構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Defunct Banking

手元に平成23年7月15日付けの山形新聞の切り抜きがある。北沢栄という、ジャーナリストの書いた記事で、思考の現場からと言う題がついているが、大見出しは「融資を減らす銀行」となっており、「受難の旅館・ホテル業」と小見出しがついている。

記事の出だしは、金融が機能していない、とある。銀行は国債を保有してリーマンショック後急増したが、貸し出しは、中小企業向けを中心に減少しているという。本来の金融仲介機能を果たしていないと断じている。

カネは余っているのに回らない,典型的なデフレが続き,この十年間に約60兆円も中小企業向け融資は減少していると指摘する。小泉政権が登場してからマイナスになったのも特徴である。06年3月からなだらかになったが、07年9月からマイナスに再び転じた。

銀行は、実質ゼロ金利を良いことにして、10年前の二倍も国債を買って、二%の金利で利ざやを稼いだ。金回りが悪くなったが、そのとばっちりを受けたのが、旅館・ホテル業だ。

長野県の蓼科の老舗の旅館の事例を挙げる。強引な銀行の対応を書いているが、担保設定の荒っぽいやり方は強引と言うよりも強奪に近い。

全国で、旅館・ホテルの経営が悪化して、「最後は、資金繰りの命綱を握る銀行次第で制止が分かれる」という。観光立国をめざして,観光庁が新設されたが、支援策と言うよりは、事業債券をするスポンサーに、餌食の対象を探してあげるような役割になっていないだろうか。かんぽの宿の事件でオリックスの名前が出たが、長野県の場合でも、その不動産部門の名前が挙げられている。

郵政を民営化をして、資金が官から民に回るようにすると言っていたが、その逆で,民から国債を買って官にカネが回り、中小企業には、どんどん融資が減っていったことには驚かされる。

それにしても、大マスコミが、中小企業の融資の問題すら書かなくなったのは異常な事態である。観光庁などは、旅館・ホテルを,潰して、特に老舗の旅館などを整理して、第三者と称する札付きの金融機関に,安くで売りつける役割を果たしている可能性があるとすれば恐ろしい話である。観光庁長官の人事などにも、市場原理主義の謀略の臭いを感じることができるとの見方もありうる。

さて、ネットで、北沢栄氏のブログがないか、探したらあった。同様の論旨の記事も見つかったので、そのリンクを貼っておいた。ご関心の向きは、一歩足を進めて,日本の金融が市場原理主義にどうゆがめられてきたかを考えていただければありがたい。http://www.the-naguri.com/kita/kita_side_b42.html

以下は、上記のリンクの記事から一部を引用するが、かんぽの宿事件同様の出来レースがまだ続いている可能性を指摘している。

「経営が悪化する中、元オーナーは計約15億円借りた4金融機関に対し、リスケ(返済の猶予、組み替え)を求めたのに対し、メーンバンクの八十二銀行は昨年1月、これに応じる条件として、元オーナーの両親の同行への預金計1億1000万円について担保設定を要求した。
元オーナーはやむなく両親の預金を担保に提供する。父は当時、会長職にあったものの、母は会社の役員でも連帯保証人でもなかったのだが、その預金は担保設定されてしまった(銀行側は、個別案件には答えられない、と事実上ノーコメント)。元オーナーが切羽詰まった心理状態に陥ったのも、不思議ではない。

「会社分割」の著書で、この問題に詳しい後藤孝典弁護士は「滝の湯」のケースを、「(会社更生手続きに至る)銀行側の手際が良すぎる」とし、「銀行は当初からオリックスを(スポンサーに)決めていたのではないか」と推理する。
会社分割した2社に対し、会社更生手続きを適用すれば、民事再生手続きと異なり、経営者を代えることができる。そこで、銀行側は「滝の湯」側を会社更生手続きで事実上倒産させ、オリックス側に好条件で引き取らせ、経営させようと考えたのではないか、という(オリックス側はこれについてノーコメント)。
オリックス不動産は、08年に日本有数の大型温泉旅館「杉之井ホテル」(別府市)を買収するなどの実績がある。」

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