構造改革、民営化、市場原理主義の虚妄から、マインドコントロールを解くための参考図書館

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Defend and Protect National Infrastructure and Resources

ウィキリークスは、米国が死活的と考える、世界中の基盤施設や資源のリストを記載した外交公電を公表した。通信が国の死命を制することは、ヨーロッパの腕木通信の時代から変わらず、ロイター通信の本拠がカナダに変更した背景なども想像するが、ここでは海底ケーブルの陸揚げ施設を重要視している。日本にある重要施設のリストのトップも、二宮、阿字ヶ浦、丸山、北茨城、和田、千倉、志摩、豊橋、江見などの太平洋岸の陸揚げ地点の地名が並ぶ。古い日中ケーブルの陸揚げされた天草芦北の地名はないし、日本海を横断してロシアと韓国に抜けるケーブルを陸揚げする直江津の名前も見当たらない。陸揚げ地として沖縄は、米中間の通信の結節点としての重要性からも掲載されている。

 東京オリンピック開催前年の1963年に、米国はソ連と主導権を争い、通信衛星を太平洋横断に実用化して、最初の映像がケネディー大統領暗殺の悲報であったことが記憶に残る。ロシアと宇宙共同実験をする時代になったから、日米間の衛星通信設備は重要施設に入っていない。

 大東亜戦争直前まで、関税自主権や領事裁判権を回復して維新以来の独立を回復することに腐心したが、海底ケーブルも同様で、前述の日本海横断ケーブルは、長い間デンマークの大北電信会社の支配下にあった。光ファイバーの技術そのものに、特許権の言いがかりや難癖がつけられて、日本の成功体験はハイビジョンの国際標準化同様に難渋した。ヨーロッパに抜ける海底ケーブの敷設に参加したのも僅かに三十年前のことで、世界中の通信がロンドンに本社のある旧植民通信会社の強大な影響下にあった。大手町にその会社が光ファイバーを引いたり、携帯電話の会社を設立して巨万の富を手中にして撤退したのもごく最近のことである。電電公社のケーブル敷設船が南東アジア海底ケーブル敷設の為に暹羅湾に出港したのは、八十年代初頭のことであったが、最近は大東島に海底ケーブルの敷設を完成させている。技術と施設の蓄積がなされたから、先の旧南洋群島との海底ケーブル敷設が構想されて然るべきである。今は、殆ど北米大陸を経由して行われている、中南米との通信を直結する海底ケーブルの敷設が構想されるべきものである。日本は大型のケーブル敷設船も技術も製造設備も保有するに至った。強大国の死活的な基盤施設としての陸揚げ地点が日本にあるからこそ、対中国で日本を無視できないのである。

 日本にあるヨウ素鉱山が、死活的な資源だとは驚きだ。日本はチリについで、世界第二位の「戦略物資」としてのヨウ素の生産国である。ヨウ素は、原発の暴発、核戦争の際の放射性ヨウ素の蓄積を防御する物質である。漏洩された公電は地名を特定していないが、大天然ガス田が地下にある関東地方が想定され、千葉県に実際に採掘している会社がある。そうすれば、石油の鉱床なども再検討される必要があると考えるがどうだろうか。四国の観音寺市にある阪大微生物病研究会の研究施設が死活的施設ことも驚かされる。国防長官が製薬会社の重鎮であった国であるから、素人は知らぬが仏の怖さがある。日本の金属加工が死活的な資源であるのは、判りやすい。ウォーレンバフェット氏が、いわき市のタンガロイ社の工場の開設式典に参列したことは、日本のものづくりの伝統が評価鼓舞される話題となった。タンガロイ社が、日本的に従業員をすぐクビにしない家族経営をしているイスラエル企業に買収され、その大株主が、バフェット氏であるという関係であるが、死活的と考える加工技術を持つ会社が、外資の支配下に置かれるのは情けないことである。アマチュア無線の世界ブランドの会社が、シカゴの軍用通信機器の会社の傘下に入っていることを知って驚いたばかりだった。日本のチタン製造も死活的な資源である。航空機材料となる高品質チタンを、世界の三十パーセントのトップで生産する。その次がロシアだ。めがねのツルばかりではなく、新しい精錬法も研究開発しており、外国の情報機関は、その進展に関心を示している。港湾は、千葉港、横浜港、名古屋港に神戸港である。東京港も入れた方がいいとの意見具申もあり、必要最小限で簡潔にとクリントン長官のコメントが入って落ちている。日立製作所製の水力発電タービンと発電機が重要資源とされる。日立製作所は、GEと原子力分野の合弁会社を設立しているが、死活的としているのは水力発電分野であり、とくに四十メガボルトアンペア以上の大規模交流発電機であるとして、民間企業名が名指しされた。日立が、韓国で製造する230~500キロボルトの大型変圧器が掲載されている。日立の製品と釜山港だけが韓国にある重要施設である。

 米国は国家のインフラを守る為には政府ばかりではなく、銀行も証券会社も民間が国策に協力させる。日本でも外国人持ち株比率を見て外国支配を排除することが求められる。

 さて、リストにはないが、郵政民営化で三百兆円近くの資産が「カネづる」として、構造協議・TPPと品を変えて虎視眈々と官民協力して狙われている。民主党政権は、郵政改革法案を成立させずに、「落とした500円玉を探す間に、1万円札がすられるのを許すような」乗っ取りの謀略に加担しているのだろうか。

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