構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Propaganda and Postal Privatization

 雑誌『月刊日本』は、9月号で「新聞・テレビの大罪」として特集記事を掲載したが、その中で、政治評論家の森田実先生による、電通のメディア支配から脱却せよ!というインタビュー記事が掲載されている。郵政民営化の裏で日米の巨大広告企業が動いたことについて警告したところ、いくつかのテレビ局の知人から、 「虎の尾を踏んでしまいました。残念です。さようなら」と忠告され、2005年8月9日以後、東京の地上波のテレビからの出演依頼がゼロになったことが知られている。以下は、月刊日本9月号の記事である。

 

郵政民営化の裏で流れた黒いカネ

-- 森田氏はかつてテレビのコメンテーターとして引っ張だこだったが、2005年9月の郵政選挙を境に、両面に登場しなくなり、いわゆる「干された」状態になった。
 森田 その年、05年の5月頃から、複数ルートを通して、アメリカの巨大広告企業から電通に巨額の宣伝費が流れ、郵政民営化が絶対善であるかのような情報操作宣伝工作を行ったようにメディア操作が行われているとの情報が入った。その金額は5千億円とも言われ、アメリカ保険業界が日本市場拡大を狙って拠出したものだという話だった。
 アメリカ保険業界にとって最大の魅力的な市場てあり、同時に最大の非関税障壁となっていたのが郵便局の簡易保険(かんぽ)だった。郵便貯金(ゆうちょ)とかんぽを合わせれば、郵政が抱えていた金額は360兆円ほどだった。郵政民営化によりこの市場を自由化し、米保険業界が参入できるようにすることこそ郵政民営化の本質だった。仮に360兆円の郵政マネーがすべて米保険業界によって運用されるとすると、その1%を宣伝工作費にまわしたとしても、3.6兆円だ。いきなり1%を回すのは現実的でないとしても、0.25%でも9千億円であり、将来の回収を考えれば5千億円の宣伝工作費というのも少なすぎるくらいの、説得力のある数字だ。
 私はさらに様々な情報源をあたって決め手となる直接証拠を探したが、当事者からの証言は結局、得られなかった。誰もがある時点になると、ピタリと口を閉ざしてしまうのだ。だが状況証拠は豊富にある。私はアメリカが郵政民営化を後押しし、それにメディアが乗せられている可能性があると判断し、この情報を発信し始めた。
 その頃から段々とテレビ局での私の扱いが変わってきた。生放送でコメントしていたのがビテオ撮りでのコメント放送に変わった。ビテオ撮りというのは、要するにテレビ局による発言の事前検閲だ。時には、発言を切り貼りして、意味をねし曲げたり、まったく逆の発言に変えてしまうことだってできる。私の場合は、あまり意味のない部分だけが放送に使われた。
 ある時、テレヒ朝日では、生放送で私が小泉批判を始めたら、スタジオに緊張が走り、次の瞬間にCMに切り替えられていた。私はスタジオでは実際の放送画面は見ていないから、放送されていると思って司会者相手に小泉批判をしゃべっていたのだが、後からこの場面が視聴者に届いていなかったことを知った。またある時は、番組の途中にもかかわらず「今日はもうお帰りください」と帰されてしまったこともある。このことがあってから、生放送の出演依頼はなくなった。
 2005年8月8日に小泉首相が郵政解散を行った翌朝の「めざましテレビ」が私の地上波・テレビ最後の出演となった。郵政解散は首相の解散権の濫用であり、決して許されないことだと、小泉首相への厳しい批判を述べた。
 これ以来、東京の大新聞の政治部記者も寄り付かなくなり、私は自分のHPで情報を発信するようになった。これは私の取材源・情報源に迷惑をかけないようにするためでもあった。責任は自分一人で取ることができるのだ。また、匿名リークや、あるいは電通批判を書くこともできる。たとえ電通本体から訴訟でも起こされてもかまわぬと考えた。裁判の場で何事かは明らかになると思った。
 テレビの主な収入源は広告であり、その広告を牛耳っているのが電通だ。昔は電博と言って電通・博報堂という二頭体制だったが、今は電通の一人勝ちという状態だろう。電通は東京の地上波・テレビ局の事実上の支配者だ。
 郵政選挙の真っ最中、8月中旬に小さなニュースだが、小泉首相がパーソン・マステラ社の社長と会談したというニュースがあってやはり、と思ったものだ。パーソン・マステラ社はアメリカの巨大広報会社で、電通と共同出資の子会社も持っている。ここに、ホワイトハウス、米保険業界と首相官邸、電通とを結ふ点と線かあるのだ。郵政民営化の裏で、巨大組織が動き、日本国民の頭脳の中まで手を突っ込んできた。私はこれを見過ごすことはできないと考えた。

モラル崩壊したマスコミ

 ー- なぜ電通はそこまで大きな力を持っているのか。
 森田 差配能力の大きさだ。日本には独占禁止法という法律があるから、市場を4割以上独占することはできない。電通はこの4割を超えないように注意し、越えた分については博報堂や読売広告社など他の中小広告会社に割り当てる、という話を広告業界の人から聞いたことがある。これによって広告業界全体が電通の意向に逆らえないという状況が作られ、ますます電通の力は大きくなる。
 さらに、有力政冶家の子弟が広告会社やテレビ局に縁故採用されることによって、政冶と広告業界との癒着も進む。メディアと政冶の癒着こそが、現下日本民主主義の危機の本質的問題だ。
 -- メディアの裏にはアメリカの影がある。
 森田 伝統的に日本メディアは権力と金に弱い。かつて新聞が最大のメティアてあった時、戦時中には大本営の言うなりだったし、戦後の占領期にはGHQに忠誠を示した。事実、ヒロシマ・ナガサキの実態についての報道も、戦後すぐには為されなかった。それは、紙の配給、社用地の払い下げなどで時の権力から過大な恩恵を受けてきたからだ。テレビの時代に移ったとは言え、その体質は基本的に、新聞社がテレビ局を有するクロスオーナーシップの現状では変わっていない。
 私は戦後日本政冶にアメリカが残した呪縛は四つあったと考えている。第一は皇室で、昭和天皇の権威を利用してGHQは占領政策をすすめることができた。第二は大蔵省(現財務省)で、戦前から続く省庁でGHQによる改変を逃れたのは大蔵だけだった。大蔵官僚のDNAは従米主義で、今はアメリカ国債を買い支えるためには増税もやむなしという思考になってしまっている。第三は法務省・検察庁であり、アメリカの意のままにならない人間を強制的に排除する暴力装置として機能していたのは世人の広く知るところだ。そして第四がマスコミだ。
 まずマスコミが政冶家なり官僚なりの疑惑を煽り、それをもとに検察が乗り出すというのか排除の王道パターンだった。たとえば、かつての「ノーパンしゃぶしゃぶ接待事件」などでは、気骨ある官僚たちか次々に葬り去られていったのだ。あの事件は本当は何だったのか、もう一度検証する必要がある。
 戦後も66年を経過すると、こうした日本への呪縛も大分解けてきたとは思う。まず、皇室は昭和から平成へと代替わりしてアメリカとの関係も希薄となったし、大蔵省は借金を作りすぎて、かといって増税もできず、力を失っている。検察は元気が良かったのだが、調書捏造事件など暴走しすぎたために民意から見放された。戦後、アメリカ占領軍が使った日本支配のための主要な道具が変質し、もろくなってしまっている。

電通のメディア支配体制から脱却せよ

森田 唯一、アメリカによる日本操縦を可能にしている最後のツールが、マスコミであり、電通によるメディア支配体制だ。
 戦後体制の脱却、日本の対米従属からの脱却とは、まず、この最後の呪縛であるメディアの電通支配体制から脱却することなのだ。メディアの自立が、日本が自立する道なのだ。
 -- とはいえ、国民にはメディア・リテラシーも求められる。これを推し進めると「騙される国民のほうが悪い」という議論にならないか。
 森田 メディアと国民との関係は、二国間交渉である外交交渉とは異なる。外交では確かに「騙される方が悪い」ということもあるが、メディアには国民に正確な情報を伝えるという社会的責務が課せられている。そのためにこそ新聞の過当競争を抑えるため、その値段を維持する再販制度もあり、テレビは国民の財産である公共電波を独占して使用することができているのだ。売れさえすればいい、国民を騙しても構わないというのであれば、新聞・テレビが現在受けている恩恵を撤廃され、完全な自由競争に投げ込まれて淘汰される必要がある。だが、そうした状況が望ましいものだとは思わない。
 昔から「騙しに歯向かう刃なし」と言われてきたが、これは、こちらを騙してやろうと思い定めてきた相手には、結局負けてしまうということた。騙される側ではなく、騙す方がはるかに悪いのだ。
 マスコミの中枢部にいる人達は、それなりに学歴社会という競争の中で勝ってきた人々である。たったそれだけのことかもしれないが、巨大権力であるメデイアを動かす立場にある。そうした人々には社会に対する責任感、モラルが問われて当然である。広告費に目か眩んで、電通の言うなりになる現在のメディアは、完全にモラルが崩壊しているのだ。そしてまた、電通も巨大広告企業としての社会的責任を自覚しなければならない。

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