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Koizumi and military base

日刊ゲンダイ 2010/08/21 掲載

[政治(菅政権)] なぜ闘いを棄てたのか菅政権
歪められた政権交代の原点

週刊ポストの「覆面官僚座談会」がすごいことを書いていた。普天間米軍基地の辺野古移設に関する記事だ。

小泉政権は、普天間基地の代替飛行場として辺野古に滑走路建設を決めた。その後、日米が海兵隊の2014年移転で合意し、大きな代替基地は必要なくなった。にもかかわらず、小泉政権は方針を変えなかった。沖縄の業者に公共事業の手形を切っていたからだ――そう経産省の官僚が語っているのだ。

さらに続きがある。外務省も当然、大きな代替基地が不要になることを知っていた。しかし、小泉政権の方針を進めるために、わざと米海兵隊のグアム移転を隠してきたというのだ。

いやはや、すべてがカラクリだらけだ。普天間問題の元凶が、小泉政権の政官財癒着だったことが改めて分かった。

当然、こうしたカラクリは、早くから民主党の耳にも入っていただろう。だから、昨年の政権交代前、鳩山代表は気軽に「普天間基地の海外移転」を口にした。辺野古に基地を移す必要はなく、海兵隊の移転と一緒にグアムに基地を造ってやれば済むことと考えたのは自然なことである。

まさか、政官財に加え、大マスコミからも寄ってたかって叩かれ、退陣に追い込まれるとは思っていなかっただろうが、考えてみれば、政権交代とはそういうことだ。

攻めなければ政権交代は成功しない

戦後ずっと、いや、明治時代からの古い政治システム、官僚支配を変えようとすれば、それなりの抵抗や謀略を受ける。しかし、ひるんだら負け。抵抗にあっても、自民党時代のデタラメ、まやかしを正す姿勢を見せ続け、何度でも改革に挑むことが大事なのだ。それが政権交代の要だし、原点のはずだ。民主党政権に闘う姿勢があれば、国民は応援する。

ところが、鳩山内閣の後を受けた菅内閣は、闘うことをやめてしまった。鳩山前首相の失敗を教訓にして、二の矢、三の矢を放てばいいのに、やったことといえば、自民党小泉時代の日米合意に逆戻りだ。それに満足した官僚や大マスコミが騒がないから普天間問題はニュースにならないが、菅政権は沖縄県民を見殺しにした格好だ。
昨年の政権交代の志は一体どこへ行ってしまったのか。

「菅政権の2カ月半を見ていると、本当に歯がゆいですね」と、九大名誉教授の斎藤文男氏(憲法)が言う。
「参院選敗北で自信を喪失したのか、攻めの姿勢が消えてしまった。9月の代表選再選までは問題を起こすまいと、面倒なことから逃げ、後ろ向きの政治になり、何の方針、政策も出そうとしない。古い自民党政治を変える仕事はいくらでも残っているし、材料に欠かない。それなのに、チャレンジしないばかりか、政治主導のシンボルである国家戦略局構想をいきなり格下げし、後ずさりばかりしている。本当にガッカリです」

昨年廃止した事務次官会議は“懇親会”と名称を変えて復活。国家公務員の天下り禁止も“現役出向”という抜け道を使って解禁だ。自民党時代への逆戻りを、官僚たちは舌をペロッと出して笑っている。

役人の作文に手を加える気力すら失ったのか

政治主導のスローガンを捨てた菅首相。8月6日の被爆65年の広島平和記念式典では役人が書いた作文をそのまま読んでアイサツしていた。

10分あれば、厚労省の役人が書いた原案に自分の思いを書き加えることはできる。自民党時代とは違うアイサツにしなければ、示しがつかないと普通は思うはず。
しかし、菅はもはやそんな気力もなくなったのだ。

これは深刻だ。9月の代表選で再選されれば何か前向きの政策を打ち出すんじゃないかと期待してもムダというものだ。

「野球に例えれば、首相はピッチャー。どんなピンチでも攻めの投球をすれば味方も応援も燃える。しかし、菅首相はピンチで逃げの投球をして四球を出し、ピンチを背負い込んでいるようなものです。点を取られたら批判される、交代させられるんじゃないかと、そんなことばかり考えながら投げている。観衆は、“モタモタ何をやっているんだよ”と、たまったものじゃありませんよ」(斎藤文男氏=前出)
(以下略)

(日刊ゲンダイ 2010/08/21 掲載)

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