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Foreign Intervention and Exploitation

高橋清隆氏が、有料のメールマガジン「真相Japan」の第二号(7月20日)に寄稿していた、「二年間の最大政治変動要因は郵政だ」とする記事は、当方ブログが主張しているように,郵政民営化は、世界最大の国民資産の運命を左右するものであり決して些末な政治課題ではないとの主張を裏付けるものである。

著者の高橋氏に、当方ブログに転載の可否を照会したところ、快諾を得たので、全文を転載する。

なお、真相Japanの公式ブログへのリンクは、http://blog.livedoor.jp/takutaku2946/である。ご参考まで。

すでに、高橋氏が、真相Japanの第六号に掲載していた記事については、既に、http://tokyonotes.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/a-commentary-de.htmlとして転載しているので、ご関心の向きはに一読を勧めたい。

2年間の最大政治変動要因は郵政だ

高橋清隆


 09年9月の政権交代以降、わが国の政治を動かしている最大の要因は郵政問題である。このようなことを言うと、「マスコミは全然、郵政なんか問題にしていないじゃないか」とほとんどの人に否定される。しかし、テレビや日刊紙が無視するのは重要な証である。マスメディアは情報による支配装置にすぎないのだから。

 現在、マスメディアをにぎわす政治主題の1つに菅直人首相の「あいまいな辞任時期」問題が挙げられる。内閣不信任決議案が決議された6月2日、菅氏は辞任を表明したが、その時期が不明確で、物議を醸している。

 説得に当たった鳩山由紀夫前首相によれば、「11年度2次補正予算の早期編成にめどをつけた段階」とされる。これは6月下旬か7月早々の予定だ。一方、菅首相自身は「放射性物質の放出がほぼなくなり、冷温停止の状態になることが一定のめど」と述べた。東京電力の工程表では来年1月に当たる。

 矛盾をはらむ言い方は、郵政改革法案が成立しそうになった時点でいつ「自爆」的に総辞職しても不自然でない環境をつくるためではないか。

 郵政問題が重要因子として働いている一例を挙げたが、「憶測がすぎる」と言われるかもしれない。ならば、客観的に事の大きさを見よう。現在、国会で最大の争点となっているのは、東日本大震災の本格的な復興予算をどう組むかだ。

 旧経済企画庁で政府の経済モデルを作った宍戸駿太郎筑波大学名誉教授によれば、震災復興の直接被害額はおよそ52兆円。一方、郵政民営化でハゲタカ外資の略奪にさらされる郵貯・簡保資金は300兆円近い。

 しかも、復興構想会議は復興に必要な額を14~20兆円としていて、大島理森自民党副幹事長に至っては本格復興予算となる11年度2次補正を2兆円あまりで済ませようとしている。政府・民主党も10年度予算の剰余金を使った1兆円超の「1.5次補正」の検討に入った。それ以前でも、「10兆円規模」(民主党関係者)との味方が大勢だった。「震災復興を優先すべし」と郵政法案を葬ることが、いかにばかげているか分かるだろう。

 郵政問題をめぐるマスコミの扱いについて、読者は05年の「郵政選挙」時とずいぶん違うと思われるだろう。当時は米国の広告会社が5000億円の宣伝費をわが国の大手広告代理店に投じた。各紙の社説や記事はもちろん、テリー伊藤をはじめとする芸能人がバラエティー番組でも民営化のすばらしさを訴えた。現在、無視を決め込むのは、意図的に「負の宣伝」を展開しているとみる。

 それが証拠に、日刊紙がよく「今国会の主な重要法案」を一覧で載せるが、郵政改革法案は必ずない。自民党が同法案を審議するための衆院特別委員会に委員名簿を50日間も提出しなかったことをどのテレビも新聞も問題にしていない。

 名簿提出拒否事件は、憲政史上に残る大問題だ。法案に反対だからといって、本会議で設置が決まった委員会に事務手続きをしないのは前代未聞だ。議長を巻き込んでの再三の説得で同党が名簿を提出したのは、菅内閣不信任決議案提出前日の6月1日午後。不信任が成立すると思ったからだろう。

 翌日午前の亀井氏の説得で菅首相は辞任を決断したが、マスコミはその後に官邸を訪ねた鳩山由紀夫前首相の手柄にしている。亀井氏を英雄にしたくない思惑が見てとれる。

 不信任決議案の否決とともにゾンビのように生き返ったのが「大連立」構想だ。これも郵政民営化見直しを阻む手段だ。岡田幹事長が特例公債法案を通すには「自民党や公明党の協力が不可欠」と言い、仙谷官房副長官が自公幹部と接触したことを誇大に報じる。

 民主・自民がくっつけば離党組も発生すると思われるが、郵政改革法案がアジェンダから外れるならそれでいいとの読みだろう。与野党が参加する亀井氏提案の「復興実施本部」構想は批判してきたのに。しかも、自民党は内閣不信任案否決と同時にそれまで主張してきた国会会期延長を一転、反対し始めた。

 新聞各社の世論調査報道も、宣伝と理解する。退陣表明直後の6日に毎日新聞が発表した世論調査結果に、「退陣後の新政権の枠組み」についての質問があった。最多は「民主、自民両党の大連立」で36%に上る。国民新党の支持率は、同社の直近である5月の調査で「0%」だった。

 こうした政権の枠組み選択には、外圧の意志が強く働いているとみる。ジャパンハンドラーのジェラルド・カーティス氏はその要人の一人だ。肩書はコロンビア大学教授だが、「CIAに対する情報提供者」リストに名前がある。4月下旬、菅首相と谷垣禎一自民党総裁に個別に面会している。同時期、彼は海外メディアで「民主党は分裂するより、日本が直面する課題に協力して取り組む」ことを主張している。彼が大連立を教唆した可能性がある。

 さらに言えば、当時の鳩山首相・小沢一郎幹事長による昨年6月2日の「ダブル辞任」も郵政つぶしではなかったのか。郵政改革法案が「危うく」通りそうになっていたときに起きた。この前後、カーティス氏が民主党幹部と度々接触している。菅政権誕生直後には、官邸にも入った記録がある。政府保有の日本郵政株の完全売却を主張するみんなの党との連立を勧めたのは彼だが、会期延長を急きょ取りやめ、参院選に突入させたのも彼の助言ではないか。結果、廃案となった。

 わが国の政治中枢は、外国の強い干渉を受けているのが実態だ。その広報部隊でしかないマスコミの目くらましに負けていたら、戦後の汗の結晶である郵政資金も奪われてしまう。

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