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Lack of Communications

9月21日(日本時間)に、ニューヨークで行われた日米首脳会談の後の、記者会見のことについて、当方ブログは、オバマ大統領が野田総理についてコメントしたとされる、I can do business with him の意味合いについて書いた。日本のマスコミの報道は、誤訳に基づく誤報であることを明らかにしたつもりであるが、それよりも遙かに深刻な前代未聞の不祥事が起きていたことが明らかになっている。

週刊金曜日の10月7日号に掲載されている、佐藤優の飛耳長目によれば、オバマ大統領が野田総理に対して述べたとされる「結果を求める時期に近づいている」との発言が、実際は存在しなかった。9月26日の衆議院予算委員会で、自民党の幹事長の質問に答えて、野田首相は、「時期が云々というのは、大統領本人というよりも、ブリーフ(説明)をした方の個人的な思いの中で出たんではないかと思う。オバマ大統領のお話は、「その進展に期待する」という言い方であった。」と答弁したからである。総理答弁であるから、日本側の公電にはなかったから、精査したあげくの答弁であるから、マスコミの報道は、根拠の内はなしになった。結果を求める時期とは、早期解決を迫ることであり、進展に期待するとは、せっついたような状態ではない。米国のキャンベル次官補の発言は、記録が公開され、「 I think both sides understand that we're approaching a period where we need to see results, and that was made very clear by the President」と発言しているが、そもそも、禁じ手で、I think 等とは余計な付け足しである。米国の国務省は、情報操作をしようとしたかも知れず、抗議して修正を求めるべき話であったかも知れないが、あとで、外務大臣と総理との名前を取り間違えたのが、キャンベル氏で会ったのもなにか、意図的な者でもあったのだろうか。日本の駐米大使も、鳩山首相の時に、下克上のような動きを見せたことがあったが、アメリカでも同じようなことが起きているのかも知れない。

これで確定したのは、オバマ大統領は、「その進展に期待する」という言い方であったと言う野田首相の答弁である。そして、{オバマ大統領との会談の中での普天間についての議論は、私の方から日米合意に則って日米が協力しながら進めていく、その際には、普天間に固定することなく、沖縄の負担軽減を図っていく、そういうご説明を、しっかり沖縄県民の皆様にしながら、誠心誠意お伝えをしてご理解を頂くという基本的姿勢を申し上げた。」との答弁はそうすると順当なものである。慌ててもいない。せっつかれているわけでもない。日本のマスコミは、オバマ大統領の発言で、ブリーフ(説明)をした日米の外務官僚の情報操作を受けて、それに騙されてしまったことが明らかになった。不誠実な報道である。未だに、訂正記事が出された話も聞かない。

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