構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Alternative Energy

菅総理が、「この法案を通さないと,政治家としての責任を果たしたことにならない。国会には『菅の顔だけは見たくない』という人がいる。本当に見たくないなら、早くこの法案を通したほうがよい」と述べたとの報道だ。誰が、代替エネルギー政策で入れ知恵しているか、黒子が表に出た。ソフトバンク社長の孫正義氏である。「土俵際で粘り通して、この法案だけは絶対に通してほしい」と電力買い取り法案の成立を促している。その法案は閣議決定したが審議入りしていない。先の先進国サミットで「太陽光パネル1000万戸計画」を表明したが、海江田経産大臣も知らなかったことが伝えられているが、福島を契機にして、公の利益を私に転換する「政商」としての面目躍如たるものがある。早期退陣論のまっただ中で、藁にすがるように、ひとつの延命策として飛びついた可能性がある。総資産からすれば、義援金の百億など直ぐにおつりがきて元が取れるかも知れないが、本当に太陽光が代替エネルギーになるのかどうかは疑問がある。うがった見方をすれば、原発を廃炉にしたくない策略ではないかと勘ぐる向きもある。天然ガスで発電すれば、原発を廃止できるとの見方もある。

 代替エネルギーを開発することは悪くないが、しかし、それが太陽光に直結するかどうかは大いに疑問である。単に、電力会社から補助金を取り上げるだけのことになりはしないだろうか。

http://blog.hokkaido-np.co.jp/staff/archives/2011/06/post_966.htmlには、北海道における発電コストと、太陽光発電の電気料金からの徴収のからくりについて触れている。

「菅直人首相が、退陣までに「なんとしても」達成したい課題に「再生可能エネルギーの特別措置法案」の成立を掲げた。太陽光や風力などの自然エネルギーで発電した電力を電力会社が決まった価格で全量買い取る制度のことだ。

 自然エネルギーは発電コストが高いので、買い取り価格も高くなる。すでに国は余剰の太陽光発電の買い取りを実施している。住宅用で1キロワット時42円、工場やビルなどの非住宅用では、1キロワット時40円。各電力会社は、すでに今年4月から太陽光発電の買い取り価格分を「太陽光発電促進付加金」として、電気料金に上乗せして徴収している。

 北海道電力の場合、30アンペア契約の家庭で、1~120キロワット時まで約18円、121~280キロワット時までが約23円だから、いかに太陽光発電の買い取り料金が高いかがわかるだろう。

 北海道電力と北陸電力は、太陽光発電の設備が少ないため、1キロワット時あたり0・01円で済んでいるが、陽光に恵まれ、設備の多い中部、中国、四国電力は0・06円、九州電力は0・07円と全国でもっとも高い。住宅や施設に太陽光発電をとりつけられる人や企業のために、電気料金を使って、補助しているようなものだ。

 いままで、太陽光発電の設備が少なかった北海道だが、14日の道新朝刊でも報道されているように、通信大手ソフトバンクの孫正義社長が道内に50万キロワットのメガソーラーの建設を計画している。詳細は不明だが、もし余剰の太陽光発電と同じように、地域の電力会社が全量買い取ることになれば、北海道でも上乗せ分の電気料金が高くなることは確実だ。

 

 梅雨がなく、比較的日照時間の長い北海道は太陽光発電の適地で、今後、ソフトバンクだけでなく、多くの企業が道内にメガソーラーを作るだろう。太陽光発電が増えれば増えるほど、私たち道民が払う電気料金は値上がりしていく可能性がある。

 太陽光発電だけでない。風力発電もある。経済産業省は、風力発電の買い取り制度の詳細を決めていないが、買い取り価格は、1キロワット時15~20円になるとみられている。北海道の海岸線は、本州と比べて、安い建設コストで巨大な風力発電施設(ウインドファーム)を作れるため、これまで以上に、巨大風力発電が増えるだろう。

 風力発電に投資をして、利回りを得ている人もいるが、投資に回す資金のない庶民はひたすら高い電気料金を支払うだけである。北海道電力が買い取る制度になれば、自然エネルギーで発電量が増えれば増えるほど、道民の電気料金を押し上げる。

 それでなくても、東電の賠償金を電気料金の値上げで賄おうという仕組みづくりが検討されている。自然エネルギーの全量買い取りが、さらなる値上げの口実に利用されかねない。

 原発事故の反動で、太陽光と風力といった再生可能エネルギーによる発電が、あたかも救世主のごとくマスコミに取り上げられている。しかし、重要なのは、コストをかけても、現実に産業用として使える電気かどうかである。そして、電気料金が高くなることに地域の住民の合意が得られているかどうかである。

 太陽光も風力もこれまで普及してこなかったのは、コストが高いわりに発電量が少なく、さらに発電が不安定だったからだ。特に風力は、風が吹くときは、どっと発電するが、風がなければ、発電がとまる。特に北海道は日本海側に風力発電が多い。季節風などで同じ日の同じ時間帯にどっと発電する可能性がある。電力の供給と需要のバランスが崩れ、周波数が乱れ、工場の生産に影響が出かねない。

 原発の代替で最も現実的なのは、天然ガス発電で、多くの専門家たちがその有効性を指摘しているが、なぜかマスコミでは取り上げない。おそらく天然ガス発電が普及すれば、日本の原発は確実に廃炉になるからではないだろうか。

 自然エネルギーの導入で、新しいビジネスが生まれ、富を得る企業が出る一方で、電気料金は確実に高くなる。日本は工業立国だ。電気料金が上がれば、大企業は生産拠点を国外に移す可能性がある。大企業のように資金がなく、国外に移転できない中小企業は、工場をたたみ、廃業という道を選ぶかもしれない。

 再生可能エネルギー。たしかに聞こえはよいが、その実態を見極めなければ、安易な導入で、国力を衰退させかねない。首相の個人的な理想論で導入されては困るのだ。」と書いている。

天然ガスの開発の方が優先すべきだとの議論も従来から主張されているし、最近ではメタンハイドレートなど、日本の近海に埋蔵している天然資源の開発を目指すべき等との議論もある。風力発電についても、不安定で、低周波騒音の問題なども指摘されている。マスコミ請けする話に飛びつく中は、市民運動か出身の政治家の動きとしては、当然のことかも知れないが、エーズ薬禍事件で懲りているはずではないのかと思うが、また、扇動家をぶりかえすようでは、総理の資質に欠けていたのかも知れない。

菅総理は「粘れば粘れる」とばかりに延命に自信を付け始めた感じが濃厚だ。外国人献金で退陣不可避の状態に追い込まれたときに発生した大震災は延命の決定的な要素となった。民主党の内部分裂で、内閣不信任案も否決されているから、政党政治が弱体化しているので、却って延命策となっている。亀井静香・国民新党代表が内閣改造を進言しており、内閣改造で延命する可能性が高い。野田財務相が15日、特例公債法案との引き換え辞任に言及して、「もし私が首を差し出してそれが成るなら、そうしてもいい」と辞任も辞さない考えを表明したが、本当は、予算が通ったのであれば、当然可決すべき法案であって、財源論で反対する野党など,ほっちらかしておけば良いだけのことである。背後に増税論と新自由主義の勢力の陰がちらついている。

うがった見方をすれば、菅内閣の中に、市場原理主義的な色彩を維持している閣僚が見受けられるのであれば、内閣改造によってそうした人物を更迭することが必要である。これまでとは違って、内閣改造による政策転換を行えば、延命に成功するかも知れない。つまり、30日間延長して、その中で、郵政改革法案を可決決断をするかどうかで、延命策の正統性を占うことが出来るのは、政権交代が、小泉・竹中政治、すなわち、拝金の市場原理主義に対する怨嗟の声によって引き起こされたことを忘れるわけには行かないからである。

 太陽光発電買い上げ法案は、むしろ市場原理主義の拝金の根拠のない政策である可能性が高いから、それを延命の理由にすることは薄弱である。代替エネルギーの問題は、正論王道で議論されるべきものであり、太陽光の利権を巡る生臭い話と煽動的な経営者の儲け話の可能性に頼る限りは、来月初めにも新たな政局の事態がまた起きて、民主党政権の終焉となりかねない。今、日本は国難に直面しており、復興予算の確保と、原発の暴走を押さえ込むという、未曾有の天災と人災の克服することが喫緊の政治の課題である。政党・派閥の維持ではなく、政争にふける余裕は本当は無いはずである。内外の拝金勢力が暗躍する中で、日本国民の結束を図ることが最も大切であり、その点からも、世界最大の国民資産である郵貯資金に関わる郵政改革法案の可決採択が重要である。震災復興の為の原資は国内にあることを確認しようでは無いか。思うに、郵政の郵の字は、垂水の里の意である。社稷の意味である。地方や共同体や文化や伝統をないがしろにした郵政民営化の破壊を是正することは、大震災の中で取るべき象徴的な政策となる。外国勢力におもねって遠慮することなど、もう必要ない。外国からカネを借りることなど、毛頭必要ない。それでもケチをつけてくるなら、保有する国債のカネを、紙切れになる前に返してもらえば良いだけのことである。しかし、その国にも、信義を守ることが大事だと主張している人々がいることを知っている。

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コメント

どうしてこれほど次元の低い、中身のない権力争いになってしまったのか。
たとえば、菅さんに代わって新しい方が総理大臣になったら、どういうことを国民にアッピールするのか。日本の政府は何をするのか。
大連立は手段であって、その目的はまた別であります。その話なしでは、国民は政治にはあまり興味はありません。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812

投稿: noga | 2011年6月16日 21時45分

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