構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Fire Fighters and Public servants Demised

 イタリアのサルジニアで山火事に遭ったことがある。紅蓮の炎が、熱気を感じる程の近さに迫り、海岸のレストランかどう逃げ出すか恐怖に駆られた。その時、飛行艇が飛来して、近くの海面に着水して海水を胴体に積み、離水着水を何度か繰り返し、あっという間に鎮火させ、もとどおりの閑静な観光地に戻した。阪神大震災で焼け死んだ同級生のことを思い出して、日本には何故消火用の飛行艇がないのか不思議に思ったことだった。カナダ製の消火用飛行機の売り込みがあって、結局買わなかったようだが、自衛隊に納入する国産の飛行艇があるのだから、消火用に改造出来るはずだ。原発の暴走で、ヘリコプターに水袋をぶら下げて、海水を投下する様は決死の作業であっても、金満大国日本が消火用飛行艇ひとつないのかと、世界の哀れみをかったこと必定で、サルジニアのイタリアの飛行艇の消火機動力を思い出して、怒りで奥歯を噛んだ。
 今回の東日本の大震災で、岩手、宮城、福島の三県の集計では、消防団員の死亡が231人、行方不明22人、計253人である。消防職員は20人が死亡して行方不明が7人である。全貌は未だに不明である。
 消防は市町村が担当して、消防本部と消防団で構成され、消防職員は地方公務員で、消防本部と消防署は常備消防と呼んでいる。消防団は要するにボランティアで、特別職の地方公務員という肩書きはあっても、年額の報酬が三万円程度である。大津波が襲来する中で、堤防の水門を操作していたのは、消防団員であったに違いないから、空前の殉職者を出した。筆者は、塩狩峠の暴走列車を留めようととっさに身を投げ出した鉄道職員同様に、伏して尊敬を払う者ではあるが、しかし、消防団の通信機器が、どこかの会社が寄付したトランシーバーが数台だったとの話を聞いてどこの国のことかと耳を疑った。多機能型という、消防ポンプはもとより、カッターや、電動のこぎりなど、従来の消化機材に加えて救助活動に必要な機材を装備している車両が一台約800万であるが、その配備は、宝くじの寄付で行われているのも驚きである。要すれば、この国は、社稷の防備を義勇の者に任せきりにして、まともに経費を予算計上して来なかったのではないのか。阪神大震災でも、建物の下敷きになった人々は、その八割が消防団や町内会が救出している。大災害であればあるほど、地域社会の助け合いが必要で、消防団がその中核であることが分かっていたにもかかわらず、この国は、拝金主義で、公をないがしろにして、私腹を肥やすことに血道を上げて、緊縮財政とやらで、構造改革と称して、日本の地方と社稷を破壊することが自慢げに行われたし、地方自治を大切にすべき役人までが、三位一体の改革などと叫んで、一方では堤防や防災ダムを、予算仕分けの対象として、劇場型政治よろしく血祭りに上げた。消防団の通信設備のことに戻ると、水門を操作に出動した団員に津波警報が伝わらなかった可能性が高い。午後2時46分に地震が発生して、49分に津波警報が発表されているが、50分に、岩手3メートル、宮城6メートル、福島3メートルの大津波で、青森県太平洋沿岸1メートルの発表があり、3時14分に警報が更新され、岩手6メートル、宮城10メートル以上、福島6メートル、青森県太平洋沿岸3メートルの大津波となり、3時半には、岩手から千葉九十九里・外房で10メートル以上、青森県太平洋沿岸8メートルの大津波と更新している。3時40分頃までに、GPS波浪計で津波を捉えて、以降は実測値で警報を更新している。しかし、こうした津波情報は、消防団の設備の不備で現場には届かなかった。ポンプの代わりに龍吐水を使う時代ではないはずだ。ところで、民営化を叫ぶ拝金の市場原理主義者や財政均衡論者が崇拝する米国には毎日24時間、近くの気象官署から情報を入手して放送する気象専門の放送局が国営で行われている。気象情報ばかりでなく、自然災害にとどまらず、人為災害の情報も提供する。電話の不通情報なども放送する。千カ所以上に送信機を設置して、ハワイ・アラスカを含む50州はもとより、プエルトリコ、バージン諸島から、グァムやサイパンの米領の太平洋島嶼にも展開している。受信機は専用の受信機で、二千円から二万円程度で、市販されている。緊急通報は自動的に電源が入り、162.4、から162.550MHzまで7波の超短波を使う。 日本でもテレビのデジタル化で電波が空いたから、災害専用放送局を、米国並みに国営で創設せよ。さて、消防団員の死亡弔慰金は、外圧で潰そうとした共済が四割減額して払ったが、国が補填して然るべきだ。郵政は62人が殉職したが、まともな慰霊祭も行われていない。構造改革は社稷を破壊する外来の虚妄だった。

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