Pretense
高杉良氏の経済小説「虚像」が、出版された。
ネットに、週刊誌に掲載された、日本振興銀行事件について同氏のインタビュー記事が残る。塀の中に落ちた者もあるが、まだ、言い訳をして逃れている物もある。拝金の市場原理主義の悪党を、追求・糾弾して、日本復活をめざすことが必要である。
「これだけ問題が噴出しても、振興銀行には預金が第二地銀並みの6千億円近くあるのだから、潰せませんよ。潰せない規模にした木村氏はしたたかです。だからこそ最初に簡単に認可を与えた罪は重いのです。つまり竹中プランを進めた竹中さんの罪は深く重い。あえてそのことを強調しておきたいのは、竹中さんが今でも自分のおやりになったことが正しかったとあちこちで主張されているからです。」
「確かにサブプライム問題が火を噴く07年上期まで日本は景気拡大を続けましたが、それはあくまでも円安を背景にした輸出企業が牽引したもので、恩恵は大企業に集中しました。竹中プランは景気回復に何ら寄与しなかったばかりか、デフレ不況下に強引に不良債権処理を進め、かつ緊縮財政を断行したばかりに国内需要を根こそぎ破壊してしまい、地方の商店街をシャッター通りに変えてしまったことを忘れてはいけません。
また、不良債権処理を進めるにあたり、「厳格」という名を隠れ蓑にした、金融庁の罪深い資産査定が行われましたが、その査定がどれだけ不適切であったのか、04年以降のメガバンクの決算を見れば、火を見るより明らかでしょう。
竹中氏率いる金融庁に追いつめられ、東京三菱銀行に実質吸収され「消失」したUFJ銀行は巨額の貸倒引当金戻り益を計上しましたね。そのとき一部の新聞は「三菱UFJフィナンシャル・グループの収益がトヨタを超えた」とバカなことを書きましたが、正常債権を不良債権に落とすことを目的とするかのような資産査定によって必要のない引当金を積まされたことが明らかになったわけです。
銀行の過剰な不良債権の処理で、ハゲタカ外資が巨利を貪った一方、数多くの中小企業が資金繰りに行き詰まって倒産し、失業者があふれたのです。投入するまでもなかった公的資金の原資は、私たちの血税でした。恣意的な裁量行政によって弱者を切り捨て、国を破壊した竹中氏の犯した罪は途方もなく大きいのです。その片棒を担いだのが木村氏ですよ。そして、この二人のやりたい放題を許した小泉政権は史上最悪、最低の内閣だったということです。」
と発言している。まだ、残党と烏天狗が蠢いているが、そろそろ、日本を破壊しようとした悪党一味を一網打尽にして、年貢の納め時にしなければならない。ご参考まで。
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