherd

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Postal Crime 3

郵政公社。において、トヨタから派遣した副総裁を中心にして始められた、トヨタ生産性向上運動についてウィキに記述が残っている。林主査という中心人物の名前も記載されている。ご参考まで。今後は、トヨタの関係者に支払われたコンサル料金などが公表されて、客観的に評価され、また、不正の可能性が追求されて、民営化という虚妄の熱狂の時代が検証されなければならない。http://ja.wikipedia.org/wiki/Japan_Post_System

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Berlin Wall in Post offices

郵便局で事業会社間の仕切り撤去へ 郵政民営化で、日本の郵便局の基盤を破壊しようとした、分社化の仕切りがいよいよ撤去されることになった。長い道のりであった。当ブログは、心から歓迎する。日本テレビの報道である。動画をご覧になる場合は、上記の画像をダブルクリックして下さい。

[郵政事業の見直しを受け、東京都内の郵便局で事業会社間の仕切りを撤去する工事が行われている。

 この仕切りは、07年の郵政民営化で郵政グループが郵便局や銀行など4つの事業会社に分社化された際、会社ごとに情報管理を徹底する目的などで設置された。しかし、郵政事業の見直しを進める亀井郵政相が「仕切りがあることにより、グループ内で協力して仕事ができず、利用者の利便性が損なわれている」と指摘、仕切りを撤去するよう指示していた。

 郵政民営化の象徴でもある仕切りの撤去は、民営化路線との決別を鮮明に表している。]

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Postal Crime 2

http://www.interlocal.tv/news/628/628.html

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Postal Crime

岩崎芳太郎氏のブログが、日本航空の問題を取り上げているが、その中に、次のような記述がある。ご参考まで。http://iwasakiceo.com/jal/no014.html

「(前略)第二のパターンですが、これは売手と買手が立場がかわるケースです。民営化関連の法律でできた郵便事業(株)という100%の資本を国が持つ会社は360億円の資金(当然、これは国のお金といっていいですが)を使って、郵政官僚の天下り先であった日本郵便逓送(株)他ファミリー企業13社をTOBや、キャシュアウトマージャーという手法を使って、いわゆる(M&Aをして、資本金182億5000万円の日本郵便輸送⑭という100%の子会社を作りだしました。本来、民営化で非効率は親方日の丸体質組織を効率的な事業体にしようとしたにもかかわらず、実際は逆に親方日の丸体質をそのまま郵便事業の本体に取り込んでしまったのです。それだけではなく、実はこの時、このファミリー企業の株の買収価格の決定について、大きな疑惑があります。例えば、240億円以上の巨額な資金を使った日本郵便逓送⑭のTOBについて、1株のTOB価格1,940円を決定するにあたって、中立的な第三者機関で売買価格決定の為のデューデリジェンスさえしていないのです。
自社で「修正純資産価格法」という手法を使って、1株2,818円と評価して、それから878円減額した1,940円を自分達だけで決めてしまっているのです。当然、878円の減額には、何の根拠もありません。つまり、このパターンは、買手側にいる首謀者が、360億円という国のお金で買い物をしようとする時、買う物の値踏みを不正に行い、売り手側にいる共謀者が正しい価値評価と異なる恣意的な価格で即ち不当な値段で、国へ売り付けることを可能にしたというスキームです。それが、高かったのか安かったのかは正しいデューデリジェンスが行われていないのですから、わかりませんが・・・・・
余談ですが、この日本郵便逓送⑭のTOBでは、悪事は意外に露呈してしまうものでおもしろい現象が起きてしまいました。恣意的な値付けが、売り手側の共謀者の彼らさえ予期せぬ違法行為を作りだしてしまったのです。どういうことかというと、38%を所有する最大の株主が元々は国家公務員の共済組合だった郵政共済組合だったのです。そして、この共済組合代表者は日本郵政⑭のトップだったN氏です。共済組合代表者は、自分がトップを務める郵政グループ5社の1社である郵便事業⑭(N氏は同社の取締役でもある。)が、正当な方法で資産査定して一株2,818円の価値があると認めている日本郵便逓送⑭の株を878円も安く、郵便事業⑭に売り渡してしまったのです。この代表者は、1株878円の損害を共済組合に被らせており、これは立派な特別背任という犯罪なのです。
ちなみに、共済組合の所有株式数は522万株ですから、共済組合が被った損害は約46億円となります。郵政の関係者だったら、東京地検に告訴できますし、第三者だったら同じく東京地検告発の対象となります。共済組合の資金を任されていた某金融機関が運用で大穴を開けたため、その大損を穴埋めする目的で共済組合はその株を売却したという噂もあります。
これだけの疑惑をかかえる「郵政民営化」です。地検も当然動いてくれるでしょうし、マスコミが大騒ぎすること間違いなしです。(後略)」

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Arrogance and Hypocricy

Environmental terrorists continue to attack Japan's whaling research vessel activities. Sea Shepherd Conservation Society gave series of damages to the ship and its attacks are being eslacalated.

Surprisingly, the Australia and New Zealand governments gave  substantial support to the illegal activities and commented that they will appeal to the International Court of Justice. Australia's leading newspaper "The Australian" in its editorial, commented that they should focus on relations with Japan, refering to the attitude of Prime Minister Rudd. "International Herald Tribune" picked up this column and ridiculed that the lives of whales are important but Australia should not be qualified because it kills more than one million wild kangaroos are killed in the country.

It is needless to say, for the Aboriginal natives of Australia, hege sin was created by massacre. Aboriginal people, who were livingvery primitive life we lived, were vituallly eradicated. The indigenous people of Tasmania, Victoria and New South Wales Aboriginal population is now a dying race.

In short, Australia and New Zealand, criticize Japan's research whaling  but They have a vicious original sin by prosecuting by prejudice and discrimination and killed aboriginal people in the land of Oceania. The organized attackagainst the Japanese whaling researh vessel is only created by the hypocricy and out of the sense of unfunded whiteman's supremacy or supremacy complex.

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Minister Kamei

http://www.webtv.sangiin.go.jp/silverlight/index.php?ssp=870&mode=LIBRARY&pars=0.8529484821105921

亀井大臣の反論は、圧倒的である。議会制民主主義の手続きを壊して強行された郵政民営化の問題に対して言及する。郵政民営化は、実は元々正統性に欠けているのではないのか。

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Green Zone

外国映画である。外国で封切りになっている。天網恢々疎にして漏らさず、の映画である。大量破壊兵器の嘘は、ウォールストリートジャーナルではなく、NYTであったと、マイケルムーアがどこかで書いてあった。

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Villains 2

総務省に、郵政民営化の闇を検証する委員会が立ち上がっているが、どのような調査をしているのか、音沙汰がない。委員の辞任があったとかの話も伝わってくるから激しいやりとりがあるのかもしれないが、なにか暗闘のようなことになっているのかもしれない。国民は知る権利がある。ジャーナリスト佐々木実氏が昨年雑誌に掲載して話題を呼んだ記事を再掲する。また、同氏は、竹中平蔵氏についての記事を、今は廃刊となった月刊現代誌に執筆してきたことから、郵政民営化の闇に肉薄できるのうりょくを持ったジャーナリストであり、期待している。また、月刊現代を発刊してきた講談社は、大出版社であることは当然であるが、巨額の訴訟が提起されても、敢然と戦う姿勢を見せる勇気のある出版社であるから、今後の佐々木氏の出版のための執筆活動に大いに期待するものである。

以下、ご参考まで

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佐々木 実(ささき・みのる 一九六六年生まれ。ジャーナリスト。日本経済新聞社を経てフリー)氏が、世界10月号に執筆していた、郵政公社「資産売却」の闇が、いよいよネットにも転載された。http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/580.html

「 民主党の城島光力氏に話を問いたのは総選挙の準備に忙しい七月のことだった。「いま思い出しても腹が立ってきますよ」落選中の身の城島氏はそう言うと、六年前の出来事を昨日のことのように話しはじめた。
 きっかけは○三年五月の衆議院厚生労働委員会での質疑だった。民主党の「次の内閣・雇用担当大臣」でもあった城島氏は労働分野の規制緩和に強い懸念をもっていた。
 「派遣期間を一年から三年に延長し解雇もしやすくする法案でした。オリックスの宮内義彦さんが議長の総合規制改革会議から出てきた流れだ。それでこの会議のメンバーについて調べてみようと思ったわけです」

「最高権力者」

 調べてみると、人材派遣に関わる経営者が委員のなかに二人いることに気づいた。ザ・アール社長の奥谷禮子氏とリクルート社長の河野栄子氏。ザ・アールのウェブサイトをみてみると、第二位株主がオリックスで、主要取引先はリクルートと記されていた。総合規制改革会議は首相の諮問機関。小泉総理が提言を尊重するので政策への影響力は大きい。ビジネスでつながりをもつ三人がそろって委員というのは問題ではないか。城島氏は厚生労働大臣に質した。
 城島氏は国会の外でおもわぬ反撃に遭う。奥谷氏自らが議員会館の部屋を訪ね、激しく抗議してきた。抗議は執拗で、面談のあとも、衆議院厚生労働委員長あてに内容証明郵便を送付し、「不適切な部分を速記録から削除」すること、城島議員を「悪質な場合は処分」することを求めてきた。
 だがこれで終わりではなかった。追い討ちをかけるように、総合規制改革会議議長の宮内氏も抗議文を送りつけてきた。「貴職の見解を問いたい」「総合規制改革会議に対しての大変な侮辱である」「到底承服できるものではない」……まるで目下の者を叱責しているかのような文章だった。
 憲法第五一条は国会議員に国会での発言の責任を問われないという免責特権を与えている。抗議を逆手にとって問題にしようと城島氏が考えていた矢先、自民党ののちに大臣にもなる有力議員が声をひそめるように忠告してきた。
 「城島さん、あなたのいうことはそのとおりだよ。でもね、宮内義彦はいま日本の最高権力者だ。戦ってもいいことはなにもない」

郵政民営化ビジネス

 「政官業の癒着よりひどいじゃないかと指摘して、ぼくは宮内さんや奥谷さんの猛烈な怒りを買った。ずばり本質をつかれたから彼らはあんなに激しく怒ったんだと思いますよ」
 過剰反応の背後に利権の存在があるのではないか。城島氏は郵政民営化の利権について調べる決意を固めていたが、頓挫した。○五年九月の「郵政選挙」で落選してしまったからだ。
 奥谷氏はいま日本郵政株式会社の社外取締役に就任している。郵政審議会委員を務めるなど郵政事業とは縁が深いが、奥谷氏が経営する人材派遣会社ザ・アールが日本郵政公社からマナー研修など総額七億円近い仕事を受注していたことが明らかになっている。オリックス不動産が「かんぽの宿一括譲渡」を落札したことに端を発したかんぽの宿騒動で、宮内氏が渦中の人になったことは記憶に新しいところだ。郵政事業にからんで両氏が仲良く登場してきたのは偶然だろうか。
 かんぽの宿一括売却はまさに郵政資産の民間市場への放出だが、郵政資産の売却には前史がある。日本郵政公社(郵政公社)時代の不動産の大量売却だ。
 郵政公社は二〇〇三年四月に発足した。政府が全額出資する国営企業で、郵政事業庁から郵便、郵便貯金、簡易保険を引き継いだものの、四年前の「郵政選挙」で小泉政権が大勝したことで短命に終わる。郵政事業は株式会社にゆだねられることになったからだ。
 日本郵政株式会社にとって替わられる形で郵政公社は○七年九月に解散した。活動期問はわずか四年半だったが、この問、保有する不動産を大量に売りさばいていた。売却した不動産は優に六〇〇件を超える。北は北海道から南は沖縄まで、土地や建物を短期問に大量に売れたのは、「バルクセール」という売却手法に依るところが大きい。たくさんの不動産をひとまとめにして売る方法だ。
 もともと不良資産を大量に抱えた銀行が不良資産の処理を迅速に進めるために用いた方法で、買い手のつきにくい不良物件と資産価値の高い物件を抱き合わせて売りに出す。アメリカでも日本でも、不良債権問題が深刻化した時期、不良資産を金融機関から早く切り離すための資産流動化策が打ち出され、バルクセールなどの取引がしやすくなるよう制度的な環境が整えられた。
 もっとも、郵政公社がバルクセールで売却した不動産は全国各地の社宅や郵便局舎建て替え用地などで、東京や大阪あるいは地方都市の一等地もたくさん含まれる。不良資裡の処分と同じ方法を逃んだのはなぜか、じつはその経緯はいまひとつはっきりしない。
 二〇〇四年一〇月、郵政公社は唐突に「不動産売却促進委員会」なるものをたち上げている。郵政公社の高橋俊裕福総裁が委員長、執行役貝七人が委員という構成だ。初会合の議事録には、委員の奇妙な発言が記されている。
 「この委員会で何を決めるのか。バルク売却することを決定するのか。なぜバルク売却するのか」
 こうした発言が出たのは、初会合でいきなり「バルクセールの必要性」を説く資料が委員に配られたからだ。資料を作成した事務局は不動産売却を批当する施設部門。「売れ残しをなくすために行う。資料の売れ筋欄にあるようになかなか売れない物件もある。これを売れやすい物件と併せて売却する予定」と説明。しかし別の委員だちからも、「情報公開はどうするのか」「売却物件の全体額はいくらか。データとしてないのか」などの声が相次いでいる。ちなみに高橘委員長は出張で欠席している。

リクルートコスモスが三回落札

 結局、郵政公社は大型バルクセールを三回実施する。ひとまとめで売りに出した不動産は○五年三月が六〇件、○六年三月が一八六件、そして◯七年三月に一七八件。合計四二四件で売却総額は五〇〇億円近くにのぼる。驚くことに、すべて同じ企業グループが落札している。リクルートコスモス(現在「コスモス・イニシア」)を代表とするグループだ。
 郵政公社から一括購入した不動産は落札した企業グループ内で分配される。どの企業に何件渡ったかを調べると、リクルートコスモスは大きな不動産を収得してはいるものの物件数は少ない。残る多数をほかのメンバーが購人しているわけだが、転売しているケースがほとんどで、二回三回と転売が繰り返されている例も珍しくない。
 不動産の流れを追いかけると、奇妙な事実が顔をのぞかせる。郵政公礼から物件を購入したメンバー企業が購入直後に会社ごとファンドに買収されていたり、転売リレーに登場する実態のわからない会社を追跡すると有名企業が後ろに控えていたり、複雑怪奇な取引関係は民営化ビジネスの虚実を物語る。○五年三月の初めてのバルクセールからみていくことにしよう。
 入札にはリクルートコスモス、ゴールドクレスト、長谷工コーポレーションをそれぞれ代表とする三つの企業グループが参加した。売却される不動産は六〇件。リクルートコスモス・グループが一六二億円で落札した。メンバー企業と購入件数は次のとおり。
 株式会社リクルートコスモス(一件)
 株式会社リーテック(五件)
 株式会社穴吹工務店(一件)
 株式会社穴吹不動産センター(五件)
 有限会社CAM5(リクルートコスモス
          との共同購入)(二件)
 有限会社CAM6(四六件)
 グループ代表のリクルートコスモスは当時リクルートグループに屈する不動産会社。じつはこのバルクセール直後にリクルートグループから独立するのだが、詳しくはあとで述べる。リーテックはリクルートコスモス出身の社長が二〇〇〇年に設立した会社。穴吹工務店は香川県高松市が本拠で、全国でマンションの建設・販売や不動産売買などをしている。穴吹不動産センターはグループ会社だ。
 残る二つの有限会社、CAM5とCAM6はリクルートコスモスが出資した特別目的会社(SPC、特定の不動産取引のために設立された会社)。
 リクルートコスモスは大型物件を獲得してはいるものの、購人物件数は少ない。物件数でいえば、主役は全体の七七%にあたる四六件を単独で手に入れたCAM6だ。
 CAM6について、リクルートコスモスは「弊社が設立したSPCに相違ない」という関係証明書を郵政公社に提出している。ところが郵政公社から不動産を購入した直後に、ケネディクスという企業に出資持分の五〇%を取得されている。ケネディクスの関連会社になったわけだが、まもなくケネディクスはCAM6を「スティルウォーター・インベストメント」と改称し、郵政不動産を次々と転売していく。
 ケネディクスは米国の大手不動産会社ケネディ・ウィルソン・インクの日本の拠点として九五年に設立された。不動産や不良債権への投資を行っている。
 CAM6はバルクセール前に設立されたが、設立時から取締役(代表者)はケネディクスの中堅幹部社員で、郵政公社のバルクセールにケネディクスが投資することはあらかじめ決まっていたとみていい。
 CAM6の取締役にはあとから米国穀物メジャー・力-ギルの関係者も就任しているので、カーギル側からも出資を受けている可能性がある。

資金源はオリックス

 CAM6が購入した不動産を調べてみて、意外なことがわかった。購入した不動産四六件のうち二二件がオリックスの担保に入っていたのである。
 福岡香椎用地(郵政公社の評価額約二七億円)、神奈川県葉山用地(同約一八億円)、北海道函館用地(同約九億円)はいずれも極度額二八億八〇〇〇万円の根抵当権を売買日に仮登記。小さな物件はまとめて共同担保にしている。
 CAM6が郵政公社の不動産を大量に買い付けることができたのは、オリックスが資金を提供していたからだった。
 落札した企業グループにオリックスは入っていないけれども、全体のスキームのなかにあらかじめ参加していたとみなしていいだろう。表には顔を見せない資金提供者だ。いずれにしても、かんぽの宿問題の四年も前から、オリックスは郵政資産ビジネスと関わりをもっていたことになる。
 リクルートコスモスは郵政公社の初めてのバルクセールを落札した二ヵ月後、リクルートグループからの独立を発表する。ユニゾン・キャピタルが運営する三つのファンドが九〇億円を出資、ユニゾンはリクルートコスモスの六〇%強の株を保有して筆頭株主になり、経営権を掌握する。
 ユニゾン・キャピタルの創業者で代表の江原仲好氏はゴールドマン・サックスで活躍した経歴をもち、同社勤務峙代に日本人として初めてパートナーに選ばれている。
 ところで、オリックスがリクルートコスモスと資本関係をもつのもリクルートグループから独立したときからで、優先株を引き受けて二〇億円を出資している。
 ユニゾン・キャピタルのほうとも接点がある。ちょうどリクルートコスモスの経営権を握るころ、ユニゾン・キャピタルは経営への助言機関「エグゼクティブ・カウンシル」を社内に設け、メンバーのひとりとして宮内義彦氏を迎え入れた。
 リクルートコスモスはリクルートグループから独立したあとも、郵政公社のバルクセールを立て続けに落札していく。
 参議院で郵政関連法案が否決された後、「郵政民営化の是非を問う」と訴える小泉総理が衆議院を解散、○五年九月の総選挙で大勝した。郵政関連法案の作成を一手に取り仕切った竹中平蔵郵政民営化担当大臣は総務大臣を兼任することになり、郵政公社を所管する総務省に乗り込む。大臣は郵政公社の資産売却に関する権限も持っていて、二億円以上の資産を売却する場合、郵政公社は総務大臣の認可を受けなければならない。
 完璧な郵政民営化体制が敷かれるなかで実施された○六年三月の郵政公社のバルクセールは、最大規模のものとなった。一括売却された不動産は一回目の三倍を上回る一八六件。当時郵政公社で資産売却を担当していた関係者は、売却リストにたくさんの社宅が入っているのを発見して驚いたという。
 「どうしてこんなに社宅を売るのかと同僚に聞いたら、社宅売却計画があるとかで、その初年度なんだといってました。いつそんな計画ができたのかはわかりません」
 郵政公社の当時の内部資料を見ると、二回目のバルクセールの核となる目玉物件が記されている。たとえば東京では「国分寺泉町社宅用地」「旧赤坂一号社宅」「旧中目黒三丁目社宅」などが挙げられているが、いずれも地価がきわめて高い。入札前から問い合わせが殺到したといい、実際、入札には一一社が参加した。住友不動産、野村不動産、丸紅などのほか、オリックス・リアルエステート(現オリックス不動産)なども参加している。結果は、リクルートコスモスのグループが再び落札。落札額は二一二億円だった。
 株式会社リクルートコスモス(三件)
 有限会社CAM7(一三七件)
 株式会社穴吹工務店(一件)
 株式会社穴吹不動産センター(七件)
 有限会社G7-1二〇件)
 有限会社G7- 2(リクルートコスモス
          と共同膨人)(二八件)

郵政資産転がし

 CAM7はリクルートコスモスが出資するSPC、G7-1とG7-2は一回目のメンバーだったリーテックが出資するSPC。全体を見渡してみると、CAM7が大量購入していることがわかる。ところがCAM7はこの後、会社ごと買収される。リサ・パートナーズという投資ファンドが全出資持分を買い取り、会社を丸ごと買い取ることで一三七件の不動産を手に入れた。
 そして、リサ・パートナーズは一三七件のうち一件だけを個人に売却したあと、一三六件を別の会社に一括売却している。購入してからわずか三ヵ月のちに再びバルクセールで転売しているわけだ。
 リサ・パートナーズが一括売却した先は有限会社ティー・ジー・ファンド。聞きなれない名前の会社だが、有限会社ティー・ジー・ファンドはさらに法人や個人に転売し、ほぼ全物件を売り抜けている。まるで「郵政資産転がし」といってもいいような見事な転売リレーが成立している。
 リサ・パートナーズは旧日本長期信用銀行出身の井無田敦氏が九八年に設立した投資ファンドで、取引直前の○五年一二月に東証一部に上場している。○六年一二月期の中間決算書をみると、不動産の主要販売先として有限会社ティー・ジー・ファンドが特記されていて、販売額は一三億七八〇〇万円とある。Photo

謎の有限会社

 リサ・パートナーズは、CAM7を会社ごと買収し、手に入れた郵政物件一三六件を有限会社ティー・ジー・ファンドに一三億七八〇〇万円で転売した。この売却額は、郵政公社の評価額を基準にすれば、破格の安さだ。
 郵政公社の評価では一三六件の合計は約二三億円。有限会社ティー・ジー・ファンドは四割引きで購人した計算になる。転売でかなり儲けたのだろうか。そもそもこの有限会社は何者なのか。連絡をとろうにも、会社のウェブサイトもなくNTTの電話帳にも記載はない。

ゴールドマン・サックスのファンド

 そこで、同社から不動産を購人した人をあたってたずねてみることにした。東海地方の郵便局用地を買った個人宅に電話をすると。
 「じつは、こんな田舎の不動産を東京の名前を聞いたこともない会社が本当に所有しているのか不安になりましてね。うちの主人が束京に出張したおり会社をこっそり見にいったんです。きちんと表札が掲げてあったのでうその話ではないんだなと」
 東北地方の不動産会社の担当者は、「値段は妥当だけど、郵政公社が売った土地の転売ですよね。会社が匿名を希望しているみたいなへんな名前だし、なにか事情があるのかなとは思いました」
 話を聞いてみてわかったのは、東急リバブルが仲介したケースが多いこと、不動産を買った当人も売り主ティー・ジー・ファンドについての情報はほとんどもちあわせていないということ。あらためてティー・ジー・ファンドの代表者を調べた結果、ゴールドマン・サックス・リアルティ・ジャパンの社員であることがわかった。
 有限会社ティー・ジー・ファンドは米国の大手投資銀行ゴールドマン・サックスの会社だった。正確にいえば、投資のための資金はゴールドマン・サックス・グループの不動産投資ファンド「ホワイトホール」から出ている。有限会社ティー・ジー・ファンドは不動産投資する際の受け皿にすぎないので、資本金三〇〇万円で専属の社員はいない。
 なぜゴールドマン・サックスが郵政資産の転売リレーなどに参加したのだろう。問い合わせてみたが、個別取引については答えられないとのこと。事情に詳しい金融関係者は郵政資産の転売では大きな利益はあげていないともいうが、正確なところはわからない。
 よくわからないのはリサ・パートナーズ経由で購入していることだ。ファンド関係者に意見を求めると。
 「ゴールドマン・サックスは何か事情があって表に名前を出したくなかったんでしょうね。リサはゴールドマンへの転売を前提に買っているはず。この世界はみんなお友達みたいなもので、貸し借りはありますから」
 ティー・ジー・ファンドから不動産を買った人で売買時に「ゴールドマン・サックス」の名前を耳にした人はいない。ライブドア事件の余波でファンドや外資への風あたりが強かったからだろうか。それにしても、不動産を売る相手にさえ正体を明かさないのだから不思議としかいいようがない。
 オリックスについてもふれておかなければならない。不動産の分配状況をみると、G7-1とG7-2が目玉物件を多数手に入れていることが目を引く。郵政公社は内部資料でバルクセールの核となる優良物件一四件を特記しているが、そのうちG7-1が四件、G7-2が六件を購入している。リーテックの子会社二社が一四件の優良物件のうち一〇件までを押さえ気いるわけだ。 不動産登記を調べてみると、ここでもオリックスが顔を出す。じつは、G7-1とG7-2は郵政公社から不動産を購入してからおよそ半年後の一〇月一日、リーテックに吸収合併されている。
 オリックスは合併直前に、G7-1が郵政公社から買い入れた優良不動産を担保にして、リーテックに融資している。オリックスが共同担保の形で担保にとったのは「旧赤坂一号社宅」「旧中目黒三丁目社宅」「旧沼部三号社宅」など。優良物件リストの不動産ばかりだ。
 リーテックに吸収される前、G7-1の保有物件には三井住友銀行や東京スター銀行が担保権を設定していた。融資を肩代わりする形でオリックスが入ってきて、優良物件を担保にとっている。

赤坂六丁目プロジェクト

 オリックスとリーテックはこのあと関係を深めていく。オリックスが資金を提供しリーテックが土地を購入するという共同作業で進めたのが赤坂六丁目のプロジェクトだ。郵政公社から手に入れた旧赤坂一号社宅周辺の土地買い集めに動いたのである。
 旧赤坂一号社宅は日本銀行氷川寮に隣接する都心の一等地。「(オリックスはリーテックに)赤坂だけで五〇億円以上出してくれている」(リーテック)というから、相当力を入れたプロジェクトだったのだろう。
 ○七年九月に企業が所有する三七六㎡の土地、○八年三月には独立行政法人水資源機構が所有していた二四五㎡の土地といった具合に、リーテックはオリックスから資金提供を受けながら次々と近隣の土地を買い進めた。
 リーテックによると、赤坂六丁目のこれらの土地は不動産市況が冷え込む前は一〇〇億円以上の鑑定評価が出ていたという。旧赤坂一号社宅の郵政公社の評価額は五億円あまりだから二〇倍以上の金額だ。
 現場を訪れてみると、リーテックとオリックスが組んで進めてきたプロジェクトがどこの土地かはすぐにわかった。郵政公社が売った旧赤坂一号社宅はすでに建物はなく原っぱのような空き地。水資源機構からリーテックが購入した土地には寮のような建物は建っているが、人の出入りはない。
 旧赤坂一号社宅前で近所の住人に聞いてみると、
 「リクルートが買ったんですよ」
 リクルートコスモスと思い違いしているようだが、リーテックとオリックスについてはまったく知らないようで名前を聞いてもきょとんとしていた。

民営化ビジネスの虚実

 関係図(五二ページ)を見ながらあらためて考えてみると、影の部分、ゴールドマンーサックスやリサ・パートナーズやオリックスが取引している領域はまるで見えない領域ででもあるかのようだ。
 ティー・ジー・ファンドから不動産を買った人はゴールドマン・サックスが見えていないし、赤坂六丁目プロジェクトの隣に住む人はオリックスもリーテックも知らない。
 郵政公社が一八六件の不動産を引き渡し、六社グループが二一二億円を支払う。二本の矢印であらわされた動きだけを「官から民へ」と捉えると、全体像は見えない。ビジネスの領域は影の部分まで広がっているからである。
 「郵政利権」が醸成されるのなら、不可視の領域にこそ目をこらさなければならない。

高橋副総裁の懸念

 じつをいうと、二回目のバルクセールが終わった直後に、郵政公社幹部が懸念の声をもらしている。三月二〇日に開かれた「不動産処分検討委員会」の席上だ。委員長を務める郵政公社の高橋福総裁は。
 「昨年のバルクでは、リクルートは転売して相当儲けたと闘いている。クルーピンクの方法やもっと高く売れる方法を考える必要がある」
 と発言している。「昨年のバルク」とは一回目、「リクルート」はリクルートコスモスのグループのことだ。どのような意図で発言をしたのか、高橘氏に直接たずねてみると。
 「郵政公社の内部では『バルクセールはうまくいった』という話になっていたんですよ。しかし外部の不動産関係者に聞いてみたところ、彼ら(落札企業グループ)は損なんかしてませんよ、といわれた。『高く売った』といっているけど本当なのか、もっとやり方を考える必要があるんじゃないかということでああいう発言をしたわけです」
 外部の不動産関係者が「転売で儲けている」ことを知っていたのだから、業界の一部で噂になっていたのかもしれない。
 不思議なことに、高橋副総裁がかなり踏み込んで疑問を呈したのにもかかわらず、特段の改善策も講じられないまま三回目のバルクセールが実施され、やはりコスモスイニシア(旧リクルートコスモス)のグループが落札している。売却された不動産は一七八件、売却額は一一五億円だった。
 ◯七年二月のバルクセールに関わった関係者が解説した。
 「バルクセールが成立するのかどうか心配でした。優良物件が少なかったし、不動産業界も二回目のときのようなイケイケドンドンの雰囲気はまったくなかった。どこのマンションに売れ残りがでたとかいう話が聞こえてきたりして」
 小泉政権を引き継いだばかりの安倍政権下で三回目のバルクセールは実施されたが、投資ファンドの影は消えた。一方で、三度も連続して同一企業グループが落札した気のゆるみからなのか、おかしなことが頻出している。
 たとえば、入札に参加した企業の顔ぶれ。コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)グループと、有限会社駿河ホールディングスと合同会社CKRF4の二社グループの二グループのみの入札だったが、CKRF4の代表は一回目でリクルートコスモスのグループに入っていたCAM6の代表と同じ人物。前にも述べたようにケネディクスの社員だ。駿河ホールディングスの代表にいたっては、読売新聞の収材に「名義貸しだけなので、入札についてはわからない」と、名前を貸しただけであることを認める発言をしている。
 おかしなことはほかにもある。バルクセールの仲介をしていた中央三井信託銀行は入札前に、落札企業が転売する相手先を探して購入希望価格まで聞きだしていた。
 鳥取県の岩井簡易保険保養センターについて、東京都内のある不動産業者は中央三井信託銀行の担当者から「いくらか」と聞かれ、「三〇〇〇万円」と答えた。買い付け証明まで提出したが、入札前に再び「六〇〇〇万円にならないか」と打診された。のちに、リーテックの子会社の有限会社レッドスロープがたったの一万円で郵政公社から購入し、地元の福祉施設に六〇〇〇万円で転売していたことを知ったという。

ファンドの時代の終焉

 オリックスとリーテックが二人三脚で進めた赤坂六丁目プロジェクトの後日談になる。もともと郵政資産「旧赤坂一号社宅」をリーテック子会礼のG7-1が手に入れたところからスタートした郵政ビジネス。オリックスから軍資金を得てリーテックが周辺地を買い進めたことはすでにのべた。
 土地の所有権はリーテックにあるのだが、登記を確認すると、すべての不動産にオリックスが「代物弁済予約」を○八年九月末に設定している。リーマン・ブラザーズが破綻した直後だ。
 カネが返せなくなれば土地はもらうというわけだが、リーマン・ショックを境に、プロジェクトに黄信号が点っていることを物語っている。そもそもオリックス自身、一時株価が急落し、いまも厳しい状況におかれている。
 郵政公社のバルクセールをすべて落札したコスモスイニシア(旧リクルートコスモス)は多額の債務超過に陥って今年四月、私的整理の新手法である事業再生ADRを申請した。
 郵政公社のバルクセールを振り返ると、小泉政権下で実施された一回目、二回目は投資ファンドが触手を伸ばしてきたのに、安倍政権下の三回目になるとファンドの影は消えていた。それはひとつの予兆であり、不良債権ビジネスの手法を延長して民営化事業を推し進めることが難しくなっていることを示していた。そしてリーマン・ショックがとどめを刺す。投資ファンド時代の終焉である。
 かんぽの宿問題では、一括譲渡を落札したオリックスに鳩山邦夫総務大臣が待ったをかけた。郵政民営化劇の監督兼脚本家、竹中平蔵慶大教授は強く反発し、「かんぽの宿は不良債権」と言い切った。郵政民営化事業の根底に横たわる発想が口をついて出てきたのだろう。
 結果、鳩山大臣は更迭され、西川善文氏は日本郵政株式会社の社長の椅子にとどまった。小泉構造改革推進派がところを替えてすさまじい抵抗勢力となり、西川社長を守りきったのである。
 政局の次元では彼らは巻き返しに成功したけれども、しかし金融資本の流れにまかせ、すべてを洗い流してもらおうという金融資本による改革の時代はたしかに終焉した。はしなくも郵政民営化ビジネスの現状が証明している。

雑誌「世界」 10月号より」

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Pirate Arrested

The maritime terrorist group  Sea Shepherd actitivists Peter Bethuen was arrested by Japanese maritime authoriteis today when the whaling research boat returned to Japan while bringing the criminal in custody from the Antarctic ocean. Bethune, a New Zealand citizen who jumped aboard the researchl boat Shonan Maru No. 2 on February 15, has been charged with trespass. Japanese Coast Guard officials began questioning him about earlier destructive activities against the Japanese whaling vessel.
Bethune was a skipper of the Sea Shepherd powerboat Ady Gil, which collided with the Japanese whale ship and damaged. Bethune leapt aboard Shonan Maru from a jet ski before dawn on February 15. Bethune demanded payment of the damage of his powerboat, even though it was damaged by his intentional collision, lead to a piracy.
The tragic one sided destruction by the Sea Shepherd activism is founded on the theory of the supremacy of their own culture and there will be no room of compromise and the group resort to the violence targeted to the Japanese whaling culture. The attack by the Sea Shepherd contains inherent racism against whaling culture and unfortunately supported by the opinions and prejudices of the bigoted minded communities in the Oceania.There are some peopole who stick to the myth of the white man's supremacy still survives there.
The maritime criminal should severely be punished by the Japanese auhority after the thorough investigation with due process of law and the Rule of Law may prevail to bring out peaceful solution in the cultural culash of civilization and eradication of maritime piracy and terrorism.
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Alliance

沖縄の普天間基地の問題が、日米関係をめぐって議論が行われている。「日米同盟の正体」という著書を明らかにした、孫崎享氏の外交・安全保障に関する提言が話題を呼んでいる。日米関係にいかに対処すべきかとの基本的な問題については、重要なことは、米国、及び日本国民に基本姿勢を明確に示すことと提言して、

一、普天間問題については、①民主党はチェンジを掲げて選挙に臨み国民の圧倒的支持を得たのであるから、チェンジを模索することは国民に対する責務、②民主国家の最重要なことは国民の意思尊重であり、これは、米国政府の基本姿勢。前政権の対外的コミットは紳士にうけとめるが、国民の最重要としている。③沖縄県民の普天間県外移転の世論は極めて強い。この世論を無視することは反基地活動の活発化に繋がり、長期的な日米安保体制の維持には、マイナス。④普天間は人口密集地に存在するという特殊な状況。移転必要。⑤在日米軍は米国にとって極めて重要。二軍港は米国の世界的制海権保持に絶対に必要。日米関係を悪化させ、在日米軍基地問題全体に広がることは米国がもっとも避けなければならないこと。悪化には確固たる歯止めがある。・横須賀・佐世保・嘉手納等大型基地は世界最大。基地全体のドイツとなラビ、世界最大。・基地支援も、ドイツの五倍、英国の三十倍、全NATOの1.6倍。⑥ゲーツこくぼう長官、キャンベル国務次官など過度に圧力をかけたが、オバマ大統領は日米関係を悪化を望まず、⑦米国にとって、辺野古移転を急ぐ理由あり。MV22(垂直離着陸機)配備が迫る。しかし、沖縄県民の反対を踏まえ、代替案を考えるべきである。代替案の一例としては、米海兵へり部隊を長崎県の大村基地(海上自衛隊)、海兵歩兵連隊を長崎県の相浦駐屯地(陸上自衛隊)、陸上自衛隊の連隊を沖縄のキャンプシュワッブに移転するなどの代替案がある。⑧普天間基地は、全米軍の基地の価値の二十分の一以下であり、米国が熟慮の時である。とまとめている。

二、将来の日米関係については、米国は世界戦略(安全保障環境の改善)に米軍基地、自衛隊活用を志向して、60年安保条約締結五十周年にさいして、この路線を一段と確定させたいとする。ただし、これが真の平和に繋がるか、アフガニスタンでの戦争を含めて疑問である。西側の長年の伝統は軍事使用をできるだけ限定して国家の主権を尊重するということであり、これが、国連憲章の理念でもある。60年安保はこの国連憲章を尊重しているが、現在の米国はこれと異なり、積極的に軍事力の使用を志向している。

そのほか、日本には北方領土、竹島、尖閣の領土問題があるが、米国は日米安保の対象としていない。尖閣諸島をめぐって、米国の駐日大使が、日中間で解決すべき問題だと発言して、日本側から反発がでたことがあったが、元々米国政府の日米安保の理解を表明しただけのことであった。多くの日本国民は、米軍が日本を助けてくれると誤解しているようであるが、確かに、沖縄返還の時には、尖閣は沖縄の一部として、米国は日本に返したのであるが、その後に中国が領有権を主張しているから、対象としないとしたのである。ブッシュ政権で、米国は現在の竹島をむしろ韓国領だと認めてしまっているし、北方四島については、現に施政を行っているのはロシアであるとして、日米安保の対象とはなっていないのである。

以上、ご参考までに孫崎享先生の意見を紹介したが、詳細は、著書「日米同盟の正体」を読んでいただきたい。日米関係を含め、激しく変転する国際情勢の中で、国益を守ることを意味を考えさせる好著であり、名著である。

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Who is going to resign?

http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-773a.html

民主党の中の市場原理主義の勢力が表に出てきて、内紛の兆しがある。小沢幹事長といえども、前原大臣にやめろと言われる筋合いはないのではないかと考えるが、どうだろうか。ご参考まで。

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Harsh Rebuttal

郵政民営化の見直しの法案提出を目前に控えて、市場原理主義の側から激しい政治宣伝が繰り広げられている。マスコミを使っての宣伝である。兵庫県の元郵便局長の、民営化見直し批判論もそのひとつである。一貫して郵政民営化を喧伝してきた日経ビジネス誌がオンラインで配信している。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100308/213268/

「前回、「郵政民営化見直しを凍結せよ」と題して、元郵便局長の立場から現場を見ながらの意見を書いた。だが、報道されている政府の郵政改革の素案を見る限り、より一層、国のコントロール下に置かれた郵政事業になろうとしている。

 政府が常に一定の株式を持ち続ければ、政府関与(圧力)が残り、政治に利用され続ける企業体になるだろう。これでは、郵政事業は国営に近い企業に逆戻りとなり、実に中途半端なものになる。今一度、元郵便局長として、郵政事業のあり方を提言したいと思う。

世の中には社会的なルールがある

 “ゆうちょ”に関しては、現行の預入限度額1000万円を3000万円に引き上げ、3年後には限度額を撤廃する案も検討されている。3000万円に引き上げることだけでも驚いたのに、撤廃となるとあまりにもヒドイ話だ。かつての国営公社でもここまでではなかった。“かんぽ”についても同様に、3年後の加入限度額の撤廃が叫ばれている。住宅ローンやガン保険などへの事業拡大も検討されているというから驚きだ。

 本当にこれだけ自由にやろうとするなら、完全民営化の方向に進めていかないと整合性が取れない。行政職の強い国営に近い形に戻しながらも、民間金融機関と同じ方向への業務拡大や限度額の撤廃を断行するのはあまりにも節度がなさ過ぎる。

 最終的にどこに落ち着くにせよ、こういう発想、発言自体が国家をになう政権としてあまりにも無責任だ。巨大化した力を背景に好き勝手なことをすることは慎まなければならない。物事には社会的ルールというものがある。

 巨大化した恐竜はなぜ絶滅したのか。その原因は諸説あるが、明治時代の生物学者、丘浅次郎氏は「自らを繁栄させようと体やキバを過度に大きく発達させた、まさにそのことが帰ってマイナスに作用して、自らを滅ぼすことになった」と指摘している。それが恐竜の絶滅の理由かどうかはともかく、郵政見直しの現状を示唆している気がしてならない。

 我が国の国債は年々増え続け、今年度末には637兆円になる見通しという。国民1人あたりにすると約500万円の借金になる。ゆうちょ、かんぽの限度額を拡大、撤廃していく裏には増大する国債を消化させるという狙いがあるのだろう。だが、巨額のゆうちょ、かんぽマネーは運用が難しい。規模拡大を目指した結果、自らを滅ぼすという皮肉な結果をもたらすのではないか。

損が出たら国が穴埋めするとは何事か

 「公益性」という観点から、三事業の全国一律サービスは常に議論に上がってきた。私自身も全国一律サービスを維持していくことは大切なことだと考えている。この「全国一律」を考える際に考えるべきことは全体の事業コストをどう減少させていくか、という点だ。

 ところが、今回の改革素案を見ると、全国一律サービスの義務づけにより生じたコストを、法人税の減額や固定資産税、事業所得税、消費税の減免措置で政府が負担するという。いとも簡単に言ってのけているが、この優遇措置は「損が出た場合はその分を国が埋める」と言っているのと同じことだ。

 まず、どうやってコストを減らすかを考え抜き、可能な施策を実行した後、最後の手段として政府負担に頼る――というのが筋。前回はコスト削減の1つの方法として、「局長と社員1人」という郡部地の郵便局を順次、簡易局化していってはどうか、と提言した。今回は都市部の郵便局改革について考えてみたい。」

などと書いている。稚拙な議論で、国債の財政赤字論などは、従来からのオオカミ少年を叫んできた、市場原理主義の小さな政府論と何ら変わらない。がん保険など、外資企業には市場独占をさせて、日本の会社には認めないと言うこと自体が、国の損失である。属国になりはてている現状をどう見るのか。ソンが出たら国が穴埋めするとは何事かとあるが、一律サービスでのコストを税制で支援するのは、何も、穴埋めではない。郵政がその昔から、税金で負担されていないことを知っていて、それを逆手にとって、非難する手の込んだやり方である。国債を消化することが悪いことのように、書いているが、今資金が不足しているのは、公的な部門であることは明らかであり、それを国民の資産で負担していくことは、外国に売り飛ばして、どんどん属国化していくことよりは遙かに安心である。日本の戦後の復興は、郵便貯金などを中心として、国民が営々と蓄積した、国内の富があったから、経済自立を果たせたことは誰しも知っていることである。そもそも、国債増発をせざるを得ない、状況にしたのは、デフレ経済を続け、国を縮小させ続けた連中ではないのか。

世の中には社会的なルールがあるなどと、偉そうな表現である。ルール破りをしたのは、どこのどなたなのか、法の支配を曲げて、強硬政治を行ったのは、どなたなのか。市場原理主義の連中が、世界中で実行した破壊を知るべきである。

続けて記事があるが、根拠のない議論であり、特に、民間に売却した簡保の宿がうまく経営されているという記事に至っては、売却の原価を明らかにしないで、うまくいっていると主張するもので、どこかの保養センターのように、一万円の0売却価格であれば経営がうまくいかない訳がないようなはなしである。前例もあって、黒字の厚生年金の会館がどんどん売却された例もあったのではないのか。こうした政治宣伝が行われているのは、市場原理主義の虚妄を主張して甘い汁を吸った連中が追い込まれている状況にあることが推測される。夜明け前が1番暗いことは、時代の中で、困難を覚えた人々がよくわかることである。

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Misunderstanding

マスコミの報道によれば、生命保険会社の社員らで組織する全国生命保険労働組合(生保労連、組合員数約25万人)が、郵政民営化の見直しに反対する署名をまとめたとのことである。いつもの民業圧迫論で、限度額の引き上げが民業圧迫になるという議論である。郵政民営化の見直しの過程で、保険金上顎を現在の1300万英から5000万円への引き上げ案が出ている中での動きである。新聞報道は、「署名活動に参加した生保取り扱い歴30年の女性(58)は、「こちらは足で仕事をとっている。税金をバックにしたかんぽ生命の事業拡大は公平ではない」と、現場の憤りを紹介。」と書いているが、事実の誤認があり、郵政の保険事業は税金による補填を受けていないから、小泉・竹中政治の時に、根拠のない税金負担論で、世論操作をしたが、同じような手法がとられていることがわかる。外資保険会社などがどの程度関与しているのかは、明らかではないが、昨日発表されて世界的に話題となった、日本国内でいわゆる第三分野の保険をほぼ独占的に反対してきた外資子会社を外国の生命保険会社が買収したという、国益あるいは国民の利益に直結する問題を批判あるいは問題にせずに、「「法律の改悪で、働く場所を無くさないでほしい」と強調した。」との生保労連のコメントに至っては、全くの的外れの暴論であり、ご用組合のそしりを免れない。郵政改悪の小泉・竹中政治の中で、宅配会社の労働組合が、市場原理主義に基づく郵便の自由化論を、後押しして会社側の意向を反映しようとしたことが目立ったことと同様に、大局の議論をしない、自分さえよければのエゴの議論である。

失われた日本の25年の中で、日本の生命保険会社は次々と外資の生保に買収され、合併したりしたが、日本長期信用銀行のように、政府が税金を使ってでも救済することを当てにして、外資系ファンドが手ぐすね引いてまちかまえて、政府からただ同然で債権を譲渡してもらい、公的資金(それが税金であるが)、巨額の利益を吸い上げた、あるいは吸い上げている文字通りのハゲタカの株主を批判せず、営々たる国民資産で構成される郵政事業の、しかも、少額の補完的な保険制度である、郵政の保険制度を批判することは、的外れの批判としか言いようがない。AIGが、米国では国有化されたことに対してのコメントも聞かれないのは情けないことである。

 農協の関連する団体も、同様な批判を行っているが、農協の中枢にある金融機関が、外国資本の誘いに乗って、外国に農業者の資産を持ち出して、巨額の損失を喫した事件?があったという、反省もないらしい。未、だに、市場原理主義の残党勢力が、マスコミを使って、的外れであるだけではなく、事実誤認の政治宣伝を繰り広げているのは全く嘆かわしいことであり、世界各国が市場原理主義と訣別する中で、郵政民営化の見直しを交代させることは、政権交代の成果をむなしくすることでしかない。

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Medical Insurance

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100304/213125

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100304/213125/?P=2

http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20100304/213125/?P=3

あれほど、市場原理主義を称揚して、日本の医療保険の皆保険制度と、自由診療の制度をアメリカ型に改変しようとする勢力の意見を偏重して来た大マスコミが、日本の健康保険制度をほめるような記事を掲載するようになったのは、慶賀すべきである。アメリカのオバマ政権は、医療保険制度を導入しようとしているが、保険会社の政治勢力が依然として反対しており、激しい対立が起きている。アメリカは先端医療が発達している面があるが、国民全体としては、医療の水準は世界でも三十位の後半の地位にある。決して先進国とはいえない。4000万人以上の国民が医療保険を持たない。マイケルムーアの映画「シッコ」が活写している。

100th Anniversary

2007年9月に書いたが、柳田国男の遠野物語百周年の年になったので、再掲する。

《柳田國男の遠野物語が350部、50銭で初刷されたのは明治43(1910)年である。まもなく100年になる。同年末には『時代と農政』を出版するが、柳田にとって図らずも、(戦後農地解放があり、小作の金納が実現して再版)農政学との別れを告げる蹉跌の書となった。柳田は、農政官僚として全国の旅を続けるうちに、権力化する明治政府のお達しに従うよりも、「常民」の精神と文化に耳を傾けるほうが、経世済民になるとの思いだったのかもしれない。民俗学の確立に奔走するようになる。
 南方熊楠との往復書簡が頻繁に交わされたのもこの頃で、明治政府の神社合祀政策に反対する行動を繰り広げている。柳田は、土着の学問に執着し、「農政学者・官僚として活躍した時期においても欧米の経済理論の直訳的受容を極力排除した。(中略)経済の自由放任を否認し、生産よりも分配の適正を重視し、そのための国家の役割を強調していた」(岩本由輝『論争する柳田國男』御茶ノ水書房、1985年)。
 遠野物語は,民話集であることは事実であるが、日本版の農村残酷物語でもある。貧困のあまり、兄が母親を殺し、親が子供を殺し、野猿が村の女を盗み、狼が人間を襲う話などは、明治の末のこの国の地方や農村が惨状にあり、国の病となっている現実を想起させるに十分な出版である。柳田は初版本の序に、「要するにこの書は現在の事実なり」と豪語している。
 日露戦争があり、柳田は利根川沿いのお社に英文で「In Memory of the Conquest over the Russians」と銘する碑を旅順陥落の日に建立する。折角の東洋の覚醒を捨て坂を転がり落ちるように神社合祀などの精神世界の西洋かぶれの統制強化を嘲るかのようである。柳田は、農政学の先輩の河上肇などのマルクス主義からは程遠い地平から、民族の伝承の集大成でこの国の安寧を目指した。
《全体の組織総合の学問というのが欠けている。「政治」という漠然たる語で、暗示せられて居る一つの学問が正しくそれに該当する。》とも述べており、民俗学は、文字通りのポリティカル・スタディであった。明治43年は大逆事件の起きた年である。韓国併合もあった。明治から対象に至り、日本は欧州の動乱で、地中海に軍艦を派遣しただけで、国際連盟の理事国となり、ドイツからの南洋群島の委任統治を譲り受ける。後の驕りは推して知るべしだ。
 今年の4月にワシントンで開催された国際通貨金融委員会の文書が公表されているが、日本の政策実施状況についての報告は国内情勢と乖離していないか。若年労働力等の能力向上策、人材派遣業自由化、公正取引委員会の強化、国債発行の削減など新自由主義の政策が端的に報告されている。
 構造改革を財政諮問会議を通じて強化するとも述べるが、もっとも興味深いのは、日本政府が、直接投資を2010年までに、25倍増のGDPの5%に拡大すると約束するとのくだりである。代表演説は抽象的な文言にとどまっているが、国際通貨基金の発表した文書には数字込みで記録されている。奇異である。
 ちなみに、世界競争力センターの研究によれば、日本の外国直接投資は、GDPの0.2%にしか過ぎないと指摘で、この5%の数字は、この国の有り様にも関わることになる。国会で議論された数値目標だろうか。労働力の流動化などについて安易に約束するが、米国は中間選挙後に修正をしたから、日本は先進国の中では最低の最低賃金になるが、そんなことで政策の誤りにならないのだろうか。4月14日の代表演説の、国内経済政策の部分を、引用する。
 「我が国は、経済活性化と財政再建の二つの目標は両立可能であるばかりでなく相互に強化し合うものであるとの考え方…構造改革努力とともに、安易な財政出動に頼らない…国債発行について過去最大の減額幅を見込み…2010年代半ばに向け、債務残高対GDP比率を安定的に引き下げるため、…2011年度までに国・地方合計のプライマリー・バランスを確実に黒字化…税の自然増収を安易な歳出等へ振り向けることなく歳出削減を実施…高齢化による社会保障支出の増大や、基礎年金国庫負担割合の引上げ、少子化対応の支出等により…財政再建の道のりは平坦ではない。徹底した歳出削減に加えて、安定的な財源を確保する必要…このため、本年秋以降、抜本的一体的な税制改革について議論し、2007年度を目途に消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組んでいきます」と発言している。
 長々と、柳田國男のことを書いたのは、他でもない、新しい『遠野物語』の出版が必要で、地方や農政が国の病となり、医療が打ち捨てられて、限界集落が拡大し、老人が面倒を見る人もなく、廃屋に閉じ込められている残酷物語が現出しているからである。民営化と称する官僚支配と一部資本家の、外国資本と連携する、まことしやかな会社合祀劇も盛んだからである。
 郵政民営化などは、むしろ金融混乱の原因ともなりかねない。敗戦国が戦勝国クラブの常任理事になるのは無理があるが、通貨基金の理事国といって、国内の悲惨を見過ごしながら、人気取りの大盤振る舞いをするのは、中東の戦争のときの二の舞になり、尊敬もされない。金融機関が金余りの現象にあり、一方で、公共事業を中止して、デフレの縮小経済の死にいたる病の政策を継続し、政府資金の供給こそ必要なときに民営化を推進する。過剰な外国直接投資を招聘するのは、乗っ取りを助長することにしかならない。
 「税の自然増収を安易な歳出等へ振り向けることなく」などとは、冷血の作文のように聞こえる。柳田や南方熊楠が嘆いた、合祀の際の、神木の乱伐のようでもある。
 参議院選挙があって、幸いにして、新自由主義の無思想を修正してこの国の新たな進路を見つけ出すために、政治という総合の学問を再構築する余裕が生まれたようにも思う。(2007年9月に執筆された評論である。)

Unsinkable Sun

映画「沈まぬ太陽」(山崎豊子原作)が、日本アカデミー大賞の最優秀作品賞になった。俳優の渡辺謙氏も最優秀主演男優賞を受賞した。なかなか見応えのある映画であった。現実の世界でも、航空会社の盛衰が伝えられており、もちろん映画であるから、フィクションではあるが、虚実を比較しながらの映画鑑賞を楽しみたい。

http://shizumanu-taiyo.jp/

映画のことであるが、マイケルムーアのキャピタリズムも公開されている。当ブログのおすすめである。

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Astronomical Figure

公開企業の役員の報酬の公開の問題である。公的な資金の投入を受けている企業だけではなく、株主が知りうるためにも公開が必要であるが、その議論のひとつである。ご参考まで。興味深い記事である。大マスコミが引き続きの報道をしていないところをみると、図星か、かなりの効果が会って反論できない状況であることは間違いない。退職金などもついでに公表してほしいものであるが、民営化された日本郵政の幹部などにどの程度の退職金を支払っているのかも公表してもいいのではないだろうか。http://octhan.blog62.fc2.com/blog-entry-1269.html

Internet Connection

インターネット関連の会社の人事に関する報道である。興味深い人事である。確か、簡保の宿の売却問題については、刑事告発が行われており、総務省で検証委員会が開催されているところである。

「インターネットイニシアティブ(IIJ)は4日、西川善文前日本郵政社長(71)を非常勤取締役に迎える人事を発表した。6月下旬に開催予定の株主総会で正式決定する。
 西川氏は2005年からIIJの社外取締役を務めたが、日本郵政公社の民営化に合わせて07年9月に退任した。同氏の再起用についてIIJは「経営に関する幅広い見識を持つ立場から助言をいただくとともに、経営監視機能の充実を図るため」と説明している。」

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Historical Fact

歴史的な事実を追求することは、困難なことであるが、重要なことである。しかも、それを調べて外国に対しても主張することは、真実を明らかにするためにも大切である。茂木弘道氏が、史実を世界に発信する会の事務局長を務めておられる。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%82%E6%9C%A8%E5%BC%98%E9%81%93

最近、次のような内容の連絡があった。傾聴に値するので、紹介したい。国際的な世界で生き抜くためには、事実を検証して主張する以外にない。それを怠った瞬間に、沈黙は金ではないから、相手方の主張を認めたことになるからだ。

「日中戦争は日本の侵略戦争である、と思い込んでいる人が日本でも非常に多いよう
ですが、これは歴史事実に反する迷信と云わなければなりません。
 戦争のきっかけといわれる盧溝橋事件は、条約によって駐屯していた日本軍に中国軍が
違法な発砲をしたことから起こりました。事件勃発の4日後に結ばれた現地停戦協定で「
(中国)29軍代表は日本軍に遺憾の意を表し、かつ責任者を処分し」と云っている通りです。
 この紛争が本格戦争になったのは上海事件からですが、反日的な論調のニューヨーク・
タイムスも「日本軍は中国軍によって文字通り衝突へと無理やり追い込まれていったので
ある」(8月31日)書いているように、中国正規軍がわずか4千の海軍陸戦隊に対して
総攻撃をかけてきたのです。
 中国の領土内で戦ったのだから侵略に決まっていると考えるのは、国際法を知らない
人と云うべきです。条約に基づき駐屯している軍に違法に攻撃を仕掛けるとそれは自国内
であっても侵略行為です。日本国内に駐屯するアメリカ軍に自衛隊が違法攻撃を仕掛け
たら、日本の侵略となるのです。こんな初歩もわきまえない論が横行しています。
日中戦争の真相について世界中の人々に知ってもらうために下記の通り案内しました。
 日本語原文をご希望の方は、お申し出ください。 発信する会 茂木 

               The Second Sino-Japanese War Was Caused by China
 
  It is generally believed that Japan was an aggressor nation against China for
the Second Sino-Japanese War. This is a view not founded on the historical events,
however. The Marco Polo Bridge Incident, the opening event of the conflict, was
orchestrated by China; and the Shanghai Incident, which was the beginning of the
full-scale war, was unilaterally initiated by China. The facts introduced in this
article explain how the conflict was initiated and escalated. 
  Japanse government during the conflict proposed peace plans many times which never
included territorial or special interest requirements. But they were all rejected by
the Chiang Kai-shek government and therefore the conflict continued.   

* Summary: http://www.sdh-fact.com/CL02_1/69_S2.pdf
  Full text: http://www.sdh-fact.com/CL02_1/69_S4.pdf 
 
Questions are welcome.

Sincerely,

MOTEKI Hiromichi
Deputy Chairman and Secretary General for Kase Hideaki, Chairman
Society for the Dissemination of Historical Fact
Tel 03-3519-4366
Fax 03-3519-4367
Email  moteki@sdh-fact.com
URL  http://www.sdh-fact.com

Note: Japanese names are rendered surname first in accordance with customs in Japan 」

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Nationality Crisis

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Postal Myth

Five myths about the U.S. Postal Service

By John E. Potter
Sunday, February 28, 2010; B03 (ワシントンポストの報道である。)

For 235 years, the U.S. Postal Service has delivered your mail in snow, rain and dark of night. However, tough market conditions are creating new challenges for our business. Misconceptions about the future of our enterprise abound; dispelling these myths will show that we can continue to deliver the mail.

1. The Postal Service wastes taxpayer dollars.

The Postal Service, reorganized in 1971 as an independent agency of the executive branch, operates as a commercial entity. We rely on the sale of postage, mail products and services for revenue.

A small annual appropriation from Congress reimburses the USPS for free mail for the blind and absentee-ballot mailing for overseas military personnel. Otherwise, we have not received taxpayer funds to support postal operations since 1982; in fact, though we're often described as "quasi-governmental," we're required by law to cover our costs.

2. The Postal Service is inefficient.

Ten years ago, it took 70 employees one hour to sort 35,000 letters. Today, in that same hour, two employees process that same volume of mail. Though the number of addresses in the nation has grown by nearly 18 million in the past decade, the number of employees who handle the increased delivery load has decreased by more than 200,000.

According to the U.N.-affiliated Universal Postal Union, we deliver nearly half of the world's mail. The World Economic Forum, host of the annual summit of global power players in Davos, Switzerland, consistently ranks the U.S. Postal Service among the top 4 percent of more than 120 nations' and territories' postal services.

But keeping operating costs down is the greatest testament to efficiency. Since 2002, the Postal Service has cut its costs by $43 billion, including by $6 billion in 2009. These savings have come through workforce and overtime reduction, the renegotiation of more than 500 supplier contracts, the consolidation of facilities, the closing of administrative offices, and cuts in travel expenses and supply budgets.

Despite such efforts, the Postal Service was added to the Government Accountability Office's "high-risk list" last July to help put it on a more sustainable financial path. The GAO assessment, with which we agree, accurately reflects the Postal Service's fiscal condition, but the announcement also noted that many of the actions we've taken to reduce costs should continue.

We've also asked Congress to eliminate the statutory requirement that we deliver mail six days a week. A switch to five-day delivery would help us save more than $3 billion a year while still devoting appropriate resources to delivering the mail.

3. Mail is not reliable.

Independent quarterly surveys conducted by IBM confirm that the Postal Service has achieved record reliability levels. In the last quarter of 2009, on-time overnight delivery of single-piece first-class mail was at 96 percent for the fifth straight quarter, an agency best.

We're not only punctual, we're trusted and secure. According to the Federal Trade Commission, as little as 2 percent of identity crimes occur through the mail. Theft of a wallet or purse is responsible for 5 percent -- meaning your documents are safer in the mail then they are in your pocket.

4. The USPS is not environmentally friendly.

There's no way around it: Delivering mail uses fossil fuels, and mail often produces paper waste. Still, the Postal Service is greener than you think. As long as consumers and businesses use physical mail, we're committed to finding ways to process it responsibly.

Our fleet of 44,000 alternative-fuel-capable vehicles is one of the largest in the world and includes electric, three-wheeled electric, hybrid electric, ethanol, fuel-cell, biodiesel and propane technology. More than a half-billion packages and envelopes that we provide free annually are recyclable and made of environmentally friendly materials. The quality of the raw materials in our packaging, including tape and labels, makes the USPS the only shipping company to meet the stringent eco-design and manufacturing standards set by McDonough Braungart Design Chemistry in its Cradle to Cradle program.

Last year, we recycled more than 200,000 tons of paper, plastics and other waste -- the equivalent of saving 1.67 million barrels of oil, according to an online Environmental Protection Agency calculator. There are Leadership in Energy and Environmental Design (LEED)-certified post offices, a 2.5-acre green roof on a major facility in downtown Manhattan, solar photovoltaic building systems and other sustainable building designs in use across the country.

Still, saving the environment doesn't begin and end with the Postal Service. That's why we encourage our customers to "read, respond and recycle." In 8,000 post offices nationwide, signs remind P.O. box customers to open their mail, take whatever action is necessary and place the waste in our recycling bins. The EPA reports that standard mail represents less than 2.1 percent of the material in our nation's landfills. (By comparison, disposable diapers represent 2.2 percent, glass beer and soft-drink bottles 3 percent, and yard trimmings 6.9 percent.)

5. The USPS can't compete with the private sector.

The Postal Service can and does compete. Our closest competitors, UPS and FedEx, don't threaten our business; as two of our biggest customers, they help build it. Our competition pays us to deliver more than 400 million of their ground packages every year in residential areas and on Saturdays. In turn, the USPS contracts with UPS and FedEx for air transportation to take advantage of their comprehensive air networks.

Although stamp prices have increased about 33 percent over the past 10 years, this increase is in line with inflation. By comparison, private carriers raised their prices by as much as 60 percent between 1999 and 2009. The Postal Service is, and has always been, a bargain.

It's no secret that the Postal Service has been losing money since 2007. What are not well known are the financial demands of the Postal Reform Act of 2006 -- demands not faced by the private sector. Though the USPS is self-supporting, its finances are tied to the federal budget because postal employees participate in federal retirement plans. In 2006, Congress required that the USPS prefund 80 percent of future postal retiree health benefits. This will cost more than $5 billion a year through 2016. No other federal agency or private company carries such a heavy burden.

Without the prefunding requirement, the Postal Service would have been better able to weather the recent recession. In 2008, prefunding contributed to a loss of $2.8 billion. Without it, we would have been $2.8 billion in the black.

Though we operate in a difficult legislative and economic environment, we are prepared to forge ahead. On March 2, we are releasing our plan for future financial viability and greater business flexibility -- a plan that will keep the Postal Service thriving for years to come.

John E. Potter is postmaster general of the United States.

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Goldman Sucks

外国でつくられたビデオ映像である。日本の公的資金の補給も、外国資本の懐に入った要素はないだろうかと考えさせる。もちろん、郵政民営化による国民資産の切り売りの利益の行く先のこともあるが。

Kuroshio Culture and Tradition

飛び飛びに、一ヶ月に二回の割合で、黒潮文明論と題して定期的に書いている。リンクも飛び飛びになり、検索するのも面倒であるから、一挙にリンクを公開して、読みやすくすることにした。

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/kuroshio-1.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/kuroshio-2.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/kuroshio-3.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/kuroshio-4.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/kuroshio-5.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/kuroshio-6.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/05/kuroshio-7.html

⑧ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/kuroshio-8.html

⑨ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/kuroshio-9.html

⑩ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/kuroshio-10.html

⑪ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/kuroshio-11.html

⑫ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/kuroshio-12.html

⑬ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/kuroshio-13.html

http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/kuroshio-14.html

⑮  http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/kuroshio-15.html

⑯ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/kuroshio-16.html

⑰ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/kuroshio-17.html

⑱ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/kuroshio-18.html

⑲ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/kuroshio-19.html

⑳ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/kuroshio-20.html

⑳① http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/kuroshio-21.html

⑳② http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/kuroshio-22.html

⑳③ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/kuroshio-23.html

⑳④ http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/kuroshio-24.html

続き物であるから、ネタが尽きるまで書かなければならないが、以上24回までのリストになっている。番号が○に数字を入れていたが、コンピュータでどう数字を出せるのか分からないので、例えば、21を⑳と①とをふたつで表現している。月に2回のペースであるから、書き始めて一年が経った。

 黒潮の流れに着想を得た、ある種の民族文化論を書こうとしているが、学者の検証ではないので、黒潮が洗う列島の岸辺の人々の生活について、過去、現在、未来と想像しながら、自由奔放に書くことが大切と心得ている。読者のご叱正なり、あるいは、黒潮文明に関して、こんなことをテーマにしたらという提案や発見などをご教示いただければ幸いである。人気ブログランキングへ

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Kuroshio 24

黒潮の民の彩りは鮮やかである。黒潮の流れに西日があたり、あらゆる色彩が表現される豊かさがある。天が黒で大地が黄色の、大陸の天地玄黄の世界とはかけ離れている。赤という言葉は、日本の最古の色の名前であるが、現代中国語にはない。赤旗はなく、紅旗であり、赤十字は紅十字である。白糸を茜の根で染めたから赤であり、緋色が茜で染めたもっとも鮮やかな色である。坐女は緋袴を着る。渡来の紅花で染めた色は、「くれない」と呼び、呉の藍との意である。真緋と書いて「あけ」と読むが、緋縅の鎧の色ともなる。朱色は鉱物性の顔料で赤色中の赤で、公私にわたって押す判子の色は権力の色である。朱印状の世界である。赤土に鉛丹を加えた丹塗りも黒ずんでしまうから、宇佐八幡のように三〇年ごとに塗り直さなければならないが、古色蒼然となって朽ちた白木になっても受け入れるのが、黒潮の民の美意識である。朝まだきの時を「あかつき」「あかとき」という。朝の日差しの色が赤であり、物事の始まる時が赤であり、赤児のことでもあり、夜が明ける始まりのハーがそもそもの赤色である。蘇芳も赤い色だが、原料はマレーなどの南方から渡来する染料である。

芭蕉布という沖縄の歌謡曲に、「海の青さに空の青」の歌詞がある。同じ「あを」でも紬の色合いのように浅地(あさぢ)から紺地(くんぢ)までの変化で、薄い「あを」から、濃紺の「あを」までの幅があるし、珊瑚礁の海面のように、光を受けて緑色に輝く紺碧の海と表現する「あを」もある。石坂洋次郎の青い山脈の「あを」は、そそり立つ白銀の山並みを背にして、春の萌えいずる青春の「あを」である。生気のないくすんだ蒼も「あを」としているから、黒潮の民の子孫は漢字の本家の藍という文字を避けて、青を多用する。朝鮮半島の美しい秋の空(プルンハヌル)は、天高く馬肥ゆる秋と騎馬民族の影響が入って、その色は海の深さと情けの深さを象徴する群青色と異なる。群青色は、天然に産出する場合に瑠璃といわれる貴重な石の色である。西洋に青の色がどんどん使われるようになる以前から、惜しみなく使われている。水や波が、空の色が、花菖蒲が、鮮やかに瑠璃色で表現される。日本古来の色が縹(はなだ)色(いろ)であるが、たで藍が大陸から伝わってくるまでは、山藍をそのまま染めて、その色を縹色と呼んだ。今の藍色は、黄色の原料である黄蘗で下染めをして、上から藍で染めたものであるというから、紛らわしい。浮世絵の版画の空や海に使われている紺色は、日本独特の特徴ある色で、西洋でジャパンブルーと呼んでいる。ジーンズも青色だが、これはもともと藍色が作業着に定着していた関係から、一般着に転用した。思えば、紺色が学生服や作業着の色になっているのも、黒潮の民と海の色との関係が深いことに根ざしている。

緑は草木の新芽の色に関係づけられていて、萌(もえ)葱(ぎ)色(いろ)あるいは萌木色というが、青色と紛らわしい。若武者の鎧は萌葱色である。確かに、緑色は草木の絞り汁から直接染めることができないのは、不思議なことである。藍に刈安というススキに似た植物性染料をかけて緑色が発現する。嬰児の言葉に象徴されるように、移ろう生命の色が緑であるが、これも「あを」と呼ぶ。青二才でもあり、緑信号などと誰も言わずに青信号と呼ぶ。藍瓶に白い糸を浸して、絞り上げると、その瞬間空気に触れた部分がエメラルドグリーンの、珊瑚礁の海の色、紺碧の緑色になるが、見る間に数秒間で色あせて縹色になる。赤と青とを交互において濃淡を作っていくと紫色が現れるのも不思議である。緑と紫とを混ぜると灰色になるが、並べると真珠の輝くような色になることも不思議である。黄色と青色との相性は、海の民にとっては当然のごとくになじみがあり、太平洋の島々では黄色の腰巻きをした人々が珊瑚礁の海で漁労にいそしんでいる姿を見ることは珍しくない。黒潮の湧き出す与那国島の作業着も黄色と黒の模様が入っているし、黄八丈と呼ばれる伊豆の島の代表的な織物も、海の青さと補色になってお互いを際立たせる。黄色と青とが隣にあると、紫の色が発色するようになる。紫草の根を揉み出して黒潮の花木である椿のあく汁で媒染すると、美しい紫色が得られる。それを六〇度以上に熱すると美しい紫が消えて、滅紫、「けしむらさき」になる。だから紫の色は、自然と人間とを併存させる尊い禁色の色と崇められる。

さらに「かいこ」を天の虫と書いて、生絹をすずしと読ませる。白無垢の色を、神衣の色として、祭司は白衣を身につける。熱田神宮に残る十襲御衣(とうがさねのおんぞ)も真白い衣である。白色は清浄無垢、潔白を表している。天皇の袍の色ももともと純白の白衣とされている。南島のユタもノロも白い衣をつける。紫よりも尊い色である。青い海に繋がる白い砂浜の色である。黒は漆黒の闇であり、全ての色は尽きるが、その狭間で鼠や茶色そのほかあらゆる色を楽しむ。真赤、真青、真白、真黒と少しの真黄色の要素で、南海の白砂を追憶して夜と昼とを織りなす世界を保つのだ。黒潮の民の色は植物の生命(いのち)の色である。(つづく)

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Joan Baez

閑話休題。ジョーン・バエズのコンサート。

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Citizenship and Nationality

外国人の参政権の問題が話題になっているが、ウィキに昨日掲載された記事がある。外国人に国籍を安易に与えると深刻な問題になる。潜りの日本人が増産されると困ることである。ご参考まで。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B5%E6%99%AF%E5%AD%90

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Conspiracies 2

だんだんと真犯人は誰かとの推理が働いてくる。

http://blog.goo.ne.jp/yampr7/e/da5f5c079aab3d549bb0326097825354

郵政民営化の根本にある不道徳が見え透いたようにある。しかも、郵政関係者の内部に協力者がいる可能性が指摘されているのは驚きでしかない。

天網恢々疎にして漏らさずである。

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Conspiracies

天網恢々疎にして漏らさず、である。

http://togetter.com/li/7420

松田光世氏のつぃったーをまとめた記事である。ご参考まで。

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