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Digital Television and Stop Corrupt Exploitation

日本の電波空間を狙うハゲタカ外資

昭和61年の天皇誕生日、4月29日、VOA放送は、ウクライナで緊急事態発生を報道した。 昭和61年4月26日にウクライナの原子力発電所が暴走したが、その最中に高精細テレビジョン放送の国際標準を決める国際会議が、旧ユーゴスラビアのアドリア海の観光地、デゥブロブニクで開かれた。日本はハイビジョンと命名し方式を世界標準として提案しており、国務省の女性大使が団長を務める米国政府代表団も、一旦は賛成した。しかしその後、送信方式で日本に主導権をとられることを恐れた米国は、国際標準は単一ではなく複数あると主張して、反対勢力と化した。

通信分野においても、日本が開発したデジタル交換方式が採用されることはなく、旧来の銅線網を活用して大容量通信を行うDSL方式が称揚された。日本の推すエンド・ツー・エンドのデジタル通信方式は排除され、国防の生き残り通信方式であったインターネットが民生用に転化されることとなった。

事実、米国議会図書館は、ソビエトアーカイブスという仮想空間上でのネット図書館を開設し、今でも検索すれば容易に閲覧出来るが、ソ連崩壊後に入手した機密文書を公開した。http://www.ibiblio.org/expo/soviet.exhibit/entrance.html

その壮大さがインターネットの有用性を証明して普及を促進した。光ケーブルによる大容量化を前提とした日本のISDNは精彩を失っていった。アナログテレビの国際標準は三つあった。米国主導のNTSC方式、ヨーロッパのパル方式、仏ロシアのセカム方式であった。NTSCは米国方式であり日本も戦後NTSCを採用した。RCAサーノフ会長は功績があったとして叙勲され、名古屋に着陸する自家用機で来日している。蓄音機に耳を傾ける犬の姿を描いたRCAとサーノフの名前は、名残が日本の旧関連会社とプリンストン大学の研究所に僅かに残る。

このように、高精細テレビジョン放送の方式を巡って,日米欧の主導権争いが行われていた。しかし、日本は既にテレビの製造技術を発達させており、いかなる放送方式の受像器も製造可能であったから、電波を効率的に利用するとう課題に対して、通産省やメーカーの関心は薄かった。また、将来に於いて、コンテンツの主導権争いに将来及ぶ可能性を考える、先見の明をもつ経営者も行政官もいなかった。そのような中、テレビ放送の全面デジタル化を敢然と立案し推進した、郵政省の江川晃正政策課長(当時)の名を歴史に留めたい。

 1996年、アナログ放送を念頭に開発していた放送衛星がデジタル仕様に改まった。デジタル放送技術の開発には、NHKの放送技術研究所が中心となって行われた。気鋭の若手経営者と研究者が映像の圧縮技術について、MPEG2を日本主導の国際標準としたのは、大きな進展であった。1953年に放送が開始されたアナログ方式のテレビジョン放送(NTSC、VHF1 - 12ch・UHF13 - 62ch)を、「電波の有効利用」を主目的にUHFチャンネルのみを使用したデジタル方式に置き換えるもの(53 - 62chは2012年まで暫定使用し、その後はテレビ放送用としては廃止)ことが推進された。2001年に電波法が改正されて、10年を期してアナログ放送をデジタルテレビ放送に切り替えることを法律で定められた。そして、十年後にあたる今年の7月24日の正午を期して、東北三県を除いて、アナログテレビ放送波が停止した。

昭和61年が国際政治上での分水嶺であったが、国際標準となっても、ハイビジョン方式は、欧米が仇敵となって孤立無援の状態であった。しかし、最近になって、ブラジルを始めとする中南米での採用が次々と表明され、日本方式の世界的な普及に弾みがついた。アナログ設備をデジタルに切り替えるために莫大な経費がかかったが、既存の放送会社は補助金として電波料から立て替えさせ、この切り替えを契機にチャンネルを追加獲得している。

 総務省の電波政策の少ない予算を補填するために考案された電波料制度が、携帯電話が爆発的に普及して急激に膨らんことが、予定通りにデジタル変換を完成できた僥倖の理由であるが、既存テレビ局は既得権益に阿ったあげく、テレビの番組内容の質的向上に傾注することはなく、株式の市場化を図り、補助金と格安な電波料を背景にした想定外の利益を市場に放出した。

 本社ビルを高層化で林立させたことは、海外から触手を伸ばすほどの魅力だったようで、例えば、イギリスで糾弾されたマードックは日本のテレビ局の買い占めを目指していた。新聞社とテレビ局の系列下が進み、小泉・竹中政治の下では、地方資本家による地方会社の資本参加の狭隘化が強行され、在京キー局への資本集中が進んだ。市場原理主義の特徴は、規制緩和で成立した新興財閥がマスコミを支配することであるが、ホリエモン事件の背後には、マスコミ支配を意図する外資がふんだんに資金供給をしたと言う事実がある。

 韓流ドラマを格安で買い付けて、放送時間を無理に割り当てれば、国内プロダクションからの悲鳴が出ること必定であろう。外国政府の対外宣伝機関の掌で踊るとは実に情けない話で、著作権の買い占めをする子会社が存在すること自体が拝金主義による禁じ手の不見識である。

8月7日には、インターネットによる動員で、お台場のテレビ会社を糾弾する数千人規模ののデモが行われた。しかし、系列化した新聞は、日本にもジャスミン革命の萌芽があることを一行も書かないというマスコミ集中ぶりだ。YouTubeには人数を数えることも出来るほど詳細な映像が掲載されているにもかかわらずである。

 さて、アナログテレビが立ち退いたことで、電波空間に更地が出現することとなった。(オークションの理論倒れのネズミ講制度を主張しながら?)ハゲタカ外資が虎視眈々と狙っている。携帯電話では外資と買弁資本家が巨万の富を奪取したが、民主党マニフェストにオークションを銘記したことと、どこで繋がるのだろうか。テレビのデジタル化は国益を確保する果断な政策であり、外国の政治宣伝番組を安く買って安易に利益の極大化を図る、テレビ局を放任する為に行われたのではない。伝統と文化を涵養しながら、新たな公共の情報通信空間を創造して、先端技術で世界を先導する日本の澪標の政策でなければならない。

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